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Channel: 百合・レズ –アブ速|上級者向けの変態系無料エロ同人誌(漫画)
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【ラブひなエロ同人誌】うひょおぉおおおおお!すんげぇマゾ女!めんこいマゾ女!4発目

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地獄に堕ちれば堕ちるほど濡れてしまう悲しきマゾの身体・・・
マゾ女たちは最終的にどうなってしまうのか・・・
という事で今日の分はこれで終わり!

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【ラブひなエロ同人誌】うひょおぉおおおおお!すんげぇマゾ女!めんこいマゾ女!5発目

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今日の分スタート!
新たな快楽を知る事で・・・新たな地獄を生む事になる・・・
業が深い生き物やでホンマ。

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【ラブひなエロ同人誌】うひょおぉおおおおお!すんげぇマゾ女!めんこいマゾ女!6発目

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浦島流柔術マン蹴り!!
おいwwwwwwwwwwww
こっちもこっちで凄い事になってるー

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【ラブひなエロ同人誌】うひょおぉおおおおお!すんげぇマゾ女!めんこいマゾ女!7発目

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このシリーズはこれで終わりっ!
久し振りのシリーズ物だったわw
みんなマゾになる事を逃れられない。
逃れなれないならば、何もできないマゾより技に秀でたマゾの方がいい。

嫌な事からは逃れなれない、逃れなれないならマゾにって味わおう。
そんな精神を持ちつつ、おまいら明日からまたがんばれよっ!

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【ラブひなエロ同人誌】うひょおぉおおおおお!すんげぇマゾ女!めんこいマゾ女!番外編

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そういえば外伝入れ忘れてたんで、昨日のやつの外伝を。
このシリーズは今度こそこれで終わりっ!

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【エロ漫画】えーと、なんか触手物が見たくなった気分。

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たまに見たくなる触手物。
最近個人的なトレンドはファンタジーよりリアル系だったんだけど、
たまには触手とかファンタジーも探してみようかなー

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【スト5百合エロ漫画】さくらきちゃぁあああああああああああああ!

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スト5さくらきちゃぁあああああああああああああ!
と思ったら高卒ゲーセンバイトフリーター設定って誰得なんだ・・・
スト5はスト3とスト4の狭間の時系列で、スト4で体育教師を目指す発言、さくらがんばるで体育教師をしていたはずだから
高校卒業→自分探しフリーター開始(スト5)→何かがきっかけで体育教師を目指す(スト4)→教員免許を取得、体育教師になる(さくらがんばる)という何やかんやで天真爛漫なサクラらしくて素敵な人生になるはず。
あと話変わるけどこの絵どこかで見たような?
連載再開したしもうすぐ11感が読めるぅううううう。

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【ワンピースエロ同人誌】ハンコックとたしぎちゃんのレズSM・・・ふむ、珍しいが悪くない(歓喜)

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今日は特にテーマは決めず適当に。
風邪のとき暇すぎてワンピース全巻読んだw
ハンコック受けのSM本は結構あったけど、
以外すぎるシチュだったんで思わずホイッ!

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【エロ小説・SS】超上流階級のお嬢様しかいない女子高に転入したら想像以上のイジメが待ってた・・・1発目

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個人的に超神スレ「レズいじめスレ」の超神作を。
このシリーズだけはSSを普段飛ばしてる人も読んで欲しい(切実)
いじめがテーマだけど「倍返しだ!」展開もあって爽快感があるんで、
胸糞系が苦手な人でも読める内容だと思う。
全部で6話!今週はこのシリーズを1日1話で連載!
■所要時間:25分 ■約17191文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】より


110: 女学院復讐SS 1/14 2009/05/31(日) 17:08:46 ID:X/OBiBnw
 靴箱の戸を持ち上げて、有瀬文月はため息をついた。
 空の靴箱を見ても特に思うところはない。ただ、またか、と無感情に冷えた心がつぶやいた
だけだ。ローファーの爪先を床に打ち付けて、文月はぐるりと視界を一巡させる。
 広い――広すぎるほど広い昇降口は、山ひとつまるまる学園という広大な敷地を持つ礼染
女学院の中でも二番目に大きい、中高共通のものだ。この昇降口だけでも、学園の大きさが
うかがえる。
「ふう……」
 かぶりを振って、文月は歩き出した。学校の昇降口とは思えない、荘厳な門をくぐって、一
度外に出る。くるりと振り返ると、宮殿か教会かと思うような建物が目の前に聳えていた。
 中世風の装飾と造形、中央に屹立する時計搭が一際目を引く、礼染女学院第二本校舎。
やはり、中高共通の校舎である。
 その校舎を見上げて、時計搭で時間を確認する。部活動を行う生徒はまだ早朝練習の最
中で、一般生は日直の業務などがあっても登校するには早い。そういう、隙間の時間帯であ
る。わざわざ誰もいないタイミングを狙って来たのだ。
 文月はもう一度ため息をついて、校舎の中に戻った。中身のない靴箱を素通りして、昇降
口の奥まで向かう。指定の通学鞄を下ろして、そこから上履きを一足取り出した。先日購入し
たばかりの新品である。
「まったく、面倒なことをしてくれるわ……」
 口の中でつぶやいて、その場で靴を履き替えると、ローファーを鞄にしまう。靴箱に入れてし
まうと、また面倒なことになりかねない。
 鞄を持ち直して、文月は教室に向かって歩き出した。三階吹き抜けの多目的ホールを横目
に階段を登り、本校舎の東側、高等部教室の並ぶ区画に移動する。絨毯の敷かれた廊下を
音を立てずに進み、目的の部屋に辿り着いた。
 言われなければ教室のものだとは思えない扉を押し開いて、文月は一年一組に踏み入った。  
廊下に赤絨毯の敷いてある礼染女学院でも、教室の中はそう他と変わらない。個別の机が
四十並び、上下可動式のホワイトボードが前面の壁一面に設置されている。文月の知る学校
と違うところと言えば、後方でもボードが見やすいよう、段差がついていることくらいだ。
 その最上段にまであがって、文月は大きく深いため息をついた。
 日本屈指の名門私立である礼染女学院でも、通う生徒はそう他と変わらない。所詮十代、
所詮女子高生である。子供じみた嫌がらせのひとつやふたつ、あってもおかしくないのだろう。
 礼染女学院に通いはじめて三ヶ月。文月の靴箱から上履きが消えるのは四回目。一年一
組から文月の机が消えるのは、これで二回目だった。
□□□
 小学校から大学院までをフォローする礼染女学院は高校以下全寮制の名門校で、教師も
生徒も、事務員すらも女性のみで構成されている。全国から淑女候補の集う、お嬢様御用達
の巨大学園である。
 有瀬文月も、この春から高等部に編入してきた。日本の家電三割を掌握するといわれるAL
ICEグループの一人娘として、名門出身というステータスを求めての入校である。それ自体は
珍しくないが、礼染は一種の隔離社会であるため、外来者はあまり歓迎されない。
 とはいえ、ここまでの酷遇を受けるとは、文月も思っていなかった。
 文月への嫌がらせがはじまったのは、編入から一月ほど経った五月、連休が明けてすぐの
頃だった。上履きを隠す、テキストに落書きをする、寮の個室にゴミを投げ入れる、なんてかわ
いい悪戯ばかりだが、わざわざ机を取りに倉庫まで来なければならないのは苦痛だ。
「エスカレートしてる……かな」
 対処するならばこのあたりだろうが、さてどうしたものか。下手な密告は逆効果にしかならない
だろうから、方法を考えなければならない。

111: 女学院復讐SS 2/14 2009/05/31(日) 17:09:32 ID:X/OBiBnw
 思案しながら、文月は薄暗い倉庫に踏み入った。手にした鍵を制服のポケットに落として、
自分の背丈にあった机を探す。さすがというべきか、倉庫といえどかなりの広さがあって、無駄
にきらびやかな装飾が施されている。建物に併設されている故か、扉も一見そうとはわからな
いほど豪華だ。
「ええと……ん?」
 適当な机を選んだところで、背後から足音がした。振り返ると、朝陽を背負って、逆光になっ
た影がこちらを向いて仁王立ちしている。
「おはようございます、有瀬さん」
 刺々しい声だった。そのくせ流麗で、透きとおるように美しい。ウェーブがかった金の髪が陽
の光を反射してきらめくのが、倉庫の中からよく見える。
「……おはよう、伊勢宮さん」
 苦笑交じりに、文月はそう応えた。それ自体が発光しているようにすら見える、輝かしいばか
りの『黄金』の髪を揺らして、人影が一歩進み出る。薄暗い倉庫の中でさえ、彼女の姿はきら
めいていた。
 伊勢宮アリス。ゆらめく黄金の髪に鋭い碧眼、日本人離れしたスタイルを誇る、英国系クォ
ーターの帰国子女である。成績も優秀ならスポーツも万能で、日常の所作すら優雅さで満ち
ている。非の打ち所のないお嬢様だ。
 残念なのは、つまらない同級生いじめなんてものに精を出していることで、特に文月にとって
は、それは他の長所を全て打ち消す最悪の欠点だった。
「こんなところで、一体何をしてるんですか?」
 碧眼がこちらを睨みつけてくる。まるで凍りついた炎のように、怒りに震えているようだった。よ
くよく見れば、細く長い足も肉付きのいい尻も、組んだ両腕も微妙に震えている。本当によほ
ど怒っているらしい。
「教室に机がなかったから、取りに来たのよ」
「……そうですか。上履きはどうしたんですか?」
「どうしたっていうのは? どういうことかしら」
「これ、たまたまそこで見つけたんですよ」
 そう言って、一足の上履きを取り出してみせる。この暗さこの距離ではわからないが、文月の
ものなのだろう。
「ああ、そうなんだ。上履きもなくなっていたから、新しいのを卸したのよ」
「有瀬さんの持ち物は、勝手にいなくなる癖があるんですね」
「らしいわね。誰かに魔法でもかけられたんじゃないかと思うんだけど」
「呪いの間違いでは?」
 つまらなそうに言って、アリスは手にした上履きを放り棄てた。わざわざ思い切り踏みつけて、
倉庫の中に歩を進める。
「そろそろ聞いておこうと思ってたんだけど、私に、何か恨みでもあるわけ?」
 積み重なった机からひとつを選んで床に下ろし、その上に椅子を逆さまに乗せる。それから
両脇を抱えて、よいしょ、と文月は机を持ち上げた。
 それらの行動が終わるまで碧眼を細めていたアリスは、小さく吐息をついてから、まだ震えて
いる腕を震えている手で押さえる。当然、それで震えがおさまるはずはない。
「あなた個人には、恨みというほどのものはありません……でしたね」
「過去形?」
「ええ。今となっては、あなたの全てが恨めしいですよ。あなたがそんなふうだから――面倒ば
かり起こる」
「面倒というか、問題を起こしてるのは伊勢宮さんじゃないの? 学校的には」
「そんなことはありえませんよ」

112: 女学院復讐SS 3/14 2009/05/31(日) 17:10:11 ID:X/OBiBnw
 不思議な言い回しだ。文月が目を細めると、アリスが更に一歩近づいてくる。至近と言って
いい距離にまで縮まった二人が、黒い瞳と碧い瞳を真正面から交差させる。
「いい加減、私もうっとうしいから、行動に出るけど」
「そうですか。残念です」
「何が?」
「あなたが悪いんですよ、有瀬さん。かわいい悪戯のうちに、大人しくなっておけば良かったの
に。上履きなんて買ってくるから、机なんて持ってこようとするから、こんなことになるんです」
「それはまた、随分自分勝手な言い草ね」
 言いながら、文月は一歩下がった。ゆっくりと、机を床に下ろす。嫌な予感が背を這い回っ
ている。そも、アリスは表立って行動することは殆どなかった。悪戯の主犯がアリスであることは
気がついていたが、今までのいじめは隠れてこそこそと行う類のものだった。正面きってアリス
と文月が対峙するようなことはなかったのだ。
「何、する気?」
「あなたが悪いんですよ。わたくしだって、こんなことはしたくないのだから」
 白く細く長い、芸術品のような指が、文月が下ろした机を押し出す。背後に積まれた机と自
分が下ろした机に挟まれて、文月は小さくうめき声をあげた。
「地味だねえ」
 言葉は、二人のものではない。倉庫の入り口から響いてきた。文月が目をやると、極端に小
さな影がひとつ、その隣に、極端に高い影がひとつ、逆光を背に立っていた。
「イセミヤ、もうちょっと派手にやんない? そんくらいじゃ参らないよ、そいつ」
 くすくすと笑いながら、背の低い影が倉庫に踏み入ってきた。ブラウンの癖っ毛を短くまとめ
た少女。まるで中学生か、下手をすれば小学生かという外見だが、制服は高等部のものだ。
 隣の影が無言で進み出る。黒く長いストレートヘアに、すらりとした肢体。アリスとは対照的
に、日本人的な美を思わせるスタイルだ。やや険の強い瞳が、アリスと文月を見つめている。
 三人。閉鎖された空間。これはまずい、と文月の頭の中で警鐘が鳴りはじめる。表情の変わ
った文月の顔を見て、背の低い影がまた笑い声をあげる。
「もう遅ェよ」
 扉の閉まる重々しい音が、暗い倉庫の中に響き渡った。
「人を呼ぶわよ」
 ――などという無駄な言葉を、文月は吐かなかった。叫んでもどうせ誰も来ない。倉庫はそう
いう場所に設置してあったし、壁も扉も厚すぎる。なにより、今は極端に人が少ない時間帯な
のだ。出来ることといえば、机と机に挟まれた状態から脇に逃げ出すのがせいぜいで、それに
したって袋小路には変わりない。
「こ、幸崎さん」
 背の小さい方に向かって、なぜかアリスが戸惑うような声をあげた。その名前は文月にも覚え
がある。幸崎幸。隣のクラスの女子生徒だ。合同体育の際に活躍していた記憶がある。
 してみると、もう一人も同学年だろうか。しかしこちらは、顔を見ても誰なのかわからない。こん
なに綺麗な黒髪ならば、一度見れば忘れなさそうなものだが。
「そらイセミヤ。お前がやらなくちゃ意味がないだろ。積年の恨みを晴らしてやれよ」
 けらけらと笑って幸崎が言う。個人的な恨みはないとアリスは言っていた。積年、というのもお
かしい。文月が学院に来たのはほんの三ヶ月ばかり前なのだ。自分の知らないところで話が
進んでいる。
「……」
 唇を引き結んで、アリスが身を乗り出す。引くに引けず、行くに行けず、文月は体を固くして
待つしかない。振りあがったアリスの細い右手が、風を切って振り下ろされる。
 パアン、と頬を張る音が響いた。

113: 女学院復讐SS 4/14 2009/05/31(日) 17:10:59 ID:X/OBiBnw
「……っ」
 肉体的な痛みを受けたのは久しぶりだ。じんじんと左頬がしびれている。痛みをおして視線
を向けると、張り手を打ったアリスの方が、痛そうな顔をしていた。
「ぶはっ、マジかよイセミヤ! それはショボすぎるだろ! 誰もマンゾクしねーよそれじゃ!」
 愉快そうに手を叩いて、幸崎が笑う。名門にあるまじき言葉遣いだ。文月が細めた目を小さ
な背に向けると、幸崎もすぐに気づいて笑うのをやめた。
「あのなあイセミヤ。優しいのはいいけどさ、あたしらはお前のためにわざわざこんなことしてん
だぜ? もっと頑張ろーや。憎いALICEグループの一人娘なんだぜ、こいつは」
「……」
「しょうがねえな、踏ん切りがつかないなら、お手本見せてやるよ」
 にやにやと笑って幸崎が進み出る。アリスを押しのけて文月の前に立つと、人懐っこい笑み
を浮かべた。
 幸崎は本当に小さい。百四十センチ半ばほどだろうか。文月も背が高い方ではないが、そ
れでも並ぶと同年代とは思えない。長身の女子生徒と比べると、頭ひとつ分は差がある。そん
な幸崎が無邪気に笑うと、本当に子供を相手にしているような錯覚に見舞われる。
 だが、そんなほのぼのとした幻想も、次の一瞬までだった。
「おらっ!」
 やや気の抜ける掛け声と共に、どぼっ、という妙に鈍くて重い音が、腹の奥から響いた。人
間の体内から聞こえる類の音ではない。
「ぐ――」
 息が詰まる。体の中心から背骨を伝って、衝撃が伝播する。ぐらりと視界が揺れるにいたっ
て、文月はようやく腹部を蹴られたのだと気がついた。
「お、意外と平気なツラしてんな!」
 笑って、幸崎が足を構えた。上履きの裏側が見える。あれをそのまま、おなかに向かって叩
きつけるつもりなのだ。避けなければ、と思ったが、そんなことが出来るはずもない。
 二発目は、腹部よりやや上、肺の下あたりを強打した。
「っは――か、っ、がはっ」
 呼吸が止まる。たまらず体を折ると、下から上へ、サッカーボールを高く飛ばすような蹴りが、
やはり肺の下、全く同じ箇所を狙って放たれた。つま先が肉にめり込む感触が、酸欠でふら
つく脳髄に嫌にリアルな映像を浮かび上がらせる。
 気がつくと、文月は膝をついていた。肺が酸素を求めて急激に動き出し、体がそれについて
いけずに咳を繰り返している。どこでおさえればいいのか熟知しているのだろう、幸崎は咳が
おさまるまで、にやにやと文月を見下ろしているだけで何もしようとはしない。
「く……」
 あまりの痛みに視界がぐるぐると揺れている。どうにか呼吸を整えて顔をあげると、待ち構え
ていたように、幸崎が体重をかけてその頭を踏みつけた。
「ほらっ、頭さげろ! ひざまずけ!」
「うぐ――」
 耐え切れるものではない。冷たい床に頬が押し付けられ、散らばった黒い髪を幸崎の左足
が踏みつける。頭蓋の形が変わるのではないかと思うほどの圧力をかけながら、幸崎はこらえ
きれないように笑った。
「ぶはっ、みじめだな、おい!」
「……っ」
 確かにみじめではあったが、文月は余計なことを言って狼藉者を喜ばせるようなことはしなか
った。ここは学校、今は早朝、ほんの十数分か数十分かを耐えれば、自然とこの凶行も終わ
るのだ。

114: 女学院復讐SS 5/14 2009/05/31(日) 17:11:32 ID:X/OBiBnw
 早すぎる時間に登校してきたことを後悔しないでもなかったが、ここまで直接的な暴力を振
るわれれば、事を表ざたにすることに躊躇もない。文月はこの時点で、解放されたらその足で
学長室まで出向くつもりでいた。
「幸、睨まれてる」
「あ?」
 そこで、黒髪の女生徒がはじめて口を開いた。クールな外見に相応しい、鋭く深い、闇色の
剣のような声だった。
「すげー本当に睨んでる。元気なお嬢様だな。月小路、あんたもやる?」
「いい。それより、アリスにやらせてあげないと」
「ああ、そうだったな」
 月小路。長身の女生徒はそんな名前らしい。文月は頭の名簿を参照したが、やはり記憶に
ない。礼染女学院の規模に、入学三ヶ月という期間を考えれば、同学年であっても知らない
生徒がいることは不思議ではないのだが。
「イセミヤ、ほら」
 頭に乗せた足はどかさないまま、幸崎が手招きする。踏みつけられている文月からはよく見
えなかったが、床に密着した耳元から頼りなげな足音が響いてくるのはよく聞こえた。
「こういうのは苦手なんだよな?」
「あ、あんまり……」
 ぐりっ、と足を捻りこみながら、幸崎が笑う。帰ったら頭を洗わなくては、と、文月はやや場違
いなことを考えた。
「なら、お前の得意なやり方でいいよ。あるだろ?」
 頭蓋を圧迫していた足が、ゆっくりと離れる。開放感から小さく吐息をついて、文月は上半
身を起こした。頭痛がひどい。暴虐に晒されたのは腹と頭だけのはずだが、全身を波のような
鈍い痛みが浸している。
「なあ、イセミヤ……」
 にやにやと笑いながら、幸崎がアリスに近寄る。耳元に唇を寄せて、何事かつぶやいた。
「……だろ?」
「……!」
 一体何を言ったのか、文月には聞き取れない。ただ、愕然と目を見開いたアリスの表情が―
―瞬く間に激情に彩られていく彼女の表情の変化が、鮮烈に脳に焼きついた。
「あなたが……悪いんです……!」
 つぶやいて、踏み出す。ゴム製の上履きが倉庫の床を打った音は、やけに高く重い響きの
ように感じられた。
「手伝うぜ。まずどうするよ?」
「剥いてしまいましょう」
 当然のように、アリスはそう言った。直接的な言葉に背筋が寒くなる。暴力ならば耐えられる。
精神的なものでも、折れない自信がある。だが、自分自身にとってすら未知の領域に踏み込
まれるとなると、恐れずにはいられない。
「いきなり裸にするのか?」
「有瀬さんは、そういうのに耐性がなさそうです。だからまず、一番わかりやすい方法で、これか
らどうなるのか知ってもらうのがいいと思うんです」
「なるほど。さすが慣れてる奴は違うね」
「……そういうことを言うのは、やめてください」
 文月は痛む体を無理に起こして、ふらふらと後ずさった。逃げなければいけない。だがどこ
に? 薄暗い倉庫の中、同年代の三人に囲まれて、唯一の出口は重い扉が口を閉ざしてい
る。始業時間まではまだ遠い。

115: 女学院復讐SS 6/14 2009/05/31(日) 17:12:07 ID:X/OBiBnw
「訴えるわ」
 文月にできるのは、舌を動かすことだけだった。
「あ?」
「法的な手段に訴える、と言ったのよ。先に言うけど、あらゆる種類の脅しは無意味だと思って
ちょうだい。私は、そんなに柔な神経していない」
 幸崎と月小路が顔を見合わせる。小さく吐息をついて、アリスがかぶりを振った。
「……有瀬さん。もう遅いんですよ」
 そうして、真正面から文月の目を見据えて、引き結んだ唇を噛み締め、一度視線を足元に
下ろし、それからまとわりつく余分なものを振り払うように勢いよく顔をあげ、
「幸崎さん、お願いします」
 伊勢宮アリスは凌辱の開始を告げた。
「――っ」
 誰より早く動いたのは文月だった。出口に向かって全力で疾駆する。無駄だとわかっていな
がらも、これが出来る唯一の抵抗だったのだ。
 幸崎が素早く反応したが、位置取りと体躯が悪かった。伸ばした腕は短すぎて文月の服を
つかめない。一直線に扉を目指す文月は、いっそ美しいまでのフォームで倉庫を駆ける。
「はっ、はっ、はぁ――っ!?」
 その視界が、がくんと揺れた。一瞬の浮遊感の後に、視野をいっぱいに埋めて倉庫の床が
迫ってくる。受身も取れず、文月はそのままうつぶせに倒れこんだ。
「元気な奴だ」
 肩越しに視線を向けると、月小路がつまらなそうにこちらを見ていた。足をかけられたのだ。
 すぐに幸崎が走りよってきて、わき腹を蹴り上げた。また呼吸が止まる。体の中心に細い足
が入り込んで、それがすぐさま勢いよく跳ね上がった。視界がぐるんと回って、うつ伏せから仰
向けに転がる。
「ナメた真似してんじゃねーよ!」
 どすっ、と今度は頭ではなく喉に、幸崎の足が降ってきた。
「ぁ――」
 目を見開いて、文月はビクンと背を仰け反らせた。一秒も持たず、手が床を叩く。苦しいな
んてものじゃない。目を見開いているにも関わらず何も見えない。首から上が体から切り離さ
れているようだ。脳が沸騰する。視界が白濁して、赤く明滅する。
「ふんっ」
「――がはっ、はっ、あっ、げほっ、」
 足が離れると同時に、文月は勢いよく咳き込んだ。喉が痛い。首の骨がギシギシと悲鳴をあ
げている。
「大人しくしてろよ。そうすりゃ、イセミヤが主体になれるんだ。少しは優しくしてくれるだろうよ」
 腹の上に座りこんで、幸崎が手を伸ばす。首を絞められると思ったが、その手はセーラー服
の方へと伸びていく。文月はここでやっと、先のアリスの言葉を思い出した。
「まっ……」
「聞こえねー!」
 指先が襟元に入り込み、引きちぎるようにスナップを外す。身を捩って逃げようとするが、幸
崎が太腿で体を挟み込んで来る。こんな小さい体のどこにそんな力があるのか、文月がどう力
をこめても幸崎を引き剥がせない。
「動くな!」
 左手が喉を締め付ける。先の一撃ほど強烈ではなかったが、息が詰まって視界が歪む。そ
の間に、幸崎は着々と作業を進めていく。左側の裾から脇にかけて走っているファスナーを器
用に片手で引き上げ、胸当てを外してしまうと、幸崎は左手を放して腰を浮かせた。

116: 女学院復讐SS 7/14 2009/05/31(日) 17:12:40 ID:X/OBiBnw
「月小路」
 指先をまげて月小路を呼ぶと、長い黒髪を揺らして長身の影が歩みよってくる。二度にわた
る呼吸責めで脱力している文月の手を取ると、月小路は無言のままそれを頭の上に持ってい
く。少しだけ力をこめて腕を持ち上げると、上半身がつられて浮いた。
「それっ」
 透け防止に着込んでいたインナーも一緒に、幸崎の手が勢いよく夏用の薄いセーラー服を
引き上げる。踏み躙られて汚れた髪を巻き込んだあたりで、裾を月小路が受け取り、一気に
引き剥いだ。
 一分とかからず、文月は半裸にされてしまった。後に残ったのはシンプルなハーフカップの
ブラのみだ。不健康でない程度に白い肌が薄汚れた倉庫の床に横たわっている様は、それ
だけでいやに淫猥な印象を受ける。
「下も、一気にお願いします」
 心得ていると言わんばかりに、幸崎がフックを外す。やはり片手でファスナーを下ろすと、そ
のままスカートを引き下げる。鮮やかとしか言いようのない手並みだった。
「かわいいパンツ穿いてるな、こいつ」
「……そうですね」
 ブラジャーとおそろいのショーツはやはり白いシンプルなものだが、両端にワンアクセントで水
色のフリルがついている。文月の印象からすれば、なるほどかわいらしい選択だ。
「でも、それも脱がしてしまいましょう」
「ぅ……!」
 腕の力だけで後退する文月を見て、いよいよ面倒そうに幸崎がため息をついた。それから何
かを思いついたように、制服からピンク色の携帯電話を取り出した。ファインダーを文月に向
けて、にやりと笑う。
「いい加減あきらめろよ。楽しいのはこれからなんだからさ」
 撮影音と共に、フラッシュが三度瞬いた。
 同年代の女性を裸にするという、一種異様で倒錯的な状況に興奮しているのか、幸崎は頬
を上気させて下着に手を伸ばした。丁寧に脱がすようなことはなく、引きちぎるような勢いで乱
暴に毟り取る。
「――っ」
 アリスのような豊満さはないが、小ぶりで形の良い乳がふるんと揺れて顔を出す。掌にほどよ
くおさまる程度の大きさと、中央で身を震わせる桜色の突起がかわいらしい。
「かわいいおっぱいだねえ。どうよイセミヤ?」
「どうと言われても、困ります……」
「ちぇっ、つまんない奴だぜ」
 そう幸崎がつぶやいて肩をすくめた、その一瞬に、文月は勢いよく立ち上がった。ほぼ全裸
なのにも構わず、扉に向かって走り出す――が、あっさりと月小路にその腕を取られた。
「幸、二回目だぞ」
「いまさら逃げるか? 元気すぎだろ」
「放しなさい!」
 身を捩り手を振って逃れようとするが、これまでに体力を奪われきっている。月小路が何をす
るまでもなく、抵抗は徐々に弱まっていった。背後に回った月小路が両腕を交差させて強く
掴みあげると、もう文月にはどうすることも出来なかった。
「押さえといてくれよ」
 そう言って、幸崎の指がやけにゆっくりとショーツの端にかかった。横に引いてゴムを伸ばす
と、少しずつ、少しずつ、指を押し下げていく。
「ほらほら、見えちゃうぜ」

117: 女学院復讐SS 8/14 2009/05/31(日) 17:18:36 ID:X/OBiBnw
「幸、親父くさい」
「うるせえな」
 文月はぎろりと幸崎を睨みつけたが、出来るのはそれだけだ。暴れるほどの体力は残ってい
ないし、制止の言葉に意味などない。フリルの飾る白いショーツが引き下ろされていくのを、黙
って見ているしかなかった。
 肌と布の間に出来た隙間から、風が吹き込んでくる。七月だというのに、とても冷たい。場所
の問題か、気候の問題か、それとも、気持ちの問題か。文月には判断がつかなかった。
「ごかいちょう!」
 下着をふくらはぎのあたりまで下ろして、幸崎は喜悦に満ちた声をあげた。
「……」
 ごくり、と唾液を飲み込むのを、アリスは自覚した。それほど、文月の体は美しかった。
 特別鍛えられているわけでも引き締まっているわけでもないが、過度な贅肉をつけず、女性
的な柔らかさと丸みを帯びた、『抱きたい』と思わせる体だ。
 健康的な色気をかもす鎖骨から、柔らかさと張りを兼ね備えるツンと上向いた乳房、その頂
点に顔を覗かせる小さめの乳輪と桜色の突起、見てわかるほどの筋肉はないがたるむほどの
贅肉もない腹筋、きゅ、と身を縮こまらせる臍、なだらかな曲線を描く下腹部、そして更にその
下方、淡い茂みへと視線を下ろしていく。
「毛、薄いなぁ」
 にやにやと陰部を見つめていた幸崎が、そうつぶやいた。普段人前に晒さない部分をあけ
すけに評されて、文月がかすかに目を細める。
「……わたくしにも、見せてください」
「おう」
 ゆっくりと歩み寄って、アリスは文月の足もとにしゃがみこんだ。月小路に手を掴まれて立た
されている文月は相変わらず視線を逸らさず、真っ向から二人を睨みつける。
「……」
 ほう、とため息をついて、アリスはまじまじと文月の体を見つめた。その指先が慈しむように下
腹部に置かれ、体の曲線を辿って陰部へと辿り着く。ちぢれた陰毛の毛先を指先で弄んで、
アリスはこらえきれないようにつぶやいた。
「足を開いてください」
「……っ」
「おい。開けよ」
 舌打ちまじりの催促に、文月はゆっくりと、肩幅まで足を開いた。幸崎の言うとおり、年齢の
わりに文月の陰毛は薄い。茂みは陰唇上部から放射状に広がっているが、その奥の肌がか
すかに見て取れる程度の、淡い翳りでしかない。幸崎の指がうちの一本をつまみ、軽い仕草
で引き抜く。
「――つっ、」
 小さな悲鳴に笑い声をあげて、薄がりに陰毛をかざす。細く短い、童女のような毛だった。
「んじゃ、記念撮影な」
 先ほどと同じように、ピンクの携帯電話が撮影音を響かせる。局部のアップを数枚、カメラを
引いて、局部と顔が写るようにしたものを更に数枚。
「笑えよ」
 という要求には、さしもの文月も応えることができなかった。
「幸崎さん、写真見せてあげてくださいよ。綺麗に撮れました?」
「おー。ほら」
 顔を寄せ合って、二人が液晶を覗き込む。それから、幸崎が手首を返して文月の眼前にそ
れをつきつけた。

118: 女学院復讐SS 9/14 2009/05/31(日) 17:19:07 ID:X/OBiBnw
 小さな画面の中には、物凄い目つきでファインダーを睨みつける文月の姿が映っている。自
ら足を開き、疎毛の性器も唇を噛んだ顔も、桜色の乳首も全てつまびらかに晒された、みじめ
な写真だ。
「どうよ」
「悪趣味ね」
 即答である。一瞬だけ呆気にとられたように目を見開いて、それから幸崎はけらけらと笑い
声をあげた。
「本当、元気なお嬢さまだよ」
「元気なほうが、色々と楽しいらしいですよ。わたくしはそう聞きました」
 言って、マニキュアも塗っていないのにつややかな光沢を放つ爪の先を、眼前の秘裂へと
近づける。生育は十分だがろくに触れられたことのない秘部は口を閉ざして、恐々とこちらを
伺うように襞が顔を覗かせている。
 つぷっ、
 と、いう擬音を幻聴する。爪の先が秘裂を割り開いて、人差し指の第一関節までが潜りこむ。
ぴくん、と尻を震えたのを見てアリスは上を見上げたが、文月は相変わらず鋭い視線をこちら
に向けるばかりで、羞恥の表情ひとつみせない。
「ほらほら、もっとかわいい顔しろよ」
 言いながら、幸崎の指がシャッター音を連続させる。瞬くフラッシュに目を細めて、それでも
文月は顔を逸らそうとはしなかった。
「有瀬さん、ここ、自分で触ります?」
 指の先を捻りながら、襞の内側を撫でていく。時折体を震わせ腰を浮かせながら、文月はつ
まらなそうに言い放った。
「自慰をするかということかしら? するわよ」
「本当ですか? いやらしい」
「生理現象の一種よ。恥じ入るほどのことじゃないわ」
 声も表情も平静そのものだ。こいつ本当に女子高生か、と幸崎は心中つぶやいた。
 そんな幸崎の、声に出さない賞賛に気づくはずもなく、文月はひたすらに耐えていた。言葉
の通り、自分で慰める程度のことは彼女もするが、それにしたって指で外縁を弄る程度のかわ
いいものだ。その先、その奥に関しては完全な未知である。
 見た目ほど落ち着いているわけではない。恐怖は確実に文月の心を蝕んでいた。
「……えいっ」
 それを見透かすように、アリスが両手を秘部に添える。左右の人差し指が秘裂にもぐりこみ、
くぱっ、と最奥への門を割り開いた。連続するフラッシュが暗い倉庫の中に文月の秘部を浮
かびあがらせる。
 文月のそこは、色素の沈殿もほとんどなく、ピンク色の襞が折り重なって、禍々しくも淫靡な
肉模様を描いていた。外気に晒された尿道と膣口がヒクヒクと震えているのが見て取れる。
「グロいねえ」
「そうですね。……なんて醜い」
 誰にも見せたことのない、まだ誰にも見せるつもりのなかった秘奥を暴かれ、あまつさえ同性
に醜いと評される。惨めで、情けない。文月は二人に気づかれないよう、唇を少しだけ強く噛
み締めた。
「お前、処女?」
「処女よ」
 幸崎のストレートな質問に、文月はやはり即答する。何が面白いのかけらけらと笑って、幸
崎は膣口の付近に指をぐりっ、と押し込んだ。
「へえ、処女かあ。かわいそうにねー」

119: 女学院復讐SS 10/14 2009/05/31(日) 17:19:30 ID:X/OBiBnw
「……」
 乱暴な指使いで膣を捏ねる幸崎に、文月は険の強い眼差しを送る。今ここで処女を破られ
るのかと思うと少しは悲しかったが、そも文月はそこまで処女性を重んじているわけではない。
単に苦痛で屈辱あるという以上の意味は、ないとは言わないが、薄い。
「で、どうするのさ、イセミヤ」
 興奮を隠そうともせずに、幸崎がアリスを振り返った。顔を並べて秘所を覗き込んでいたアリ
スが、少しだけ目を細める。
「有瀬さん、自分がなんでこんなことになってるのか、わかりますか」
「わからないわ」
「本当に?」
「本当に。正当な……少なくとも、理解できる理由が、存在するのかしら」
「……いえ、貴女にはきっとわからないでしょうね」
 つぶやくように言って、アリスは淫裂を広げていた指を放した。若い秘裂が元通りに口を閉
ざす。外気にさらされていた膣口が肉門に塞がれたのを感じて、文月は心中吐息をつき――
「いぎっ……!」
 ――その緩みを、アリスの指が貫いた。
 衝撃についで猛烈な熱が股間から沸きあがる。体の中心を炎が駆け上り、頭蓋を焼いて頭
頂部から突き抜けていく。体が一度大きく跳ねて、肺の中身が全て喉から迸る。にも関わらず、
言葉どころか音にもならない。
「痛いですか?」
 ぐらぐらと揺れる視界に、またぐらに指を突きこんだアリスが見える。少し後ろにさがった幸崎
が、また携帯電話を構えてシャッターを切っている。
「ぐ……!」
「答えてください。痛いですか?」
 聞きながら、アリスが手首をひねった。潜りこんだ指に膣がかき回される。体全部が手首にあ
わせて捻られるような錯覚に、文月は思わず眼を閉じた。
「さすがに効いてるな」
 笑いながら、幸崎がそんなことを言った。
「ねえ、痛いんですか?」
「あぎぁっ……ああっ」
 突きこまれた指が――二本か、三本か――膣の中でバラバラに蠢いた。これまでどんな存在
も触れたことのない未踏の肉道を、アリスの細い指が蹂躙していく。体の内側を引っ掻き回さ
れている未知の感覚に、文月は倒れそうになるほどの眩暈を覚えた。
「処女膜って」
 と、アリスがつぶやいた。
「指を入れる程度では、破けないこともあるんです。だから、ちょっと念入りにかき回しておきま
すね」
「……っ!」
 悲鳴をこらえて、文月は爪先に力を入れた。これ以上されたら本当に倒れてしまう。膣から
際限なく湧き上がる痛みと灼熱は、脳髄を焦がして思考回路を焼ききっていく。自分の状態
がほとんど認識できない。肺まで燃やされているのか、吐く息がやたらと熱い。
「ん……もうちょっとで、全部入りますよ」
「ぜん……!?」
 全部。ということは、今はまだ途中なのか。体の内側に感じているこの強烈な異物感。これで
まだ入りきっていないというのだろうか。女子高生の細指でこれほどの圧迫感があるのならば、
男性器など入るはずがないのではないか。

120: 女学院復讐SS 11/14 2009/05/31(日) 17:19:53 ID:X/OBiBnw
 自分の体はひょっとしておかしいのかと、文月は朦朧とする頭で半ば真剣に考えていた。
「それっ」
「はぐっ、あ、ぎ……!」
 びくん、と体が跳ねる。一際大きい衝撃。視界が真っ赤に染まって、開ききった口から乱れ
た呼気が漏れる。
「ちゃんと立て」
 背後の月小路がそう言って腕を引き上げた。そこで初めて、文月は自分が膝を折っている
ことに気がついた。
「全部入りましたよ。わかります?」
 言いながら、細い手首をくるくると回す。まるで濡れていないのに、肉と肉のこすれあう音が
脳内に響き渡った。ぐちぐち、ぐちぐち、というそれは、淫猥であると同時に酷烈でもある。
「はっ、はっ、は、ふっ、」
 視界が揺れている。呼吸が落ち着かない。文月は気づいていなかったが、全身が汗だくだ
った。
 ……そんな文月を見て、アリスは指を止めた。膣の中で曲げていた指をゆっくりと真っ直ぐに
戻し、被虐の対象が回復するのを待つ。背後でひたすら撮影音を響かせている幸崎に視線
を投げると、幼い瞳を一度携帯電話に落として、それから名残惜しそうに頷いた。
 そろそろ時間だ。生徒たちが登校してくる。
「今日は、このあたりですね」
 つぶやいて、アリスはゆっくりと指を引き抜いた。落ち着きはじめていた文月が、指を抜かれ
る感覚にまた背を反らせる。
「はい、あーん」
「はっ、はぁ……んぐっ!?」
 脱力して唇を閉じることもままならない文月の口内に、三本の指が突きこまれた。舌の上に
広がる鉄の味に、思わず眉をしかめて頭を仰け反らせる。
「ちゃんと味わってください」
 だが、指はそれを追って舌の上を這いずってきた。鉄……血液の味。考えるまでもない。こ
れは自分の膣から流れ出した、純潔の証――否、純潔を喪った証だ。
「おいしいですか?」
「――っ」
「痛っ」
 指先に走った強烈な痛みに、アリスはあわてて指を引き抜いた。血と唾液に濡れた指先に、
小さな歯型がついている。幸いにしてアリス自身の血は出ていないようだ。
「噛まれたの?」
「……はい」
「ははっ、お前ほんとすげーな」
 口にたまる血を吐き出す文月を見て、幸崎がまた笑い声をあげる。携帯電話をしまって歩
み寄ると、トン、と軽く地面を蹴ってから、体をひねりつつ大きく踏み込んだ。左足が鞭のよう
にしなり、風を切って飛ぶ。避けることも受けることも、身を捻ることすら出来ず、文月はその一
撃をわき腹に食らった。
「う、ぐ――」
「おしおきだ、おしおき」
 今度こそ、文月の膝が折れる。もう立ち上がる気力も残されていないようだった。
「限界、腕が疲れた」
 そういって、月小路も腕を放す。前のめりに倒れる文月を受け止める者は誰もいない。冷た
い倉庫の床に倒れ伏して、文月は小さくうめき声をあげた。

121: 女学院復讐SS 12/14 2009/05/31(日) 17:20:55 ID:X/OBiBnw
「イセミヤ、指大丈夫?」
「ええ、大丈夫です。……それじゃあ、行きましょうか」
 文月の体を避けて、アリスたちは倉庫の出口に向かって歩き出した。すぐ側に捨てられてい
る文月の制服を幸崎がわざわざ踏みつけて、それから下着だけを回収していく。
「下着は没収な」
 そう声をかけて、幸崎はいつものようにけらけらと笑った。
「ああ、そうだ。有瀬さん、法的手段に訴えるんでしたっけ?」
「……」
 その言葉に、文月はゆっくりと体を起こした。出口付近にいる三人を見据えて、薄く笑う。
「そうね」
「笑ってるよこいつ」
 ひきつった笑みで幸崎がつぶやいた。
「そうですか。……気を強くもってくださいね。この程度で折れられてしまっては、わたくしも困り
ますから」
「……どういうことかしら」
「どういうことでしょうね」
 頭を振って、アリスは外へと続く扉を開いた。陽が、まるで光の道のように倉庫に差し込む。
「それじゃあ有瀬さん。放課後、また遊びましょう」
 最後にそう残して、三人は倉庫を出て行った。
■■■
 有瀬文月は、三人が思う以上に精神的にタフな人間である。
 倉庫に独り残されて、三十秒だけ落ち着くための時間をとると、すぐさま制服を身につけ、
可能な限り外見を整え、股間の痛みなどないかのように大股で倉庫を後にし、堂々と廊下を
闊歩して一直線に学長室まで向かった。
 幸い在室していた学長に、一礼して挨拶を述べた後、
「レイプされました」
 と、端的に口にする。ここまで、わずかに三分弱である。
「……なんですって?」
 突然現れた生徒にそんなことを聞かされた学長は、眉をひそめて、そう無意味なセリフを返
すのが精一杯だった。文月は一度頷いて、同じ言葉を繰り返す。
「伊勢宮アリスさん、幸崎幸さん、それから、私は彼女をはじめて見ましたが、月小路さん。彼
女らに性的暴行を受けました」
「い、いつ?」
「五分ほど前です」
「……」
 不可解そうな顔が、ますます歪められていく。無理もない話だった。女子校で性的暴行とい
うだけでも戸惑うには十分だというのに、被害者が五分もしないうちに報告に来るなど冗談と
しか思えない。
「必要であれば証拠を――」
「ああ、いや」
 なおも言葉をつのろうとした文月を、学長は手をあげて制した。一度小さく咳払いをして、
「わかったわ。詳しいことは不明だけれど、概ね理解しました」
「今の説明で十分ですか」
「十分よ。事件の詳細はわからないけれど、そんなことはどうでもいいもの」
 革張りの豪華な椅子に背を預けて、学長は深い吐息をついた。その仕草に、今度は文月
が眉をひそめる。

122: 女学院復讐SS 13/14 2009/05/31(日) 17:21:18 ID:X/OBiBnw
「どういうことですか」
「伊勢宮さんも、幸崎さんも、それに月小路さんも、初等部からここに通っている、とてもいい
家のお嬢様たちよ」
「……それが?」
 意味がないので口にはしないが、お嬢様の度合いならば文月も負けてはいない。この学院
に通う生徒は、みな似たようなものだ。
「わからない? 初等部からここにいるということは、あなたの何倍もの時間をここで過ごしてい
るということ。それはつまり、」
 文月の背を、悪寒が走り抜けた。
「寄付金の額も、何倍にもなるということよ」
 当たり前のような顔をして、学長はそう言った。デスクの上の書類を取り上げて、つまらなそう
に眺める。それで話は終わりと言わんばかりだ。
「……警察に行きます」
「無駄よ」
 即答である。まるで切り捨てるような口調だった。
「あなたは少し、この学院を甘く見ているわね。意味がないからやめなさい、そんなこと」
「では、どうしろと」
「あきらめなさい。新参者は大人しくしているのが一番よ。ここに限らず、それは社会に出ても
同じことだわ」
「……ひどい学校ですね」
「私立学校っていうのはね、営利団体なのよ。学内でいじめなんて、困るわ」
 ひどく冷たい眼差しで、学長は文月を見据えた。手にした書類をデスクに放って、ため息を
漏らす。
「家の力に頼るならそれでもいいわよ。ALICEグループなら、まあ、なんとかなる範囲でしょう」
「……よく、わかりました」
「そう、それはよかったわ。警察はあきらめるの?」
「学校はどこも閉鎖社会ですが、ここは特にそうです。加えて権力もある。財政界への影響力
も強く、それはつまり警察機関への圧力もかけられるということです。この認識に誤りは?」
「ないわ」
「なら、私が何をしても無意味でしょう」
「その通りよ。賢くて助かるわ」
 小さくかぶりを振って、文月は重く、深く、長い息を吐いた。全身にたまった疲労を吐き出す
ようなため息だった。
「それでは、失礼します」
「ええ。適当に、がんばってちょうだい。エスカレートしすぎないようにはするわよ」
「……」
 応えず、文月は学長室を辞した。
 同時に、校内放送で重厚なクラシックが響きだす。ホームルームの開始だ。このままでは遅
刻になってしまう。……だが、文月は急ぐ気にはなれなかった。
「ありえませんよ、か……伊勢宮さんの行動が、問題になるはずがない、と……」
 ふらふらと赤い絨毯の上を歩き出す。ホームルームは既にはじまっている。廊下には誰もい
ない。学長室のあるこの廊下は、一般教室がひとつもないのだ。
「ふ……」
 歩みが遅くなる。どうせもう遅刻は確定だ。ホームルーム程度、出なくても構うまい。
 吐き気がする。文月はトイレを見つけると、個室に入って鍵をかけた。礼染女学院はトイレひ
とつとっても大きく豪華だ。完全個室で換気扇まで一室ずつについている。

123: 女学院復讐SS 14/14 2009/05/31(日) 17:21:46 ID:X/OBiBnw
「う……、ふ……」
 肩を震わせて、文月は掌で口を覆った。こらえきれずしゃがみこんで、漏れる声を必死で抑
える。
 だが、そんな抵抗も無意味だ。早朝からここまで、ほんの十数分の出来事が、頭の中をぐる
ぐると巡る。今日だけではない。これからも、ずっとこんなことが続くのだ。なんて馬鹿げたところ
だろう。
 本当は、家に訴えればどうとでも出来るかもしれない。甘く見ているのは学長のほうかもしれ
ない。だが文月にそのつもりはなかった。これは彼女個人の問題だ。有瀬の家に泣きつくよう
なところではないのだ。
 それに。
 仮に助けを求めたとして、あの家がそれに応じるとも限らない。あそこが欲しがっているのは
優秀な経歴の娘だけだ。学院を出さえすればいい――逆に言えば、学院を中途で辞めるよう
なことがあってはならないのだ。あるいは学長も、それをわかっているのかもしれない。
 最悪だ。信じられない。期待していたわけではないが、これはいくらなんでも酷すぎる。
「う……うう……ふ、う、……」
 とうとう我慢しきれなくなったように、両手をだらんと垂らした。感情をおさえていられない。無
様だと知りつつ、文月は体を丸めて、

「ふ……うふはははははははははは!」

 大声で笑い出した。
「は! はははは! そう! そうか! わかった! とてもよくわかった!」
 立ち上がる。優雅な仕草で顔にかかる髪をはじく。個室の扉に背をつけて、換気扇の回る
天井を見据える。
「ならいい! それならいい! それならそっちに合わせようじゃないか!」
 作った拳が、背後の扉を強く叩く。未だ体中で疼く痛みが、炎となって燃えている。爛々と
輝く眼をいずこともしれぬ宙に向けて、有瀬文月は誰にともなく宣言した。
「……潰してやるわ!」

 有瀬文月の復讐は、こうしてはじまった。

124: 名無しさん@ピンキー 2009/05/31(日) 17:23:36 ID:X/OBiBnw
以上です。
んじゃ続き書いてくる。

128: 名無しさん@ピンキー 2009/06/03(水) 19:47:05 ID:IA6F47cY
>>124
すごく上手いな!
続き期待してるぞ!!

相手が3人以上いるなら、1人ずつ各個に復讐していく展開だろうか?w
最初は最も気弱そうな女から、そいつを手なづけて次の女、
最後が気の強い女を今度がこっちで集団で、と。

129: 名無しさん@ピンキー 2009/06/07(日) 11:09:19 ID:3UX977JL
>>124
何気なく読み始めたけど予想以上に巧かった、GJ!
これから3人が絶望のズン底に叩き落されるのが楽しみだ
これだけ丁寧な文章だと時間掛かりそうだけど、続き待ってます

>>127
それくらいやり過ぎな方が面白そう

125: 名無しさん@ピンキー 2009/05/31(日) 18:57:51 ID:0Gxy2cQr
GJ!
続き期待してる

126: 名無しさん@ピンキー 2009/06/01(月) 18:33:19 ID:W5JrIcV4
なんとも重厚なSSだ…。GJ!

127: 名無しさん@ピンキー 2009/06/02(火) 22:44:20 ID:BTp/6owG
文月の復讐って、まさか相手を妊娠できないような身体にしてしまうのかな。
子供ができないんじゃ令嬢としての価値もかなり下がるし。

130: 名無しさん@ピンキー 2009/06/08(月) 00:52:11 ID:2mYscLsm
私、あなたのこと待ってるから!

【エロ小説・SS】超上流階級のお嬢様しかいない女子高に転入したら想像以上のイジメが待ってた・・・2発目

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昨日上げれなかったんで今日2話掲載。
これは気持ちいい倍返し。
自分の痴態までバラ撒くとはなんという執念。
■所要時間:15分 ■約13012文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】スレより


135: 女学院復讐SS2 1/10 2009/06/09(火) 17:18:44 ID:OZ0dGwUB
 幸崎幸は、自分をサディスティックな人間だと思っている。
 精神的にも肉体的にも、他人をいたぶるのが大好きだ。どうしてそうなったのかは幸本人に
もわからないが、特別なエピソードや理由はおそらく存在しない。
 そういう人間は、きっと生まれたときから『そう』なのだ。
 その日も、幸は上機嫌で寮を出た。昨日新しい獲物を手に入れたので、今日一日どうやっ
て遊ぼうか、昨晩から楽しみで仕方なかったのだ。
 幸はこれまで、両手の指では足りないほどの生徒をいじめのターゲットにしてきた。それは初
等部の頃からそうで、彼女にとって礼染女学院での最大の楽しみはこれである。
 彼女は一定のルールに従っていじめを行う。最大でも一年が限度で、学年が変わったらそ
のターゲットには関わらない。いっそ忘れてしまうくらいがちょうどいい。それと、やりすぎないこ
と。自殺なんてされたら大変だ。主なものはこのふたつである。
 子供じみた悪戯から、公表されれば将来が終わるだろう非道まで、出来うることは殆ど全て
やってきた。ターゲットが泣き叫んで許しを請う惨めな表情が、幸は大好きだった。
「あの野郎、昨日の放課後は逃げやがったからな……今日はどうしてやろうかね」
 勝手に緩んでいく頬をどうにか引き締めて、いつも通りの時間に通学する。今彼女が標的
にしている有瀬文月はどうやら早朝に登校しているようだが、合わせて早く来るつもりはもうな
い。牽制しつつ標的を見定めていた期間はもう終わったのだ。
 中等部と高等部の制服が入り混じる通学路を悠々と歩いて、昇降口に辿りつく。幸は学校
といえばここしか知らないが、それでもこの校舎が一般的な学校とはかけ離れていることはわ
かる。豪華すぎるし、大きすぎるのだ。
 広い昇降口に並ぶ靴棚のひとつを選んで、自分の靴箱の前に立つ。
 幸の靴箱は本来ならば最上段なのだが、一見して中学生かと思うほど背の低い彼女では
手が届かない。そのため、使われていない最下段の靴箱を使っていた。
「……ん?」
 木製の戸を開けた手が止まる。一度戸を閉じて、場所を確認する。間違いなく自分のクラス、
自分の靴箱だ。首を傾げてもう一度戸を開け、それからその周辺の使われていない靴箱も確
かめる。
 全て、空だった。
「あれ……? おかしいな」
 幸が本来使うべき靴箱に視線を飛ばす。初日以来使っていない場所だ。
「どうしたの?」
 戸惑う幸に同級生が声をかけてきた。同じクラスの相田涼香だ。ショートボブを揺らす彼女
は、クラスの中でも背が高い。何か嬉しいことでもあったのか、口元に笑みを浮かべていた。
「いや、靴がねーのよ。ねえ、悪いんだけど、アタシの靴箱開けてみてくれるかな」
「あ、そっか。下使ってるんだっけね。どれ」
 涼香は快く頷くと、腕を伸ばして最上段の靴箱を開けた。やはり、そこも空である。
「ないよ。持ち帰ったんじゃないの?」
「そんなはずねーんだけどな……ま、いいや。事務室でスリッパ借りてくる」
「……そうだね」
 一度昇降口を出て、幸は外来用受付に向かった。昨日のことを思い返すが、やはり靴は履
き替えて、きちんと靴箱にいれたはずだ。ならば、なぜ上履きがなくなっているのだろう。
「……いや、おいおい、まさかだろ……」
 眉をひそめて、浮かんだ考えを打ち消す。そんな馬鹿な話が、あるはずがない。
 ポケットで携帯電話が震える感覚に、幸は小さく舌打ちした。考えを邪魔されるのは好きで
はない。開いたのがスパムメールだったからなおさらだ。昨日の晩からこれで四通目である。こ
のところ減ってきたのにどういうことだと、幸はため息をついた。

136: 女学院復讐SS2 2/10 2009/06/09(火) 17:19:20 ID:OZ0dGwUB
 メールを消去して、携帯は閉じずにデータフォルダを開く。そこには、これまでいたぶってきた
女生徒たちのあられもない姿が大量に収まっている。
 この写真は、単純な幸の趣味であり、いじめの一環であり、同時に口封じの手段のひとつで
ある。『公にするならこの写真をネットに流すぞ』というわけだ。
「うん……そんなはずねーよな……ん?」
 ふと、写真の一枚に見知った顔を見つけた。見知ったといえば全員知っていて当然なのだ
が、幸はいじめを打ち切った相手のことはほとんど覚えていないのだ。
 全裸で拘束され、股間にボールペンを十本ばかり突きこまれて泣いているのは、ついさっき
昇降口で会った相田涼香だった。この時はまだ髪が長い――よくよく思い出してみれば、この
髪を切ったのは幸だった。もう三年も前のことだ。
「あちゃ、すっかり忘れてたな」
 あの様子だと、本人も割り切って忘れようとしているのかもしれない。笑顔で話しかけてくるく
らいなのだから。
「……」
 事務室の前まで辿りついて、幸は携帯電話を閉じた。それから、一度昇降口を振り返る。
 そう。そんなはずはない。
 あるはずがないのだ。……誰かが、幸の靴を隠したのではないか、なんて。
□□□
 教室に入ると、ほとんどの生徒が登校していた。
 朝の談笑に花を咲かせる女生徒たちと声をかわして、自分の席に向かう。幸の席は教室の
ちょうど中ほどあたりで、窓際のいい位置にある。いつも通り、中身がほとんど空の鞄を机に引
っ掛けて、幸は椅子に腰かけた。質のいいクッションが、小さなお尻を受け止める。
 礼染女学院の教室は前面のホワイトボートがよく見えるよう、教室の後ろに行くほど段差が
ついている。階段つきの扉が後部にもあるが、こちらは有事の際以外は使用禁止となってい
るため、生徒たちが使う扉は通常前方のひとつのみだ。そのため、扉付近にはたむろしないと
いうのが暗黙の了解になっている。
「……ん?」
 だが、今日は数人かの生徒がそこに集まっていた。大きく豪勢な扉の影から、教室をちらち
らと伺っているようだ。あんなところにいては邪魔だろうに。
 幸がなんとはなしにその数人を眺めていると、視界の端を何かが四角いものが横切った。そ
れはそのまま幸の机の上に降りてくる。目を向けると、林檎の写真が載せられた紙パックのジ
ュースが、結露を浮かべて机に鎮座している。
 視線を上にあげる。紙パックを机の上に置いたのは、今朝昇降口で会った相田涼香だった。
口元に笑みを浮かべて、幸の足もとを見ているようだ。
「結局、見つからなかったんだ?」
 上履きのことだろう。幸は今、来客用のスリッパを履いている。歩きづらいが、こればかりは仕
方がない。
「……ああ、うん。見つからなかった」
「災難だったね。かわいそうだから、それ、あげるよ」
「林檎ジュース? いーのかよ?」
 見たところ紙パックは開封された様子もない。涼香は肩をすくめて笑って見せた。
「それ、果汁百パーのやつなんだ。間違って買っちゃってさ。苦手なんだよね」
「何と間違ったんだよ」
「コーヒー牛乳」
「……それは、残念だな」
「全くだよね」

137: 女学院復讐SS2 3/10 2009/06/09(火) 17:19:51 ID:OZ0dGwUB
 くれるというのであれば、断る理由は特にない。ストローを突き刺して薄紅色の中身を吸い上
げる。濃厚な林檎の味が口内に広がって、幸はかすかに目を細めた。
「すっぱいな、これ」
「そう、酸味強め。それが苦手なんだ」
「なるほど。アタシは嫌いじゃないけど」
「そう、それは何より」
 くすりと笑って、涼香がそうつぶやいた。
 確かに人を選ぶ味かもしれない。容量の少ない紙パックを一気に半分ほど飲み干すと、幸
は「飲む?」と掲げてみせた。苦笑して、涼香が手を振る。
「苦手なんだって。まあ、気に入ってくれたなら何より。それじゃあね」
「ああ、うん。悪いな」
 笑って、涼香は自分の席に戻っていった。幸の斜め後方、最後列が彼女の席らしい。
 酸味の強い林檎ジュースを飲み切って、幸は携帯電話で一限の内容を確認する。本日の
一限は世界史だ。机からテキストとノートを取り出すと、携帯電話がブルブルと震える。幸は舌
打ちして、五度目のスパムメールを消去した。
 そうこうしているうちに担任がホームルームを開始する。いつも通りの朝だ。幸は教師の言葉
はほとんど聞かず、今日はどんな趣向で獲物を苛めようかと、メモ帳機能を呼び出してアイデ
ィアを書き連ねていった。
 基本、幸は授業中もずっとこんなことばかり考えている。追い詰めすぎないよう、最大限のダ
メージを与えるにはどうすればいいか、どうすれば、今の獲物を泣き叫ばせることができるのか。
有瀬文月は特に、これまでにないほど冷淡で動じない獲物だから、かえって楽しめそうだ。
「……」
 ふと、背後に視線を向ける。相田涼香のように、かつて獲物だった人間が自分に接するよう
なことが、これまでにもあったのだろうか。涼香があまりにも普通に友人としての態度を取るもの
だから、幸は少しばかり混乱していた。
 今まで気づかなかっただけで、他にもそういう奴がいたのかもしれない。これからは、終わった
獲物のことも少しは覚えておこうかと、ぼんやりと頭の隅で考える。
 ホームルームが終わり担任が出て行くのを見届けて、飲みきった紙パックをクシャリと丸めて
教室後方のゴミ箱に捨てる。脇を通った時に涼香が微笑み、それに笑顔を返した。
 そうして、ほどなく一限の授業がはじまった。世界史の教師は生徒を指すことがほとんどない。
内職にはうってつけの授業で、幸も普段ならば教師の話を全く聞かずにいじめのアイディアば
かりを練っている。事実、今日も当初はそうしていた。
 異常が訪れたのは授業開始から十五分ほど経った頃だった。
「ん……」
 下腹部に、軽い疼きを感じる。体の内側なに何かが溜まっている感覚。もぞり、と腰を動かし
て、幸は居心地悪そうに吐息をついた。
 尿意だ。
 次の休みにトイレに行こう、とぼんやり考えていた幸だが、そんな悠長なことを考えていられる
のも数分が経過するまでだった。教師がホワイトボードに記す年号が三つほど増える間に、下
腹部を炙る感覚が急激に成長していったのだ。
 突然わきあがった排尿欲は瞬く間に膨れ上がり、膀胱を圧迫しはじめた。せわしなく姿勢を
変えてなんとか誤魔化そうとするものの、今ひとつ効果を発揮しない。いつもならば数十分程
度の我慢、何の問題もないものを、どうしたものか今日ばかりは尿意の成長が恐ろしく早い。
「んん……」
 気がつけば、額に汗を浮かべて太腿をすり合わせていた。重くて熱い焦燥感が肉の内側で
反響している。じりじりとした熱が腰まわりから背骨を伝って、内臓を炙っている。教師の言葉
が全く耳に入らない。ホワイトボードの文字さえおぼろだ。

138: 女学院復讐SS2 4/10 2009/06/09(火) 17:20:25 ID:OZ0dGwUB
「トイレ……」
 思わず、言葉をこぼす。誰にも聞かれないように口の中だけで消えていく小さな声は、かえっ
て焦燥感を煽るばかりで、気を紛らわせることすらできない。
 吐く息が次第に震えはじめ、頭の奥が熱で揺らぐ。深く荒くなる吐息をクラスメイトに悟られ
るのではないかと恐怖して、その恐怖すら高まる尿意に押し出されていく。
「なんだこれ……おかしいっ……」
 握り締めた拳が携帯電話を軋ませる。体を前に屈めて、幸はどうにか呼吸を整えようと深く
息を吸い込んだ。
 腹部を圧迫する焦慮は、膝頭をせわしなくすり合わせても、押し付けた太腿で恥丘ごと尿道
を押しつぶしても、まるで収まらない。全身から溢れる汗が体を冷やしていくのに、おなかの中
だけが猛烈に熱い。全身をくねらせながらお尻をもぞもぞと蠢かせて、幸は授業が終わるのを
ひたすらに待ち続けた。
「あと……」
 時計はもうあと数分で授業が終わることを教えてくれる。教室の授業は静かなまま進んでい
て、幸の痴態を咎める声は今のところ聞こえない。礼染の教室には段差がついているため、
背後の生徒も気づいていないのかもしれない。
 しまいにはカタカタ震えだした体をなんとか押さえ込んでいると、やっと終業を告げるクラシッ
クが流れ出した。幸は弾かれたように顔をあげ、股間を刺激しないように体をゆっくりと起こす
と、すぐさま席を立てるように椅子を少し引いた。視界の先で教師が時計を見ながら、
「時間になっちゃったけど、ここだけ説明させてね」
「な――っ」
 ぐらり、と視界が揺れる。頭の中が真っ暗になった。机についた五指がぐぐっと折曲がって、
爪がギリギリと音を立てる。口の中がカラカラで、今喋ってもまともに声になるかどうかすら怪し
い。
 教師はそのまま、五分も授業を延長した。
「ふ、はぁっ」
 授業間の休憩は十分、あと五分しか残されていない。幸はスカートの上から股間を押さえ、
膝を合わせて立ち上がった。頭の中はトイレに行くことでいっぱいだ。
「幸崎さん」
「――はっ?」
 朦朧として前もよく見えない幸の視界を、見知った笑顔が埋めた。相田涼香だ。
「さっきから苦しそうにしてるけど、どうしたの? 保健室に行く?」
「い、や――」
 うるさい黙れ放っておけ、と言い捨ててやりたいところだが、そんな体力もない。一刻も早く教
室を出てトイレに行かなければいけないのだ。
「ちょっと、トイレっ、に……」
 息を荒くして、途切れ途切れの言葉をようやっと吐く。机についた手が震えている。
「え? なに?」
 笑顔のまま、涼香は聞き返してきた。この野郎耳がおかしいのか、と脳内で自分の罵声が轟
く。震える幸を見て、涼香がまた「大丈夫?」と聞いてきた。
 大丈夫ではない。だから、今すぐそこをどけ。
「と、トイレ……だって、言って……」
「え? ごめん、よく聞こえないんだ。おなかが痛いの?」
 前かがみに股間を押さえているのを、腹痛だと思ったらしい。涼香は細い指先を、そっと幸
の背に添えた。

139: 女学院復讐SS2 5/10 2009/06/09(火) 17:21:06 ID:OZ0dGwUB
 ぞわり、と背筋が震え、尿道がきゅううっ、と収縮する錯覚があった。息を止めて奥歯を噛み
締める。膀胱から迸る灼熱が、最悪の予感を伴って全身を蹂躙する。スリッパの中で爪先が
折れ曲がり、自然と踵が浮いていく。
「ふ、ふ、はっ、はぁ」
 地団駄を踏んで気を紛らわせたいが、そんなことをすれば即座に漏らしてしまうだろう。小さ
く頭を振って、幸は必死にこみ上げる尿意を堪えた。
 顎が痛み出すほど歯を噛み締めた甲斐あってか、決壊はどうにか免れた。わずかに波が引
いたのを悟って、幸は大きく吐息をついた。
「本当にどうしたの? やっぱり、保健室に行こう」
「さっ、さすんなくていい……! なんでも、ない。大丈夫だから」
「でも、苦しそうだよ」
 お前がいるからだ、と幸は今度こそ叫ぼうとした。だが背に添えられた掌が脊椎にそって上
下すると、ビクリと背を反らせて言葉を詰まらせてしまう。
「はな……」
「まったく、あんなジュース飲むからだよ」
「……?」
 友人を心配するにしては嬉しそうな笑顔で、涼香がそんなことを言った。一瞬、尿意に占領
された頭蓋に何かが閃きかけたが、腰のあたりに下りてきた掌に阻害される。
「おまえ……」
 それでも、幸は必死に考えた。そうだ。冷静になれば明白だ。こんな尿意おかしいに決まっ
ている。何か異常があったに違いないのだ。
 相田涼香。こいつの薦めてきたあのジュースに、何かあったに決まっているではないか。
「お前、わざと……!」
「腐ってたわけじゃないよ。面白い薬が入ってただけだから」
「なん……」
 朝と変わらぬ笑顔で、涼香が拳を作るのが見えた。あれで、どこを、どうするつもりなのか。
「待――」
 思考が白濁する。そんなものを、耐えられるわけがない。
 涼香が拳を腰だめに構えるのと、扉が開いて教師が入ってくるのが同時だった。教室を見
渡したまだ若い数学教師は、ぱんぱん、と手を打ち合わせて着席を促す。
「もうすぐ授業ですよ。席につきなさい」
「はっ……」
「ちぇっ、残念」
 つぶやいて、涼香が身を離す。安堵の息をつきながらも緊張は解かないまま、幸は眼前の
敵をにらみつけた。
「てめえ、なんのつもりだよ」
「心当たりがないの? それはびっくりだわ」
「んな、今更……」
「今更?」 
 ぴくり、と眉を跳ねさせて、涼香ははじめて笑顔を消した。ずい、と顔を近づけて、
「何も知らないとでも思ってるの? この嘘つき……!」
「……?」
 意味がわからない。過去のいじめをなじられるならばわかるが、嘘つきというのはどういうこと
だ。何も知らないのは、むしろ幸の方だった。
「はいはい、相田さんも幸崎さんも座りなさい」
「……それじゃあ、この時間も頑張ってね」
「……」

140: 女学院復讐SS2 6/10 2009/06/09(火) 17:22:06 ID:OZ0dGwUB
 薄笑いを浮かべて、涼香が自分の席へと段差をあがる。その背を見送って、幸は教壇に
振り向いた。始業の音楽が流れると同時に、教師が幸に『座れ』とジェスチャーする。
 やはり冷静になれば明白だ。多少の恥辱をこらえてでも、ここは教師に伝えるべきなのだ。
授業中に漏らすよりは、公衆の面前で尿意を宣言した方がまだましである。
 喉を鳴らして、幸はうめくように行った。
「すいません、トイレに行ってきても、よろしいですか」
 不満そうに、教師が眉を歪める。生徒の幾人かが幸を振り返った。小さな笑い声が漏れた
のは後方から。確かめることはしなかったが、涼香だろう。
「どうして休み時間に行っておかないの。まったく……行ってきなさい」
「すいません」
 ふらふらと席を離れて、なるべく不自然にならないように尿意を堪えながら段差を降りる。一
段下るごとに膀胱を衝撃が走りぬけ、そのたびに幸は立ち止まって歯を噛み締めなければな
らなかった。
 異様な幸の仕草に教師が不機嫌そうな顔から不安そうな顔に変わり、教室の各所から囁き
が漏れはじめる。ちくしょう、とつぶやいて、幸はようやっと段差を降りきった。教壇の前を通る
ときに「大丈夫?」と聞いてきたのが誰だったのか、幸にはもうよくわからない。だから返事もし
なかった。
 教師が扉を開けてくれる。それほどの状態に見えるのかと思いつつ、幸は廊下に出た。
「誰か、ついていってあげて、そのあと保健室に連れて行って」
「だいじょうぶです」
 『誰か』 なんて言ったら涼香が手を挙げるに決まっている。幸は振り返って、即座にそう言
った。声が震えているのは見逃してくれるよう祈るしかない。
「自分で、保健室に行きます」
 それだけ行って、ふらふらと教室を出る。閉まる扉の向こうで、既に席を立とうとしていた涼香
が座り直すのが見えた。
「くそが……」
 なんで自分がこんな目に遭うのだと、呪いの言葉を撒き散らしながら、幸は小走りにすらな
れず廊下をよちよちと進んだ。トイレはすぐそこなのに、何キロも先にあるような気すらする。
「ふっ、はっ……ああ、」
 そうしてどうにか、彼女はトイレへと辿りついた。なんで礼染のトイレには扉がついてるんだと
心中で毒づきながら、ふらつく足で中に入り込む。
 ここまで来ればあと一歩だ。個室に入って下着を下ろすだけでいい。どうせ授業中なのだか
ら誰も来ない。個室の扉なんて開け放してたって構わない。
「は、はぁ、」
「――待ってたわよ」
「……あ?」
 広い礼染のトイレ。全室天井まで完全個室で換気扇完備。洗面台も無駄に広く、壁一面
の鏡が青い顔の幸を映している。床は磨き上げられた大理石で、スカートの中身さえ見えてし
まいそうだ。
 そのトイレの奥。並ぶ個室の先。腕を組んで仁王立ちする女生徒が、口元に酷薄な笑みを
浮かべていた。
「あり……せ……?」
 揺らぐ視界が決定的に歪む。ここに至って、ようやく幸はこの異常事態が誰の演出なのかを
知った。
 有瀬文月。狩られる獲物のはずだった女。
「お前か、アリセ……!」
「そうよ、幸崎さん。思ったより頑張ったわね。一限のうちに来ると思ったのだけど」

141: 女学院復讐SS2 7/10 2009/06/09(火) 17:23:31 ID:OZ0dGwUB
 携帯電話を見ながら何事かを打ち込んで、文月は微笑んだ。おそらく、あれで涼香と連絡
を取り合っていたのだ。
「おしっこしたいの?」
 くすくすと笑って、文月が一歩進み出る。思わず退きそうになって、幸は踏みとどまった。
「うるせえ……てめえ、こん……っな、ことして、ど、どうなるか……わかって、んのか」
 途切れ途切れの恫喝に笑って、文月はまた携帯電話で何事かを打ち込む。指の動きを止
めないまま「わかってないのは幸崎さんね」と余裕の表情でつぶやいた。
「あとで……」
「後なんてないのよ」
 文月の声を後押すように、背後から足音が響いた。ひとつ、ふたつ、みっつ。三人分の靴音
に幸が目を向ける。高等部の制服を着た生徒が二人、中等部の生徒が一人、険しい目つき
で立っていた。
「……?」
「覚えてない? みんな、幸崎さんに恨みのある人たちよ」
「ぐ……」
 そんなところだろう。これで退路は完全に封じられた。笑顔のまま歩みよる文月をどうすること
も出来ず、幸はギリギリと奥歯を噛み締めた。
「今は授業中、こんなところには誰も来ない。自分で保健室に行くって言ったんですってね。と
いうことは、教室に戻らなくても誰も不思議に思わない」
「う……ぐ」
 頭の中で赤いランプが点滅している。こんなはずはない。こんなのはおかしい。自分は狩人
のはずだ。獲物はこいつらのはずなのだ。なのにどうして、こんなことになっているんだ。
「おしっこしたいんですよね? しなさいよ」
「……」
 冷たい声で、背後の生徒のうち、眼鏡をかけた女生徒が言った。睨みつけると一瞬身をすく
めたが、すぐに眉を吊り上げて手を伸ばす。
「ほら、早く!」
 どん、と肩を押される。踏みとどまろうと足に力をいれると、膀胱に溜まった尿が暴れだす。股
間を手で押さえて、幸は無様にたたらを踏んだ。
「ふ、う、お、おま、お前ら……」
「なに、なんか文句でもあるの!」
 眼鏡の生徒の脇、髪を頭の両脇でツインテールにした生徒が、後ろに引いて突き出された
形になっているお尻を平手で叩いた。衝撃が臀部から走り、膀胱の灼熱が応えるように燃え
上がる。喉をいっぱいに開いて肺の空気を全部吐き出してしまうと、幸は深い呼吸を二回繰り
返した。
「頑張るわね」
 笑いながら、文月がそう言った。
「先輩の努力、ちゃんと撮ってる?」
「はい!」
 力強く幼い声が聞こえる。この場で唯一の後輩、中等部の制服を着た最後の一人が、小
型のカメラを構えていた。掌に隠してしまえるような小さなものだが、幸の痴態を撮るのに不便
はないだろう。それどころか、
「高精細の美麗映像が連続六時間撮影可能。凄いでしょ?」
 日本の家電三割を支配するALICEグループのご令嬢が、自慢げにそう言った。
 喉がカラカラに渇いていく。体中の水分が、汗か尿のどちらかになってしまったようだ。
「香堂さん、やっちゃっいましょう」
 文月にそう言われて、この場で最も背の高い、眼鏡の女生徒――香堂が動いた。

142: 女学院復讐SS2 8/10 2009/06/09(火) 17:24:13 ID:OZ0dGwUB
「ほら、早くしなさいよ。おしっこしたくてここに来たんでしょう!」
 震える幸の両脇に手を差し入れて吊り上げる。背の低い幸はそれだけで足が宙に浮いてし
まう。踏みしめる床がなくなると、膀胱の猛りが激しくなった気がした。
「有瀬、私も参加していいんだよね?」
「もちろんよ、柚子澤さん」
「ふん、なにこれ、サンドバッグ? 殴っていいのかな!」
 笑って、ツインテール――柚子澤が拳を優しく下腹部にあてる。軽く触れられているだけな
のに、幸は唇を噛んで俯いた。
 暴れれば戒めからは抜け出せるかもしれないが、膀胱の疼きがそれを許さない。どうすれば
いいのかわからないまま、幸は太ももをすり合わせる。
「なんだよ、いつもみたいに強気になってよ。私のお尻にホースつっこんだ時みたいにさ!」
 軽くあてられる拳が、少しずつ強くなる。腰が勝手に跳ねて、その衝撃でまた下腹部の疼き
が大きくなる。言葉も出ない。とうとう、涙まで滲んできた。
「本当、随分大人しいのね。いつもこうなら、こんな思いしなくてすんだんですけどね!」
 言いながら、幸を吊り上げる香堂がお尻に膝を叩き込んだ。
「ひやぁうっ」
 思わず悲鳴をあげて、ぎゅうっと合わせた太腿を引き絞る。汗だくの脚が踊る様をカメラにお
さめて、うわあ、と中等部の生徒が声をあげた。
「先輩、早くおもらししちゃえば楽になれますよ」
「な……」
 涙目の幸に幼い笑顔を向けて、カメラを逸らさずに少女は言った。
「あたしにおんなじこと言ったの、おぼえてないですかぁ?」
 覚えている。
 後輩を相手にすることは珍しかった。それにあの時は後始末に手間がかかったから、よく覚
えている。そうだ。幸は確かに、この少女を相手にいじめをしたことがある。二年前、幸が中等
部二年だった時だ。中等部から編入してきたこの子――逢坂仁和子を、二月ばかりいじめぬ
いた。
 そうだ。覚えている。
「しゃ、しん……」
「え?」
「に、にわ子、あんたの……写、真が」
 何を忘れていたのだろう。幸にはとっておきのカードがあるのだ。この場にいる全員の痴態を
収めた写真たちが、幸の携帯電話には入っている。文月のもの以外はバックアップも既にとっ
てあるのだ。
「おまえ、らも……」
 名前も思い出せないかつての獲物たちに視線を向けて、幸は脅しをかける。汗だくの泣き
顔で、口元に笑みを浮かべての脅迫は、壮絶な気迫に満ちていた。
「ばら、まく。ばらまく、ぞ……!」
 良家のお嬢様たち。家柄と風聞を何より気にする彼女たちが、そんな写真の流出を良しと
するはずがない。解放される。これで解放される。
 靄がかかる頭で必死に導き出した策に、幸は笑う口元を更に吊り上げた。文月の反乱には
驚かされたが、いかほどのものか。即席の配下になどなんの意味もないということを、教えてや
らねば――
「今更、何を言ってんの」
 ――思考を断ち切って、柚子澤が呆れ気味につぶやいた。
「え……」
 まるで動揺していない。掌が伸びて下腹部を掴み上げ、ぎちゅっ、と握り潰した。

143: 女学院復讐SS2 9/10 2009/06/09(火) 17:25:22 ID:OZ0dGwUB
「うぁああっ」
「今更、何を言ってやがんのよ! もうとっくに、写真なんてバラまいてるくせに!」
 一瞬、世界から音が消えた。直前に耳にした言葉だけが、脳内を駆けずっている。
 馬鹿な。
 そんなはずはない。データは自分が持っている。他の誰にも触らせてない。幸がバラまいて
いないものを、誰がバラまくというのだ。
「顔を隠せばわからないと思ったんですか。馬鹿にして」
 吐き捨てるような声が背後から心臓に突き立った。違う。違うのだ。幸ではない。何が起こっ
たわけでもないのに写真をまいても、幸には何の得もないではないか。
「昨日の夜、有瀬さんから連絡があったんですよ。私たちだって復讐なんてする気はなかった。
あなたが、写真は流さないって約束を、ずっと守っていたからですよ……それを!」
「ち、ちが、違う……あ、ああ」
 得をするのは。今この状況で写真を散らばせて、利益を得るのは。それは単独では難しい
復讐に、熱意ある協力者を得ることができる、眼前に佇むこの女以外にありえない。
 その思考を読みきったのか、文月は幸にだけわかるように、薄い笑みを浮かべて頷いた。
「あ、ありせだ、ありせが、ありせが」
 震えながら、必死にそれだけを繰り返す。握りこんだ掌に力をこめて、柚子澤が我慢しきれ
なくなったように叫んだ。
「どこのどいつが、自分の写真をネットに流すんだよ!」
「じぶ――」
 今度こそ、幸の思考は完全に停止した。
 その通りだ。どこの誰が、自分の痴態をバラまいてまでいじめの復讐をするというのだろう。そ
んなもの、まともな人間の考えることではない。
 甘かった。見くびったのだ。こんな奴に手を出してはいけなかった。有瀬文月という女は、と
んでもない怪物だ。
「あは、」
 涙をこぼしてふるえる幸を見て、たまらなくなったように文月が笑った。快感を堪えたように、
ぶるりと身を震わせる。
「ほら! 後悔しろ!」
 一度離れた掌が股間を握り、思い切り捻られた。喉から声にならない悲鳴が迸り、背が勝手
に反っていく。赤く明滅する視界が、限界の到来を警告する。
「や、やだ、やめろ、ちくしょう、やだ、やだ! 無理、もう無理なんだよ! 許して、もう」
「うるさい、馬鹿!」
 叫んで、柚子澤が腕を突き上げた。縦揺れの衝撃が股間から膀胱を突き抜けて全身を貫く。
足が伸びきってビクリと震え、たまりにたまった熱の塊が、ずるり、と下方へ落ちていく。白く染
まる世界で、幸は、
「ふぁあぁあ……」
 心の底から安堵したような、甘くゆるやかな吐息をこぼした。

 ぷあしゃああっ、という破裂音にも似た放尿音が響いた。

 下着を通りぬけて、生暖かい液体が床まで太い黄金の糸を張る。柚子澤が手を放して体を
避け、カメラを構えた逢坂が一歩前に進み出る。
 幸はそれにも気づかず、せき止められていたものが解き放たれた、そのえもいわれぬ開放感
に震えていた。半開きの口から吐息と喘ぎが交じり合うような声が漏れ、時折ぴくりぴくりと足
が揺れる。脱力した体は香堂に持ち上げられていなければすぐさま倒れこんでしまうだろう。

144: 女学院復讐SS2 10/10 2009/06/09(火) 17:25:47 ID:OZ0dGwUB
「漏らして感じてるの? 変態」
 その様子を柚子澤が嘲弄する。ぱしゃぱしゃという水音がいやらしく惨めに響き渡り、幸は
涙でけぶった視界を足元に向けた。黄色い水溜りが大理石の床に広がっている。パンツはぐ
しょぐしょに濡れて、スカートにまで染みが広がっていた。
「惨めですね」
 声と共に、幸の両脇から手が抜かれた。踏み堪えることなどできるはずもない。落とされたの
はほんの数センチだが、幸は足を滑らせて自分の作った尿溜まりに顔からつっこんでしまっ
た。
「きたなあい」
 くすくすと笑って、逢坂がカメラを近づける。口の中にアンモニア臭い尿が入り込んできて、
幸は思わず唾を吐いた。
「学校の施設を汚さないで」
 嘲笑まじりのつぶやきと共に、柚子澤の足が幸の頭を押さえ込む。びしゃり、と水音が跳ね
て、顔面がおしっこまみれになる。
「まだ漏らしてますよ」
「う……」
 たまりにたまった尿は、勢いこそ多少弱めたものの、不様に地面にへばりつく幸の股間から
なおも弧を描いて散り飛んでいる。惨めさに目をつぶって、幸は唇を噛んだ。
「お似合いね」
 甘い吐息の混じる、文月の声が聞こえてくる。屈辱に身を固くして、心胆が怒りで燃え上が
って、それでも、放尿だけは止まらなかった。
 トイレの床を叩く水音は、そのまま一分近くも続いた。
■■■
 大理石に広がる尿溜まりに浸していた全身をゆっくりと起こして、幸は自分を取り囲む四人
を睨みつけた。
 眼鏡を押し上げる香堂、ツインテールを揺らす柚子澤、カメラを構える逢坂、そして堪えよう
ともせず愉悦の笑みを浮かべる有瀬文月。四人の怒りと興奮が、空気を通じて伝わってくるよ
うだった。この程度で、満足するはずがない。
「アリセ……アリセ……」
 ぎりぎりと歯を噛み締めて、怨敵の名を唸るようにつぶやく。当の文月は笑うばかりでとりあお
うとしない。
 文月がどうやって写真を流出させたのか、それは幸にはわからない。寮に空き巣に入ったの
だとしても、文月自身のデータはまだ携帯電話の中にしかないのだ。
「どうする、みんな?」
「これで終わりにはできないよね」
 文月の問いかけに柚子澤が言い、
「私たちがされたことをひとつずつ、全部やり返してあげましょうよ」
 眼鏡を押し上げて香堂が続いた。逢坂が楽しそうに何度も頷く。
「逢坂さん、カメラはあんまり揺らさないようにね」
「あ、すいません」
 カメラ――。自分で撒き散らした小便にまみれて、便所の床に膝をつくこの姿をカメラに収め
られているのかと思うと、目の前が暗くなっていく。この先にあるものがなんなのか、幸は誰より
知っている。知っているからこそ、魂を鷲掴みにされるような恐怖と絶望を覚えるのだ。
「ちくしょう……ちくしょう」
「さあ、はりきってね幸崎さん。時間なら、まだまだあるんだから」
 つきつけられた携帯電話の液晶の中、泣きながらお漏らしをする幸の写真の上で、三限が
はじまるまで四十分近くあることを知らせる時計の針が、秒と一緒に幸の体を刻んでいた。

145: 名無しさん@ピンキー 2009/06/09(火) 17:26:07 ID:OZ0dGwUB
以上です
んじゃつづき書いてくる。

146: 名無しさん@ピンキー 2009/06/09(火) 18:36:09 ID:KegoxmhX
これはメシウマGJ!
歪みなく丁寧で語彙も豊富だなあ
次回も期待して待ってます

147: 名無しさん@ピンキー 2009/06/09(火) 21:49:02 ID:KznfwjXo
うまいなぁ、そして面白いっていう
このwktk感はひさしぶりです
いくらでも待つので続き期待しています

148: 名無しさん@ピンキー 2009/06/10(水) 03:40:42 ID:w4hRj4mz
冗長な言葉をほとんど使わずに、書けてしまうのが凄いな。
続きを楽しみにしています。

149: 名無しさん@ピンキー 2009/06/10(水) 21:07:32 ID:jLXdpsXY
これは読みやすいし、それでいてすごく引き込まれるなあ。
GJ!

150: 名無しさん@ピンキー 2009/06/14(日) 01:59:21 ID:uCZ7lgUh
続きまだかなー?
楽しみすぎる

【エロ小説・SS】超上流階級のお嬢様しかいない女子高に転入したら想像以上のイジメが待ってた・・・3発目

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VS幸崎編完全決着。
これはインガオホーだね。
残るターゲットは二人・・・
続きはまた明日!
■所要時間:20分 ■約15609文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】スレより


154: 女学院復讐SS 1/12 2009/06/19(金) 04:41:14 ID:7Gtfcep3
 ――ずっしりと、体が重くなる。
 目の前が暗く淀む感覚に、幸は身震いして四人の復讐者を見上げた。小水で濡れた制服
が、僅かに動いただけで不快感を全身に伝えてくる。特にショーツはぐっしょりと尿を吸い込ん
で肌に張りついていて、これでは丸いお尻もふっくらとした土手の形も、くっきりと浮かび上が
らせているに違いない。
「それじゃあ、誰からやります?」
 眼鏡を光らせて、香堂がそう言った。四人それぞれが受けた恥辱を、そのまま幸に返すと、
先ほども香堂はそう言っていた。自分が彼女らに何をしたのか、頭の片隅でどうにか思い起こ
して、その絶望に寒気を覚える。
「とりあえず、相田さんの分からにしましょう」
 提案したのは文月だった。どこから取り出したものか、大きめのペンケースを用意して、うっす
らと笑う。
「覚えてる、幸崎さん。あなたが彼女に何をしたのか」
「うるせえ……」
 覚えている。今朝までは忘れていたが、そもそもその写真を見たから幸は涼香のことを思い
出したのだ。液晶の中で泣く相田涼香。その膣に突きこまれていた十数本のボールペンまで、
はっきりと思う浮かべることが出来た。
「下着が濡れてたら気持ち悪いよね? 脱がせてあげるよ」
 笑いながら幸の短い髪の毛を掴んで、柚子澤が思い切り引きずった。黄色い水溜りから引
き出されて、幸が小さく苦悶の声をあげる。
「それじゃあ、脱ぎましょうね」
 言って、香堂が尿を吸い込んで濃く染め上げられたスカートをまくりあげた。現れたのは、意
外にも清廉なイメージの白いショーツだ。だが尿まみれで肌に密着したそれは隠すべき恥丘
の形をむしろ強調するようで、濡れた上質な布地はその奥の肌を透けさせて殊更に淫靡な印
象を与える。
 あらわになったスカートの内側にカメラを向けて、逢坂がくすりと笑った。
「……」
 意味のない静止の言葉など、幸は口にしなかった。本音を言えば叫びだして逃げ出したか
ったが、そういった言動の全てが火に注ぐ油になることを、彼女は誰より知っていたのだ。
「うわ、きったなぁい」
 嫌味たらしく言葉を溜めて、香堂が嘲罵する。柚子澤が便所の床に幸の小さい体を引き倒
し、香堂が膝に膝を乗せて動きを封じる。両の人差し指がショーツの端を引っ張り、ゆっくりと
嬲るように引き下ろした。
 散々に尿を吸ったショーツは肌に張り付いてスムーズには抜けず、くるくると縒りあって染み
込んだ汚水をこぼしはじめる。股を伝う感触に幸が眉をひそめ身をよじると、それをファインダ
ーにおさめる逢坂が楽しげな笑みを漏らした。
「それっ」
 掛け声をあげて、香堂が一気にふとももまで指を引き下げる。股布がしぶとく股座にしがみ
ついていたが、指先を引っかけられると、びちゃり、という淫猥な音をたてて剥がれ落ちた。
 さらけ出された幸の股間は、楕円状に鬱蒼とした陰毛が太腿あたりまでを覆っていて、その
形や色がにわかに判別できない。小便で濡れる恥毛は艶やかに秘奥を隠す黒い滝となって、
凌辱者の視線を遮っている。それでもその奥に、陰裂からはみ出た小陰唇が震えているのが
伺える。
 子供のような体躯に似つかわしくない淫蕩さが、露わになった秘所からは匂っていた。
「グロいですねぇ……」
 カメラをズームにしながら、逢坂が半ば本気の声でそう言った。幸が彼女を睨みつけるとほ
んの少し身を引いたが、カメラは逸らさない。

155: 女学院復讐SS 2/12 2009/06/19(金) 04:41:53 ID:7Gtfcep3
「なに後輩ビビらせてんだよ。ほら、香堂、足持ってよ」
「はい、そっちもお願いしますね」
 二人は片足ずつ両手に抱えて、左右に開いていく。幸も抵抗しないわけではなかったが、
体が小さく力も弱い彼女では二人がかりの強制開脚に対抗できるはずもない。ほどなく、幸の
両足は鈍角のV字を描き出した。
「それじゃあ入れるわね。しっかり開いててね」
「うん」
「私ここに来て、カメラ大丈夫?」
「はい、ちゃんとグロいあそこが映ってますよー」
 開かれた股に顔を寄せて、文月がくすりと笑う。細い指が生い茂る繊毛をかきわけ、 ぐちっ、
と容赦なく秘裂を割り開いた。色素の沈殿もない薄桃色の内襞が、外気と悪意ある視線に晒
されて怯えるように震えた。
「大人の形してるわりに、色はかわいいピンクなのね」
「逆にエロいなー」
「処女なんですか?」
 香堂が、ちらりと幸の顔を見返った。幸は初等部からこの学院で暮らしている。男と触れ合う
機会が全くないわけではないが、性行為の経験などある方がおかしいというものだ。香堂もわ
かって聞いているのである。
 幸は視線を厳しくするだけで答えない。その様子を見て、文月が口端を吊り上げた。
「確かめましょう」
 そう言って、文月はペンケースから一本のボールペンを取り出した。ノック式の黒いペンで、
学院の購買で売っているものだ。ペンケースの中には同じようなボールペンが二十本近くも入
っている。
「まず、一本」
 つぷ、と先端が靡肉にもぐりこむ。プラスチックの冷たい感触に幸が小さく声をあげ、四人が
嘲笑を漏らした。歯を食いしばって睨みつけるものの、文月は笑顔を浮かべるばかりだ。入り
口を探るようにペンが蠢く。幸は一日一回は自慰を行うが、それにしたって襞の表面を指で擦
る程度で、何かを入れたことはない。乙女のような貞操観を持っているわけでもないが、それで
も同性にボールペンで破られるとは思いもしなかった。
 細く、硬く、冷たい感触が秘肉を擦りながら淫奥へと近づいていく。じわじわと攻め込まれる
恐怖が、少しずつ、幸の体を震えさせている。
「怖いの?」
 見透かしたように、文月がつぶやいた。その視線は幸の秘所に向いたままだ。わざと肝心の
場所を外しているのだろう、ペン先が膣口をなぞるように円を描いている。
「……」
「正直に言って。怖いの、幸崎さん」
 足を抱えている香堂と柚子澤も、秘所の前に顔を寄せる文月も、それらをカメラに収める逢
坂も、幸が震えているのは明白だとばかりに薄笑いを浮かべている。噛み締めていたはずの
歯がカチカチと音を立てている。今まで自分が犯してきた女たちと同じような惨めな反応だけ
は見せまいと、幸はそれだけを考えて涙の浮かぶ眼を吊り上げていた。
「怖く――ない」
 裏返った声を震わせて、幸はそう強がりを吐いた。感心したように文月が吐息まじりの笑み
を浮かべて、
「あ、そう」
 ずぐり、と一気にそれを突きこんだ。
「あ、ぅ――――!」

156: 女学院復讐SS 3/12 2009/06/19(金) 04:42:29 ID:7Gtfcep3
 細いペン一本、予想したような痛みや衝撃はなかった。ただ、異物が押し入る強烈な違和
感と不快感、そして『犯された』という実感が、ぞわりと幸の心を蝕む。目の前がぐらりと揺れて、
それだけで崩壊しそうになる。
 踏みとどまったのは、単純に屈するのが嫌だったからだ。ただの強情に過ぎないが、それで
も幸は悲鳴を飲み込んで視線に力をこめることが出来た。
「入ったのかよ」
 かすれる声で、そんな言葉さえ投げてみせる。自分はただ泣き叫ぶだけだったお前らとは違
うのだと、そう心で叫び続ける。そんな幸の精一杯の強がりに、
「入ったわよ。ほら、幸崎さん、一緒に数えて」
 文月の一言が亀裂を入れた。
「数え……?」
「そう。これが一本目。はい、二本目」
 かちり、とペンの尻に硬いものがあたり、震動で膣がこすられる。息を呑む幸を嘲笑うように、
二本目のペンが突きこまれた。
「いぎ……っ!」
「まだ余裕あるわね。ほら、数えるんだって。三本目」
 二本のペンでもう埋まりきっている隘路に、強引に三本目のペンが割り込む。肩を跳ねさせ
て、幸が細い喉から空気の塊を吐き出した。
「次は四本目ですよ」
「はい、よん、ほん、めー」
 笑いながら、幸を取り押さえる二人が囃し立てる。抗議の声をあげようにも、膣を押し広げて
突きこまれるボールペンがそれを阻害する。四本のボールペンが股間から伸びるのを、幸は
荒い息を繰り返して睨みつけた。
「がんばるわね。あと何本いけるかな」
「あたし的には、最低十本はがんばってほしいですー」
「いやあ、十五本はいけるさ。なあ?」
 柚子澤が片手を伸ばして、ボールペンを押し込んだ。びくりと背を反らせて、幸が呻き声を
あげる。
「なに言ってるんですか、せっかく用意したんだから、全部使わないと」
 ぐらり、と視界が揺れる。全部。全部と言った。一体何本あるのだろう。たった四本で、もう幸
の体は限界を訴えている。柚子澤の言葉を信じるなら最低十五本――この四倍近い数が、
膣に押し入ることになる。
 無理に決まってる。そんなの、耐えられない。
「お、おまえ、ら」
「はい、五本目」
「ごほんめー」
 声を弾ませる逢坂に合わせるように、赤いボールペンが林立する黒い柱に加わる。五本に
なった膣栓を見て、うん、と文月は頷いた。
「いいオブジェだと思わない?」
「数が足りないな」
「あと三倍はないといけませんよね」
「そっか。だってさ、幸崎さん。何か言いたいことある?」
「う……ぐ、い、」
 幸がゆっくりと口を開く。哀願なんて誇りが許さない。この期に及んで罵声を吐こうとして、
「いひぁああっ!」
 股間を襲撃した強烈な刺激に、思わず悲鳴をあげてしまった。

157: 女学院復讐SS 4/12 2009/06/19(金) 04:42:58 ID:7Gtfcep3
 バチバチと視界が瞬いて、危険を知らせるシグナルがひっきりなしに脳内で警報を鳴らす。
みちみちと膣が裂ける音が聞こえる。それが幻聴であるとわかっていても、幸は自分の股間が
真っ二つに裂けてしまったのではないかと本気で考えた。
 それほどの痛みだった。
 膣を駆け上り全身の血管を踏破して頭上へ突き抜けた痛みは、今まで幸が経験したどんな
痛覚とも違う性質のものだ。まるで神経を直接焼かれるような、名状しがたい衝撃だった。
「ふ、あ、ああ、」
 何が起こったのか、またしても涙がこぼれはじめた視界を、ふらふらとそこへ向ける。伸び上
がるボールペンの森が、倍近くに増えているように見える。
 ……錯覚ではない。
「はい、八本目。あれ、計算合わない?」
 わざとらしく笑いながら、文月がボールペンの尻をぐりぐりと回した。膣壁を撹拌される想像を
絶する感覚が、体の中心を走り抜ける。
「あっ、か、あああっ」
「かわいい声」
 ずちゅっ、と湿り気のある音がして、またペンが一本増える。濡れているわけではない。破瓜
の血があふれ出して来たのだ。ペンの林を伝う赤い雫に、文月は笑みを深くした。
「はい、十本目」
「大台突入だな」
「ふたけたですよー、先輩、すごいですね!」
 限界近くまで広がった膣口を更に押し広げて、今までのものより若干太いペンが潜りこむ。
抉りこむようにしてペンとペンの隙間にそれを差し込むと、文月は全てのペンのノッカーに掌を
添えた。
「これ以上は無理みたい。でも、全然足りないわよね?」
「そうですね。これで終わりなどといわれても、納得できません」
「おまえら……」
「ちゃんと撮ってますからねー、安心して泣いたり叫んだりしてくださいねー」
 この先の展開を予告するように、あるいは脅すように、文月の手がノッカーを軽く叩く。たった
それだけの刺激にも背を震わせる幸を見て、復讐者はこらえようともせず笑い声をあげた。
「それじゃ、いくわよ」
「あ、あ、ま、待っ――」
 文月の白い掌が、並ぶ十のノッカーに向かって、思い切り突き出された。
「んやぁああああぁああ――――!」
 ザアッ、と視界に真っ赤なノイズが走る。
 ぐじゃっとグロテスクな音を立てて突進したペンたちは、未だ異物を知らない膣を抉り、未踏
の処女道を突き抜けた。飛び出たペン先が膣壁をつつき、激痛の中にひとしずくの快感を垂
らす。だがその程度では、脊椎を炙る激痛を紛らわせるにはまるで足りない。
「全部で二十本用意したから、足りない十本分はこれで我慢してね、みんな」
 言って、文月がペンを掴んだ手をぐるりと回した。十本のボールペンが互いにぶつかり合い
ながら、膣の中をぐじゅぐじゅと抉る。
「い、ぎあぁああ! やっ、やめっ」
「はい、二回目」
 今度は逆方向に手首が捻られる。跳ね上がる腰を香堂と柚子澤が押さえ込み、喉を反らし
て悲鳴をあげる様を逢坂が楽しげに記録する。
「やっ、やぁっ、いひゃあぁああっ」

158: 女学院復讐SS 5/12 2009/06/19(金) 04:43:39 ID:7Gtfcep3
 回転しながら抉るようにペンが押し込まれていく。涙でけぶる視界はまともに像を結ばない。
真っ赤なノイズが白濁する世界に踊っているだけだ。開きっぱなしで閉じることもままならない
口から、ぼたぼたと涎がこぼれおちる。伸ばされた舌が宙で踊り、ろれつのあやしい悲鳴が迸
る。情けない惨めな姿だが、幸にはもうそれすらわからない。
「――はい、十回目」
 いっそ優しげな声で、文月がそうつぶやく。事態を理解させようと一拍の間を置いて、幸の
反応を確かめた。
 幸には文月の声は聞こえていない。ただ、ずっと膣を抉りこんでいた感覚がなくなったことに、
ほんの一瞬気をゆるめて文月を見た。これで終わったのかと、無言の安堵が視線に現れる。
 文月は笑っていた。まさに、この一瞬を待っていたのだと言わんばかりに。
「そうれ!」
 掛け声をあげて、鍵のかかったドアノブを無理に開けようとするように、文月は乱暴に激しく、
手首を往復させた。

 ――ぐちっ! ぐちゃあ! ぐちゅあぁっ!

「――ぁっ」
 声が詰まる。音にならない。体を抉られる音が内側から聞こえる。おなかの中が燃えている。
炎が体中を巡っている。死ぬ。死んでしまう。死んでしまう!
「ああぁあああああ! や、も、もうやだ、いやだあぁああ!」
 全身を暴れさせて、幸は叫んだ。叫ばずにはいられなかった。今なにがどうなっているのかわ
からない。ただ、このままでは自分はどうにかなってしまう。ぼろぼろと涙をこぼして両手を振り
乱す幸を、香堂と柚子澤があわてて押さえ込む。文月が立ち上がって一歩下がると、二人も
幸から一旦離れた。
「やぁああ! も、もうやだ、やだよぉ! くんな! 来るなよお!」
 自分の体を抱いて震える幸は、さっきまでとはまるで別人のようだ。つまらなそうに唾を吐い
て、柚子澤が股間のボールペンを蹴り上げた。
「んきゃあああっ」
「この程度で参らないでよ。本番はこれからなんだからさ」
 言い捨てて、柚子澤は大股でトイレの奥へと向かっていく。不愉快そうなその背中をみやっ
て、香堂が軽く肩をすくめた。騒動の末に脱げてしまった幸のスリッパを拾って、仕切り直しだ
と言うようにパンパン、と打ち合わせる。
「四つんばいになりなさい」
 そして、高みから見下ろすような声で言った。
「え……?」
「四つんばいに、なりなさい」
 パンッ、とまたスリッパが音を立てる。「じょうおうさまですね」と逢坂が恐々つぶやいて、文月
が苦笑を返した。
 もう逆らう気力もないのか、幸は言われるままに大理石の床に手と膝をついて、震えるお尻
を香堂に向けた。まくりあがっていたスカートが垂れて、白く丸い桃肉を覆う。肩越しに怯えた
視線をよこして、
「たた、くのかよ」
 と涙まじりの声をあげた。
「それもするけど、今は違います。今は、あれ」
 そう言って、香堂はトイレの奥、用具室から出て来た柚子澤を指で示した。幸がそちらに目
を向ける。――息を呑む音が、離れて立つ文月にまではっきりと聞こえた。
 薄笑いを浮かべる柚子澤は、その手に長い、長い、水道のホースを握りしめていた。

159: 女学院復讐SS 6/12 2009/06/19(金) 04:44:29 ID:7Gtfcep3
「覚えてる? 覚えてるよね? これ」
「は、や、や、やだ! いやだぁあ!」
 四つんばいの姿勢のまま、犬のように手足を振り乱して、幸は逃げ出した。覚えている。正し
く言えば思い出した。あれを肛門に突き刺して、おなかが膨れるまで水を注ぎ込んだのだ。ぼ
ろぼろ泣いて許しを請う柚子澤の顔を踏みつけたことも、幸ははっきりと思い出した。
 記憶の中で、泣き叫ぶ柚子澤が自分と重なる。それは眼前まで迫った絶望的な未来だ。
「逃げないでくださいよ」
 当然のように、逃げ道を香堂が塞ぐ。眼鏡を押し上げて、いつか彼女にそうしたように、頭を
踏みつけられた。大理石の滑らかな感触が頬いっぱいに広がって、それでも幸は手をばたば
たと暴れさせる。まるで駄々をこねる子供のような、不様な姿だった。
「ほら、尻あげてよ、尻」
 まくりあげるのも面倒がって、柚子澤がスカートをズルリと引きずり下ろした。震える双臀とボ
ールペンが突き立ったままの陰部が晒される。十本のボールペンは血を滴らせて、強引に広
げられた膣は暴虐に喘ぐようにひくついている。
 それでも柚子澤は、その光景を不憫に思うことも、痛々しいと感じることも、罪悪感を覚える
こともなかった。それは囚人の処刑を憐れむようなものだ。
 潤滑液がわりにぬめる血液を掬い取って、肛門に塗りつける。その様子を見て、文月が手
洗い場から石鹸を持ってきた。軽く泡立てて塗りこむと、ぬるりと指が潜りこむ。これならば入り
そうだ。
「どのくらい耐えられるかな? どのくらいなら耐えられる?」
「むっ、無理、無理、無理! 無理だよぉ!」
「そんなことないよ。結構はいるもんだよ、ホースも水も!」
 どうにか逃げようと左右に揺れる柔肉を掴んで、石鹸で白く泡立った窄まりに指をかける。小
さく悲鳴をあげて背を反らす幸に笑い声を投げかけて、柚子澤は親指を菊座に押し込んだ。
「ふぁっ! は、ぬ、ぬいて!」
「まだ入ってないものを、どうやって抜くっていうんだか」
 爪の先から第一関節までを潜りこませると、鉤状に曲げた指を外側に引き寄せる。少女ゆえ
の柔らかさでぐにっと肛門まわりの肉がまるごと歪み、ピンク色の直腸壁が顔を出した。
「にわ子」
「はいはーい」
 呼ばれて、逢坂がカメラを構えたまま小走りに駆け寄る。むき出しにされた排泄器官をアッ
プで撮って、「おおお」と感嘆の声をあげる。
「なんか、やっぱグロいですね」
「だってよ?」
「う、うぅ、やめて、もうやだよぉ……」
 声をかけられても、涙をこぼすばかりで幸は何も答えない。これから何が起こるのかも、その
苦痛も、結末さえわかっているから、現実から逃げるくらいしか身を守る方法がないのだ。
「えっとー、えいっ」
 そんな幸の最後の抵抗を笑うように、逢坂の人差し指と中指が、一気に震える肛門に突き
こまれた。中で二本の指をパタパタと振る。直腸を嬲られる感覚に、幸は悲鳴をあげた。
 肛門は言うまでもなく排泄のための器官で、異物は自動的に外へ吐き出すように出来てい
る。その圧力すら愉しむように二本の指をわずかに前後させて、逢坂は柚子澤に倣うように、
二本の指をいっぱいに開いて、鉤状に曲げたそれを思い切り外側に引っ張った。
 口を閉ざして震えていた肛門は、今や歪んだ三角形を作って腸壁を晒している。
 冷気が内臓に直接触れて、幸の体を内側から冷やしていく。さっきからずっと目の前が真っ
赤で、視界がぐらぐらと揺れ続けている。きちんと前が見えないのは、泣いているからだけだろ
うか。幸ははもう、どうしたらいいのかわからなかった。どうすればこの状況を逃げれるのか、いく
ら考えても答えが出ない。こんなはずじゃない、こんなことになるはずはなかったのに。

160: 女学院復讐SS 7/12 2009/06/19(金) 04:45:00 ID:7Gtfcep3
「幸崎さん」
 いつの間にか幸の脇にしゃがみこんでいた文月が、にっこりと笑った。
「助かりたいの? 許して欲しいの? ごめんなさいって謝って、自分のしてきたことが最低で
馬鹿げたクズみたいな遊びだって、認められる?」
「はっ、は――」
 不思議と、文月の言葉だけはいやによく聞こえた。視界さえ明瞭になる。
 背後では柚子澤が開いた菊口に細めたホースの先をあてている。その感触を肌で感じて、
幸はガチガチと歯を鳴らした。
「この女学院であなたがしてきたことが、最低のことだって、言える?」
「はっ、はっ、はっ、はっ」
 幸は初等部の頃からこんなことをしてきた。女学院での最大の楽しみは、間違いなくこれだ
った。それを否定するということは、彼女の十数年を否定するということだ。幸にはプライドがあ
る。元々、彼女は誇り高い人間なのだ。そんなことを、容易に認められるわけがない。いかに
心身ともに嬲られきって衰弱していても、迷う。
 文月は、その迷いを知っていた。
「残念。幸崎さん謝るのは嫌だって。柚子澤さん、やっちゃいましょう」
「――えっ」
 最後の、助かる唯一の機会を自ら棒に振ったことを知って、幸は愕然と声をあげた。縋れた
かもしれない藁が、流されて消えていく。その絶望は、幸の心にぽっかりと穴を空けた。
「ひぁあああっ!」
 その穴を埋めようと、青いホースが首をもたげて潜りこむ。少しずつ数を増やされたボールペ
ンと違い、最初からある程度の太さを持つ太いホースの侵入は、幸の視界をまた赤い明滅で
埋め尽くすのに十分だった。
 肛門が侵入する異物を押し返そうと蠢きはじめるが、最初から広げられた穴では十分な働き
ができない。分厚いゴムの管は狭い道のりをぐにぐにと押し広げながら、五、六センチばかりも
潜り込んだ。
「このくらいなら、抜けないかな」
 言って、柚子澤が親指を引き抜く。それを見て逢坂も指を抜いた。途端に肛門が口を閉ざ
し、わずかにホースが押し出されるが、これほどの長さを吐き出せるほどの力はない。
「幸崎さん、いきんでみたら? 出るかもしれないわよ」
「ふ、ん、んー! ん――――!」
 言われて、幸は必死になって括約筋に力をこめた。ひくひくと肛門が震え、菊皺がわずかに
広がって捲くり返る。だが、そんなことでホースを排出できるはずもない。
「ほんとにやってるよ」
「馬鹿っぽいですよぉ、先輩」
 背後で笑われて、幸は大理石の床に顔を押しつけた。もういやだ。もういやだ。今すぐここか
ら逃げ出したい。どうしてこんな目に遭うんだ。おかしい。おかしいじゃないか。
「それじゃあ柚子澤さん。注水といきましょう」
「まっ――待って! いや、それは嫌、やだ!」
「そりゃあ嫌だろうなあ。私も嫌だったよ」
 笑いながら、柚子澤がホースの根元、トイレの奥に歩いていく。文月が立ち上がって、ゆっく
りとした足取りで幸の背後に回った。肛門を押さえる必要のなくなった逢坂が、一歩退いてカ
メラを構え直す。
「ねえ幸さん。さっきの質問だけど」
 水道の栓が開かれ、ホースの内側を水道水が走りだす。シャアアッ、と滑らかに響く音に幸
が身を竦めるが、その瞬間はやってこない。

161: 女学院復讐SS 8/12 2009/06/19(金) 04:45:32 ID:7Gtfcep3
 香堂が、頭を踏みつけていた足を放した。おそるおそる背後を振り返ると、伸びるホースを、
文月が足で踏みつけていた。あれならば、そこで水は止まりここまでやってこない。蛇口も全開
にしているわけではないのだろう。水のたまりも遅いようだ。
「今なら答えられるんじゃない? あなたのしてきたことを、あなたの十年間を、あなたの口で否
定してちょうだい」
「……あ、ああ、」
 さっきは見逃した救いの藁が、今またそこに漂っている。それは幸のアイデンティティに関わ
ることかもしれない。それでも、この場から逃れられるのなら、なんだって構わない。
 顔を前に戻す。香堂は一歩も動かずそこにいる。逃げようとしても無駄だろうし、元からそん
な体力はない。幸の膣には、まだボールペンが十本も群れを作っているのだ。
 もう一度肩越しに振り返って、幸は涙でぐしゃぐしゃの顔を更に歪ませた。
 文月の足によって止められている水が、ホースを内側から押し広げている。ホースの膨らみ
はそのまま、幸にとっての絶望の量だ。水圧でホースが揺れるのを見てとって、幸は一度唇を
噛み締めてから、
「みとめる、」
 と、つぶやいた。
「何を、どう、認めるの。もっとはっきり言いなさい」
 冷たい声は香堂のものだ。幸は震えながら、肺の中身を全て音にするように、悲鳴じみた宣
誓を行った。
「アタシがしてきたことは、馬鹿で下種な最低の遊びだった! 本当に――本当にそう思う! 
ごめんなさい! もうしません! だから許して! もう許してください!」
 ガクガクと震えながら、顔中を涙で濡らして、それでも幸は言い切った。それはこの場の全員
が望んでいた謝罪だ。普通の方法では決して得られなかっただろう、幸崎幸の懺悔だ。
 満足したように、文月は微笑んだ。他の二人も、胸につかえていたものが少しは取れたよう
に、小さく頷く。
「そう。わかったわ、幸崎さん」
「あ……」
 安堵に、幸が震える笑みを浮かべる。儚いその笑顔を見て、
「それじゃあ、お仕置きね」
 文月は微笑みを浮かべたまま、ホースを踏みつけていた足をあげた。
「え」
 散々せき止められていたものを解放されて、鉄砲水が弾け飛ぶ。垂れていたホースを水圧と
衝撃で跳ねさせるその勢いのまま、幸の腸内へ一挙になだれ込んだ。
「ひゃああぁああああ―――――ッ!」
 普通に生きていればまず経験しない直腸への逆流に、幸は背を仰け反らせて悲鳴をあげた。
冷たい。異物感などは二の次だ。腹の奥まで流し込まれる冷水の低すぎる温度だけが、幸の
感覚の全てだった。
「このまま、逆側からお腹いっぱいにしてあげるよ」
 用具室から出て来た柚子澤が、笑いながらそう言った。
「なんで! な、ひゃあぅっ、なんれ、なんでだよぉ! あやまっひゃのに、あ、アタ、アタシ、ちゃ
んとあやまったのにぃ!」
 バンバンと大理石の床を叩いて、幸が吠える。耳元では大量の水が胃に逆流する音が聞こ
えている。もちろん本当にそんな音が鳴っているわけではない。全て幻聴だ。
 だが今の幸にとって、その恐怖は現実だった。
「謝ったわね。そうすれば許すなんて、誰が言ったの?」

162: 女学院復讐SS 9/12 2009/06/19(金) 04:46:18 ID:7Gtfcep3
 水の勢いが強くなった。柚子澤が用具室に戻って、蛇口を更に開いたのだ。ドドド、という水
音が、今度は本当に響いている。腸の柔壁を盛大に叩かれて、ビクリビクリと白い尻が跳ねる。
薄く張られた漿膜を乱暴に撫でながら、漿液と交じり合ってS字結腸にまで達し、溢れかえっ
て踊っている。
「う、うあ、ひゃっ、ああ、う、うそつき、うそつき、うそつきぃ……!」
 なんてつまらない手に引っかかったのだろう。騙した文月も、騙された自分のことも許せな
い。
 心を奮い立たせることはもうできない。違う誰かをいたぶることすらもうできないだろう。今日こ
の日が、この宣誓が、永遠に幸につきまとう。誰かを嬲る喜びは、幸の中から消えたのだ。虐
げられる立場に転落し、そこから這い上がる唯一の方法すら奪われた。
 幸にはもう、戦う気力がない。
「うああああ! もうやだ! や、ふぁあっ、つ、冷たいよぉ、ぬいて、もうやめてよぉ!」
「って言ってるけど、どうする?」
「あ、じゃあ、そろそろ私いいですか?」
 スリッパを掲げて、香堂が言った。微笑んで、文月が位置取りを交換する。逢坂が「すぱん
きんぐっていうんですよね!」と無邪気に声をあげた。
「おなか、苦しくないですか」
「う、うひっ、ひぅ、ふ、ふ、」
 苦しくないはずがない。柚子澤が調節しているのか、水の勢いは収まってきてはいたが、そ
んなものは気休めにしかならない。下腹部は妊婦のように膨らみ、大量の水が腸壁を押し広
げている。冷え切った腹部が激痛を訴え、ぐるぐると不穏な響きまで立てはじめた。体を丸め
て耐えているが、決壊はそう遠くないだろう。
「苦しいですよね? うん、そうですか。よかったです」
 そこで、放水は止められた。ホースを生やした肛門付近に水がにじんでいる。逆流してきた
のだろうか、と香堂は考えて、どちらが逆流なのかわからずに苦笑した。
「それじゃあ、我慢してくださいね。私、汚れたくないので」
 ひゅうん、と風切り音を立ててスリッパを振る。震える柔尻に一度スリッパを優しくあてて、そ
れから思い切り振りかぶった。
「一発目!」
 ぱあん! と景気のいい音が響く。びくん、と幸の背が跳ねて、すぐにまた身を丸める元の姿
勢に戻る。それを見て、香堂は遠慮なく二発目を打った。
「くぅあっ! あ、ふ、ふぁっ! ぎぅっ!」
 ぱあん、ぱあん、と音が鳴るたびに桃尻がふるんふるんと跳ね回り、繋がっているホースが踊
る。性器に潜りこんだままのボールペンがカチャカチャと音を立てて、しぶとく伝う処女血が床
に雫を落とした。
「まだ! まだ! 我慢! するんです、よ!」
 幸の尻はあっという間に真っ赤になってしまった。香堂はわざわざ左右叩き分けて、休まず
に腕を振る。呻き声をあげ、打擲のたびに体を跳ねさせながら、それでも幸は懸命に肛門を
締め付けた。そんなことに意味はないと知っていても。
「香堂先輩、過激ですねえ」
「お前はやらなくていいの?」
 いつの間にか用具室から戻っていた柚子澤が、香堂のスパンキングを楽しげに眺めてそう
言った。ちらりと視線を投げて、逢坂はふるふると首を振った。
「おもらしの仕返しは、もうしましたからねー」
「なるほど」
 ばあん! と一際大きな音が響いて、幸の小さな体が、上半身が起き上がるほど弾んだ。何
事かと思えば、香堂がスリッパを肛門に直接たたきつけたらしい。ぷぴっ、という下品な音を立
てて、水が数滴散るのが見えた。

163: 女学院復讐SS 10/12 2009/06/19(金) 04:47:44 ID:7Gtfcep3
「……まあ、こんなものでしょう」
 息を切らせて、香堂が体を横にずらす。いざ決壊するとなった時に、足にかぶったりしたら最
悪だ。スリッパを、わざわざ幸の顔にあたるように投げ捨てる。
 文月はその様子を見て、一度全員を見返った。腕を組んで笑みを浮かべる柚子澤。わずか
に頬を上気させ、息を整えている香堂。カメラを構えて、にこにこと笑う逢坂。そして、今も体を
丸めたまま、震えて便意に耐える幸崎。
「……みんな、いいかしら」
 授業時間もそろそろ終わりだ。全員が顔を見合わせて、一様に頷く。文月は頷き返して、足
もとの幸に目を向けた。
「立って」
「む、り」
「今度は本当に、これで許してあげる。だから立って」
「……う、ぐ……」
 文月の言葉を信用したわけではないが、どちらにせよ従わなければいけないことに違いはな
い。幸はおなかを押さえて、ふらふらと立ち上がった。
「小さい方からはじまったから、大きい方でおわらせるの。楽しいでしょう?」
「ゆ、ゆるして、くれるっ、て」
「うん。今からいうことをちゃんとできたらね」
 文月はまず制服を指さして「脱いで」と簡潔に命令した。
「う……」
「股間からペン生やして、今更でしょ。間に合わなくなっちゃうわよ」
 震える手で、幸は制服を脱ぎはじめた。腹痛を堪えてのことだからいちいち動きが遅い。だ
が幸にしてみれば、これは本当に最後のチャンスなのだ。今更と言うならばそれこそ今更だが、
それでも幸は従わないわけにはいかなかった。
 ほどなく、幸は下着も脱ぎさって裸になった。局部を隠す余裕などない。慎ましい胸と桜色
の乳首を見て、文月は少しだけそこを責めなかったことを残念に思った。
 制服と下着を受け取って、微笑む。幸は動こうとしない。許されるのを待っているのだ。勝手
に判断してトイレに駆け込まない程度には、この数十分で『調教』されていた。
「それじゃあ幸崎さん。今日何をされたかはわかるわよね。みんな、やられたことをやり返した。
そうよね?」
「……」
 聞かれても、幸に答える気力は残っていない。ただ頷くだけだ。
 文月はそれで満足なのか、頷き返して、それから、
「でも、私は、まだよね」
 うっすらと、心臓まで凍るような笑顔を浮かべた。
「え……」
「私にしたこと、覚えてる? 伊勢宮さんじゃなくて、あなたが、したことよ」
「……」
 幸は腹痛に占領されそうになる頭をひっくり返して、必死で思い出そうとした。文月にしたこ
と。幸が、文月にしたこと。いくらでもありそうな気がしたが、そう多くはない。裸にして、写真を
撮って、性器を嬲っていたのは伊勢宮だから――
「あ」
 ――そして、その答えにたどり着く。わかってみれば簡単だった。幸はほとんど、それだけを
文月に与えたのだ。
「ま、って」
 もうずっと震えている声で、なんとか制止の言葉を紡いだ。だがそれがなんだというのだろう。
「それじゃあ、いくわね」
 笑顔のままだった。文月は笑顔のまま、足を振り上げた。

164: 女学院復讐SS 11/12 2009/06/19(金) 04:53:27 ID:7Gtfcep3
 逃げたい。だが逃げられない。足がすくむ。それでなくとも、幸は精神的にも肉体的にももう
限界だった。
「せーの!」
 掛け声とともに、文月の細い脚が風を切ってしなり、幸の膨れ上がった下腹部をしたたかに
蹴りつけた。
 水の詰まった袋を蹴ったような、ぼすっ、という鈍い音が響く。体をくの字に折って、幸は呼
吸を止めた。時間さえそれで止まればと、刹那の感激に叶わない願いを祈る。
 だが、腹部から迸る衝撃は、それすら許さない。
「ふ、あ、あああああああああああああああっ!」
 決壊は一瞬だった。
 今まで誰も聞いたことがないような凄まじい放出音と共に、まずホースそのものが吐き出され
た。噴出した水が後を追って大理石の床を叩く。それはまだ透明な水道水だ。がくがくと震え
る足を伝い水溜りを作りながら、おそろしく遠くまで飛沫を飛ばす。文月を含め、全員が幸か
ら距離をとった。
 水の勢いが弱まりはじめると、幸の腹から唸り声のような異様な音が響きはじめた。激しく首
を振ってその瞬間を拒否しようとするが、そんなことをしても何の意味もない。
 激流が腸を駆け抜けるのを、幸ははっきりと感じ取った。それは氷のように冷え切っていなが
ら同時に体を焼き尽くす灼熱で、下腹部をぐるりと巡りながら腹の内側を蹂躙する。激しすぎ
る通過に腸壁が悲鳴をあげ、一センチも広がった肛門がべろりと裏側まで捲くれてビクビクと
痙攣する。
 そうして、何かが爆発したのかと思うような、ばん! という音と共に、茶色の液体が幸の肛
門から噴出した。
「うああああっ、ああ、あっ、ああああああああああっ」
 ばじゅっ、ぶりゅ、ぶじゅっ、と、聞くだけ吐き気を催すような汚らわしい音が、磨き上げられた
大理石を穢していく。水溜りの上に降り注ぐ赤茶色の液便はあっという間に透明な水道水を
汚水に変えてしまった。
「きたない……」
 ぼそりと、香堂がつぶやいた。
「いや、いやあ、やだあああああっ」
 立っているのも辛いのだろう、幸の体が沈みかけたが、その下は便の海だ。震える足をどうに
か叱咤して、無理矢理にでも中腰を維持する。
「あ、あ、うそ、ち、ちがっ、ふあぁああっ」
 排便が促したのか、あれほど出したというのに、ボールペンの林立する股間から黄色い飛沫
が飛び散った。びしゃびしゃとふたつめの尿だまりが出来上がる様を見て、四人が小さく吐息
をつく。
「これは予想外ね」
「おもしろい絵が撮れましたよー」
 ぶびゅるっ、という放射音を最後に、幸の放便は終わった。震えながらも最後まで立ち続け
た幸は、大きく息をついてよろよろと体を起こした。
「お、わり……?」
 真っ赤になった目を向けてそう言う幸に、文月は頷いた。
「ええ。後片付けをしておしまいよ。もう授業も終わる。……みんな、おつかれさま」
「いや、私だけじゃ、とてもここまでできなかった」
「そうですね……やっぱり、あまりいい気分ではないですけど、気は晴れました」
「この映像は責任を持ってネットに流しますよー」
 最後の言葉に幸がかすかに震えたが、抗議の声はあげなかった。今日のはじまりを思えば、
それは当然の結末だ。

165: 女学院復讐SS 12/12 2009/06/19(金) 04:55:16 ID:7Gtfcep3
「それじゃあ幸崎さん。後片付けはよろしくね。これ、雑巾だから」
 言われて、幸はふらふらと視線をそれに合わせた。笑顔の文月が突き出しているのは、幸の
制服だ。
 ……幸の制服だった。
「ぞう、きん?」
「そう、雑巾」
 そう言って、文月は当たり前のように、制服一式をまるごと、糞尿の海に投げ捨てた。びちゃ
り、と音をたてて上質の布地が水没し、雫が跳ねる。制服はあっという間に水と尿と便とを吸
い込んだ。
「……あ、あ」
 呆然としたまま、幸は動けない。そんな彼女を尻目に、一行はぞろぞろと出口に向かう。
「おわったー、つかれたなあ」
「みんな、幸崎さんの他には誰かいましたか?」
「あたしの時は知らない先輩がいました。髪が長いの」
「ああ、月小路さんね。彼女は私もはじめてみたわ……あ、ごめん、みんな先に行ってて」
 文月だけが集団から外れて、用具室へと戻る。手に何かプレートのようなものを持って、糞
尿溜まりを避けながら呆然とする幸の前を通り過ぎる。他の三人がトイレを出たことを確かめて、
幸に小さく、囁くように声をかけた。
「幸崎さん、ひとつだけ、教えてあげる」
「え……?」
 ふらり、と顔をあげる幸に、文月はにっこりと微笑んだ。彼女が微笑む時は、大抵ろくなこと
を言わない。文月自身ですら、そう思っている。
「最近、チェーンメールが、多かったんじゃない?」
 一語一語区切るような言い方で、文月はそう告げた。
 幸は不可解そうな顔から、ほんの数秒で愕然と瞠目して、小さく呻き声をあげた。
「幸崎さん、賢いのね。でも、これからは気をつけてね。携帯電話にも、ウイルスってあるのよ」
 取り出してみせた文月自身の携帯電話をくるりと回す。この事態の元凶となった画像流出、
その証拠が全て詰まっているかもしれないそれを、文月はあっさりと叩き折った。
「それじゃあ、さようなら」
 優雅な足取りでトイレを出て行く。足もとに転がる操作盤と液晶を呆然と見つめて、幸はとう
とう、膝を折った。
■■■
「なにしてたんだ?」
「あ、待っててくれたのね」
 文月は微笑んで、トイレの扉に『清掃中』と書かれたプレートをぶら下げた。納得したように
頷く三人に微笑んで、響きはじめた授業終了のクラシックに天井を見上げる。
「……それじゃあ、教室に戻りましょうか」
「そうだね。おつかれさん」
「また連絡しますね」
「有瀬先輩、あとでアップロードのこと教えてください」
「いいわよ」
 三人がそれぞれの教室に向かって立ち去って行く。無人の廊下を歩く様子は少し目立って
いるが、すぐに廊下に溢れ出る生徒たちが、不自然に集まっていた彼女らをあっという間に飲
み込んでしまう。まだ曲は終わっていないのに、気の早いことだ。
「うん、ちょうどいい時間――」
 防音性の高い扉の向こうから、悲鳴のような、泣き声のような絶叫が聞こえた気がしたが、
「――予定どおりね」
 響くクラシックにかき消されて、誰の耳にも届かなかった。

166: 名無しさん@ピンキー 2009/06/19(金) 04:57:56 ID:7Gtfcep3
以上です。
んじゃつづき書いてくる。

あと、すごい遅筆で申し訳ない…

167: 名無しさん@ピンキー 2009/06/19(金) 08:02:09 ID:tYhL6LSk
メシウマGJ!
描写がしつこ過ぎず淡白でもなく、巧いなあ
次は月小路かな? どんな方法でどうなるのか楽しみにしてます

168: 名無しさん@ピンキー 2009/06/19(金) 16:25:36 ID:SnnnHT0e
超GJ!
この分量とペースで遅筆だなんてとんでもない!
いつまでも待ってるのでゆっくり気が済むまで書いてください

169: 名無しさん@ピンキー 2009/06/20(土) 19:13:37 ID:pKTW34qg
GJ、すげぇな!
正直、ここまでの大作が見れるとは思わんかった

170: 名無しさん@ピンキー 2009/06/21(日) 12:29:29 ID:2lkKh221
まさにスレタイ通りの神作品。
次回も楽しみにしています。

171: 名無しさん@ピンキー 2009/06/21(日) 19:31:01 ID:ljSE1s0T
あなたが神か。

172: 名無しさん@ピンキー 2009/06/28(日) 10:01:37 ID:M+PXnYt2
神降臨待ち保守っとな

いじめの鬱憤を晴らすカタルシスが素晴らしい

【エロ小説・SS】超上流階級のお嬢様しかいない女子高に転入したら想像以上のイジメが待ってた・・・4発目

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次はアリスちゃんかなーと思ったら月小路編に突入。
そして今回はエロ多め。いいぞもっとやれ。
■所要時間20分 ■約12987文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】より


178: 女学院復讐SS4 1/11 2009/07/07(火) 06:38:29 ID:p/9bJ97q
 ――息が荒い。視界が揺らぐ。足が引き攣って、横腹が悲鳴をあげている。肺が焼けるよう
に熱い。全身の細胞が限界を訴えている。
「はっ、はぁ、はぁ、」
 携帯電話を握り締めて、金色の髪を翻し、それでも伊勢宮アリスは足を止めない。寮の階
段を駆け下りて、地下に唯一作られた生徒の個室、特別製のその扉の前に立つ。
「大丈夫……だいじょうぶ」
 脳裏には、信じられないほど弱りきった幸崎幸の姿が焼きついている。この扉を開けたときそ
こに何があるのか――考えたくない。
「大丈夫」
 根拠も自信もない、ただ自分を勇気づけるためだけの言葉を繰り返して、アリスはドアノブに
手をかけた。全寮中唯一完全防音のこの部屋は、扉が重く分厚い。
 鍵はかかっていなかった。
 一抹の不安を押し殺して、アリスは扉を開けた。何かが焦げるような異臭が鼻についたような
気がする。思わず目を細めて、それでも一気に扉を開く。
 その先にあったのは――
■■■
 ――扉が開く気配に、月小路妃美歌は鍵盤の上で躍らせていた指を止めた。
 今はまだ三限の途中、授業の真っ最中だ。こんなところに……月小路妃美歌の部屋に誰
か来ることはまずない。ましてや、ノックもなしに扉を開くなどと。
「誰?」
 そういえば鍵をかけていなかったかもしれない。部外者のいない寮内で危機管理意識が弱
まるのはよくあることだが、月小路の場合は普段来訪者が極端に少ないため、なおのこと鍵に
関する習慣がないのだ。
 重い鍵盤蓋を下ろして立ち上がり、扉へと視線を向ける。そこに、予想外の人物が大きめの
鞄を持って立っていた。
「……有瀬文月?」
 眉をしかめてその名をつぶやく。呼ばれた方は静かに頷いて、勝手に室内に踏み入ってき
た。後ろ手に防音扉を閉めると、くすりと微笑んでみせる。手にした鞄を下ろして「こんにちは」
と白々しく挨拶を投げた。
「演奏中お邪魔した?」
「うん、邪魔。なに?」
 自分でも乱暴な物言いだと思うが、これは仕方がないだろう。有瀬文月は入学する前からい
じめのターゲットに決まっていて、つい昨日、これまでのまだるっこしいやり方から、本来のわか
りやすい方法に切り替えたばかりだった。わざわざ自分をいじめている人間のところにやってく
るのだから、それなりの理由があるに決まっている。
 丈の長い薄手のワンピースを纏う月小路と違って、文月は制服を着ている。つまり、一度は
教室に行ったということだ。
「今、授業中じゃないの」
「月小路さんも授業には出ていないじゃない。それも六年間も」
 言われて、月小路は口をつぐんだ。
 文月の言葉は正しい。月小路妃美歌は、初等部三年の頃から教室に行くことをやめた。も
ともと休みがちだった授業を完全に放棄したことに、さしたる理由はない。強いていうなれば、
我慢の限界だったのだ。
「すごいわね、この部屋。私の部屋の倍くらいあるわ。それも独り部屋なのね」
 くるりと部屋を見渡して、文月がそんなことを言った。

179: 女学院復讐SS4 2/11 2009/07/07(火) 06:39:08 ID:p/9bJ97q
 礼染女学院の寮は二人一部屋が基本だが、当然一般的な学生寮よりも遥かに広く、各室
三部屋に分かれているから、実質は個室と変わりない。そんな礼染の学生寮にあって、なおこ
の部屋は異常だった。
 部屋自体の広さは言わずもがなだが、その広大なスペースをたった一人の生徒が使ってい
るのだから、この部屋もその生徒も『特別』というしかない。
「このくらい広くないと、これが置けない」
 鍵盤蓋の上に手を置いて、月小路はそうつぶやいた。黒塗りの表面を手で撫でながら、ゆ
っくりと扉へ向かう。その様子を見て、文月が小さくため息をついた。
「グランドピアノなんて、部屋に置くものじゃないでしょうに」
 部屋の中央に鎮座している黒塗りの巨大な楽器。これが、この部屋が地下にあって完全防
音な理由。そして、月小路妃美歌が礼染女学院で特別扱いを受ける理由だった。
 初等部一年ではじめたピアノだったが、遅いスタートを一瞬で巻き返すほどの才能を月小
路は持っていた。あちこちからひっきりなしに招聘の要求を受け、学院の言うままそれに従っ
た三年間。月小路はその三年間で世の中に対する諦観を得、学院は広大なコネクションと多
大な利益を得た。
 一年ほど前までは特に強い要請があったものに限り演奏に出ていたが、今では全て断って
いる。それでも学院が彼女を特別扱いするのは、これまでの功績があまりに大きいからだ。
「なんてメーカーのピアノなの。有名なんでしょ?」
「ベヒシュタイン」
 月小路は淡々と答えを口にしたが、文月は小さく首を傾げるだけで何も言わない。どうやら
知らないらしかった。月小路が、無学な、と不満げに形のいい唇を尖らせる。
「ストディラヴァリとかじゃないんだ」
「ストラディヴァリだろ。ストラドはヴァイオリン」
「ああ、そうか」
 長い黒髪を手で梳いて、月小路は小さく吐息をついた。馬鹿の相手をするのは嫌いだった。
授業に出なくなったのもそのせいだ。よく三年もあんな馬鹿の巣窟に足しげく通ったものだと
思う。
 月小路にとって、世界は馬鹿の集合体だった。自分ひとりだけが特別で、他はみな虫けら
のようなものだ。脚をもいで笑っても、踏み潰して笑っても、巣ごと水浸しにして笑っても、誰も
文句など言わない。
 あるいは学院を出てもっと広い世界を知ればそうではないのかもしれないと、昔はそう考えて
いた。だがそんな幻想も、鍵盤の上を舞った三年間のうちに全て枯れ果ててしまった。
 世界には馬鹿しかいない。実に退屈だ。
「で、何の用」
 心にざらつくものを感じながら、吐き捨てるように月小路はそう問うた。このざらつきを癒す術
はひとつしかない。馬鹿どもを足蹴にして、指をさして笑うのだ。
「想像つかない?」
「つかない。……有瀬は本当に余裕だな。昨日の今日で、ここまでの奴は初めてだ」
 ほんの少し、声音に感嘆の響きが混ざった。これまでターゲットにされた生徒は、大半が翌
日の授業を休んだ。その場合月小路たちの行動は決まっている。自室で独り震えているとこ
ろを『お見舞い』に行って、休む方が辛いことを体に刻み込むのだ。ところが文月は、授業こ
そサボっているかもしれないが、飄々と月小路の前に現れた。
 目的がいまひとつわからない。まさか、復讐というわけでもあるまいに。
「……」
 当然のように否定して、それから月小路はかすかに眉根を寄せた。文月が口元に浮かべる
薄笑い。湧き上がる感情を押し込めようとして失敗したような、悪意がにじみ出るその表情を
月小路はよく知っている。幸崎幸が、獲物を前にした時あんな風に笑うのだ。

180: 女学院復讐SS4 3/11 2009/07/07(火) 06:39:54 ID:p/9bJ97q
 復讐――そんなはずはない、などと言えるだろうか。
 知らず、月小路は足を後ろに引いていた。追って、文月が歩を刻む。
「何しに来た」
「だから、想像つくでしょう?」
 喉の鳴る音がした。ざわざわと全身の毛がわなないている。幸崎に連絡を取ろうと指先が携
帯電話を探し、それが隣の寝室にあることを思い出す。ピアノを弾く時はいつも、電話を遠ざ
けるのだ。
「何かしてみろ。明日から地獄を見るぞ」
「地獄なら、今さっき見てきたわよ。あいにく、私は上から見下ろす立場だったけど」
「……っ」
 その言葉の意味を瞬時に悟って、月小路は言葉を失った。
 震える足が更に後ろに下がるのと、分厚い防音扉がわずかに動くのが同時だった。文月は
眉をひそめて、月小路は助けを期待して目を向ける。ゆっくりと開かれた扉の向こうに、
「独りで遊ぶなんてひどいじゃないか」
「あたしも混ぜてくださいよー」
 柚子澤と逢坂が、にやにやと笑いながら立っていた。
「あんたら……!」
 かすれた声で月小路が呻く。幸崎幸と違い、月小路は今までいじめて来た相手の顔はひと
通り覚えている。そこに立つ二人のことも、はっきりと思い出せた。
「なによ、こんなところにいるって、よくわかったわね」
「ふふふー、教室とは逆方向に向かっていったのを見て、後をつけたんですよー」
「んで、私が呼ばれたわけ。香堂はとりあえずもういいってさ。あいつの時は月小路いなかった
らしいよ」
「ああ、そうなの。それじゃあ、三人でやりましょうか」
「とりあえず、どうする?」
「カメラもってきましたよー」
 三人は笑顔で凌辱の打ち合わせをはじめた。足が震える。いくら広かろうが学生寮の一室
だ、当然入り口はひとつしかない。三人相手に逃げ延びる方法など、月小路にあるわけがな
い。電話まで辿り着ければ――いや、それで何がどうなるというのか。
「とりあえず押さえつけて、幸崎さんがどんな地獄にいるのかを見せてあげましょうか」
 微笑んで、文月がそんなことを言った。
「よし」
 応えて、柚子澤が大股に歩み寄る。逃れるように後ずさった体が、すぐにグランドピアノにぶ
つかった。戸惑っている間に距離をつめられ、気がついたときには腕を掴まれていた。
「は、放せ」
 柚子澤は何も答えなかった。ただ思い切り腕を引いた。ぐるりと視界が回って、全身に衝撃
が走る。床に胸が叩きつけられて、呼吸が一瞬止まる。
 追い討ちをかけるように柚子澤が馬乗りになって、綺麗な長い黒髪を掴みあげた。毛髪ごと
頭皮を引っ張られて、無理矢理に顔をあげさせられる。噛み締めた歯の奥から、苦悶の声が
漏れた。
「にわ子、カメラ」
「はいはーい」
 小走りに近寄った逢坂が、カード型のカメラを操作する。背面に取り付けられた液晶に、ほ
んの数十分前の女子トイレが映し出される。それを、逢坂は笑顔で獲物の前に突き出した。
「はい、ちゃんと見てくださいねー」
「幸……!」
 そこに描き出されたのは、なるほど地獄かと思うような光景だった。

181: 女学院復讐SS4 4/11 2009/07/07(火) 06:40:33 ID:p/9bJ97q
 ホースを肛門に突きこまれた幸崎が、泣きながら許しを請うている。そこにいるのが彼女でな
ければ、今まで幾度となく見てきた景色だ。これを非道というのなら、自分もまた非道である。
そうと知りながら、月小路は「ひどい」と口にせずにはいられなかった。
「あんたら……なんだって今更こんなことを!」
「お前も同じようなこと言うんだね。知らないと思ってるの?」
 吐き捨てるような柚子澤の言葉にも、月小路は眉をひそめることしか出来ない。終わった相
手には干渉しない。それがこのいじめのルールだ。一年以上前のターゲットが今になって牙を
剥くなど、何かあったとしか思えない。誰かが、何かを仕組んだのだ。
 誰か、など――有瀬文月に違いなかった。
 文月は扉のそばから動かないまま、酷薄な笑みを浮かべている。睥睨するように押さえ込ま
れた月小路を眺めて、
「地獄、ちゃんと見た?」
 と、愉悦を滲ませた声音で尋ねた。
「……」
「答えてくれないのね。幸崎さんとは違って無口だから、寂しいわ」
 言いながら、足もとの鞄を持って、文月はゆっくりと歩き出した。その一歩一歩がカウトダウン。
眼前の小さな画面で展開される悪夢が、今度は自分の身に降りかかるのだ。
「は、放せ……」
 がくがくと手が震えている。無様だと思う余裕もなかった。
 不意に後頭部を引っ張っていた圧力が消えて、仰け反っていた首が前に倒れる。背後を見
返ると、背に乗っている柚子澤がワンピースの薄布を両手で掴んでいた。
「破けるかな?」
「あ、あ、ちょっと待ってください」
 逢坂があわててカメラを撮影モードに切り替える。それを確認して、柚子澤が両手に思い切
り力をこめた。生地がきしみをあげて伸ばされる。だが、破けるまではいかない。
「んぎ……破けないな」
「さすが、安物じゃないですねー」
 縫い目を探して同じように引いてみるものの、布はしぶとく伸びるばかりで裂くことは出来な
い。柚子澤が小さく舌を打った。
 一級品の丈夫さに感謝しながらも、月小路はその舌打ちに怯えずにはいられない。破くな
んて面倒な手段を選ばなければ、彼女を裸にすることなんて簡単なのだ。ましてや、
「柚子澤さん、はいこれ」
 近づいてきた文月が、鞄の中から笑顔で裁断鋏なんて取り出して見せたのだから。
 文房具とはとても言えない、無骨で大きな布を断ち切るためのそれを、文月が柚子澤に渡
す。絶望的な光景だった。
「準備がいいね」
「もちろん、色々と用意してきたわよ」
 震える月小路を見下ろして、文月は楽しそうにそう言った。
 新品らしく鈍い銀色に輝くブレードが視界の端を横切り、そのまま死角に潜りかんだかと思う
と、首筋に冷たい感触があてられた。
「ひっ……」
「んん、このままブッ刺したら死んじゃうかな」
「そのまま放置したら死ぬでしょうね」
「血がいっぱい出ますねー。掃除が大変ですよ」
 歯の打ち合う音が口の中で響きだす。こいつらは一体何を言っているのだろう。月小路も幸
崎も、そこまでのことはしていない。後に残るような傷をつけたことはないはずだ。
「そんなに震えない。本当に刺さっちゃうよ」

182: 女学院復讐SS4 5/11 2009/07/07(火) 06:43:08 ID:p/9bJ97q
 そんな標的の様子を笑って、柚子澤はゆっくりと手を動かした。刃が肌の上を滑る感覚に月
小路が身を震わせる。襟元に到達すると、もぐりこませた刃をかみ合わせる。シャキン、という
音を追うように、刃を中途半端に開いたまま、白い肌は傷つけないよう手を滑らせた。
 上質な布地は裂かれる時ですら美しい音を立てた。
「……っ」
 冷房で下げられた室温が柔肌を直撃する感覚に、月小路は身を震わせた。背の中央辺り
までを一気に切り開かれ、剥き出しになった肩甲骨を誰かの掌が撫で回す。震える首を後ろ
に向けると、肩越しの狭い視界の中で、柚子澤が立ち上がった。頭のどこかでチャンスだ、と
声がしたが、立ち上がる気力は恐怖ですりつぶされていた。下手なことをすれば、本当に刺さ
れるかもしれない。
 震える月小路をまたいで逆向きになった柚子澤が、裂け目に刃をあてて、残りの布も引き裂
いていく。ノースリーブのワンピースは肩紐で吊る形になっているため、本来は肩紐さえ切って
しまえば裸に出来る。だというのに、柚子澤はわざわざ腹のあたりから横に刃を入れはじめた。
「ま、まだ切るの……!」
「いやあ、結構いい音がするからさ」
 銀光が二度三度と閃いてワンピースを裁断していく。手術着のように背中がパックリと開いた
ワンピースは、更にズタズタに切り裂かれた。腰から下はほとんど丸見えで、丸く大きな尻が恐
怖で震えているのがよく見える。
「くろい!」
「えろいな」
 露わになった桃尻を飾るのは、シースルーの黒い下着だ。外縁を飾るレース編みの装飾が
鮮やかで美しい、見るだけで高価とわかる一品だった。女子高生のものにしてはいささかセク
シーに過ぎるが、それもスタイルのいい月小路にはよく似合っている。
「こんなのつけて、誰を誘惑するんだか」
 鋭い鋏の切っ先が、股布を軽く突く。敏感な部分に鋭角の刺激を受けて、月小路がわずか
に背を浮かせた。
「柚子澤さん、逆にしよう」
「ん、そうだな」
 鋏を片手でもてあそびながら、柚子澤が月小路の細い腕を引っ張り上げる。力なく起き上
がった体が、すぐまた仰向けに引き倒された。
「ひぅ……」
 正面から鋏を見るのは、死角から切り裂かれるよりも恐ろしかった。圧倒的な脅威に晒され
ているという事実が心臓を掴みあげて握りつぶす。澄んだ音を立てて空気を切り裂く柚子澤
が、まるで悪魔のようだ。
 悪鬼の刃は背面と同じように高級品のワンピースを乱雑に切り裂いた。ジグザグのマイクロミ
ニに調節されて、更に腹のあたりまでスリットを入れられる。とてもではないが、こんな格好で外
には出られない。
「ううん、こんなもんかな?」
「いいセンスね。とても扇情的だわ」
 相変わらず、三人はくすくすと笑っている。柔らかで軽やかなはずの笑い声が、まるで獰猛
な獣の唸り声のように聞こえた。かつて自分たちが虐待した少女たちも、こんな気持ちを味わ
ったのだろうか。
「も、もう、もう放して……」
「はあ? もうって、まだ何もしてないって」
「……」
 呆れるように言って、鋏で空を切る。昔に見た、巨大な鋏を持った男から逃げるテレビゲー
ムを思い出した。いくらボタンを連打しても、ここからは逃げられない。

183: 女学院復讐SS4 6/11 2009/07/07(火) 06:43:57 ID:p/9bJ97q
「かわいい下着だけど、これ高いの?」
「……」
 唇を噛んで、月小路は震える眼差しを柚子澤に向けた。睨むなどという上等なものではない。
長い睫が許しを懇願するように震えて、まなじりにはかすかに涙すら見えた。
「月小路さん、かわいい」
 うっとりと眼を潤ませて、熱を孕む吐息とともに文月がそうつぶやいた。
「どれ……」
 巨大な刃が繊細なレースを挟み込む。眼前に迫った決定的な瞬間から逃げるように、月小
路はかすかに身を捩ったが、冷たい鉄の感触が腹を撫でると、それだけで動けなくなってしま
う。肺の奥が痙攣しているようで、呼吸がうまくできない。悲鳴すら、あげられなかった。
 シャキン、と涼やかな音色がショーツの右端を切断した。
 月小路が震えるのにも構わず、逆側も切り裂く。刃の先で布をつまんで、ゆっくりと、股布だ
けでつながるショーツの成れの果てをはがしていく。
「ほら、抵抗しないの? 見えちゃうよ?」
 また、柚子澤が笑う。いつの間にか足もとに回ってきた逢坂が、笑顔でカメラを構えている。
抵抗などできるはずもない。せめてもの矜持にと眼差しを強くするも、そんなささやかな抵抗を
笑うように、ショーツは完全にめくりあげられた。冷たい空気が下腹部を撫でる。
 月小路の秘部は体と同じように成熟しきっていた。閉じた口からは艶かしいビラビラが身を
寄せ合いながら顔を覗かせ、やや薄めの陰毛がデルタ状に陰唇上部を覆っている。薄茶に
色素の沈殿したそこは、グロテスクでありながら、同時に淫靡で官能的な美しさを誇っていた。
「見えちゃった」
「やっぱりグロいですねー。怪物になって夢にでてきそうですよー」
「にわ子言い過ぎ」
「……っ」
 泣くものか、と月小路は歯を食いしばった。ここで泣いて喚いて助けを求めても、きっとこの
三人は笑うばかりで返事もしないに違いない。ますます惨めになるだけで、それでは月小路が
虐げてきた連中と同じだ。
 月小路には誇りがある。自分が選ばれたものであるという誇りだ。それさえ失わなければ、ど
んな辱めを受けても屈したことにはならない。
 この五指が鍵盤を叩けば、それだけで彼女は特別になれるのだから。
「で、どうする?」
 首を捻って、柚子澤が文月に問いかけた。その間にも鋏の先で、露わになった陰門をつつ
いている。
「私、幸崎さんのことで反省があるのよ。ちょっと苦しい思いをさせすぎたかもしれないって」
 文月が答えると、柚子澤が不審そうに眉をひそめた。逢坂も首を傾げて文月を見ている。
「むしろ、全然足りないんじゃないの? もっとやっちゃうべきだったんだよ」
 つまらなそうに言って、柚子澤は鋏の切っ先を陰門の奥にもぐりこませた。ビクリと月小路の
背が跳ねるのを見て、楽しそうに笑う。
「そう? まあ、それでもいいんだけど――今回はね、苦しいばかりじゃなくて、少しは気持ちよ
くしてあげようと思うのよね」
「……ああ、なるほど」
 ぐりぐりと刃を押し込んでいくと、痙攣するように月小路が体を跳ねさせる。もちろん、快感な
ど微塵も得ていない。純粋に恐怖と痛覚で震えているのだ。
「だからまずはね……」
 それでも、月小路は必死に耐えていた。歯を食いしばって三人を睨みつけ、床に指を突き
たてて耐えていた。股間に冷たい鉄の感触を感じながら、時折走る鋭い痛みにも声をこらえて
いた。

184: 女学院復讐SS4 7/11 2009/07/07(火) 06:44:32 ID:p/9bJ97q
 そんな、彼女の精一杯の抵抗を笑って、文月が一本の剃刀を取り出した。裁断鋏よりも遥
かに小さいT字型のそれを、見せ付けるように左右に振る。
「いじりやすいように、これで剃りましょうか」
「……っ」
 月小路も、いじめのひとつとして剃毛を選んだことはある。相手が震えるものだから巧く剃れ
なかったのだが、それでも終わった後の間の抜けた陰部には笑い声を抑えられなかった。
「お、いいね」
 鋏と剃刀を交換して、柚子澤が笑う。鞄の中からシェービングクリームを出して泡立てながら、
文月が笑う。二人を見て位置取りを調節し、カメラを構え直しつつ、逢坂が笑う。
 女の子三人が笑っているだけなのに、まるで地獄の光景だ。
「肌が傷つくといけないからね……」
 泡立てたクリームが陰唇上部、陰毛の茂る下腹部から、股を覆って脚の付け根までを白く
化粧する。掌の温度が移ったのか、生ぬるいその温もりは生物を連想させた。
「じゃあ剃るよ」
 冷たい刃がふっくらと膨らんだ土手に添えられる。なだらかな丘を優しく撫でるように、剃刀
が滑り降りた。
 しゃりっ、と剃毛独特の音が響いた。
 自分の最も弱い部分を刃物が通り過ぎる感覚に、月小路が身を震わせる。しゃっ、しゃりっ、
と繰り返し音を立てながら、泡と一緒に縮れた陰毛がそぎ落とされていった。
「これ、なんか興奮するね」
 言葉尻にほのかな熱を潜ませて、柚子澤がそうつぶやいた。同年代の女の子を好きにいじ
りまわしている、その生殺与奪を握っているという事実が、彼女を昂ぶらせているのだ。手に力
がこもりすぎて、あわてて剃刀を一度離す。さすがに、直接傷をつけるつもりはない。
「気をつけてね」
 苦笑まじりに文月にたしなめられて、柚子澤はゆっくりと剃刀を添えなおした。既に半ばの毛
は剃られて、白い泡に埋もれて床に沈んでいる。つるりとした肌色の土手はかすかに青い剃り
跡が残るだけで、凌辱者たちに無毛の丘を晒していた。
 複雑な形状の肉襞や包皮をかぶったままのクリトリスを傷つけないよう、慎重に、丁寧に、赤
子を労わるような繊細さで、残りの毛を落としていく。童女のような――と評するには成熟しす
ぎた、それゆえに無毛の淫猥さが際立つ秘所が、そうして作り上げられていく。
「……」
 鉄が肌を滑る冷たい感覚だけで、月小路の頭にその光景が浮かび上がった。自分の目で
見る勇気はない。歯を食いしばり、目を固く閉じて、鍵盤の上でならば優雅に舞える十本の
指を、床に強く突き立てる。
 緩慢に進行する処刑の時間は、やがて終わりを迎えた。
 剃刀が離れ、小さな吐息が聞こえる。柚子澤が立ち上がったらしい気配の後に、湿った布
の感触が秘部を優しくぬぐった。予想外の感覚に背を震わせて、月小路はおそるおそる目を
開いた。
 開かれた股の間にいるのは、柚子澤ではなく文月だった。どうやらウェットティッシュでクリー
ムの残りを拭いているらしい。まるでおもらしの後始末をされているような光景に、知らず体が
羞恥で燃える。
「終わったわよ。ほら、自分で見て」
「……」
 躊躇していると、背後に回った柚子澤が無理矢理に体を起こしてきた。触れられているのが
嫌で、仕方なしに半身を起こす。震える視界に、それが飛び込んできた。
 丁寧に毛を剃られたそこは、毎日浴場で見るのとは別物のようだった。いっそ痛々しく見え
る剃り残しが、ことさら淫らに映った。

185: 女学院復讐SS4 8/11 2009/07/07(火) 06:45:06 ID:p/9bJ97q
「かわいくなったわね」
 そう言って、文月が無毛の秘部に指を這わせた。外縁をなぞるように円を描き、それから中
央のスリットを撫で上げる。顔を覗かせた肉襞を指先でつまんで、くい、と引っ張った。
「んぅ……っ」
 不覚にも漏れ出た声に、三人が小さな笑い声をあげた。屈辱と恥辱で、心臓から火が出た
ように体が熱くなる。
「敏感なのかしら……こっちはどう? 普段いじってる?」
 言って、文月の細い指が、陰門から更に上に向かい、皮をかぶって隠れている肉芽をつま
みあげた。
「……っ」
 今度は、声を抑えきった。唇を噛んでこらえる月小路の表情に何かを刺激されたか、文月が
くすりと笑って、つまんだ豆をきゅっ、とひねる。女性の快楽が集束する小さな淫芽は、それだ
けで凄まじい電流を月小路の全身に注ぎ込んだ。
「――――っ! あ、か……っ」
 こらえた、のではない。声にならなかったのだ。肺の中身を全て吐き出すような乱暴な呼吸を
繰り返す月小路を見て、文月はまた微笑んだ。強すぎた愛撫を詫びるように、指の腹で優しく
肉豆をころがして、緩やかに確実な刺激を送る。
 身を固くして備えていた月小路をほぐすように、慈しみを錯覚するほどの丁寧さで、文月は
クリトリスへの愛撫を続けた。
「ふ……ん、は……」
 やがて、月小路の口元から吐息まじりの声が漏れ始める。
 こらえようにも、先の一撃が体内で荒れ狂って、声を抑えることが出来ない。どこで覚えたの
か、巧みな指使いで強引に引きずり出される快感に、月小路は背を震わせた。
「感じてる?」
「かんじてますねー」
 柚子澤と逢坂が笑い声をあげた。嘲笑だと知っていながら、屈辱以上に快感の炎が燃えて
いる。月小路は自慰のさいにクリトリスをいじる。だが文月の愛撫は彼女のそれに比べてあまり
にも穏やかで優しく、緩慢すぎてもどかしい。そしてそれ故に、くすぶる炎は際限を知らないよ
うに大きく育っていく。
 下腹部を中心として、同心円を描きながら快楽の波が少しずつ全身を侵していく。彼女が
常とするのは体をまるごと攫うような大波を起こす自慰だ。こんな、爪先から一滴ずつ水を注
がれるような快楽は知らない。
「ふ、ふぅ、は、はぁ……っ」
 膨らみすぎた風船が体の中で出口を求めている。破裂の瞬間が恐ろしくもあり、待ち遠しく
もあった。それでも、文月の緩やかな愛撫では、その時はまだ先だろう。
 月小路は朦朧とする頭で、そう考えた。そして彼女がそう考えることを、文月は知っていた。

 ぢゅるんっ!

 ――という音を幻聴する。
「いひぁあああ!?」
 突如駆け上った激感に、月小路は全身を仰け反らせて悲鳴をあげた。膨らみきった風船が
限界以上の空気を送り込まれてパンパンに腫れ上がる。緩やかだったはずの指先が、まるで
数瞬前の自身を忘れたかのように、一気に陰核包皮を剥いたのだ。
「ひぅ、ひっ、ひぁっ」
「あは、ぴくぴくケイレンしてますよー」
「気持ち悪いわね」

186: 女学院復讐SS4 9/11 2009/07/07(火) 06:45:45 ID:p/9bJ97q
 笑いながら言って、文月は剥き出しになった陰核を指先でそっと包み込んだ。涙目になった
月小路が、震えながらその光景を見ている。これから何をされるのか、彼女にもわかったのだ。
「いくわよ、月小路さん。五、四、」
 カウントを聞きながら、月小路は息を吐いた。襲い来る激烈をこらえようと、全身の力を抜い
て、それから身構えるつもりなのだ。
「三、」
 指先に、わずかに力がこもりはじめた。息を吐ききった月小路が、小さく口を開いた、
「――えいっ!」
 その瞬間を狙って、添えられた指先が思い切り陰核を押し潰した。
「んんぁああああああ!」
 あと二秒あったはずだ――そんな抗議は形にならない。迸った衝撃は淫芽から全身を猛烈
な速度で走り抜けて、腫れ上がった風船を一撃で破裂させた。その内にたまっていた快楽が
一斉に溢れ出し、血管を逆流して心臓を犯す。
「あ、っ、は、ふっ、ふぁっ、あうぁっ」
 びくびくと震える月小路に笑いかけて、文月が指先を左右にひねった。新たに送り込まれた
刺激が体内で混じりあって、燃え上がる炎を更に猛らせる。
「んっ、あぅっ……ひぁっ、あ、あっ、あっ、ああぁあああああ―――――!」
 ねじ切られるかと思うほど強く捻りあげられて、月小路はえび反りになって悲鳴をあげた。そ
れが快感なのか、それとも単なる苦痛なのかわからない。だが猛りきった炎がその瞬間に全身
を突き抜けていったことはわかった。
 浮き上がった背が床につくと同時に文月の手がゆっくりと離れて、熱い吐息が三方から漏れ
る。深く重く、淫らな熱を孕んだ吐息を繰り返して、月小路は全身を震わせながら歪んだ視界
に笑う文月を見た。
「かわいいわよ、月小路さん」
 微笑に、罪悪感などかけらもなかった。それどころか、優越感や達成感すら見られない。た
だ、嗜虐の悦びだけが月小路を笑っていた。
「いった?」
「イきましたね」
「……」
 こんなに熱く荒い吐息を繰り返していては、否定もできなかった。悔しくはあったが、月小路
は唇を噛んで無様な言い訳をこらえた。
「逢坂さん、ここアップにして。ほら、こんなに膨らんでる」
「わ、すごいですねー。クリトリスって、こんな大きくなるんですね」
「あ、あ、私も見たい」
 騒ぎ出す三人の声を聞くまいとするが、全身が弛緩して耳を塞ぐことすらできなかった。さん
ざんに嬲られて腫れ上がり、敏感になった陰核に誰かの指がまた触れる。外側を撫でるような
その触れ方に違和感を覚えて、月小路はそろそろと視線を向けた。どうやら、文月は淫芽の
皮だけをつまんで引っ張っているようだ。
「わかる? 月小路さん。これが陰核包皮ね」
 言われても、横たわる月小路には見えない。文月は微笑んで、逆の手に持ったそれを掲げ
てみせた。
「それで、これが瞬間接着剤」
 一瞬、思考が停止した。
 瞬間接着剤。確かにそれは、有名な接着剤のチューブだった。速乾性で強力な、剥離剤
がなければまず剥がせない代物だ。
「え?」
 意味がわからなかった。ここで接着剤を取り出して、どうしようというのだろう。

187: 女学院復讐SS4 10/11 2009/07/07(火) 06:46:37 ID:p/9bJ97q
 不可解そうにしているのは他の二人も同じだった。三人全員に説明するように、文月がもう
一度繰り返す。
「これが、陰核包皮。これが、瞬間接着剤。わかる?」
 そのふたつがどうつながるのか。理解に数秒を要して、
「……え?」
 やっと、月小路はその企みを悟った。
「あっ、あー、なるほど、そういうことですかー」
「なに、どういうこと?」
「こういうことよ」
 チューブのキャップを外すと、キャップの内側から伸びるハケに接着剤をつける。文月はそれ
を、ゆっくりと包皮に近づけた。
「待って! 待って、待って! 嘘だろ、何考えてるんだよ!」
「今、月小路さんが考えていることで、多分あってるわよ」
「な、なに言って――」
 細いハケの感触が肌を撫でる。ぬめる粘液が下腹部に塗られ、同様に包皮の側にも少量
の接着剤が塗られた。
「あ、なるほど」
 柚子澤がやっと事態を理解して頷いた。それを見て、文月は楽しそうに笑って包皮を肌に
押し付けた。指に接着剤がつかないように、両者を密着させてこすりつける。塗られた接着剤
がわずかに溢れて、速乾性の名に恥じない速度で固まる。
「あ、あ……」
 体感的には、何が変わったわけでもない。だがそれは今だけの話だ。文月はあろうことか、
包皮と肌を接着してしまったのである。
「これで、ずっとかわいいクリトリスが剥き出しのままよ。よかったわね」
 文月は笑って、指先で淫芽を弾いた。快感よりは痛みの方が強い刺激に、月小路が肩を
跳ねさせる。
「これ、普段の生活どのくらい辛いんだろう」
「さすがにやられたことないから、わかりませんねー」
「歩くだけで服が擦れて、きっと気持ちよくなれるわよ。あとはローターあたりと組み合わせてあ
げれば、面白いことになるんじゃないかしら」
 全身の血管から血の引く音を聞いた気がした。幸崎ですら、ここまでのことはしなかった。考
えたこともないに違いない。一生に残るような傷をつけないことは、彼女たちのルールのひとつ
でもあったのだ。
「う、あ……」
 震える月小路を見て、文月はまた微笑んだ。立ち上がり、その顔に手を触れて、まなじりに
かすかに溜まる涙を掬い取る。そのまま、優しく囁いた。
「大丈夫よ、月小路さん。皮膚についた接着剤ってね、意外と簡単に取れるのよ。毎日お風
呂に入って何日かしてしまえば、すぐに剥がれちゃうわ」
「……」
 本当かどうかはわからない。だが、かすかに安堵したのは確かだった。仮に嘘だったとしても、
世の中にはちゃんと剥離剤というものがあるのだ。よく考えれば、一生このままになるわけでは
ない。
「だから」
 安心からついた吐息を飲み込んで、毒にかえて吐き出すように、
「剥がれたら、またつけてあげるわね」
 耳元で、文月がそうつぶやいた。
「あ……」
 目の前が暗くなる。視界が、本当に一瞬でゼロになった。

188: 女学院復讐SS4 11/11 2009/07/07(火) 06:47:02 ID:p/9bJ97q
 この女はおかしい。気が狂っている。自分たちも相当のものだと思っていたが、それを遥かに
凌駕する怪物が、目の前に立っていた。
 怖い――この時、月小路は心底そう思った。
 この女が、怖い。手を出すべきではなかった。こんな怪物に、関わるべきではなかったのだ。
 それは、つい先ほど幸崎幸が抱いたのと、同じ恐怖だった。
「ほら、立って、月小路さん。まだまだ、やりたいことはいっぱいあるんだから」
「あ、う……」
 脇をかかえて立たされる。そのまま強引に歩かされて、ピアノの前に座らせられた。柚子澤と
逢坂はこれからのプランを何も聞かされていないのか、不思議そうな表情に幾ばくかの期待を
こめて、こちらを見ている。
「も、もう、いやだ……」
 心が折れかけている。月小路はそれを自覚したが、奮い立たせるほどの気力はもうない。そ
んな彼女を見て、文月はにっこりと笑った。
「大丈夫よ。三限が終わったら、これもおしまいだから」
「……」
「本当、本当。昼休みまでに全員終わらせたいのよ」
「ハードスケジュールだな」
「先輩、今日は授業受ける気ゼロですね」
 その言葉が真実にせよ嘘にせよ、月小路には今を耐えることしかできない。震える視界を壁
にかけられた時計に向ける。三限はまだ半ば。この地獄が終わるまで、三十分ほども残されて
いる。その間に何をするつもりなのだろう。
 月小路は、時計からピアノに視線をうつした。最大の誇りであるこの楽器が、唯一のよりどこ
ろであることに、気づいてしまったのだ。
 ピアノの前に座らせて、何を、するつもりなのだろう。
「さあ、演奏会をはじめましょう」
 震える月小路の肩に手を置いて、文月はそう、新たな凌辱の開始を宣言した。

189: 名無しさん@ピンキー 2009/07/07(火) 06:47:25 ID:p/9bJ97q
以上です。
随分遅くなって申し訳ない。んじゃつづき書いてくる。

195: 名無しさん@ピンキー 2009/07/09(木) 00:48:14 ID:KWRI2H3P
>>189
凄いの一言。
どうしたらそんなに、繊細な表現ができるのか……
続きを激しく希望しながら待っています。

190: 名無しさん@ピンキー 2009/07/07(火) 08:23:30 ID:E/lvqzvN
朝からいいものを見た。

>「剥がれたら、またつけてあげるわね」
すばらしい一言だw

191: 名無しさん@ピンキー 2009/07/07(火) 17:47:52 ID:OehdZ4bd
神降臨大感謝大興奮GJGJ
とにもかくにも攻め責めのバリエーションが興奮のツボ押さえてて凄い。
続き大いに期待して待ってます。

192: 名無しさん@ピンキー 2009/07/07(火) 22:37:14 ID:06R9N7Uq
上手く言葉が見つからないが、こいつは大作だ。
このスレを覗いて良かった。
GJ!!

196: 名無しさん@ピンキー 2009/07/10(金) 00:36:41 ID:HzMldFji
凄すぎる・・・
続き期待してます

【エロ小説・SS】超上流階級のお嬢様しかいない女子高に転入したら想像以上のイジメが待ってた・・・5発目

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月小路編ついに決着。
このパートのシコリティの高さは異常w
読み手が一番嫌悪感を抱いてる幸崎幸はスカってさせる為徹底的に。
月小路ちゃんはシコパート要因という使い分けが天才的すぎる・・・
■所要時間20分 ■約14517文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】より


213: 女学院復讐SS5 1/12 2009/08/06(木) 22:36:25 ID:q8ArZmAf
 ベヒシュタイン製のグランドピアノは、さすがに丁寧に磨き上げられていた。光沢を放つ鍵盤
蓋は覗き込めば表情さえ映りこむほどだ。
 今そこには、嗜虐の愉悦と、被虐の恐怖と、二種類の感情が浮かび上がっている。
「え、演奏会……?」
 下半身がむき出しになるまで切り裂かれたズタズタのワンピースだけをまとった格好で、月小
路妃美歌は震える声をあげた。住み慣れた自室の座り慣れたピアノ。だというのに、まるで異
次元にでも放り込まれたような気分だった。
 部屋の中には月小路の他に三人の生徒がいて、全員が敵だ。恐怖に潰されそうになるのも、
無理はない。
 月小路の目の前で微笑む有瀬文月が、楽しそうにうなずいた。
「そう、演奏会。せっかく月小路さんがいて、ピアノがあるんですもの、弾いてもらわないと損じ
ゃない?」
「……」
 ピアノは月小路の最大の誇りであり、唯一のよりどころだ。これを失ったら、月小路はどこにも
いけない。たとえば今、指を一本でも切り落とされたら、それだけで月小路妃美歌という人間
は終わる。そうして目の前のこの女は、その程度のことならばたやすくやってのけるだろう。
「ん、いやなの?」
 だが、断ることは出来ない。状況が許さないし、なにより恐ろしい。同い年の文月のことが、
心の底から怖い。
「ひ、弾くよ」
「そう? つらいならやめてもいいのよ」
「弾く」
 首を振って、月小路は断言した。重い鍵盤蓋を自ら押し上げ、並ぶ黒白の鍵盤に指を添
える。
「何を、弾けばいいんだ」
「譜面は必要?」
「ものによるけど……」
 文月は口元に手をあてて数秒考えると、ピアノに背を向けて鞄の中を漁りはじめた。月小路
をいたぶるためだけに用意したという道具の数々が、あの中にはおさめられているはずだ。
「私はよくわからないんだけど、月小路さんが一番得意なのって、なに?」
「……」
 言われて、月小路はほんの少しだけ黙った。小学校の頃から今まで、繰り返し奏でてきた無
数のメロディーが脳内をめぐる。
 答えはすぐに出た。
「……月光」
「月光?」
 顔をあげて、文月が繰り返す。カメラを構える逢坂が、ぱちくりと目を瞬かせた。
「ベートーベンですよ」
「ああ……柚子澤さん、知ってる?」
「有名な曲だよ。ピアノソナタ第14番嬰ハ短調作品27の2『幻想曲風に』。知らない?」
「詳しいのね」
 鞄の中からコードのようなものを引きずり出しながら、文月が感心したようにつぶやいた。当
の柚子澤は心外そうに肩をすくめて、
「そりゃ、私もピアノはやってるしね」
 と、月小路に視線を向けながらそう言った。
「そうなの?」
「それは意外ですねー」

214: 女学院復讐SS5 2/12 2009/08/06(木) 22:37:14 ID:q8ArZmAf
「にわ子、どういう意味?」
 柚子澤が引きつった笑顔を浮かべて一歩進み出ると、逢坂が乾いた笑いを漏らして二歩
下がる。無意味に緊迫した空気が室内の温度を下げていく。
「遊んでないで手伝って」
 呆れたような声に、二人はそろって文月の方を振り向いた。ようやっと鞄の中から目的の器
具を取り出したらしい。
 それは両手で抱えられるほどの大きな機械だった。L字型の本体にはいくつかのボタンと液
晶が備えられていて、なにやら物々しい印象を受ける。そこから細いコードが四本伸びて、辿
った先には楕円状の平べったいパッドのようなものが繋がっていた。
「なんだそりゃ」
「低周波治療器よ」
 簡潔に、文月は答えた。微電流によって肩こりや血行不良を治療する医療器具である。文
月は絡まったコードをほどきながら、ちらりと月小路に視線を向けた。
 月小路は顔面蒼白になって、その機械をにらみつけていた。
「ああ、なんだ。使ったことがあるのね、これ」
 なら説明の必要はないわね、と文月が微笑む。パッドを手に持って月小路の前に立つと、ゆ
っくりと腰を下ろした。
 椅子に座る月小路の股が、ちょうど文月の目の前にある。下着を取り除かれ、陰毛を剃られ
た月小路の秘部は、痛々しい剃り跡を震わせて陵辱を待っている。
「開きなさい」
「……」
 いまさら、抵抗することに意味などない。震える膝をゆっくりと開く。文月は秘唇に指を這わ
せると、つぷり、とスリットの中に指を沈ませた。柔らかな尻がビクリと跳ねるのを見て、小さく笑
みを浮かべる。
「柚子澤さん、開いていて」
「はいよ」
 柚子澤の指が秘唇を割り開く。先ほど一度絶頂を迎えた余韻がまだ残っているのか、月小
路がかすかに甘い吐息を漏らした。ピンク色の肉壁はぬらりとあやしく照り輝いて、ここから快
感が溢れたのだと知れる。
 文月は粘液を指で掬い取るように襞をひと撫でしてから、手にしたパッドをくちり、と肉壁に
押しつけた。震える声が月小路ののどからこぼれる。構わず、文月はもうひとつのパッドも貼り
つけた。残るふたつのパッドを手の中で弄びながら、舌から月小路の顔を見上げる。
「これ、結構高級品なのよね」
 そうして、見せ付けるようにパッドを掲げてみせた。
 よく見ると、パッドから直接コードが伸びているのではなく、コードの先端についた洗濯バサミ
のような接続端子がパッドをくわえていることがわかる。患部、症状に合わせてパッドを交換で
きるように設計されているのだ。
 文月はわざとゆっくりとした動作でパッドをはずすと、細長い棒のようなものを取り出した。ボ
ールペンより一回り大きい程度のそれには、末端に電極がついているのが見える。
「わかるわね?」
 言って、文月はそれにコードをつなげた。
「――なっ、」
 さすがにこれは予想外だったのか、月小路が小さくうめき声をあげた。凌辱者たちはその声
に笑みを深くする。ぱっくりと開かれたままの秘唇、その奥の女穴に、文月は慎重に電極を挿
しいれた。
「ぅんっ……」

215: 女学院復讐SS5 3/12 2009/08/06(木) 22:38:02 ID:q8ArZmAf
 冷たい感覚が膣に押し入る違和感に、月小路がまた声をあげる。わずかに濡れた響きを交
えるその声は、ますます三人を昂ぶらせた。
「それで、これが仕上げね」
「ま、まだ……」
 あるのか、と、月小路は最後まで言えなかった。文月が手にしているのはコードの先につい
た接続端子だけ。パッドも、棒もない。パクパクと開閉するそれを見て、月小路は全身から血
の気が引いた錯覚に襲われた。
 あれで、どこを、挟むつもりだ?
「待て! 無理、無理、それは無理だ!」
「大丈夫よ」
 切迫した悲鳴を軽くいなして、文月はむき出しのクリトリスに目を向けた。いっぱいに開いた
端子の口が、小さな淫芽を挟み込む。
「えいっ」
 ぎちゅっ!
 勢いよく指が放れ、バネ仕掛けが遠慮なく月小路の秘芯を噛んだ。声にならない悲鳴をあ
げて、月小路の背がビクリとのけぞる。
「準備完了ね」
 念のためテープで補強してから、柚子澤に手振りで合図する。散々に嬲られたとはいえ処
女の秘部だ、すぐに口を閉ざしてしまう。
 成熟した形に無毛の丘、加えてひくひくと蠢く唇から伸びる四本のコードは、いやがおうにも
官能を刺激する。つばを飲み込む音がした。いったい、誰のものか。
「それじゃあ月小路さん、ピアノ。月光だっけ? それをお願い」
「……? ひ、弾くだけでいいのか」
 それでは何のためにコードをつなげたのかわからない。文月はにっこりと笑って、柚子澤に低
周波治療器の本体を示した。
「月小路さんが一音でも間違えたら、柚子澤さん、あれのスイッチを入れて」
「……っ!」
「ああ、なるほど。これ、そんなにすごいの?」
「試しましょうか?」
 くすくすと笑いながら、文月が治療器のダイヤルを操作して、スイッチに指を乗せる。月小路
が制止の声をあげるのを待たず、カチリ、と軽い音を立ててスイッチを押し込んだ。
「んきぃやぁああっ!」
 とたん、月小路の背がのけぞって、ビクリと大きく跳ね上がった。地面に対して水平近くまで
跳ね上がった足が、同じ勢いで振り下ろされる。思わず両手で股間を抑えるものの、刺激は
内側から来ているのだ、意味のあるはずもない。
「やっ、やっ、やめっ、やめ……っ」
 定期的に送り込まれる刺激に抗うように、涙目になって体を抱く。その様子を見て、文月は
満足気にスイッチを切った。
「わかった?」
「……よくわかった。このつまみが強さ?」
「そう。今のが10%くらいね」
 電流も流していないのに、月小路が大きく体を崩した。椅子がガタン、と音をたてて、一同の
視線が集まる。
「どうしたの? 大丈夫よ、いきなり最大値になんてしないから」
「……」

216: 女学院復讐SS5 4/12 2009/08/06(木) 22:38:49 ID:q8ArZmAf
「それにね、」
 立ち上がって、優しく微笑みかけながら、文月は緩やかな足取りで月小路に歩み寄った。
両手を肩に置いて、ピアノに向かって座りなおさせる。安心させるように、軽く肩をたたいて、
「間違えなければいいのよ」
 そう、耳元でささやいた。
「簡単でしょう? あなたの得意なピアノの、得意な曲なんだから。最後まで演奏しきれば、そ
れだけでいいの。私は、絶対に邪魔はしないわ」
「そ、そんな、そんなこと、」
 そんなことを言っても。
 こんな状況、こんな精神状態で演奏などしたことはない。出来るとも思えない。指が震えてい
る。鍵盤が叩けない。そんなことを抜きにしても、ピアノのミスタッチはプロの演奏でも当然のよ
うに起こる。
「できないの?」
 毒を送りこむような声だった。静かで、優しく、だからこそ恐ろしい。
「できないの、月小路さん。ピアノが、弾けないの? このくらいのことで?」
「う……」
 肩に置かれていた手が首筋を撫で上げ、頬を包む。耳元に唇を触れさせて、文月はもう一
度繰り返した。
「できないの? そんなはずはないわよね。貴方がピアノを失ったら何も残らないもの。ただの
傲慢で怠惰な女だもの。そんなはずはないわよね」
 その通りだ。
 ピアノは最大の誇りであり、唯一のよりどころ。月小路妃美歌という人間の価値は、ここにし
かないのだから。
「ひ、くよ。弾けば……いいんだろ」
「そう、弾けばいいのよ」
 文月の体温が離れる。月小路は十指を鍵盤に乗せて、ゆっくりと息を吐き出し、同じように、
ゆっくりと吸い込んだ。肺の中身を全て交換するような――文月の囁きと共に送り込まれた毒
を全て吐き出すような深呼吸をすると、目を閉じて、そのまま数秒静止する。
「弾くよ」
 そして、宣言した。
「演奏、しきってやるよ」
 指先が浮き上がる。足がペダルに添えられる。折れそうになる精神を屹と立たせて、月小路
は鍵盤に指を叩きつけた。
 おそらく、人生で最も多く演奏した曲。文月は知らなかったが、月小路妃美歌の名を世に
知らしめた、彼女の最も得意とする曲。――月光の演奏がはじまった。
 最初の一音の時点で、既に柚子澤は愕然として動きを止めた。あまり音楽を嗜まない文月
や逢坂ですら、それが異様であると、理屈の外で悟ってしまった。
 月小路妃美歌の演奏は、それほどに美しかった。
 ただの和音が、まるで生を持って空を踊っているかのようだ。大気をふるわせる振動が耳元
から入り込み、脳をやさしく撫で回して陶酔へと導いていく。音を外すだとかリズムを乱すだと
か、そんな次元の話ではない。楽譜どおりに弾けることは大前提で、そこからいかに表現する
かが『音楽』なのだと、この時文月ははじめて知った。
 先の宣言は虚勢ではない。きっと月小路は、最後まで弾ききるだろう。
「驚いたわね……」
 軽く頭を振って、文月はそうつぶやいた。下半身がむき出しになるまで切り裂かれたワンピ
ース、股座から伸びる四本のコード、どこをどう見てもそんなものとは無縁のはずなのに、演奏
する月小路からは神々しさすら感じられる。

217: 女学院復讐SS5 5/12 2009/08/06(木) 22:39:38 ID:q8ArZmAf
 自分の甘さを反省するようにもう一度かぶりを振ると、文月は周囲をちらりと見回して、入り
口とは別の扉へと向かっていった。演奏に集中する月小路は気づかない。柚子澤と逢坂は
気づいてはいたが、それどころではなかった。
 柚子澤が考えていたのはひとつだけ。もしこのまま演奏が終わってしまったら、文月はどうす
るのだろう、ということだった。
 まさか、本当にこれで終わりにするとは思えない。幸崎幸にあれほど残酷な仕打ちをしてみ
せた文月が、この程度で満足するはずがないのだ。また何か適当な理由をつけて月小路をい
たぶるに違いない。
 ……けれど、もし文月が「ここで終わり」だと言ったら?
 指が震えるのを自覚する。低周波治療器のスイッチに、知らず人差し指が乗っていた。月
小路の演奏は完璧だ。きっと、そのまま最後まで完璧な演奏をするだろう。
「ゆ、柚子澤先輩……」
 逢坂が遠慮がちに声をあげた。それは、反則だ。だが、それがなんだというのだ。今更どんな
意味が――
「柚子澤さん」
 びくり、と指が震えた。
「それは反則よ」
 携帯電話を手に持った文月が、困ったような顔をしてこちらを見ていた。隣の部屋から戻っ
てきた彼女は、音楽に合わせるような緩やかな足取りで柚子澤の元までやって来る。
「ルールは、守りましょう」
「わかってるよ……」
 歯をかみ締めて、柚子澤は搾り出すような声でそう言った。
 柚子澤が葛藤している間に、曲は第一楽章を終え、更に先へと進んでいた。月光は三楽
章からなるソナタで、徐々にテンポをあげていく。特に第三楽章はそれまでとは別の曲のように
すら思える激しいもので、難易度がもっとも高い。
 第二楽章は二分と少しで終わった。月光は全体で十三分から十五分。これでおよそ半分
の工程を過ぎたことになる。
 三人の見守る中、月小路はひたすらに指を躍らせている。月光ならば、ノーミスでの演奏だ
って何度もこなしている。股の違和感も、身に巣食う恐怖も、何も問題にもならない。
あと数分。もうゴールは目の前だ。
 月小路は確信した。今の自分はかつてないほど冴えている。そう。ピアノに愛され、ピアノを
愛した自分が、この程度の困難で折れるはずがなかったのだ。自分の価値はピアノにしかな
いが、ピアノがあれば、誰より尊く、美しくなれるのだから。
 残り三十小節ほど。演奏も大詰めだった。
 音は美しく、大気は完璧な調べに酔いしれていた。
 彼女が演奏を完成させることを、誰も疑わなかった。
 月小路の体が揺れた。
 文月も、逢坂も、あわてて周囲に目をやった。揺れているのは月小路だけではない。部屋も、
ピアノも、大きく縦揺れの震動を繰り返していた。
 ――震度四。直下型。普段ならば、翌日の会話の種にしかならない、つまらない出来事。
 だが月小路の指をほんの少し、数ミリだけ横に逸らすのには、それだけで十分だった。
 美しく響いていた和音に、かすかな違和が混じる。揺れる室内に目も向けず、ただその瞬間
を待ち構えていた柚子澤は、迷わず指に力をこめた。
 次の瞬間、完璧に調和のとれた大気の調べが、強烈な不協和音で打ち砕かれた。
「あっ……んぁあああっぁあああっ!」
 でたらめな場所に置かれた十本の指が耳障りな音を響かせ、その後を追うように月小路の
悲鳴が轟く。

218: 女学院復讐SS5 6/12 2009/08/06(木) 22:40:32 ID:q8ArZmAf
「ひっ、ひっ、ひぁっ、ああっ!」
 今まで経験したことのない感覚だった。指でこねるのとも、舌で舐められるのとも違う、肉の内
側に直接触れられているような、神経そのものをしごかれているような、いわくいいがたい感覚。
「と、とめっ、とめて! とめてぇっ!」
 前のめりに倒れて腕全体が鍵盤を押す。そのまま崩れそうになる体を、不協和音を奏でな
がら鍵盤についた左手で支える。その瞬間にも、走り抜ける電撃はやまない。
 股間の内側から立ち上る断続的な刺激は、一瞬で全身を駆け巡り、また秘部へと戻ってい
く。腰が勝手に浮き上がり、体が跳ねる。その度に、責め立てるように不協和音が響いた。
「もっ、もうっ、止めっ、ひぇあっ、うぁああんっ」
 視界がぐらぐらと揺れて、あちこちで火花が散っている。畝肉を震わせながら走る電流は、
襞の一枚一枚に無数の針を突き刺すような鋭い痛みと、指先の自慰では決して得られない
強烈すぎる刺激を同時に与える。快感と、はっきり言えるほどではない。しかしただ苦しいだけ
でもない。その境界に揺れる感覚は、月小路から正常な思考回路を奪っていく。
「ひ、ぁ……ふ」
 鍵盤に全身をもたれかけた無理な姿勢で、月小路は小さく息を吐いた。ようやく、治療器の
スイッチが切られたのだ。
「どうだった?」
「ふぁ……」
 返事ができる状態ではない。指先がガクガクと震えて、少しでも体を動かせばそのまま倒れ
てしまいそうだ。
 文月は月小路の肩に手を置いて、支えながらゆっくりと体を起こしてやった。抗議のような声
が漏れたが、舌まで痺れているのか、何を言っているのかわからない。
「ほら、しゃんとして。柚子澤さん、端のスイッチ入れて」
「端……? ああ、この、コードがつながってるところのスイッチ?」
「そう」
 スイッチ、という言葉にビクリと月小路が震える。その肩をぽんぽんと叩いて、文月がまた、耳
元に唇を寄せた。吐息が耳朶からもぐりこみ、鼓膜を揺らして三半規管をぐるりと巡る。また、
毒をささやかれている。
「いい。さっきのはね、ここ――」
「あふぁっ、」
 文月の指が、くちゅり、といやらしい音を立てて月小路の女陰を割り開いた。ぬるりとした粘
液の滲み出る肉壁を指先で撫でて、貼り付けられたパッドをトントン、と叩く。
「――このふたつだけが動いていたのね。この奥にあるのとか、」
「きゃうっ、」
 指先が膣穴からわずかに除く電極の尻をつつく。秘部から一度指を離し、端子にはさまれ
た淫芽を指ではじいた。
「ふぁあうっ」
「ここのお豆のとかは、動いていないの。わかるわね?」
「は……あ、ふ……」
 わからない。今の月小路には、文月の言葉は聞こえていない。聞こえていたとしても、理解
できなかった。電流は止まったというのに、体中が痺れている。
「わかったら、もう一度、最初から」
 痺れているのに、信じられないことを文月が言った。
「ふぁ……?」
「ふぁ、じゃなくて。ほら、鍵盤に指を乗せる」

219: 女学院復讐SS5 7/12 2009/08/06(木) 22:41:21 ID:q8ArZmAf
 文月に手をとられて、指が鍵盤に添えられる。月小路は火花の散る頭で必死に考えた。何
をすればいいんだろう。何をさせる気なんだろう。
「弾くのよ。最初から、もう一回、やり直し」
 嘘だ。
 だって終わったはずじゃないか。たった今終わったはずじゃないか。
「な、んで」
「なんでもなにもないわ。きちんとできるまで、何回でも、やり直すのよ」
「――は、」
 視界が、一瞬でゼロになった。
 まだ、何か声が聞こえる。弾けといっている。無理だ。無理だ。もう無理だ。こんなのは音楽
じゃない。演奏じゃない。できなくたって、どうこう言われる筋合いはない。月小路妃美歌のピ
アノは、もっと気高く美しいものなんだ。
「弾けないの? できないの? ピアノが、弾けないのね?」
 なのに。そう思っているのに。
 その言葉に逆らえない。ここを逃げれば、ここで負ければ生きていないと、どこかで誰かが叫
んでいる。だから、戦わなくては。
「ふ……ぁ……」
 二度目の演奏がはじまった。
 震える指は、それでも見事に演奏を進めた。文月が本当に感心したのはこの時だ。なるほど
月小路妃美歌は確かに天才で、確かに、音楽にその身を捧げているのかもしれない。
 だから、音楽と共に倒れるのだ。
「――あ、」
 失敗は、やはり第三楽章で起こった。声を漏らしながらも指は自動的に演奏を進めるが、そ
れを許す柚子澤ではない。
 二度目の電流は、一度目の比ではなかった。
「あっ――――」
 声が止まる。息が詰まる。与えられた刺激の種類を、脳が判別できない。ただその大きさに
視界が白濁し、意識がそのまま飛ばされ、

「――――いぎゃあああああああああああっ!」

 即座に、同じ刺激で呼び戻された。
 挿入された電極から起こったそれは、いわば爆発だった。密着した膣壁を蹂躙したそれは、
肉の壁を打ち破って全身へ伝播する。痺れる、などという生ぬるいものではない。まるで肉とい
う肉がすべて沸騰しているかのようだった。稲妻はあらゆる感覚を振り切って、全身の神経を
一瞬で焼ききった。文字通り飛び上がった月小路は、うまく着地できずに椅子から転げ落ち
てしまう。伸ばした指先が鍵盤をかすかに撫でて、物悲しい不協和音を響かせた。
「いぁっ、はっ、ふああっ、ひゃっ、ひぎゃあっ」
 血が沸騰する。視界が明滅する。腰が跳ね上がり、手足がバタバタと床を叩く。低周波治
療器の電流は断続的に強弱をつけて流される。新たな刺激が膣から全身を突き刺すと、そ
れだけで意識まで飛ばされる。そうして、同じ刺激でまた引きずり戻されるのだ。
 気の触れた狂人のように床を転げ回りながら、月小路は壊れたおもちゃのスイッチが勝手に
切り替わるように、意識のオンオフを繰り返した。涙と涎が顔中を汚していたが、そんなことに
気づくような余裕はない。
「ふぁ、あ、」
 何度目かの覚醒で、ようやく彼女は自分の体が止まっていることに気がついた。電流はまだ
流れているが、強さを調節したのだろう、体の奥で疼く程度のものだ。

220: 女学院復讐SS5 8/12 2009/08/06(木) 22:42:17 ID:q8ArZmAf
「ぁ、あ、……うぁ……」
 股間のあたりがあたたかい。体温が漏れ出たような錯覚。それでも、月小路は股を覗くことも、
体を起こすこともできなかった。間接がまだガクガクと震えている。太腿あたりから尻の下まで
生ぬるい液体に浸っている気がしたが、体を横に転がすこともできない。
「お漏らししちゃったのね」
 くすくすという笑い声が、そんなことを言った。
「涎まみれのだらしない顔。そんなに気持ちよかったの?」
「あひゃぅっ!」
 反論しようと開けた口から出たのは、文月の言葉を肯定するような甘い声だった。さっきまで
の強すぎる刺激と比べて、今月小路の膣から全身を撫でて回る微電流はあまりにも優しすぎ
る。電気ではない何かが首の後ろを痺れさせて、月小路は無意識に内腿をすり合わせた。
「白目剥くまで電撃くらってよがってるのか?」
「変態ですねー」
「ひ、ひがう……」
 違う、と言っているつもりなのに、言葉にならない。ふるふると力無く首を振ると、文月が笑い
ながら両脇の下から手を差し入れてきた。
「はい、立って。柚子澤さん、最後のスイッチいれて」
「はいよ」
「ひゃ……」
 軽いタッチで柚子澤がスイッチをオンにすると、月小路の体が小さく跳ねた。やさしくなで上
げる微電流が、最後の端子――すっかり膨らみきった淫芽へと電流を送り込みはじめたの
だ。
「やっ、やあぅっ、待っ、ひゃぅんっ、」
 ただでさえ敏感なそこは、文月の執拗な愛撫ですっかり昂ぶっている。ぷっくりと腫れ上がっ
た快楽の中心、その更に深奥、まさしく秘芯というべき奥の奥までを、微電流は撫で上げてい
く。焼ききられた神経の名残を、快楽の電流が伝っていく。ただでさえ震えている足には全く
力が入らない。文月に支えてもらわなければ、立つことすらできないだろう。
「ほら、月小路さん。もう一回よ。今度は最後まで弾きましょうね」
「や、で、できない……」
「できない?」
 また、耳元で文月が毒を送り込む。もうやめてほしい。もう許してほしい。できない。できるは
ずがない。指が動かない。足が震えてる。椅子にも座れない。今度失敗したら、またあの電流
に襲われて――きっと、死んでしまう。
「できるわよ、月小路さんなら。さあ」
 椅子の上まで引きずられて、数分前の焼き直しのように、鍵盤に指を乗せられる。もういやな
のに、ピアノの前に座らされると、弾けないとは言えない。
「やだ、もう、やらぁ……」
「大丈夫よ月小路さん。あなたは人生をピアノに捧げてきたのだから。外で演奏はしなくても、
部屋ではずっと弾いてたんでしょう?」
 今度こそうまくいくわ、と文月は月小路の肩を叩く。無理に決まってる。鍵盤の位置が見え
ない。ペダルがどこにあるのかわからない。頭の中はまっしろで、電流は止まったっていうのに、
全身が痺れてろくに動かない。
 それでも月小路は、演奏をはじめた。
「――あ」
 最初の一音。
 それが聞くに耐えない不協和音になって、月小路ははじめて、自ら演奏の指を止めた。
「ひぁっ――――――」

221: 女学院復讐SS5 9/12 2009/08/06(木) 22:43:01 ID:q8ArZmAf
 目の前が真っ白に染まった。
 全身をハンマーで突き上げられたような衝撃が来たのは、その後だった。
 世界が一瞬で、消えてなくなった。
■■■
「あ、起きた」
「……?」
 ぼんやりした頭で、月小路はその声を聞いた。なんだか視界がはっきりしない。目に力を入
れてどうにか焦点を合わせると、三人ほどの女生徒が笑っていた。
 なんだろう、これは。
 ここは自分の部屋のようだ。目の前にいるのは有瀬文月ではないだろうか。その奥にいるの
は? ……あれも、かつて自分たちが標的にした女たちのように思える。
「らに……あんひゃら……」
 おかしい。舌が回らない。舌だけじゃない、体中が痺れているようだった。これはなんだ。なん
でこんなことになってるんだ?
「どうも現状がわかってないみたいね。柚子澤さん、やっちゃいましょう」
「スイッチオン」
「ポチっとなー」
 逢坂の無邪気な掛け声とともに、柚子澤の指がスイッチを押す。月小路は何か機械のよう
なものがあることにこの時はじめて気がついて――
「んぁあぁあああぁああっ!」
 ――走り抜ける衝撃に、やっとすべてを思い出した。
「いひぅっ、ひゃああああっ、やっ、んんん!?」
 体を跳ねさせようとして、動けないことに気がつく。後ろ手に回された腕はベルトのようなもの
で拘束され、折り曲げられた足は膝の後ろを通る鉄の棒に固定されて、閉じることができない
ようにされている。それらの器具はどうやら背後のグランドピアノにつながっているらしく、月小
路の体はほとんど動けないようになっていた。
「んぁっ、あっ、あううぁあああっ、らに、らにこれええっ」
「何って、拘束。さっきみたいに跳ね回られたら大変じゃない」
「やぁああぁあっ、あっ、ふぁあああっ」
 ガチャガチャと拘束具を揺らしながら、月小路は体を左右に振った。背後のピアノがギシ、と
軋み音をたてたが、それだけだ。
「んああっ、と、とって、これとってよぉおっ」
 ぼろぼろと涙が零れはじめた。股間からは相変わらず四本のコードが伸びている。気絶しな
い程度に抑えられた電流が、月小路の膣を荒らしまわっているのだ。
 筋収縮によって蠢く膣は自ら電極をくわえこみ、弾ける電流は慣れてしまった体に痛みより
も快楽を走らせる。全身を隈なく走破する稲妻は、細胞のひとつひとつを愛撫するような、未
知の悦楽をもたらした。
「いっ、やぁっ、お、おかひくっ、おかひゃくなっひゃああああっ!」
 ガチャガチャと拘束具を揺らしながら、月小路は頭を振り乱した。あまりの激しさにグランドピ
アノがわずかにずれる。それを見て、柚子澤が口笛を鳴らした。
「もっとおかしくなりたいって?」
 そうして、笑いながら強弱のつまみを少しだけ回した。
「ひぅぁああああああっ! やらぁあっ! も、もう、もうやめっ、やぁああああっ」
 まるで全身が性感帯になったようだった。それでいて、全身を同時に愛撫されているのだ。
快楽の稲妻は手加減を知らず、脳髄までも痺れさせる。あっという間に月小路は絶頂まで引
き上げられた。だが、そこから下ろしてもらえない。
「いやぁああっ、いっ、だめっ、こっ、んぁああああっ、とまっ、とまらなっ……!」

222: 女学院復讐SS5 10/12 2009/08/06(木) 22:43:43 ID:q8ArZmAf
 ブツブツと脳の回路が断線する音が聞こえる気がした。体中あちこちが途切れて、そこを快
楽の稲妻がつないでいる。上の口からも下の口からも涎を零して、月小路は繰り返し絶頂に
たたき上げられた。
「ひっ、ひぁっ、もうやっ、やっ、イひたくない、いきたくないのぉっ!」
 懇願には誰も答えない。機械的に送り込まれる刺激だけが、月小路への回答だった。
「月小路さん」
「あああああっ、あ、んふぁあああっ」
 いつの間にか目の前にいた文月が、目線を合わせて微笑んだ。電流が徐々に弱まっていく。
連続絶頂からようやく下ろされて、月小路は小刻みな呼吸を繰り返した。
「もう止めてほしい?」
「あ、うぁ、」
 なんとか、月小路は頷いた。この地獄から解放されるなら、もう何をやってもいい。プライドな
んていらない。
「でも、約束だから。ちゃんとできるまでやらないと。弾けるでしょ?」
「むり、むり!」
「できるわよ。だって月小路さんにはそれしかないじゃない」
「むりなの! むりだよ! もうやだ! やだ! やだあっ」
 子供のように泣きじゃくって、月小路は頭を振り乱した。長い髪が宙を泳ぐ。しゃくりあげて
嗚咽を漏らす月小路を見て、文月は残念そうにため息をついた。
「三回、か。まあ、がんばったわね。それじゃあ月小路さん、弾けない、のね?」
「ぅ……うう、」
「はっきり目を見て、ちゃんと言いなさい。ピアノが弾けないのね?」
「ぁ……」
 微弱な電流が性を刺激する中、月小路は顔をあげた。文月がそこにいる。逢坂がカメラを
構えている。柚子澤が、睨みながらスイッチに手を伸ばしている。
 弾けない。
 弾けない。
 弾けない。
「ひけ、ない」
 こんな状況で、ピアノなんて、演奏できるはずがない。
「ぴあの、が、ひけない」
 月小路妃美歌は、ここでやっと、そう口にした。
 電流が止まった。
 解放された感覚に、全身から力が抜ける。口元から零れた涎が涙と混ざって落ちていく。足
を開いて拘束された淫らな格好のまま、月小路は大きく息を吐いた。
「よかったわね、月小路さん」
 ぽん、とその頭に手を置いて、
「これで貴方も、ただの女よ」
 そう、有瀬文月は微笑んだ。

 視界が飛んだ。

 何の刺激もないのに、世界が真っ暗になった。
「あ」
 そう、月小路妃美歌は、たった今自分の人生を否定した。自分が培ってきたもの、育て上げ
たもの、磨きぬいたもの、その全てが、ただの暴力に劣ると告白したのだ。
 心が、折れた。

223: 女学院復讐SS5 11/12 2009/08/06(木) 22:44:22 ID:q8ArZmAf
「あ……」
 眼球が揺れる。視界が像を結ばない。脱力しきった体が、これ以上動くことを拒んだ。
「それじゃあね、月小路さん」
 言って、文月は柚子澤に手を振った。それを合図に、柚子澤がスイッチを入れる。
 電流が迸った。
「あぎっ――ひぎゃああっ!」
 拘束されているにも関わらず、月小路の体が数ミリ浮き上がった。焦点の定まらなかった目
を見開いて、涎をまきちらす。
「なっ、ぁっ、なんでぇ! 言った! 言ったよ! できないって言ったよぉぉ!」
「そうね、だから?」
 笑顔のままで、文月はそう答えた。それ以上何も言わず、鞄を持って扉に向かって歩いてい
く。柚子澤も満足げに立ち上がり、機械を放置してその後に続いた。
「これから、がんばってくださいねー」
 無邪気な笑顔を浮かべた逢坂が最後にそう言い残して、二人の後を追う。このまま。このま
まなのか。このまま放置されるのか。
 死んでしまう。冗談ぬきに、耐えられるわけがない。
「うそ、うそ、うそ! 助けて、ゆる、ゆるしっ、あぅぁっ、うそでしょお!?」
 体を揺らしても、どんなに力を込めても、拘束具が音を立てるばかり。扉の前まで来た文月
が、ちらりと背後を振り返っても、月小路は悲鳴をあげて体を跳ねさせていた。
「助けは呼んでおいたわよ。すぐに来るんじゃないかしら」
 言って、文月は手の中の携帯電話を振って見せた。文月自身の電話は幸崎の糞尿にまみ
れてトイレの中だ。これは月小路の電話である。月光の演奏中に、隣の部屋から失敬してきた
のだ。
 とはいうものの、月小路には聞こえていないようだった。懇願を続けながら襲い来る激流に悶
える月小路を見て、文月はほんの少し苦笑した。
 扉に手をかける。もう、ここには用がない。
 だが、文月がその扉を開けることはなかった。向こう側から、誰かが扉を開いたからだ。
□□□
「あら、伊勢宮さん」
 息を切らしたアリスが扉を開けてまず目にしたのは、微笑む有瀬文月だった。愕然と手を止
めて、息を呑む。
「幸崎さんの介抱はもう終わったの? もっと時間がかかると思ったのだけど」
 答えられず、アリスは二歩、後ろに下がった。
 アリスが文月から受け取ったメールは、幸崎幸の惨状を伝えるものだ。月小路については一
言も書かれていなかった。彼女は現状を正しく認識して、ここまで走ってきたのだ。
「こ、幸崎さんは、自分で、始末をつけると、言っていました」
「あら、そう」
「そんなことより、これは……!」
 アリスが問いかけるより早く、文月が扉の前から身を避けた。背後の女生徒たちもそれに続く。
知らない生徒が二人もいることに眉をしかめつつも、アリスは部屋に目をやった。
「ひっ――」
 息が止まった。
 ピアノにくくりつけられた月小路は、涎と涙を零しながら何もない場所に向かって腰を振って
いる。ガチャガチャと拘束具が鳴り響き、悲鳴とも嬌声ともつかない叫びがそれを彩っている。
「な、なんで、なんでこんなこと……」
「本当は、次は貴方の番だったのよ」

224: 女学院復讐SS5 12/12 2009/08/06(木) 22:44:53 ID:q8ArZmAf
 震えるアリスの前に、文月の体が立ちふさがった。顎がとられ、唇が触れそうになる距離まで
顔が近づく。
「でもね、かわいそうだと思って、やめてあげることにしたの」
「な……え……?」
 微笑みとともに、文月の手が放れた。脇をすり抜けるように、廊下へと進み出る。あわてて振
り返ったその耳元に、
「せっかく『そっち』にいけたのに、またいじめられる側に戻るのはいやでしょう?」
 とびきりの猛毒が囁かれた。
「はっ……!?」
 きっと今、自分はひどい顔をしている。アリスはそう思って、それは正しかった。文月の表情
がそれを証明している。
「馬鹿よね、伊勢宮さん。自分が仲間にいれてもらえたと思ってたんでしょう? 彼女たちはね、
貴方が慣れないことを無理にやらされて、本当はいやなのに従わされて、でも心のどこかで強
者になれたことを喜んで――そんな貴方を見て、笑っていたのよ?」
「ぁ……」
「本当はわかってたんでしょう。貴方はどこまでいっても従わされる人。虐げられる人。自分か
ら変わろうともしないのに、立場が変われるわけがないじゃない」
 くすり、と哀れみを含む微笑みを浮かべて、
「さようなら、伊勢宮さん。だから貴方は、見逃してあげるわ」
 文月の背中は、廊下の向こうに消えていった。
「う、あ……」
 悲鳴が響いている。知らない女生徒たちが、文月の後を追っていく。いつの間にかへたりこ
んでいる自分に気がついて、アリスはそれでも立ち上がろうとした。助けなければ。いくらなん
でも、あんなのはひど過ぎる。
 助けなければ……?
 自分が泣いていた時、誰も助けてくれなかったのに?
 自分が叫んでいた時、笑っているだけだったのに?
 それなのに、自分はどうして、あの子を助けるのだろう。
 今だって、彼女たちは自分のことを、仲間だなんて思ってないのに。
「たひゅけてえええっ」
 思考を蹴飛ばすように、月小路の悲鳴が轟いた。あわてて顔をあげる。助けるのか、助けな
いのか、彼女の命運は、アリスの両手にかかっている。きっとこの決断は、アリスの今後を左右
する。
「あ……今!」
 何と言おうとしたのだろう。今から? 今さら? どちらにせよ、言葉は完成しなかった。アリス
の躊躇を待たず、支えを失った防音扉が、重い音をたてて部屋を外界から隔絶したのだ。
「あ……ああ……」
 悲鳴はもう聞こえない。目の前にはただの扉があるだけ。開けばそこには平穏な寮の一室が
あるのだと、そんな願望すら抱かせる日常。
「あ……」
 決断すら、できない。
 アリスは無人の廊下、無音の扉の前で、ただ呆然と座りつづけた。

225: 名無しさん@ピンキー 2009/08/06(木) 22:45:45 ID:q8ArZmAf
以上です。まさか一月もかかるとは思わなかった。すいません…
んじゃつづき書いてくる。

…まだつづくよ!

226: 名無しさん@ピンキー 2009/08/06(木) 23:01:34 ID:ELu7zJZx
覗きに来たら投下宣言来たー!
早速脱いでライブで読ませて貰った乙、相変わらず壊しっぷりがハンパなかったよ
文月がアリスをねっとりと責め堕とすのも期待しているぜ

227: 名無しさん@ピンキー 2009/08/06(木) 23:05:42 ID:l/qaSLVu
うひょう! とととりあえず乙!

229: 名無しさん@ピンキー 2009/08/06(木) 23:37:08 ID:BfHfy6kZ
最高すぎる…
続きに期待!

230: 名無しさん@ピンキー 2009/08/06(木) 23:43:31 ID:kqDWTi1+
もう凄すぎて何を言っていいやら

とりまGJ!、

231: 名無しさん@ピンキー 2009/08/06(木) 23:43:53 ID:kqDWTi1+
もう凄すぎて何を言っていいやら

とりまGJ!、次回も楽しみに待ってるぜ

233: 名無しさん@ピンキー 2009/08/08(土) 13:22:49 ID:3FQZjDVG
凄いなあ
緊迫していて、迫力があって、なんというか本当に上手い
続きを楽しみに待ってます

234: 名無しさん@ピンキー 2009/08/08(土) 15:05:37 ID:Lc7rt7Db
待ってた。
精神的な攻めと肉体的な攻めがあわさってたまらんです。

235: 名無しさん@ピンキー 2009/08/08(土) 21:41:16 ID:V9K6IZQD
すごい…落とし方が半端じゃない…
こんなに続きが楽しみな作品はなかなかないな。GJ!

236: 名無しさん@ピンキー 2009/08/10(月) 00:32:34 ID:oddDo2Xw
やっぱり精神的に責めるの良いなぁ

【エロ小説・SS】超上流階級のお嬢様しかいない女子高に転入したら想像以上のイジメが待ってた・・・6発目

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このシリーズはこれで終わり!
未完なんだけど、個人的にはここで終わりでもいいと思う。
アリス編がなく打ち切り(失踪)で俺たちの戦いはこれからだエンドだけど、
その後のアリスと文月の関係を色々想像しながら楽しめるしね。
文月無双でアリスちゃんを屈服させてSMレズカップルになる妄想が捗るぜ。
■所要時間25分 ■約15787文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】スレ


301: 女学院復讐SS6 1/12 2009/12/06(日) 17:04:05 ID:nClvIQgC
 有瀬文月が自分の嗜虐嗜好を自覚したのは、彼女が中学にあがる前だった。
 十歳になる頃には既にそれに近い感覚はあったが、その時の文月にはまだ、そんな性癖が
存在するということ自体、わからなかったのだ。文月の常識はまだ、自分の異常を押しとどめる
ことに成功していた。
 それが完全に崩壊したのが小学校四年生。学校で飼っていた兎が殺されるという事件が起
きた時だった。
 周囲の同級生がその光景の悲惨さに泣く中、文月は自分が悲しんでいないことに気がつい
た。いや、悲しまなかったわけではない。それよりも遥かに、強い感情があったのだ。
 兎のうちの一羽にはまだ息があった。ただ生きているだけで、あとは死んでいくだけだろうそ
の兎を、文月は誰にも悟られないようにこっそりと殺した。
 どうせ苦しんで死ぬのだから、早く楽にしてあげよう、と、そんな考えがあった。安楽死という
概念こそ知らなかったが、文月はやさしさから兎を手にかけたのだ。
 それが直接的なきっかけだった。
 死んだ兎を見た文月が得たものは、ひどく鬱屈した、しかし激しい――快感だった。
 有瀬文月はこの時、自分が他者を虐げることに悦びを感じることを確信した。それを異常と
知っていながら、否定する気は起きなかった。
 そして、文月が自分が『虐げる側』なのだと自覚したのと同じ頃。
 伊勢宮アリスもまた、自分が『虐げられる側』なのだと、ぼんやりと自覚していた。
 二人はこれまで何の接点もなく生きてきた。その二人が接触した時、アリスは虐げる側で、
文月は虐げられる側に立っていた。
 アリスは変わりたいと考えている。虐げられて生きるのは嫌だった。いじめられる側に理由が
あるのなら、自分が変わることでそれを無くそうと思った。
 文月は変わる必要はないと考えている。誰かを虐げながら生きるのは面倒だから、この感情
を抑えて生きようと思った。たまに溜まったものを晴らしていけば、それで済むはずだった。
 そうしてどこまでも対照的な二人は――結局、すれ違ったのだった。
 
「ふぅ……」
 自室の天井を見上げて、文月は小さく吐息をついた。一仕事終えた虚脱感は、一日置い
ても抜けきらない。やりつくした、というには些か控えめな遊びだったが、それでもここまで腕を
振るったのは久しぶりだ。使いもしないのに集めていた嗜虐コレクションが日の目を見たことも、
どこかうれしい気分になっている原因だろう。
 いつもは大きい鞄にいれて隠してあるそれらは、ストレス発散として収集しているものだ。見
つかったら大変だが、入学のさいこっそり持ち込んだのである。
 文月の父親である、ALICEグループ総帥有瀬王春は鞄の中身も文月の性質も知っている
が、何も言わずに彼女を送り出した。態のいい隔離だと文月は考えていて、それはあたってい
る。
 大人しくしていよう、と思ってはいたのだ。中学の時に少しばかり『やりすぎた』せいで、文月
はここに放り込まれた。卒業するまで粛々と過ごそうと、そう考えてはいた。
「でも、しょうがないわよね……」
 売られた喧嘩だ。しかも、文月は二ヶ月我慢したのである。
 机の上にあるノートパソコンにちらりと目を向ける。開きっぱなしの液晶はスクリーンセイバー
に切り替わっていた。
 思い出にするほど時間が経っているわけではないが、デジタルカメラのデータでも見ようかと、
文月の指がタッチパッドを操作する。が、フォルダを開きはしなかった。
 部屋の扉を、遠慮がちにノックする音が響いたからだ。
「なあに、早苗」
「文月さん、今、大丈夫ですか? クッキー焼いたんですけどっ」

302: 女学院復讐SS6 2/12 2009/12/06(日) 17:09:14 ID:nClvIQgC
 頬を赤く染めて、わずかに開いた扉からこちらを伺うのは、同室の早苗だ。ショートボブの黒
髪で、頭の両端からちょこんとひと房飛び出すように結わえている。待ちきれないように体を揺
らす早苗にあわせて、そのひと房が小動物の尻尾か、あるいは耳のようにぴょこぴょこと跳ね
ていた。
「そうね、いただくわ」
 ノートパソコンを閉じて、文月は扉をくぐった。礼染女学院の寮は二人一組で使うが、一室
が三部屋に区切られている。それぞれの個室とダイニングである。簡易キッチンも用意されて
いて、早苗はここでお菓子を作るのが趣味だった。
「文月さんこないだの夜は忙しいみたいだったけど、少しは落ち着いたんですか?」
「そうね……だいたいの後始末も済んだし、もう、全部終わったと言ってもいいわね」
「そうなんですか。えへへ、なんだかわからないけど、無事にすんで良かったですね」
「無事に――」
 その言葉に文月はくすりと微笑んだ。無事に。いったい、何に対してそう言えばいいのか。
 糞尿にまみれて自己を否定した幸崎幸にか。
 唯一の支えを破壊された月小路妃美歌にか。
「――そうね。無事にすんで、何よりだわ」
 無事といえるのならば、あのクォーター、そもそもの発端の位置にいた伊勢宮アリス、彼女だ
けは無事だといえるかもしれない。文月は彼女に何もしていない。少し厳しい指摘をしただけ
だ。まさかあの程度で心が折られる人間などいまい。
 正直、文月はあまり彼女に興味がない。芯の弱い人間はつまらないのだ。
「はい、クッキーと紅茶です。自信作ですよ!」
「ありがとう」
 かわいい後輩の作ったクッキーを口に運びながら、文月はこの穏やかな生活をいとおしいと
思った。心のどこかで何かが唸り声をあげていたが、そんなものは気のせいだ。
 復讐は終わった。暴れていい時間は終わったのだ。
 だからこの獣は鎖につないで、眠らせておかなければいけない。
 ことの終わりから二日を経て、文月は小さな幸福の中に、やっと復讐の完成を自覚した。
 こうして、有瀬文月の短い復讐は幕を下ろした。 
■■■
 香堂智恵はその日、閑散とした放課後の教室で、一人本を開いていた。
 読み始めると終わるまで止まらないのは彼女の悪い癖だ。どうしても続きが気になって、本を
閉じることが出来ないのである。それでも授業や用事があればそちらを優先させるが、今日は
もう帰るだけだ。ページが残りわずかということもあって、読みきってしまおうと考えたのである。
 物語は終盤に向かって盛り上がっていく。結末まではもうあと少しだ。……と、そこで、はやる
気持ちを抑えながらページを繰っていく香堂の指がピタリと止まった。
「ああ、よかった。まだ残ってましたか」
 教室の入り口に、見知らぬ生徒が立っていた。とっさにスカーフのラインを確認する。二本。
一学年上の先輩だ。
「香堂さん、よね?」
「はい」
 間の悪いことに、自分に用事があるようだ。香堂はため息を飲み込んで本を閉じた。教室に
すたすたと入ってくる生徒は、背筋をピンと伸ばした凛々しい印象のある人物だった。本を鞄
にしまって、階段状になっている教室を前方へと降りていく。先輩は微笑みを浮かべて待って
いた。
「私のことわかるかしら。生徒会なんだけれど」
「ああ……」
 言われてみれば、確かに行事のたびに壇上で見かける顔だ。しかし生徒会が何の用だとい
うのだろう。

303: 女学院復讐SS6 3/12 2009/12/06(日) 17:10:15 ID:nClvIQgC
 ふと、香堂は数日前の出来事を思い出した。過去、香堂に凄絶な屈辱を与え、そして今に
なってその記録を外部にばら撒いた幸崎幸という生徒のことだ。
 表沙汰にはなっていないはずのアレが、そして香堂自身は参加していなかったが、その後に
起こったはずの月小路妃美歌への報復が、問題になっているのだろうか。
「たいしたことではないのだけど、会長が呼んでいるのよ」
「会長が……」
 相手の言葉を繰り返しながら、香堂は心中、そんなはずはない、とつぶやいた。幸崎も月小
路も事を公にはしていない。幸崎は出来るだけ平静を装って登校してきているし、月小路が
学校に来ないのはいつものことだ。復讐劇を計画した有瀬文月の言葉が正しければ、もう何
もかも終わっているはずなのだ。
「行ってもらえる?」
「はい」
 断る理由はない。香堂は頷いて、生徒会役員だという先輩と連れ立って教室を出た。他に
も用事があるらしく、そこで先輩とは別れる。生徒会室までの道のりを思い浮かべながら、香
堂は廊下を歩き出した。
「何の用ですかね……」
 件の復讐劇に関して、香堂の考えは他の参加者とは異なる。
 そもそもの立案者である有瀬文月や、柚子澤蜜柑、逢坂仁和子などは復讐を楽しんでい
た。他者に暴力を加えることに、喜びを感じていたのだ。
 香堂にもそれ自体を否定する気はない。ないからこそ、復讐に参加した。
 だが、釈然としないものを抱えているのも、また確かだった。
 かわいそうだとは思わないが、自分が手を汚している事実にいやなものを感じた。復讐という
名目で暴力を振るうことは、幸崎が自分にしたこととなんら変わりがないのではないかと、そう
思わないではいられなかった。
 だから、彼女は月小路を標的とした復讐には参加しなかったのだ。
「そういえば、相田さんはどう考えているのかしら」
 実行に際して、相田涼香だけは現場にいなかった。彼女が復讐についてどう考えているの
か、聞いてみたい気がした。
 そんなことを考えているうちに、生徒会室の大きすぎる扉が目の前にあった。ご丁寧に用意
されているノッカーを叩いて、
「香堂智恵です」
 と、声をかける。中からすぐに「どうぞ」と涼やかな声が返ってきた。
 今の生徒会長は天王寺弥生という三年生で、文武両道の才女である。女系で有名な天王
寺家の三女であり、ずば抜けた才覚から家の今後を任されていると噂される。
 女傑。そんな言葉が似合う女性である。
 存在は知っていたが、面と向かうのははじめてだ。いささかの緊張を自覚しながら、香堂は
扉を開いた。
 
 とたん、噎えた匂いが立ち込めた。
 
 汗と、尿と、そして濃密な淫液の匂いが交じり合う、一度嗅いだら忘れることのできそうにな
い匂いだった。そう、実際香堂はこの匂いのことをよく覚えていた。
 あの時、授業中のトイレの中は、この香りで満ちていたのだ。
「あ……ぅぁ……」
 うめき声が聞こえた。ふらふらと室内に踏み入ると、背後でひとりでに扉が閉まる。重厚な大
扉はそれなりに大きな音を立てたが、香堂にそんなことを気にする余裕はなかった。

304: 女学院復讐SS6 4/12 2009/12/06(日) 17:12:16 ID:nClvIQgC
 広い生徒会室。その中央に、生徒が独り、白目を剥いて横たわっていた。制服は着ていな
い。それ以外のどんな服も身に着けていない。十代の裸身をさらけ出して、時折ビクビクと痙
攣している。
 口元には何か器具のようなものを噛まされて、こぼれた涎が絨毯を汚していた。股座には手
首ほどもありそうな巨大な筒状の何かが突きこまれて、処女でもないはずなのに血が流れてい
る。一歩近寄ると、重量に引かれて横に流れる両乳の先端に、ピアスのような物がゆれている
のまで見えた。
 それは、明らかな陵辱の痕跡だった。
「あ……いだ、さん……」
 ぐらり、と世界が揺れる。吐き気すら覚えた。
 その名前を、香堂は知っている。相田涼香――計画に参画しながら直接的な報復には及
ばなかった、五人目の復讐者。利尿剤入りのジュースを幸崎に飲ませた、仕掛け人。
「な、なんで、こんな……」
 声がふるえる。足もふるえている。報復だということは、すぐに思い当たった。だが誰が? 幸
崎幸にはできない。彼女の心は文月がへし折った。月小路妃美歌にはもっと無理だ。学校に
すら来ない引きこもりが、どうやってここまでいたぶれるというのか。
 誰もいない。復讐は終わっている。報復に報復が返ることなど、ないはずなのに。
「当然の、結果ですよね」
 この部屋に入室を促したのと同じ声が、そうつぶやくのが聞こえた。あわてて視線をめぐらせ
る。探すまでもない。彼女は香堂の真正面、部屋の奥、中庭の見渡せる大きな窓のそばに立
っていた。最初から、隠れもせずにそこにいたのだ。
「私たちに復讐した貴方たちなら、これを否定することは、できないですよね」
 そこにいたのは、幸崎幸でも、月小路妃美歌でもない、そしてもちろん、この部屋の主人で
あり、香堂を呼びつけたはずの生徒会長でもなかった。
 輝くような金の髪、吸い込まれるような碧眼。学院でも珍しいクォーター……
 そう。
 香堂の時にはいなかった、三人目の陵辱者。文月が唯一見逃した、かつて被害者だったら
しい誰か。
「香堂智恵さん。私は貴方に、復讐します」
 伊勢宮アリスが、そこにいた。
■■■
 終わってみればたった一日の復讐劇は、文月の生活に何も残さなかった。二ヶ月に渡った
陰湿な嫌がらせが消えたくらいで、文月は当たり前の顔をしてゆるやかな日常へ帰ってきたのだ。
 一週間ほどの間を置いてそれとなく探りをいれてみたところ、アリスや幸崎はきちんと登校し
ているらしい。月小路は相変わらず引きこもっているようだ。
 文月の行為が明るみに出ることはなかった。学院の性質はもとより、幸崎や月小路が外部
に漏れることを嫌ったのだろう。特に月小路は、ピアノが弾けなくなった、などと言えるはずもな
い立場にいる。
 柚子澤や香堂とは、すれ違えば挨拶する程度の関係だ。そもそもお互い、会えば嫌な記憶
を思い出す。用もないのに顔をつき合わせても憂鬱なだけだ。
 逢坂仁和子だけは持ち前の明るさでよく声をかけてくれるが、それもさほど仲が良いというわ
けでもない。そもそも学年が違う――彼女は中等部なのだ。
 新調した携帯電話には、誰のアドレスも登録しなかった。
 唯一の例外として、相田涼香とはそこそこに親密な関係を築いている。彼女は復讐に直接
参加しなかったこともあり、撮影したデータを肴に二人でこっそりとジュースで乾杯などしたものだ。

305: 女学院復讐SS6 5/12 2009/12/06(日) 17:13:13 ID:nClvIQgC
 ともあれ、文月にとって、それが今回の顛末だった。
「……?」
 だから、その日帰宅しようと開いた靴箱の中を見て彼女が眉をしかめたのも、無理からぬこと
だった。
 靴はある。きちんと揃って入っている。問題は、その上に乗っているCDのケースだった。
 あるはずのものがないということは以前ならばよくあったが、ないはずのものが入っているのは
これがはじめてだ。
「……ラベルはなしか」
 透明なケースにおさめられているのは、どうやらDVDのようだ。白いレーベル面には何も書
かれておらず、市販されているデータ用ディスクであることが伺える。一応靴箱を確認するが、
自分のものだ。
 ここでディスクを見ていてもはじまらない。文月はそれを鞄にしまうと、普段どおりの足取りで
昇降口を後にした。
 文月は部活動に所属していない。純粋な帰宅部はこの学院では珍しいが、そんなことを気
にする文月でもないから、授業が終わればまっすぐ寮に向かうのが彼女の日常だった。だから、
彼女が寮に戻る時、中はほとんど無人である。この日もそうだった。
 自室の扉を開けて、革靴を脱ぐ。ちゃんと鍵をかけてから猫のスリッパを取り出して、かわり
に靴を靴棚にいれる。靴棚には他に数足の靴と、ウサギのスリッパが入っている。
 足が沈み込むような錯覚すらする絨毯を踏みしめて、文月は『ふづきさんのお部屋』というプ
レートのかかった扉の前まですたすたと歩いていく。早苗が作ったプレートに少し笑みを浮か
べて、扉を開いた。
 無駄なものを極力省いたシンプルな部屋に入ると、文月はまず机の上のノートパソコンを開
いた。鞄をその脇に置いて、中からディスクを取り出す。本体脇のスイッチを押してトレイを引
き出すと、今は何も入っていないそこに白いディスクを置いた。
 ヒュイィン、とスムーズな稼動音を立ててトレイが飲み込まれていく。しばし待つと、画面上に
ディスクの中身がフォルダとして表示された。
 表示されているフォルダの中には、ふたつのファイルが入っている。どちらも動画ファイルの
ようだ。タッチパッドに指を滑らせて、文月はカーソルをうちのひとつに合わせた。
 開く前にウイルスがないかどうかだけチェックする。手馴れた調子でスキャニングを済ませると、
文月は躊躇も好奇心もなく、いっそ事務的な調子でファイルを開いた。
 自動で動画再生ソフトが立ち上がり、小さなウインドウが現れる。かすかに目を細めて、文月
は細い指先でいくつかのキーをタッチした。すぐにウインドウが全画面表示に切り替わる。
 まず、ノイズが液晶を埋めた。それからわずかの間を置いて、映像が切り替わる。
 どうやら室内らしい。しかし、解像度が低く粗い上に、やたらと上下に揺れていて、何が映っ
ているのかほとんどわからない。スピーカーから聞こえてくるのは何気ない雑談のように思える
……これは、校舎の中だろうか。
 幾度か近い位置からささやきかわす声が聞こえた。どうやら撮影者の声らしい。そこでやっと
画面の揺れがおさまった。やはり校舎の、廊下のようだ。カメラは下を向いていて、見慣れた
絨毯と、上履きを履いた生徒たちの足がいくつか見て取れた。
 休み時間か、放課後なのだろうか。
 カメラの標的は目の前にいる生徒らしい。一体どういう方法で操作しているのか、足元から
ゆっくりとフレームをずらしていく。下から覗き込んでいるとしか思えないのだが、まさかそんな
真似を校内でできるはずもない。
 ターゲットは黒いストッキングを着用していた。繊維が細かく肌に吸い付くそれを、カメラはの
ろのろと追っていく。まるで安物のAVのようだと文月は思った。さすがに、見たことがあるわけ
ではなかったが。
 太ももが映し出される頃になって、標的となっている生徒のスカートが短いことに気がつく。

306: 女学院復讐SS6 6/12 2009/12/06(日) 17:14:25 ID:nClvIQgC
 礼染女学院は成り立ちや風聞から受けるイメージほど厳しい学校ではない。さりとて、こと服
装に関して言えばそこまで自由というわけでもないはずなのだが。
 そんなことを考えていた文月は、次の瞬間映し出されたものを見て、一瞬、かすかに眉を跳
ね上げた。
 形のよい、丸いお尻。ストッキングによって形を整えられ、きゅっと引き締まったそれが、フレ
ームにおさめられている。やはり下から覗き込んでいる。何か器具を使っているのだろう。
 短すぎるスカートの襞はかろうじてお尻の丸みを隠す程度で、あれではさすがに指導を受け
る。すこしでもかがめば下着が見えてしまう、そういう長さだった。
 が、その心配はない。
 その生徒はそもそも、下着なんてつけていなかったからだ。
「……よね、これは」
 粗い画像にまじまじと目を凝らす。黒いストッキングなんてつけているものだから余計に分か
りづらいが、下着のラインが出ていない。どころか、繊維の奥には淡い茂みまで見える。
 文月は一度、映像を止めた。
 液晶を見つめる。気のせいかと思ったが、違う。粗い画像でも見分けやすい、白い楕円形の
何かが、ストッキングの向こう側で剥き出しの秘部に触れている。
 ローターだ。
 実物を、文月も持っている。指先でつまめる程度の小さな器具。女性が自身を慰めるため
に使う、電動式の玩具である。
 軽い仕草で指を跳ねさせ、キーを叩く。映像が再開された。
 よくよく耳を澄ませば、モーター音も聞きとれる。カメラはいたぶるように秘部を眺め回して、
更に上へと向かった。
 礼染女学院はセーラー服だ。今は移行期間なので、夏服冬服の判断は各自に任せられる。
画面に映る生徒は夏服を着ていた。あるいは、着させられていた。
「つけてない……」
 ぽつり、と文月はつぶやいた。薄手のセーラーは陽に透かされて、その奥にあるものをさらけ
出す。もちろん本当に透けているわけではない。だが、膨らんだ胸部の頂点で震える突起が
生地を押し上げるのはどうしようもない。うっすらと桜色が見えるのは、画面上の錯覚か、ある
いは単なる気のせいなのか……それとも。
 更に、画面は上へ向かう。白い首筋はじっとりと汗に濡れていた。羞恥に耐えているのか、
悦楽を堪えているのか、その両方なのか。
 震える顎、引き結んだ唇。形のよい鼻、その上に乗る眼鏡のブリッジ。
「……」
 ここにきて、ようやく文月は映る人物の正体を知った。そして同時に、この映像の意味をほぼ
正確に悟った。
 今にも泣きそうな顔で改造制服に身を包み、人のあふれる廊下で身を震わせているのは、
誰であろう、香堂智恵だった。
■■■
 見られている。
 事実はどうあれ、香堂智恵はそう感じていた。実際、廊下で談笑する生徒たちのうち何人か
は、過激すぎる香堂の制服に注目している。
 黒いストッキングはいつもよりも肌の露出を少なくしているはずなのに、太ももを撫でる風がい
やに冷たく感じられた。短すぎるスカートをおさえる手がカタカタと震えて、掌にはじっとりと汗
が浮かび上がっている。
「いい格好ですね」
 背後から、そう声が聞こえた。透き通るように美しい声だった。
「こ、こんな格好、」

307: 女学院復讐SS6 7/12 2009/12/06(日) 17:15:29 ID:nClvIQgC
「自分で選んだんですよ、香堂さん」
 声は、そう続けた。唇を噛んで、香堂は震える顔を前に向けた。
 ――生徒会室で相田涼香を発見した香堂は、選択を迫られた。この場で彼女と同じように
陵辱の憂き目に遭うか、それとも、とある格好をして校舎を一周するか。
 香堂の脳裏に閃いたのは、かつて自身が受けた屈辱であり、そして幸崎幸に与えた暴虐だ
った。あんな思いをするのはもう嫌だ。
 逃げる、という選択肢もないではない。だが、アリスが生徒会室を陵辱の舞台に選んだという
ことは、少なくとも生徒会のうち幾人かはアリスの味方だということだ。
 そう、香堂を呼びに来たあの役員も、そうなのだろう。逃げ出しても意味がない――状況が
悪化するだけだ。
 かくして、香堂は卑猥な制服に身を包むこととなったのである。
「それじゃあ、行きましょうか。ゆっくり歩くんですよ」
「……」
 肩越しに、ちらりと視線を投げる。圧倒的優位な立場から香堂をいたぶっているはずの伊勢
宮アリスは、なぜか厳しい顔をしていた。緊張しているように見える。
「早くしてください」
 促されるままに、香堂は歩を進めた。
「んぅ……」
 一歩踏み出しただけで、自然と声が漏れた。秘部に埋め込まれたローターは微細な振動を
繰り返して、絶えず刺激を送り続けている。歩くだけで、その震えが倍増されて伝わってくるのだ。
 体の中心を撫でるような曖昧な刺激は、しかし確実に香堂の官能を揺さぶっていた。
 なるべく刺激を抑えるように、内股になってしずしずと歩き出す。訝しげな視線を何度か受け
たが、それ以上に注目してくる生徒はいなかった。『スカートが短い気がする』程度の違和感
なのだろう。まさかその内側で、ローターが暴れていることなど彼女らに知るよしもない。
「そんなにゆっくり歩いていたら、終わりませんよ」
「……ぅ、んぁ……」
 ついさっきとまるで逆のことを言いながら、アリスがくすくすと笑った。ローターの振動がわず
かに強くなる。アリスが急かしているのだ。
 歩く速度をあげようにも、少し大またになっただけでスカートの裾が気になって足が止まって
しまう。ストッキングを履いているから、遠目になら下着をつけていないことは悟られない……そ
う思っても、やはり大きな動きを躊躇してしまう。
 そうしてまごまごと鈍重な歩みを続けるからかえって注目の機会を増やしてしまうのだ。
「ぅ、うぅ……」
 じわじわと擦り寄ってくる官能の熱は、お腹の下の方にたまって全身を炙っている。微妙す
ぎる刺激はかえって自分自身の性欲を強く意識させる。体中の感覚が全て股間へ集まって
いくような錯覚すらあった。
「足が止まっていますよ」
「ひぁぅっ――」
 思わずあげそうになった嬌声を、無理やりに飲みこむ。ローターからの刺激が、急激に強ま
ったのだ。
 一気に最高値まで引き上げられた振動は、すぐにまたゆるやかに撫でさする曖昧なラインに
戻されたが、一度あげてしまった声は周辺の生徒たちの目を集めるのに十分すぎた。注目か
ら逃げるように、ひきつりそうになる足を懸命に動かして、香堂は廊下を先に進む。
「そんなにあわてなくてもいいのに」
 急がせたいのかそうでないのか、アリスがまた矛盾したことを言う。
 ほんの一瞬ではあったが体の中心を貫いた衝撃は、香堂の中にあるスイッチをいれるのに
十分だった。

308: 女学院復讐SS6 8/12 2009/12/06(日) 17:16:48 ID:nClvIQgC
 鼓動の速度が倍になる。さっきまでと変わらないはずの振動が、妙に強く感じる。震える足が
少しずつ前に進むと、その度に秘唇をさする衝撃が強くなる。思わず太ももをすり合わせて、
そのはしたない仕草に気づいてあわてて前進を再開する――
「淫乱」
 ――それら一連の行為を見つめて、ぼそり、とアリスがつぶやいた。
「……ッ」
 否定できない。吐く息すら荒く、頬の紅潮している自分が、何を言えるだろう。
 息がおさまらない。今が冬だったら、口のまわりがずっと白くけぶっているだろう。熱を孕む吐
息が口の端から漏れて、それをこらえようと唇を合わせれば、口内にじっとりと唾液が溢れる。
涎を零しているのは下の口も同じで、汗と混じりあった濃密な粘液が股間からふとももまでをぐ
っしょりと濡らし、ストッキングの繊維を肌に張りつかせていた。
「はぁっ……は、ふ……」
 右足を前に出す。ぐちゅり、という音が聞こえる。
 左足を前に出す。にちゃり、という音が聞こえる。
「は……ぁ……」
 気のせいだ。本当にそんな音が響いているわけではない。だが、一度頭の中で鳴りはじめた
淫音は、まるで香堂を煽るようにこだまする。
 そうしてその音が響くたびに、体の奥の方で、何かがずぐん、ずぐんと蠢くのだ。股座から伸
び上がる性感は膣道を通って子宮に達する。そこで確かに、得体の知れない何かが暴れて
いる。
「ん……んふぁ……は、はぅ……」
 ふとももをすりあわせながら歩く香堂は、自分が性欲をこらえるためではなく、貪るためにそう
しているのだと、うすうす気づきはじめていた。膝頭がこすれあうたびに大きくなる刺激が、香堂
を内側から破壊していく。尻を振りながら歩く姿がどれほどいやらしく惨めか、ちらちらとこちら
を伺う同校生たちを見ればわかりそうなものだ。
「とてもかわいらしいですよ。まさに、雌犬という風情で」
「は、ぅ……んぅ……!」
 引き結んでいるはずの唇から、あえぎ声と一緒に涎が一滴こぼれた。あわてて口元をぬぐって、
「ぁ……」
 掌についた唾液を見て、香堂は一瞬動きを止めた。
 手を振って、また歩き出す。ぬらりと光る唾液は彼女の性を象徴しているようで、あげく香堂
はそれを『舐めたい』と思ってしまったのだ。
「ふ……」
 ローターの刺激が少しずつ強くなっていることを、この時香堂はやっと悟った。弱い刺激を
延々与えているように思わせて、気づかれないようにリモコンを操作していたのだ。
「ん、んぁ……あふ……」
 気づいてしまうと、余計にローターが意識された。脳裏に、かつて凌辱された記憶が蘇る。
泣いても叫んでも許してもらえなかった、あの地獄のような時間が。
 視界がだんだんと曖昧になっていく。すれ違う生徒たちの顔がよく見えない。ここはどのあた
りだろう。廊下の景色はどこも似たようなもので、それが余計に香堂の理性を削り取っていく。
朧とした世界を漂うように歩き続ける。もはや明確な感覚は、股間を嬲る淫悦だけだった。
「香堂さん、止まってください」
 唐突にささやかれて、香堂は足を止めた。現実から乖離していく香堂の意識は動きを止め
ても不明瞭なままで、ぼんやりと靄がかった世界を眺めるばかりだ。半開きの口元からは断続
的にあえぎ声が漏れている。かろうじて声を抑えているのが、ぎりぎり残された理性だった。
「ここには、誰もいませんよ」

309: 女学院復讐SS6 9/12 2009/12/06(日) 17:17:24 ID:nClvIQgC
「ぁ……あ、ふぁ……」
「いくらでも、声をあげていいんですよ」
「あ……」
 まるで催眠のように、アリスの声が忍び寄ってくる。綻んだ理性の隙間を通りぬけて、香堂の
内側を侵略していく。細く綺麗な指がそっと震える尻に添えられた。それだけで、香堂は背を
震わせてしまう。
「ほら」
 短すぎるスカートの裾をくぐって、ぐしょぐしょに濡れたストッキングを撫でる。薄布一枚隔て
た感触が、優しくなだらかに、香堂を昂ぶらせる。
 そうして、
「叫んで、いいんですよ……!」
 小声でそういうと同時に、アリスの指が、ストッキングごと香堂の菊座につきこまれた。
「――っ」
 声をこらえる。肛門から背筋を突き抜けた感覚は紛れもない快感で、曖昧模糊としていた香
堂の視界を真っ白に染め上げた。それでも嬌声だけはあげずに、天を仰いでぶるりと大きく震
える。
「叫んでいいと言っているのに」
 呆れたようにアリスがそうつぶやいた。指が引き抜かれる衝撃にまた背を震わせて、香堂は
肺の奥から、大きく吐息をついた。予想外の強襲を乗り切った、安堵の吐息だ。
 香堂は気づかなかった。
 アリスは、その吐息を待っていたのだ。

「――ひぁああぁあああっ!」

 ぐぢゅり、と膣内で響く淫音が、体の中で反響する。一度抜かれたはずの指は、一瞬の油断
に前に回りこみ、今度は疼く秘唇に突き立てられたのだ。
「あら、どうしたんですか、そんな悲鳴をあげて」
「なっ、中、な、なかっ、中に、入っ……あぁあああああっ!」
「何が、入ってるんですか?」
「ろ、ろぉっ、あ、ぁああっ、いやぁああっ!」
 アリスが指を蠢かせると、狭い膣道で震えながら『それ』も身を捩る。そう、アリスの指はストッ
キングごと、その奥のローターまで、香堂の中に押し込んでしまったのだ。
 最大値で震える淫具を埋め込まれた膣は、わななきながら未知の悦楽を吐き出していく。膝
が震えて立っていることすらできない。内側から送り込まれる刺激は、先ほどまでの比ではな
かった。
 がくり、と膝が落ちる。同時にアリスの指が離れていくが、よほど奥までねじ込まれたのか、ロ
ーターは落ちてこない。膣の収縮運動でストッキングだけがゆるゆると吐き出されてきても、肝
心の玩具は唸り声を止めないまま、香堂の中で暴れて回っていた。
「はっ、はぁ、い、いや、やぁああ……」
 両手を床の絨毯について、涙と涎を零しながら、香堂は立ち上がることができないでいた。よ
つんばいの姿勢で腰をひねりながら悶える姿は、どう見ても性を懇願するあさましい雌だ。
 このローターをどうにかしなければいけない。そうしなければ、気が狂ってしまう。香堂は震え
る指を、自身の秘裂にそっと這わせた。布地に浸透した淫蜜に指先がぬめり、なめらかな繊
維の感触がふっくらとした土手を撫でる。這い上がる電流にも似た感覚に背を震わせながら、
香堂は指先を蠢かせる。しかし、ストッキングが邪魔をして秘所に指を触れさせられない。アリ
スがそうしたように、勢いよく突き込めばいいのだろうが、それでローターを取り出せるとは思え
なかった。

310: 女学院復讐SS6 10/12 2009/12/06(日) 17:18:16 ID:nClvIQgC
「い、いう、ん、んんぁあああ……っ」
 片腕を肘までついて、腰を振りながら秘所をまさぐる。これではただの自慰だ。それも校舎の
中で、まだ人がいるというのに。
「あ、ああ、ああああ……っ」
 違う、ただローターを取り出したいだけだ。違う。違う。違うのに、布地ごしに暴れる指を止め
られない。
「あ、ああ、あっ、ああぁ、あっ……ふぁああっ、」
 加減もなく掻き毟っていれば、当然ストッキングは伝線する。どころか、布を引き裂く音と共
に、香堂の指はついにストッキングを破ってしまった。涼やかな風が股を走り抜ける。その瞬間、
確かに香堂はつぶやいていた。
「さわれる、」
 と。
「ふぁっ、ああああっ!」
 何もかも振り切るように突きこんだ指は、剥き出しの淫裂を割り開いて膣口に突き立った。奥
に潜むローターの固い感触が指先にあたる。全身を衝き抜ける快感の波に流されるままに、
香堂はそのまま、指を思い切り深くまで突き刺した。
「んぁああぁあああああ――――っ!」
 視界が白濁する。七色の光が真っ白の世界を飛び交って、香堂の体をどこか知らない場所
に連れ去っていく。今まで感じたことのない、全く知らない類の絶頂だった。
「あぁ、あ、ふぁ……」
 指を抜くことも忘れて、ぐったりと弛緩する。床に頭をつけると、眼鏡が絨毯に触れてわずか
に音をたてた。
「……だ、大丈夫?」
 ――そこで、知らない声が聞こえた。
「……ふぇ……?」
 顔をあげる。知らない女生徒が、心配そうにこちらを見下ろしていた。背後には何人かの生
徒が、気遣わしげに、あるいは気味悪げに香堂を見ている。その更に後ろからは、ざわめきと
共に野次馬の集まる音が聞こえてきた。
「あ……ぇ?」
 振り返る。
 伊勢宮アリスは、どこにもいなかった。
 誰も来ないと言われていた場所は、確かに人通りは少ないがただの廊下の隅で、香堂自身
の悲鳴を聞いてだろう、多くの生徒がざわめきながら集まっていた。多数の視線に晒されなが
ら、香堂はよつんばいのまま、尻を高く掲げて上半身を地面に伏せた恥ずかしい姿勢で、自
分の指を股間に沈ませている。足元の絨毯は捩れて皺だらけになっていて、ここでさんざん悶
えたことを言外に示していた。
「な、なに、してるの……?」
 指の行き先に気がついたのか、声をかけてきた生徒が顔を赤らめてそう言った。一歩退く彼
女に合わせて、ざわめきが波のように伝播していく。
「あ……あ、ああ、ち、ちが、ちがう、違う――あぁああっ」
 あわてて起き上がるその勢いで、膣の中でローターがぐしゃりと押しつぶされる。密着した玩
具は電動式の愛撫を容赦なく香堂の体に刻み付けた。まなじりから涙を零しながら、香堂は
視線を巡らせる。少なくとも、この玩具の電波が届く範囲にはアリスがいるはずだ。
「う、うぅう……」
 羞恥心だけを頼りに、香堂はふらふらと立ち上がった。一歩進むと、人垣がざわりと割れる。
二歩進むと、誰かが香堂の足元を見て、
「なに、なんか垂れてる」

311: 女学院復讐SS6 11/12 2009/12/06(日) 17:20:59 ID:nClvIQgC
 と、そうつぶやいた。
「なにあれ、おもらし?」
「違いますよ、あれ、……その、あれじゃないですか」
「嘘、あの子、こんなところで何やってるの?」
「変態なんじゃないの」
 ぼそぼそとした囁きが一斉に沸き立つ。中には香堂を弁護するものもあったが、とても耳に
入れている余裕なんてなかった。ローターは休まず動き続け、絶頂に達して敏感になった香
堂の性感を刺激している。どこかに隠れているだろうアリスは、笑っているのだろうか。
「うう、う、うぁああ……」
 呻きながら、香堂はふらふらと廊下を、逃げるように歩いていった。ざわめきは収まらないが、
誰も追ってこない。ただ気味悪そうに、遠巻きに香堂を見つめているだけだ。
 助けてくれる人などいない。
 香堂はそのまま、人の目から隠れるように角を曲がると、一番近いトイレに駆け込んだ。気が
つけば、ローターの動きは止まっている。アリスから離れたのだろう。
「う、う、うぅ、うぁあ……」
 汗が浮き上がった手を個室の扉にかける。それを開くと同時に、
「傑作でしたよ」
 ……この数十分でいやというほど聞いた、澄んだ声が響いた。振り返れば、かすかな笑みを
浮かべて、伊勢宮アリスがトイレの入り口に立っている。
「香堂さん、きっとマゾの素質があるんですね。かわいかったです」
「い、いせ、みや……」
「さあ、それじゃあ」
 すたすたと歩いてくるアリスの腕が、香堂の肩をトイレの中に押し込んだ。同時に、また膣の
中でローターが蠢動を開始する。後ろ手にアリスが鍵を閉める音が、いやに大きく響いた。
「遊びましょう?」
 微笑は美しかった。
 まるで、悪魔のように。
■■■
 映像が終わった。
 液晶を見つめたまま、文月は小さく、しかし深い吐息を漏らした。最後にノイズになった画面
からは、悲鳴も嬌声も、もう聞こえてはこない。
「よくもまあ、大胆にやったものね」
 あれほどの人数に目撃されては、口封じなど不可能だろう。いや……文月が知らなかったの
だから、ある程度はそれも成功しているのかもしれない。野次馬の生徒全員がアリスの協力者
という可能性もあったが、さすがにそれは考えすぎだろう。
 だが、中に二、三人のサクラがいたかもしれない。
「そう……そうか……」
 伊勢宮アリスという人間を計り違えていたのかと、文月は沈思する。彼女は戦える人間では
ないと思っていた。ただ虐げられ、搾取されつづける家畜のような、餌になるべき人間だと認
識していたのだ。
 彼女は変わったのだろうか。それとも、最初から文月が間違っていたのだろうか。
「……」
 文月は沈黙したまま、指先をタッチパッドに滑らせた。マウスカーソルをふたつめのファイル
に合わせ、ダブルクリック。
 同じように再生ソフトが立ち上がるが、映像は流れなかった。シークエンスバーだけが横に伸
びている。どうやら音声のみのファイルらしい。
 数秒の雑音の後、澄んだ美しい声が、さえずるように流れ出した。

312: 女学院復讐SS6 12/12 2009/12/06(日) 17:21:39 ID:nClvIQgC
『許しません』
 まず、声はそう告げた。
『貴女がわたくしたちを許さなかったように、わたくしも貴女を許しません』
 文月はかすかに目を細めて、シークエンスバーを見つめる。どうやらほんの十数秒の音声だ。
つまりこれは、宣戦布告なのだ。
『貴女の行為が復讐ならば、これも復讐なのだと――貴女には理解できるはずです』
「わかってないな……」
 ぽつり、と思わず言葉が漏れる。自分ながら『らしくない』反応に、文月は自身の昂奮を悟っ
た。昂ぶっている。それは、知り合いのあられもない映像を見たからではない。
『貴女のいうような人間では、わたくしはない。わたくしは自分で、貴女に復讐できる』
 これが昂ぶらずにいられようか。文月はぶるりと震えて、自身の肩を抱いた。
『これは、わたくしの復讐です……!』
 言葉を最後に、再生が止まった。文月が止めたわけではない。これが収録されている音声
の全てなのだ。文月は震えながら、口元を掌で押さえて、
「くっ……あはははははっ……」
 いつかのように、笑い出した。
「そう、そうなのね、貴女、私と戦争をしようというのね……!」
 ぶるりと、また大きく震える。
 早鐘のように打つ心臓が、脊椎を駆け上る快感の予兆が、文月の興奮を押し上げる。一度
は終わったはずの楽しい遊びの時間。鎖から解放された獣が雄たけびをあげる狩りの時間。
刹那の慰めだったはずのそれを、獲物の方から望んできたのだ。
 昂ぶらずにいられようか。
 これを、喜ばずにいられようか。
「ああ、そう、そう! それならばやりましょう。見逃すなんて失礼な事を言ったわね――」
 興奮のあまり手を打ち合わせて、文月はつとめて声を抑えながら、うっすらと笑みを浮かべて
宣戦した。
「――潰してあげるわ、貴女も!」
 
 伊勢宮アリスの復讐は、こうしてはじまった。

314: 名無しさん@ピンキー 2009/12/06(日) 23:08:08 ID:P+k2UkaR
うわああああおかえりいいいいいいい
待ってたGJ

抜いてくる。

318: 名無しさん@ピンキー 2009/12/07(月) 07:39:36 ID:P/5N4iuH
きたああああああああああ!!!!!
待ってたぜえええええええええええええええ!!!!!!

しかし、なんだ
文月とアリスじゃ器が違いすぎやしないかという気もしなくもないがw
アリスがどんだけがんばるのかが楽しみだ

321: 名無しさん@ピンキー 2009/12/07(月) 20:38:13 ID:XHqNBKb1
>>318
文月は残酷であるだけでなく非情さも相当なもんだからねぇ
アリスなりに色々策を練るだろうが返り討ちにされて自殺ものの恥辱を受けそう

324: 名無しさん@ピンキー 2009/12/07(月) 23:10:20 ID:qa58CpUl
おお、ついに続きが!

328: 名無しさん@ピンキー 2009/12/09(水) 14:33:49 ID:c8t9z1K3
初めてこのスレを開いたけど
ふおおおぉぉぉぉっ!!!

329: 名無しさん@ピンキー 2009/12/09(水) 15:42:30 ID:q9VSR6oY
いつのまにかきてたあああああああああああああああ
アリスいい!敬語責めかわいい!

330: 名無しさん@ピンキー 2009/12/09(水) 15:52:06 ID:tBRoJvtt
相変わらずのクオリティ、GJ!待った甲斐があった。

333: 名無しさん@ピンキー 2009/12/10(木) 23:19:42 ID:sSLm+HTC
アリスかわいいな
いじめる側もいじめられる側も見てみたい

【エロ小説・SS】落ちこぼれた秀才さんの逆恨みが酷いと話題に・・・

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相変わらず豊作続きのレズいじめスレ。
今回はラストの緊迫感が凄い良作を。
これまた是非読んで欲しい作品。
■30分 ■約17557文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】より


493: マケイヌ       1/21 2010/03/15(月) 03:31:49 ID:16k1RZls

「高坂は虐められてる」

いつだったか悪友の祐二が言った言葉だ。
何でそう思うんだよ、という俺の言葉に、奴は沈黙で返した。


高坂佳織は、小学校の頃俺と同じ塾に通っていた娘だ。
地域でも有名な進学塾で、俺は親に強いられ無理矢理通わされていた。
俺も祐二も努力嫌いだから、下位クラスで成績も悪かった。
一方、先ほど名前の出た高坂は特進クラス、しかもそのトップだ。
数千人からいる塾生の中で一桁台の天才。とはいっても眼鏡のガリ勉タイプではない。

高坂は長く綺麗な黒髪をしていて、頭の後ろによくリボンをつけていた。
そのリボンが人混みにいてもよい目印となった。
スタイルはスレンダーという表現が似合う。
まだ小学校高学年だけに胸はないし、レースクイーンのように伸びやかな膝下でもない。
それでも遠目にはすらりとして見えた。

同じ学校である祐二によれば、高坂は本物のお嬢様らしい。
家は神社そばの木塀に囲まれた豪邸で、習い事は塾以外にピアノ・バイオリン・水泳。
かつて英会話も習っていたが、小4の秋で中学コースまでの全過程をマスターしてしまったそうだ。
いわゆる勝ち組。
テレビでお馴染みのアナウンサー、スチュワーデスといった人種は漏れなくこの勝ち組レールを進むわけだが、
高坂はそういった最高級の女の卵だったと言っていい。

高坂はクールで無口という印象があった。
何しろ2年も同じ塾に通っていて、声を聞いたことさえなかったのだ。
ただ、無機質な子ではない。
俺は一度、彼女が塾の裏で捨てられた子猫を撫でているのを見た事がある。
顎を撫でられてゴロゴロ鳴らす猫を見る目は、惚れてしまうぐらいに優しかった。

彼女はいつも何人かと行動を共にしていた。
必ず一緒にいるのは遠藤倫子。特進クラスで常に2位の奴だ。
1位は言うまでもなく高坂で、あまりにもその順位が不動であるため、
講師陣はこぞって『天才の高坂くん、秀才の遠藤くん』と持ち上げていた。

494: マケイヌ       2/21 2010/03/15(月) 03:32:29 ID:16k1RZls

それから8年。成人式の日、俺は再びその高坂を意識する事になる。
彼女が新成人代表で挨拶をしていたからだ。
高坂は期待通りの美人になっていた。
式用の化粧で昔との単純比較は難しいが、舞台下から見上げる男達が騒ぎをやめて凝視するぐらいにはなっている。
結い上げた黒髪と蝶や華をあしらったリボンが愛らしかった。

式の後、俺は祐二と久しぶりに再会した。
頭を金髪にして厳つくなってはいたが、相変わらずの馬鹿で安心する。
互いの近況を報告しあったあと、俺はふと思い出した事を訊ねた。
「なぁ。昔言ってた、『高坂が虐められてる』ってのは何だったんだ?」
もう8年、そろそろ何でも笑い飛ばせる頃合だろう。俺はそう思っていた。
だが、祐二はまたしても表情を曇らせる。
「……家、来いよ」
一言、祐二はそう呟いた。


俺は祐二に同行し、部屋で一本のビデオを渡された。
背面に貼られたシールが茶けて破れかけている。そうとう古い。
大体こんな物が使われていたのは、それこそ俺が小学生だった頃の話だ。
「何のビデオだよ、これ?」
俺はどこかに嫌な予感を抱きながら聞いた。
祐二は言う。
「見当ついてるだろ。高坂が虐められているビデオだよ」
頭ががんと殴られたような気がした。
やはり。
「…正確には、虐められているなんてもんじゃねえ。まるで犬の調教だ。
 貸すこたぁ出来ねぇけど、他ならぬお前だ。良ければ見てくか」
祐二はそう語ると、俺の頷きに合わせて今は懐かしいビデオプレイヤーへと近づいていく。

劣化を示すさざ波の中、ビデオは始まった。

495: マケイヌ       3/21 2010/03/15(月) 03:33:13 ID:16k1RZls



【初めてのビデオ撮影】

安っぽいAVのように、黒画面に白抜きの文字が現れた。
次にある場所が映る。カラオケの個室のようだ。
大音響の中、ガラステーブルを囲む赤いソファに少女達が横並びで腰掛けている。
カメラはその並びを真正面から映していた。素人らしく、手ブレがひどい。

映った少女は3人おり、うち画面中央にいるのは目隠しをされているが間違いない、高坂だ。
高坂はソファに大股を開いたまま腰掛けていた。
手は後ろで縛られているようだ。
上はきちんとセーターを羽織っているのに、下は何も着けていない。
そのすらっとした白い下肢は、両隣の少女の足に絡め取られ、閉じないようがに股にさせられている。
そしてその秘部には、なんと少女2人の指が深々と沈み込んでいた。
指は全く遠慮などないように動きたくり、その度に割れ目の奥からぐちゅぐちゅと音がする。

『皆分かるぅ?高坂で~す。もう30分もああやって弄くられてるから、おまんこトロットロで~す』

カメラの脇から姿を現した少女が、目隠しされた高坂を指して言う。
万年2位の“秀才”遠藤倫子だ。
彼女は高坂を見つめ、わざとらしい溜息をつく。悪党ぶりが堂に入っていた。

倫子とは何度か話した事がある。
特進クラスにしては気さくで、俺のような落ちこぼれにも話を振ってくる。
博識な奴だった。
小学生とは到底思えない知識量を持ち、紙の繊維についてだとかワープ理論だとか、
今でも十分理解できないような話をよく聞いた。
表面上は和やかに教えてくれたが、心の底では無知な俺に説法してやってるつもりなんだろうな、
と感じる時があった。
それでも底知れない頭のよさだったのは事実で、特進クラスの特別さを思い知ると共に、
こいつを凌駕する高坂佳織というのはどんなに凄いんだろうと、声も知らない彼女に惚れ直したりもした。

その声が今、聞こえてくる。

496: マケイヌ       4/21 2010/03/15(月) 03:33:42 ID:16k1RZls

「あっ、あふあっ!くああ、んッ…あ、あぁああう!!」

目隠しをされ、股を開かされたまま恥ずかしい所を捏ね回されて、高坂は声を上げていた。
初めて耳にする高坂の声。
子供の頃勝手に想像した通り、キンキンと高くなく、知的で淑やかな声色だった。

しかし喘ぎ方は猥らだ。
当然だろう。秘部を弄くられるたび、ぐちゅぐちゅと凄い音がするのだ。
両隣の責め手は同じく小学生のようだが、あの遠藤倫子と結託するあたり、普通の子ではないだろう。
実際、乱れる高坂を見つめる目は好奇に輝いてなどいない。
事務を淡々とこなすOLのそれだ。
そんな目をした少女2人に30分も性器の中を弄られるなど、男の俺でも寒気が走る。

『目隠しされて感度の上がってる高坂さん、思いっきり喘いじゃってま~す。
 ビデオに撮られてるなんてこと、全然知りませ~ん』

倫子が神経を逆撫でするような喋り方で囁く。
カメラが高坂の顔をアップで捉えた。
リップを塗りたくったような桜色の唇。喘ぐたび開閉して白い前歯を覗かせる。

カメラはその口元を捉えたまま、焦点を少し上にずらす。
そこでは高坂の目隠しが今まさに取り去られる所だった。
澄んだ瞳が現れる。
瞳孔が縮小し、潤んだ目が状況を把握しようと瞬く。そして、見開いた。
「えっ…!?」
カメラを凝視し、言葉をなくしたようだった。
倫子が笑う。
『高坂さん、不意打ちの撮影にビビりまくってま~す』
「……ッ!!」
高坂は倫子を睨み据える。しかし秘部で再び指を蠢かされ、背を震えさせた。

497: マケイヌ       5/21 2010/03/15(月) 03:34:55 ID:16k1RZls

ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ。
水音は再開したが、高坂は声を上げない。
『撮影されてるのに気付いてカッコつけちゃって~。
 でも下のお口は相変わらず煩いし、声だけ抑えても余計惨めなの、頭良いのに解らないのかな~?』
倫子に罵られても、気丈な瞳で睨み据える。
しかし息までは抑えられず、口からはぁはぁと呼気を吐き出していた。
「息荒すぎでしょ、お嬢様。」
「ほーんと。はあはあ、はあはあ!くせえっつーの」
指で嬲る娘が二人して嘲笑った。高坂ははっとした表情になり、俯く。

『ほらほら、言いすぎだってば。観てる人が本当に臭いのかって思っちゃうでしょー。
 上の口はとってもいい香りがするよー。ただ下のお口は、本当に臭いかもしんないけど』
倫子はそういうと、傍らにあったバッグからフックの四つついたベルトを取り出した。
『じゃーん。高坂お嬢様のお小遣いで買った、豚鼻ベルトで~す。
 これをおまんこに引っ掛けて、開いた穴の匂いを嗅いでみたいとおもいまーす』
倫子は恐ろしい事を上機嫌で語ると、本来鼻フック用であろうそれを引き伸ばしながら高坂に近づく。
高坂は暴れるが、他の2人が手足を使って封じ込めた。

邪魔な手がどけられ、高坂の秘部が映る。割れ目の上にうっすらと茂みが生えていた。
初々しい性器だ。
『引っ掛けまーす』
倫子はベルトを高坂の腰の後ろに回し、そこからフックを伸ばして長い金具部を器用に割れ目へと引っ掛けていく。
潤みきった割れ目はフックがかかるごとに三角や楕円に形を変え、四つ全てが嵌るとくっぱりと四角に開いた。
“天才”高坂佳織の膣の全てがついにカメラに収められる。

倫子はその真正面に立った。
『いいカッコ。ピンク色で可愛い~。綺麗だけど、匂いはどうかなぁ?』
鼻を近づけ、大袈裟に息を吸い込む。
そして笑った。
『…ふふ、すっっごい女くさい。愛液が鼻にかかっちゃうくらい溜まってるし。
 これやばいよ、小学生でこんなおまんこの匂いさせちゃうのって、たぶん高坂くらいだよ』
高坂が横を向いたまま、耳まで真っ赤にしている。
女臭くて当然だ。2人にあれだけ弄くられ、愛液を溢れさせていたのだから。
しかし、倫子達はそれを好き放題に嘲笑った。

そして最後に、倫子はカメラの方を向いて言う。

『これからはこんな風に、高坂さんを可愛がった後は毎回あそこを広げて観察しまーす。
 気持ちよかった?って聞いてもウソつきそうだし、仕方ないよね。
 これからもどんどん高坂さんをエッチにしていくので、期待して待っててね~』

そういうと、高坂の広がりきった膣内をカメラがアップにし、画面が暗転する。



498: マケイヌ       6/21 2010/03/15(月) 03:35:22 ID:16k1RZls

「これが一本目だ。」
祐二が言った。
「……あのお嬢様に、やりたい放題だな」
俺が思ったままを口にすると、祐二は頷く。
「高坂はこっちじゃ有名人だ。家が名家で、頭が良くて、このルックスだしな。
 そういう背景があるから強く出られないんだろ。
 事実が公になって困るのは高坂だけだ。
 こんなイジメをされてるなんて知れたら輝かしい未来がパー、逆に加害者連中は所詮小学生の悪戯。
 どんなに頭が良くても……いや、利口だからこそ言いなりになるしかなかったんだ」

祐二は胸元から煙草の箱を取り出し、一本を咥えた。
そして二本目が立てられた箱をこちらに突きつける。
「…………」
祐二の誘いに、俺は黙って頷く。

2つの煙が部屋を染める中、2本目のビデオが始まった。

499: マケイヌ       7/21 2010/03/15(月) 03:35:50 ID:16k1RZls



【おしっこの穴拡張】

2本目は、どうやら漫画喫茶の個室での撮影らしかった。
映像の端にジッパーのようなものが見えている。恐らく、鞄にカメラを入れているのだろう。
周りの部屋から女の品のない談笑が漏れ聞こえる。
そんな中、カメラは2人の少女を捉えていた。
高坂と倫子だ。
高坂は個室の椅子に腰掛けたまま本を読んでいるようだった。
そのスカートは前側が捲り上げられ、ショーツも脱がされて秘部が曝け出されている。
さらに倫子の指が細い綿棒をつまみ、高坂のどこかに出し入れされていた。
暗くてよく見えないが、ビデオの題名からして尿道に入っているのだろう。
そんな所を穿たれているなど信じたくもなかったが。

倫子はこちらに後ろ髪を見せたまま、左手で高坂の陰唇を開き、右手でゆっくりと綿棒を出し入れしていた。
挿入部の周りには僅かにピンク色の隆起が見え、粘液でてらてらと光っていた。
ローションか、愛液か、ひょっとすると小便かもしれない。場所が場所だけにそう思えた。
痛くないのだろうか。
そう思って高坂に注目するが、彼女の顔は本に隠れて見えない。
しかしその本と目の距離はいやに近すぎ、内容は頭に入っていないだろうと思えた。
白い脚にはハイソックスと革靴だけを着けている。
革靴を履いた足裏は、椅子の高さに十分であるにも関わらず爪先立ちで強張っていた。
やはり尿道責めがきついのだろう。

500: マケイヌ       8/21 2010/03/15(月) 03:36:37 ID:16k1RZls

映像に2人の声は一切入っていなかった。
倫子はただ淡々と尿道に綿棒を抜き差しし続け、高坂は本に目を落としながら爪先を立ててそれに耐える。
倫子がふと綿棒を抜き去った。
綿棒の先っぽと同じだけ開いた尿道が映る。
倫子は綿棒をローションの入った瓶に浸し、たっぷり絡め取ると再びひくつく尿道へと差し入れた。
地面に降りていた革靴がまた爪先立ちになる。

倫子は刺した綿棒をわずかだけ進め、入り口辺りに留めさせると左手で高坂の脇腹を弄った。
シャツに細い手が潜り込む。
倫子の手は高坂の脇腹から胸、背中、腋へと回される。腋の時、高坂の肩が震えた。
『 すっごい汗。 』
倫子がカメラにやっと拾われるほどの小声で呟いた。
倫子が手を抜くと、確かにその掌がぐっしょりと濡れている。
倫子はそれに満足そうに笑い、また綿棒の抜き差しを繰り返した。

絵的には地味だが、俺は尿道に綿棒が出し入れされるのを食い入るように見つめた。
淡々としたその動きの中に、どれだけの苦痛と快感があるのか、想像が止まらなかった。

快感などないと思えるだろうが、そうでもなさそうだ。
なぜなら、綿棒の刺さったすぐ上に、高坂のクリトリスがぷっくりと膨らんで息づいているからだ。
前のビデオでも高坂の秘部が露わになる箇所があったが、その時にはまるで見えなかった。
小学生の陰核など米粒にも満たないのだから当然だ。
それが今、ビデオではっきりと視認できている。
いつか聞いたことがある。女性のクリトリスの見える部分というのは表面の一部だけで、
その大部分は尿道と皮一枚隔てて内に潜んでいるのだと。
つまり高坂は、尿道越しにその陰核の根元を際限なく扱かれているに等しい。
それは気持ちいいことだろう。

501: マケイヌ       9/21 2010/03/15(月) 03:37:14 ID:16k1RZls

30回は出し入れが続いただろうか。
倫子がやや深めに綿棒を突き入れたとき、高坂の腰が揺れた。
それを見逃す倫子ではない、すぐにもう一度限界まで突き入れる。高坂の腰が跳ねた。
細い脚が内股になり、綿棒を伝って何かが溢れ出した。尿だ。
倫子は慣れた様子で足元のガラスコップを拾い上げ、高坂の股の間に受ける。
綿棒を伝う尿は、最初の数滴こそ狙いを外したものの、コップにじょぼじょぼと音を立てて溜まっていく。

黄金液の勢いがなくなった後、倫子は綿棒を数度前後させて尿を切らせた。
そしてコップの底に溜まった尿を別の瓶に移しかえる。
何度か同じ事をしたらしく、瓶にはすでにコップ一杯ほどの尿が溜まっていた。
高坂はよほど大量の水分を摂らされて臨んでいるのだろう。
『おしっこたっぷり。どっかの裏ルートで、顔写真つきでオヤジに売っちゃうね。万はいくと思うよ』
倫子は瓶を振りながら囁いた。
高坂は目を閉じ、本を顔に押し付けて羞恥に耐えている。額は汗でびっしょりだった。

『さて、と。もうすぐ塾が始まっちゃうよね。仕上げにしないと』
倫子は笑って言うと、ポケットからフッ付きのベルトを取り出した。
前回同様、ベルトを腰後ろに回してフックで陰唇を開ききる。
秘部が露わになった。
驚いた事に、洪水のように愛液が溢れていた。開いた瞬間に椅子に黒い染みが広がったほどだ。
赤い柔肉の奥がひくついており、いやらしい。
上にはまるでその穴の子供のような尿道が喘いでいる。
これを見せてあの高坂佳織の秘部だと言っても、誰も信じないだろう。

『一応言っとくと、今回は私一回もココ触ってませんよ?
 高坂さんはおしっこの穴だけ弄られててこうなっちゃったんです。
 さすが“天才の”高坂さん、応用が利きますねぇ~。
 …さて、と。じゃあいいかげん塾行こっか』
倫子は今一度たっぷりとローションを掬うと、綿棒を尿道の一番の奥まで突き入れた。
「ゃう!」
今回初めての、高坂の妙な喘ぎが漏れる。
倫子は7割方が飲み込まれた綿棒をぐりぐりと弄り回す。
『塾が終わるまではこのまま。恥ずかしいから、授業中にはオナらないでね』
そう言いながら高坂に白いフリルのショーツを履かせていく。
まるでお姫様のようなそのショーツは、立ち上がった瞬間に綿棒の隆起で張り、直後に大量の愛液でいやらしく透き通った。

502: マケイヌ      10/21 2010/03/15(月) 03:38:07 ID:16k1RZls



3本目はクリトリスを延々と弄くられているビデオだった。
場所はやけに広い浴室だ。浴槽は十分に泳げる大きさがあったし、その淵も座れるぐらい立派だった。
恐らく高坂の家の風呂だろう。
どうやら倫子が友達として遊びに行き、洗いっこをする口実で甚振っているらしい。
近くの部屋には家族もいるようだ。
それゆえ前回同様、声をだすわけにはいかないらしかった。

倫子は高坂を広い浴槽の淵に腰掛けさせ、指でその陰核を弄んでいた。
今度は高坂も丸裸だ。高貴な身体が全て露わになっている。
胸は控えめで、手足のラインは私服姿で見るよりも細い。
腰周りが少しふっくらしているのは幼児体型というやつだろう。
令嬢らしく、肌は初雪のような真っ白さだ。

倫子はそんな高坂の陰核を容赦することなくこね回した。
ローションのぬめりを帯びた指が幾度も幾度も形を変えて敏感な突起を責め苛む。
高坂は初めは負けず嫌いな瞳で智子の視線を受け止めたが、
一度絶頂に達してからは敏感でたまらなくなったのか、口を「あ」の字に開けて俯いた。
口から涎の糸がぽとぽとと垂れるのがすべてカメラに拾われていた。
「あひ!」 
「くぁうぅっっ!」
「い…っく……ッ!!!」
『ほら、声だしていいんだっけ?』
陰核を剥かれ反射的に漏れる声を倫子がなじった。
快感に耐え切れず腰が後ろに引かれる事もあったが、その時は倫子が太腿を叩いて戒めた。
白い太腿にはいくつも紅葉の痕ができ、実に惨めな有様だった。

倫子の指が愛液に塗れて滑りすぎるようになると、倫子は陰核にシャワーを当てた。
見る限り、高坂にはそれが一番たまらないらしい。
水量を上げ、陰核にむけて強烈なシャワーを浴びせると高坂は必ずイッていた。
腰の動きと表情でそれがありありと見て取れた。

指で捏ね回し、シャワーを浴びせ、捏ね回し、シャワーを浴びせ。
そのぐらいになるともう相当な回数達したのか、高坂は苦しそうだった。
「あ」の字に開いていた口は堅く食い縛られ、腰の横に投げ出された手は握り締められた。
身体にも異変が起こり、小便を漏らしたのなどは早いうちで、最後の方には屁までひり出していた。
そのたび倫子に頬を張られ、涙と鼻水でグズグズになる顔は虐待を受ける赤子のようだった。

最後には例の如くフックで秘部を拡げられたが、あまり気持ち良さそうではなかった。
愛液は溢れているものの、粘膜の奥はいつものようにひくつかず、縮こまっている。
その上にある陰核は赤く腫れて垂れ、痛々しい。

それを見て上機嫌になる倫子は、やはり普通でないのだろう。

503: マケイヌ      11/21 2010/03/15(月) 03:38:42 ID:16k1RZls



ビデオはまだ山のようにあった。
6本目は開口具で口を一杯に開かされ、舌を引っ張ったりして唾液を搾り取るプレイだった。
高坂ほどの美少女が歯茎まで露わにする様は背徳的だった。
舌を出して喘ぎ、唾液を瓶に溜めていく様はマニアが見れば堪らないだろう。
ためた唾液は、やはりプレイ写真つきでどこかの好事家に売るらしい。

この時は開かれた秘唇はほとんど濡れていなかった。

8本目は秘部に蜜を塗り、飼い猫に舐めさせるプレイだった。
いつか高坂が塾の裏で撫でていた捨て猫だ。
彼女はあの薄汚かった猫を拾って帰り、家で飼い始めたらしい。

仰向けになったまま手足を押さえつけられ、猫に蜜を垂らした花園を舐めさせる。
何か思うところがあったのか、彼女はいつものクールさを忘れて悶えまくり、2回も潮を噴いた。
「ごめんね、ごめんね。」
猫に潮を噴きかけるたびに謝る様は、周囲から笑いの的にされた。

この時の秘部は、驚くほど気持ち良さそうに潤みきっていた。


504: マケイヌ      12/21 2010/03/15(月) 03:40:09 ID:16k1RZls

計13本に渡るビデオを見終えた後、俺と祐二は何も語らずに煙草をふかした。
煙が目に染みる。
小学校の頃は嫌いだったが、話の間をもたせるのに煙草という奴は便利だ。
後戻りできない、というのが欠点ではあるが。
「このビデオよぉ」
祐二が口を開く。
「ダビングして配られてたんだわ、俺の小学校で。配ってたのは遠藤倫子だった。
 誰にでも配ってたわけじゃないみたいだけどな。
 配られた奴は皆、小心者で、計算高くて、……高坂に惚れてる奴だった。
 俺もそうだったよ」
意外だった。
こいつは高坂の話を降ったとき、いつも興味なさそうにしていたからだ。

「ビデオの事をすぐ漏らさないような奴を選んだんだろうな、遠藤は。
 すぐにイジメがばれちゃ面白くないと思ってたんだ。
 考えて、成長して、ほとぼりが醒めた頃にでもビデオが流出すれば、ってんだろ。
 その方が高坂に与えるダメージがでかいしな。
 あいつ、高坂のことすげぇ妬んでたし」
なるほど、あいつの考えそうなことだ。

「……けど、今日でなんか安心したぜ」
祐二はふっと煙を吐き出して言った。
「何がだ?」
「成人式だよ。高坂が代表の挨拶してたろ?
 ッて事は、アイツの人生うまくいってるって事じゃん。
 ビデオの事は誰も漏らさなかった。漏れてても、どこか闇に消えた。
 じゃなきゃ、あんな舞台でにこやかに挨拶なんてできないぜ。
 遠藤もとっくに諦めたんじゃねえかな。他に標的でも見つけてよ」
「そう……だな。」
俺も同じ意見だった。ビデオはショッキングだったが、所詮は過去の黒歴史だ。
そんなもの誰にだってある。
俺達はそう笑いあい、朝まで酒を喰らって別れた。



しかし。
その1週間後、郵便受けに入っていたビデオを目にした瞬間、俺は悪寒を覚えた。
震える手でビデオレコーダーを探し、セットする。
さざ波のないビデオが始まった。

505: マケイヌ      13/21 2010/03/15(月) 03:40:37 ID:16k1RZls

【新成人代表 クソ穴調教】

見覚えのある白抜き文字のあと、画面に一人の女が映る。
直感で遠藤倫子だとわかった。
昔はただの奔放な少女でしかなかったが、今や悪魔じみた凄みを備えている。
倫子はこちらを冷たく凝視したまま語り始めた。

『お久しぶり。8年ぶりでしょうか。
 このビデオを見ているという事は、あなたは高坂佳織さんのお知り合いだと思います。
 新成人になった高坂さんはどうでした?相変わらず綺麗でしたよねぇ。私も感心しました。
 あんまり懐かしかったから、私、高坂さんの成人式の3次会に乱入しちゃったぐらいです。
 傑作でしたよ。
 若手実業家やあの俳優K・Tさんに囲まれて楽しそうに笑ってた顔が、
 私の名前をきいた瞬間に真っ青になってったんですもん。
 でもさすがは高坂さん、呼び出したら全く動じずに堂々と着いて来ました。
 性格は昔と少しも変わりませんねぇ。
 ……ただ、身体の方はどうかなって気になったんで、ちょっと拝見させてもらいますね』

女が身体をどけると、そこには新成人の挨拶で見た高坂が立っていた。
結い上げた髪も、蝶や華をあしらったリボンも、顔の造りのよさを際出させる化粧もそのままだ。
しかし振袖や下穿きは無残にも床に打ち捨てられ、足袋しか纏っていない。

青い果実だった高坂の裸は、8年を経て瑞々しい女性の身体になっていた。
乳房は到底一つの手では掴みきれないほどに実り、下腹はすっきりとくびれ、太腿から下は肉付きのいい曲線を描いている。
神々しくさえあった。
だがその身体は、すでに幾人もの少女らによって穢されている。
ガラの悪そうな連中だ。恐らく倫子の連れだろう。
「でかいおっぱいねぇ。やらかーい」
両の乳房は脇に立つ2人によって無遠慮に揉みしだかれ、
「へぇ、綺麗なピンクのまんまか。インテリとオマンコしまくってるかと思ったのによ」
足の間に座り込んだ相手に下劣な言葉を掛けられる。

それでも、高坂は微塵も動じていなかった。

506: マケイヌ      14/21 2010/03/15(月) 03:41:10 ID:16k1RZls

「まだこんな馬鹿げた事してるの?中学受験で差がついて以来、懲りたかと思ったけど」
身体を散々に弄繰り回されながら、高坂は真っ直ぐに倫子を見据えていた。
相変わらず理知的でクールな、ガラスのような瞳だ。
3次会にいたのなら多少ならず酒が入っている筈なのに、曇りがない。
だが怯む遠藤倫子ではなかった。
『してるよ。あんたのような上流階級様がおっしゃる馬鹿げた事こそ、
 私みたいな人間の愉しみなの。』
「つまらない人生。前向き、上向きに生きようとは思わないの?」
つまらない人生。その言葉で周囲の少女らに憤りの表情が浮かぶ。
しかしその表情は、その前方の人間を窺って消えうせた。

『“前向き”…?“上向き”……?』
遠藤倫子だ。さしもの高坂もその低い声に息を呑む。
『あんた昔っから、そういう事をさらっと言うよね。
 8年生きても、まだ全然解ってないんだね、自分以外の事。
 前に、上に!いつも他の人間が立ちはだかってるような奴の事をさっ!!』
高坂が目を見開いた。
「え……?あ、あなた……」
口に手を当てて驚愕の表情を浮かべる。
いつだったか、子猫を撫でていた時以来の表情の変わり方だ。
「ご、ごめんなさ…
『おーっと!やめなよそれ以上の暴言。それだけは聞きたくないよ』
高坂の謝罪の言葉を倫子が封じる。

『あんた言ったよね、前向き、上向きに生きろって。正論ね。
 ただもしその時、前や上が塞がってたら、どうすればいい?
 理屈は簡単。それをどければいいんだよ。一粒ずつ、一石ずつ。
 ただ、あんたは特別なの。
 何しろ、この私のプライドを始めて押し潰した岩だからね。
 回りくどく、陰湿に、人生掛けて磨り潰させてもらうよ』
倫子は高坂を指して宣言する。
こんな狂った宣言を面と向かってやる奴、俺なら相手にしたくない。
だがそこは高坂佳織。
優しく聡明だが、それよりも何より気位の高い少女だ。
「言うわね、負け犬!正論ぶってるけど、そんなのただの逆恨みじゃない。
 私は家柄に頼ったつもりなんてない、実力で結果を残してきたわ。
 あなたは同じことができなかった、それだけでしょう!!」
面と向かって言い返す。
倫子の表情はカメラに映らないが、想像はついた。
彼女は空々しい拍手を送る。

『はぁ…結構結構。負け犬ですか、認めますよ“天才の高坂佳織”。
 ただ私は負け犬でそりゃ惨めでしょうけど、憶えてます?
 …あなた小学校の時、わたしの“イヌ”だったじゃないですか。
 ビデオもいっぱいありましたよねぇ』
「……!」
ジョーカーを切った倫子に、高坂の顔がいよいよ強張った。
「……わ、私は………私は、あなたのイヌなんかじゃない!!」
胸を張った高坂に、倫子は余裕の笑みを浮かべる。
『あ、そうなんですか。じゃあ今から躾ける楽しみができましたね。
 とりあえず、明日の破滅を避けたいなら従ってくださいね。
 ――“ちんちん”。』
高坂の目が見開かれる。
『ほら早く。あんたに対しては私、気が長くないの。
 これで最後―――“ちんちん”。』
高坂は視線を落とし、肩を震わせると、仰向けに寝転がって倫子を睨みあげた。
倫子の笑い声が映像内に響く。

507: マケイヌ      15/21 2010/03/15(月) 03:41:41 ID:16k1RZls

『ねぇ天才の高坂さん、解りやすく解説して。今どんな気分?
 本当なら飲み会で各界の御曹司と懇意になって、春先に結婚まで出来たかもしれないのに、
 今はおまんこ丸見えのマングリ返しでお腹一杯浣腸されてるのよ?』
倫子が囃し立てた。
高坂は本当にマングリ返しのまま、秘部を衆目にさらして浣腸されている。
道具はエネマシリンジだ。
シリンジの根元は水をなみなみと湛えたポリタンクに繋がっていた。
倫子がシリンジを握り込むたび、タンクの水に泡が立つ。
もうかなりの量が高坂の腸内に流れ込んでいた。1.5リットルはゆうに超えるだろう。
高坂の細い腹部は妊娠初期のように膨らみ、腰の括れがなくなっていた。
「お腹ゴロゴロなってるよ~お嬢様~」
野次が飛ぶように、その腹部からは時おり唸るような鳴動が漏れる。
しかし高坂の瞳はなおも凛とし、敵大将である倫子を見据えていた。
倫子の方は苦しみなどないため、余裕でシリンジを握る。
『溜まってるみたいだねぇ佳織ちゃん。飲み会でご馳走貪りすぎちゃった?
 かおりっていうぐらいだからうんちもいい香りがするのかな?
 …な、わけないよねぇ。くっさいうんちブリブリひり出してね。
 表情から出す穴の動きから、全部撮ってあげるからね』

倫子が言うように、この撮影には幾台ものカメラが使われているようだった。
小学生の頃は一箇所だけだったが、今は四方八方から高坂の痴態が浮き彫りにされている。
まるで本物のAVだ。
表情を、乳房を、秘裂を、肛門を、舐めるように撮影される高坂は、どんな気分になることだろう。

508: マケイヌ      16/21 2010/03/15(月) 03:42:34 ID:16k1RZls

「おら早く立てよぉ、ボテ腹嬢ちゃん」
「はは、足プルップルしてる!」
どれほどの量が入れられただろう。
高坂の腹は妊娠したように膨らみ、立ち上がることも困難な有様だった。
『うんこしたい?佳織ちゃん』
倫子に気付き、睨もうとするがすぐに臀部を押さえて顔をしかめる。
『もう漏れそうなんだ。いいよ、トイレに行かせてあげる。
 …ただし演習問題がひとつ。
 あの子のアナルを舐めて、絶頂を迎えさせられたらOKよ』
倫子は意地の悪い提案をしつつ、部屋の中で最も小汚いガン黒ギャルを指した。
ギャルはげらげら笑う。
「え~やだ~お尻なんか舐められるのぉ?」
舐めるほうに抵抗のある品のなさだ。
高坂も当然躊躇うが、唸りを上げる腹で選択の余地などなかった。
何しろ入った水が多すぎて、歩くだけでも内腿にせせらぎが漏れているのだから。

高坂は四つん這いで腰を突き上げたギャルの元へ倒れこむように辿りつき、
縋るようにその尻穴に鼻を近づけた。そして、うっと息を詰まらせる。
「えー何その反応。腹蹴り破るよ?」
「あんたじゃーしょうがないって。病気でも持ってんじゃないの」
ギャルに対しても罵声が浴びせられる。
どうやら仲間内でも不衛生と取られているようだ。

高坂は目を閉じて臭気に耐えたあと、震える舌をギャルの尻穴に近づけた。
嘗め回し、唾を垂らし、舌をねじいれ。様々に嬲りまわす。
「おーきもちい気持ちい。天国だわこれ」
ギャルはのほほんと感想を述べた。
高坂は必死だ。内股になり、便意を堪えながら必死に尻穴にしがみつく。
しかし無情にも、その太腿に張り手が飛んだ。倫子だ。
『ねぇ、内股とかやめてよ。画のインパクトがないでしょ、がに股にして。
 それから、手は膝の上。舌だけで逝かせなさい。』
高坂は信じられないと言った風に目をむいて振り返った。
しかし倫子を一目見ると、観念したように股を大きく開き、手を膝に乗せる。

509: マケイヌ      17/21 2010/03/15(月) 03:43:04 ID:16k1RZls

「ひゅー、いい格好だね!」
「ほんと、お嬢様がんなカッコで汚ギャルの尻嘗め回すとか、感動的で涙出るわ」

散々に囃し立てられながら、高坂はがに股で、手を膝に乗せて尻穴を嘗め回す。
カメラが高坂の顔を映した。
目を閉じて一心不乱だ。額から汗が噴出して美麗なメイクを落としていく。
結った髪と華やかなリボンが痛々しい。
カメラが遠景に戻る。高坂の豊かな乳房が振り乱されている。
乳房がアップになる。乳首が少し立っているのか、四角い。先端から汗が散っている。
次に脚が映る。細い脚はがに股を保ったまま、摺り足のように重心を変えていた。
内腿から汚液が溢れ、太腿の途中から零れ、あるいは膝裏を通って踵のほうまで垂れていく。
茶色い。
俺はショックを受けた。あの高坂佳織といえど、人間なのだ。それはそうだ。
それでも、現実にショックを受けた。あの高坂が。
並みの人間ならとっくに瓦解しているだろうが、彼女は強烈な自制心でそれを押さえ込んでいるらしかった。
しかし溢れるものは溢れる。
カメラは残酷にも高坂の肛門をアップで抜いた。
当たり前だが汚れていた。幾筋も茶色い汚液が溢れ出し、小指大に開いた尻穴から泡のようなものが吹き出ていた。
その泡が弾け、尻穴に黒い空洞ができたあと、ごぽっと茶色い汚液が垂れていく。
桜色をしてはいたが、それは紛れもない女神の排泄の孔だった。
カメラはもうやめろという俺の念など無視し、その尻穴をアップで撮り続ける。
だからその限界の様子もコマ送りで把握できた。
高坂の後ろ髪がフェラをするように前後した。激しく嘗め回しているのだろう。
イッて、お願いだからイッて!そんな悲痛な叫びが聞こえるようだった。
そこから3秒。
膝に乗せられた手が膝頭を強く鷲掴みにした。僅かな肉がへこんでいる。
抗っているのだ。狂おしい衝動をなんとか誤魔化そうと。
さらに8秒。
尻の穴が喘ぐように激しく開閉しはじめた。泡がいくつも生まれ、汚液が溢れ出る。
限界だ。
『バケツバケツ!早く!!』
倫子の叫びと共に、がに股の脚の間に青いポリバケツが突き出される。
崩壊はそれと同時だった。

510: マケイヌ      18/21 2010/03/15(月) 03:46:42 ID:16k1RZls

桜色をした慎ましい尻穴が一気に開ききり、まず茶色い汚液が噴出した。
じょぼぼぼぼ、とバケツに嫌な音をさせたあと、さらに固形物の塊がいくつも溢れ出す。
水飛沫が強く3度、弱く1度響く。
高坂の腹筋が一息入れたかと思いきや、終わらない。再び汚水が溢れる。
じゃあああ、ぶすっ、じゃあ、じゃああ、ぶすぅっ。
溢れては途切れ溢れては途切れ、合間に放屁の音まで加わってそれは長く続いた。
明らかに20歳娘の腸に入れるのには不適正な量だったのだと思わされる。
バケツ淵の黒い線が上がっていくと共に、高坂の腹部は従来の細さを取り戻していく。
感動的なほどに明確な変化だ。
最後に放尿のように長い汚液の噴出が終わった後、ようやくにして排泄は終わった。
高坂は座り込む気力さえないのか、ギャルの腰に縋りついて喘いでいた。まるで出産を終えた妊婦だ。
その後ろでは、世にも残酷な品評会が行われていた。

「くっさ~い!女の子が出していい匂いじゃないんですけど!!」
「いくらなんでも溜まりすぎでしょ。よっぽどご馳走がっついたのね、あのお嬢様」
「なんか酒臭いね。あ、飲み会帰りか」

少女達が口々に囃し立てるのを、高坂は瞼を震わせながら耳にしていた。
しかし、彼女がそのまま放心していることはできなかった。
『何休んでるの?はやく、もう一度。――ちんちん。』
倫子がエネマシリンジを手に仁王立ちしている。
高坂はもう終わっただろうと言いたげに目を見開いていた。
『ダメ。演習問題失敗。水はまだまだあるんだから、できるまでやるわよ』
そういうと高坂を蹴り飛ばし、むりやり仰臥させるとシリンジを突っ込んだ。

その後彼女は、本当に何度も同じ事を繰り返させられた。
腹が膨れ上がるまで注がれ、がに股で排泄し、6回目でとうとう立てなくなって横ざまに倒れこんだ。
涙と鼻水でぐずぐずになった顔に一人の少女が尻をすりつけ、
他の少女は暴れる高坂の脚を掴み、半開きになった尻穴に指をつっこんでむりやり水を吐き出させた。
もうすでに水しか溢れない下肢はぐったりと投げ出され、まるで強姦された後の様だった。

511: マケイヌ      19/21 2010/03/15(月) 03:48:31 ID:16k1RZls



窓に映る景色もすっかり暗くなり、高坂をいたぶった少女達も一人また一人と映像から姿を消す。
場はお開きのムードに思えた。
しかし倫子だけはただ一人、縛り上げた高坂を前に黒い執念を燻らせ続けていた。
周りに人がいなくなった途端、その執念はさらに悪い方へ増幅したように思える。

高坂は脚をM字にするように広げたまま、その両の足首と手首を結び合わされた。
大股を開いたまま身動きのしようもないまま、高坂は倫子と見詰め合って苛まれ続けた。
倫子は最初、延々と高坂の尻肉を指でほじくっていた。
2本指を入れ、かき回し、開き、抜いて、入れた。
わざと空気を入れるようにしているらしく、高坂の肛門がぶすっと空気を放つたび笑った。

散々に指で弄繰り回した後、倫子はかなり球の直径のあるアナルパールを取り出した。
『憶えてる…?小学生の時…あんたに使ったわ。あの時は…お尻が小さくて入らなかった。
 今はどうかしら』
倫子はどこか枯れた様な声で途切れ途切れに言う。
カメラが頭上で固定されている為に顔がわからないが、言いようもなく不気味だった。
太いアナルパールが肛門にねじり込まれる。
高坂は口を結んでそれを受け入れた。
『入るのね…すごい。さすがはあんたね……抜くと気持ちいいかな。やってみよう…』
倫子はぶつぶつと呟くように言ってパールを抜き出す。
完全に頭のいっている人間の挙動に思えた。
高坂も彼女を見つめながら、表現しがない不可解な表情をしていた。
パールは太さのある分強烈なのか、高坂はパールが連続して引き抜かれるたび腿を震わせる。
『ねぇ、どう。うんちしてる気持ち?うんちとどっちが気持ちいい?』
倫子は変わらず淡々と質問を繰り返す。

パールが易々と抜き差しできるようになると、最後に倫子はバイブレーターを取り出した。
映像で見ている俺でさえ目を疑う大きさだ。
しばらく目をとろんとさせていた高坂も、これには驚愕の顔を浮かべた。
『凄いでしょ…ネットで見かけた時からずっと、あんたにぶち込みたいって思ってた。
 あんたのお尻に。私には絶対入らないだろうけど、あんたは大丈夫。私より上なんだから』
ぶつぶつと呟きながら、亀頭部分からすでにありえない太さをもつそれを無理矢理に高坂の尻穴へ押し込んでいく。
高坂は苦しそうだ。
どのぐらいの抵抗があるのか解らないが、映像では少しずつ、少しずつ飲み込まれていく。

512: マケイヌ      20/21 2010/03/15(月) 03:49:32 ID:16k1RZls

ディルドウの7割ほどが飲み込まれると、もうそこからは力を入れても進まなくなった。
限界と思って高坂が大きく息を吐く。
しかし倫子はそんな高坂の身体を抱え起こすと、ディルドウの底を固定し、ずんと高坂の身体を下へ降ろした。
「あああっ!!!」
高坂が叫び、腰が跳ね上がる。乳房が揺れた。
『すごい…8分目まで入ってる。ここが高坂さんの奥の奥なのね。
 ……あ、そうだ。』
倫子はまたも呟くと、部屋の隅から見覚えのあるフックを取ってくる。
『懐かしいよね、これ。せっかくだし、これでおまんこの奥の奥も見よっか』
そう言ってベルトを引っ掛ける。
見慣れた光景、秘唇のぱっくりと開いた様が現れる。しかも今は、尻穴にも長大なバイブが刺さっているのだ。
高坂はどうする事もできずに羞恥に眉をしかめた。
縛られたまま直腸を異物に満たされ、さらに同性に性器奥を覗かれるのはどんな気分だろう。
『お尻のバイブがしっかりおまんこの底を盛り上げてるわ。面白い』
倫子はうっとりした様子で声を上げ、直腸のバイブを引き抜いた。
高坂が息をつくのと同時に、再びそれを叩き込む。高坂の手足が縮こまる。

『ふふ、よっぽど気持ちいいんだ。
 …ねぇ高坂さん、私前から気になってることがあるの。
 女の人って、おまんこ開かれたままお尻を嬲られ続けると、どうなっちゃうのかな?
 ……教えてよ、天才の高坂さん。』

じゅくっじゅくっと尻穴から音をさせつつ、終わりのない抽迭が始まった。
そこからは異常だった。
まったく同じ光景が繰り返される。
たまに休息をとるものの、それ以外は高坂と倫子が互いを見つめたまま、尻穴への陵辱が延々と加えられる。
俺はそのそら恐ろしい光景をただ見ていることに耐えられず、ビデオを早送りにする。

かなり飛ばしても、まだ同じ光景が続いていた。
細部は違っている。目を見開いて倫子を睨んでいた高坂の目は細まり、目尻から涙が流れていた。
開ききった彼女の秘部からは門渡りのほうに蜜が漏れていた。
それが飛ばしていた長時間の中、高坂に起こった変化。
さらに飛ばす。
変わらない。床に滴る愛液や汗の量は違うが、大差はない。
膣の中はとっくにとろとろだし、アングルも一切かわっていない。
乳首がすこし尖りを増しているかもしれない。
試しにしばらく見る。
ぐちゃっぐちゃっぐちゃっぐちゃっぐちゃ…ぶりぃっ。
腸液だろうか、粘りの強い抽迭の音が延々と続く。
呆れるほど続いたなかで、1度だけ深く入れられた高坂の腸奥から下痢便のような音が漏れた。
この上なく恥ずかしい生理現象だ。
しかし、もうそれに高坂も倫子も反応しない。互いを凝視しながら、また淡々と抜き差しを繰り返す。
まるで達人の斬り合いだ。
俺はさらに末恐ろしくなり、早送りの画面でそれを見守る。

513: マケイヌ      21/21 2010/03/15(月) 03:50:49 ID:16k1RZls

どれぐらい飛ばしただろうか。早送りの画面でも明らかなほどに高坂が暴れるシーンがあった。
少し巻き戻してみる。

「もぉやめてえええええっ!!!!
 おねがいもおやめてよおおおおおおおおおっ!!!!!!」

音割れするような絶叫がいきなり耳に飛び込んできた。高坂だ。
斬り合いを演じていた一方が、とうとうその横腹を斬り裂かれた瞬間だ。
最もそれは出来レースだった。片方は始めから手足がなかった。当然の結果だ。
高坂がどれほど耐えていたのかは状況が物語る。
明るいと思ったら、映像の中ではすでに朝日が昇り始めていた。初めは真っ暗闇だったはずだ。
高坂の顔の横には吐瀉物がぶちまけられていた。
突かれすぎて吐いてしまったのだろう。大きさからして3回は吐いたはずだ。
吐瀉物は唇から顎、喉、そして美しい左乳房にまでかかってしまっていた。

それら全てを耐えた高坂が、今敗北の絶叫をしたのだ。
しかし、倫子は応えない。鯉のように暴れる高坂を押さえつけ、尚も秘部と尻穴を弄繰り回す。
高坂はなお絶叫している。

俺は怖くなり、さらに飛ばした。
飛ばして、停止し、しかし思い直してさらに飛ばす。
すると大きな動きもないまま映像は急に途切れた。ビデオカメラの電池がなくなったのか。
ほっとして巻き戻し、あの絶叫のあたりから巻き戻す。
あれがピークだった。
そこからは高坂も落ち着きを取り戻し、静かに喘ぐばかりだった。
やはり電池切れらしく、映像は何も盛り上がらない所でふっと暗転する。

何だ、終わりか。

俺がほっとした直後、画面に一瞬だけ何かが見えた。赤?
しかし確認するまでもなくビデオは完全に終わってしまう。
俺はどうしても気になり、そこを巻き戻した。暗転した3秒後、文字が見える。
赤い文字。

『 かのじょを 
     たすけなかったのは
                おまえだ 』

最後のシーン、それはその赤文字の裏に、透けたような写真が一枚撮影されているものだった。
写真は明らかに日本ではないスラムの中、乳首とクリトリスにピアスを嵌めた、高坂だった。

514: 名無しさん@ピンキー 2010/03/15(月) 07:08:03 ID:iloyZnI7
SUGOI!!

515: 名無しさん@ピンキー 2010/03/15(月) 08:55:45 ID:ZoNdhfUQ
倫子こわすぐるっ…gkbr
描写も凄いが最後ので鳥肌立った。GJ!

517: 名無しさん@ピンキー 2010/03/15(月) 11:11:53 ID:8DuNjaUv
神キタコレ!
もうね、金取っていいレベル。つか取るべきむしろ払いたい。

久々に商業をも超える神作品読んだわ、マジGJ!
もうGJなんてありきたりの賛辞じゃ足りない、GODJOB!

518: 名無しさん@ピンキー 2010/03/16(火) 00:20:18 ID:eWkj4fsK
これだから2chは止められない。

519: 名無しさん@ピンキー 2010/03/16(火) 20:18:37 ID:/CkjvEPn
やべぇ

グロすぎたんだが良かったとも思えた

なんとも言えん

520: 名無しさん@ピンキー 2010/03/18(木) 19:50:32 ID:NPuS2GNG
一番怖いのは、一週間前まで事件と無関係だったはずの主人公にまでビデオが配られてる件だよな。
誰が配ったの?っていう。
祐二が主人公を売ったのかもしれないし、成人式での会話を聞かれて倫子にマークされたのかもしれん。
どっちにしても主人公終わったな

533: 名無しさん@ピンキー 2010/04/24(土) 08:18:43 ID:q6rNJcmt
>>520
もしかしてこのビデオ、主人公に見せるためだったのかも
救える(救えた)のは主人公だけ、なんて


【アナル開発エロ小説・SS】ひたすらひたすらねちっこく、執拗にアナルを調教してくる元同級生の嫌な女・・・

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ほっこりした後はレズいじめでシメをw
ただのイジメだけでなく、こんな色々な変化球を混ぜてくるとは・・・
レズ調教で強気女堕ちは何度も言うが最高やな!
■25分 ■約14079文字

【陰湿】レズいじめ2【ドロドロ】より


81: 名無しさん@ピンキー 2012/09/02(日) 00:57:12.96 ID:ow6khVE2
一作投下します。ダークで、スカトロ成分配合。14レス予定。

82: 上海の片隅で    1/14 2012/09/02(日) 00:58:16.08 ID:ow6khVE2

澤田 寛子(さだ ひろこ)は煙管を咥え直し、今一度の煙を噴き上げた。
古い中華宿の天井近くに靄が立ち込める。
まだ齢20であるとは思えぬほど、寛子の所作には若さがない。
それは、彼女の荒みきった内面が滲み出るかのようだった。

彼女は、知人を売ったのだ。
日本で無計画に重ねた借金の末、数多の暴力団と諍いを起こし、上海に逃げ延びた。
しかしその上海でもまた金銭トラブルは尽きず、今や完全に闇組織の手先だ。
人身売買のネタを提供するよう強いられた彼女は、自らの知る最高のカードを切った。
中学時代の級友、鶴和 瞳(つるわ ひとみ)だ。
級友とはいえ、寛子には瞳とさしたる接点があった訳でもない。
むしろ、当時から小悪党でしかなかった寛子にとって、瞳は遠くで輝く太陽の如き存在だった。

瞳にはカリスマ性がある。
実家はさほど裕福でないにも関わらず、令嬢然とした清楚さと凛々しさを兼ね備えていた。
名の示す通り、目尻のくっきりした意思の強い瞳をしており、横暴で鳴らすクラスのガキ大将ですら、
瞳に問い詰められれば俯きがちに口ごもるばかりだ。
その瞳の発言力は絶大で、喧騒の沸き起こった教室内でも、瞳が一喝すれば即座に静まる。
それは彼女の苗字とかけて、『鶴和の一声』と呼び称された。

そうしたカリスマ性とはまた別に、単純に女としての男子人気も相当に高い。
中学時代からすでに七頭身以上あり、体操服を押し上げるようなDカップを有していた。
そもそもにして艶やかな長い黒髪や、凛々しく整った顔立ちとくれば男受けが悪いはずもない。
学校内では密かにファンクラブすら存在していた。

この瞳こそ、寛子の知る中で『最も上等な女』。
刺青の上海マフィアに凄まれた寛子は、この瞳を売春婦として上納する約束で場を切り抜けた

83: 上海の片隅で    2/14 2012/09/02(日) 00:58:44.59 ID:ow6khVE2

資金と人脈を貸し与えられた寛子は、早々に動く。
人を使って、女子大生となっていた瞳の周辺を嗅ぎ回らせ、徐々にその環境を狂わせた。
瞳の持つ正義感を利用して、彼女の目に触れる範囲で問題を起こし、
首を突っ込んできた瞳に美人局の要領で罪を被せる。
それを契機として彼女とその家族への脅迫を繰り返し、両親を一時的に監禁する。
さらに幼い弟にも被害が及ぶ旨を伝えたところで、ついに瞳は自ら人身売買の条件を呑んだ。

上海郊外にある安宿で一ヶ月間の性感調教を受けた後、マカオに渡って特殊浴場で働くこと。
その際初めての客に対し、自らの純潔を売ること。それが条件だ。
これを聞いた上海マフィア達は歓喜した。
写真を見せた時には半ば信用していなかった彼らも、海を渡ってきた本物の瞳を見て、その上等さを確信したのだ。
マカオの“上客”達もそれは喜び、瞳の処女を掛けて盛大にオークションを開いた結果、
実に20万元(約250万円)で競り落とす者が出た。
競りにかけられた娘には他にも見目のいい北欧娘・アジア娘が複数いたが、瞳はその中でも頭一つ抜けた目玉商品だ。

こうした一大ビジネスの仕込みとも言える瞳の調教は、寛子自身に任された。
理由はいくつかある。
一つに、瞳という上玉を紹介し、追い込んだ立役者である事。
一つに、寛子と瞳とは昔馴染みの仲であり、瞳の抵抗も少なかろうと思われる事。
一つに、瞳のクールで気の強い美貌に我を忘れる男が現時点ですら多く、
男に調教を任せてしまうと、何かの間違いで処女を奪おうとする恐れがある事。
そして、最後にもう一つ。
寛子自身が、瞳に対する強い嗜虐性を見せており、瞳の調教を熱望している事だ。

初めはマフィアに脅されての苦肉の策であったこの行為が、いつしか寛子の中で強い興奮材料となっていた。
あの遠く眩い存在であった瞳を、貶め、蕩けさせ、異国の風呂屋へ沈める。
いざ可能となってしまえば、その禁忌は堪らなかった。

84: 上海の片隅で    3/14 2012/09/02(日) 00:59:12.08 ID:ow6khVE2



「じゃあな、頼んだぜ。くれぐれも膜だけは傷つけんなよ、20万元だぞ」

瞳を連れて来た刺青男は、そう言って扉を閉める。
中華宿には寛子と瞳だけが残された。

「はぁい、久しぶりー。『鶴和の一声』の鶴和 瞳さま」
寛子は薄笑いを浮かべながら瞳を見つめる。
瞳はすっかり変わり果てた寛子を訝しげに見つめていたが、やがて思い出したように目を見開く。
そして次の瞬間には、全てを悟ったように顔つきが鋭くなる。
「……全部、あんたなの……!?」
拳を握り締めながら問う瞳にも、寛子は余裕を崩さない。

「あー、覚えててくれたんだ?光栄だねぇ。
 んなコワイ顔しちゃって。中学の頃っておまえに睨まれると、みーんなびびっちゃってたよね。
 でも、今はそんなの効かないよ。
 あたしに何かあったら、さっきみたいな刺青の人らが来て、おまえボコられちゃうのよ。
 あれのパンチは痛いよー。一発で顎が砕けて、二度と戻せなくなった娘もいるし」
「…………っ!!」
寛子が告げると、瞳は奥歯を軋ませながら、静かに拳を緩める。
「そうそう、それでいいの。今のおまえはさ、調教を受けるメスブタなんだよ?
 なーんでもあたしの言う事聞くの。そう納得ずくでここ来たんでしょ?」
「……は、い」
屈辱的に返答する瞳を見やりながら、寛子は近くの革椅子に腰掛ける。
「じゃあさ、ブタが服着てるのってオカシイよね。すぐ脱いでよ」
残酷な命令に、瞳の目じりがぴくりと反応する。
その様子を堪能しつつ、寛子は繰り返した。
「脱げ、つってんの。ブタ」
寛子の言葉にいよいよ不快感を露わにしつつも、瞳は命ぜられた通り服に手をかける。

ファーコートに、薄手のハイネックセーター、タイトジーンズ……。

蜂蜜色の照明の元で露わになった裸体は、かつての期待をそのまま成長させた、実に見事なものだった。

85: 上海の片隅で    4/14 2012/09/02(日) 00:59:30.60 ID:ow6khVE2

寛子は椅子から立ち上がり、無造作に瞳の身体へ触れ始める。
まずは左手で右の乳房を鷲掴みにし、手の平から溢れる肉に驚きを示した。

「ふはっ、でっか。これE……いやFカップはあるよね。すれ違いざまに振り返られるでしょ。
 しかも柔らかいし。脂肪が全然硬化してないんだね、いいなぁー」
乳房を弄びながら、さらに脇腹、背中と撫で回し、尻肉を鷲掴みに。
「うん、安産型、安産型。客受けいいよ、デカ尻は」
そしてついに、指は逆三角の繁みへと潜り込んだ。
「ここが、おまんこ……あたしと同じ場所についてるんだ。って、当たり前か。
 なにせ中学の頃のパリッとしたイメージだと、おまえのおまんこって想像つかなかったからねぇ。
 でも、今日からはここを毎日とろとろにしてあげるよ」

寛子はそう告げ、一歩下がって再度革椅子に腰掛ける。
そして横柄な態度のまま、瞳に向かって顎で下方を示した。
「さて、じゃあ調教はじめよっか。まずはブタとしてのアイサツからね。
 そこに跪いて、あたしの足の指舐めてよ」
言い放たれた言葉を聞き、瞳の顔にいよいよ怒気が増した。
しかし、聡明な彼女は逆らえないことをとうに理解しているはずだ。
寛子は足を組んで静かに待った。瞳の決断の時、屈服の瞬間を。

やがて、瞳は静かに膝を曲げ、這うように四つ足をついて寛子の元に歩み寄った。
そして、舌を這わせる。
「っふふ、あは、あっははははは!!いいよ、いいよぉメスブタちゃん!!」
寛子は笑い声を上げた。
あの瞳を下僕扱いしている現状が、愉快なのだ。
「んむっ……ん、あう、ふぇえあっ……」
幾度も執拗に舌を這わせ、憎い元クラスメイトの足指に唾液を絡ませていく瞳。
その瞳の顔を足裏で汚し、時には足指で鼻を摘みあげて屈辱を与える寛子。
裸の下僕と、着衣の主人。
「おいしい?メスブタ」
「…………はい、おいしい…………です」
素肌同士で触れ合いながらも、そこにある立場の差は絶対だった。

86: 上海の片隅で    5/14 2012/09/02(日) 00:59:53.52 ID:ow6khVE2

数分後、瞳はベッドの上で三角座りのまま脚を開く格好を取らされていた。
寛子はその正面におり、口惜しげに睨み付ける瞳の表情や、丸ごと晒された恥部を携帯で撮影している。
撮影した写真は時おりどこかに転送されているようだが、行き先を寛子が明かすことはない。
「可愛い弟くんに送ってるのかもよ?」
寛子がそう告げると、瞳は露骨に苛立ちを見せる。

しばし撮影を続けた後、寛子は銀色をした烏口のような器具を取り出した。
「これ知ってる、メスブタちゃん?クスコっていって、おまんこ拡げて中まで丸見えにする道具なの」
寛子はそう告げて瞳の表情を愉しみながら、器具の先端にローションを垂らしていく。
そして隙間なく閉じた瞳の秘裂を指で開き、ゆっくりと挿入を開始した。
「ひゃっ……!!」
小さな叫びと共に、瞳の身体が震える。
冷ややかなクスコは着実に瞳の恥じらいへと入り込み、押しひらく。

「へぇー、すごい綺麗なピンク。保健の教科書に載ってる写真みたい。
 これがファンクラブまで出来てた人のおまんこかぁ。
 処女膜もバッチリ残ってるし、子宮口も奥の方でお堅そうにしてるねぇ」

寛子はクスコに拡げられた秘部を撮影しながら、様々に評を述べる。
瞳は開脚したまま後ろに手を付く格好で、ただ時が過ぎるのを待っているようだった。
しかし、恥辱はこれだけでは終わらない。
膣からクスコを引き抜いた寛子は、続いて瞳に背を向けるよう命じたのだ。

訝しみながらも這う格好を取った瞳は、やがて尻穴にローションが塗布された瞬間に目を見開く。
「ちょっと、そこは違……っ!」
「違わないよ。おまんこが客に予約されてる以上、むしろこっちが調教のメインなんだから」
寛子は淡々と告げ、十分にローションを塗布した菊輪へとクスコの烏口を押し付ける。
秘裂以上の抵抗があるものの、銀色の器具は少しずつ少しずつ、瞳の腸内へと入り込んでいく。
「あっ……ぐぐ、いぎっうう゛……っっ!!」
さしもの瞳もこれに声を殺しきる事は叶わず、歯を食いしばって悲鳴を漏らす。
そうして数分にも渡る格闘の末、ついにクスコはその先の全てを腸内へと潜り込ませた。

「よーし、じゃ行くよ?」
寛子は汗まみれで息を荒げつつ、力強くネジを捻る。
瞳の腸粘膜が空気に晒されていく。
「くう……っ!!」
屈辱的な瞳の声を愉しみながら、寛子は満を持して肛門の中を覗き込む。
そしていよいよ口元を緩めさせた。
「うーわ。ちょっと瞳さまぁ、なによぉこれ、奥の方にうんち詰まってんじゃん!
 あっはははは、『鶴和の一声』の瞳さまの腸内も、結局はこんななんだ!?
 うわぁ、すっごい。ファンクラブとか作ってたヤツ全員に送信したいんだけど」
寛子はこの上なく上機嫌で携帯のフラッシュを焚き続ける。
決定的な瞳の弱みを掴んだように。
「っ……!!!」
瞳は限界まで拡げられた尻穴を覗き込まれ、撮影されながら、頬を紅く染めて指を噛んでいた。
20年という人生でも最大の屈辱だろう。
しかし、恥辱の調教はここからが本番だ。

87: 上海の片隅で    6/14 2012/09/02(日) 01:00:40.95 ID:ow6khVE2

調教を受ける間、瞳には一切の自由がない。
食事もトイレも、入浴する場合さえ、必ず寛子と共にだ。
特に初日の夜、瞳は寛子の手によって、体中を必要以上に清められた。
丹念なシャンプーに始まり、手にオイルをたっぷりとつけて10分以上も腋の下を揉み込んだり、
乳房を泡塗れで捏ね回したり。
腕を泡まみれにしたまま、瞳の股に通すように扱く行為は特に長く続けられた。

「ほぅら気持ちいいでしょこれ、ソープの技だよ。内腿は特に敏感だからね」

瞳は肩幅に脚を開き、手をついた壁を静かに見つめるばかりだが、反応はしていたようだ。
最終的に寛子は、腕に石鹸とはまた違うぬめりが纏い付いている事に気付いたのだから。

歯を磨く行為すら、後ろ手に拘束した上で寛子が行う。
飼育される立場にあることを身に染みて理解させるためだ。

「せっかくだから、歯磨くついでにキスの講習したげるよ。
 ……ほら、こうやって歯茎に沿って舐めて、舌の付け根もくすぐって。
 それから何より、口の天井部分の上顎。
 ここを優しーく……ふふ、ほぅら、今ゾクッとしたでしょ?」

寛子は瞳の顔を覗き込みながら、執拗にその口内を撫でまわす。
瞳は確固たる意思を秘めた視線を返しながらも、口の端から唾液を零し、されるがままになるしかなかった。

この屈辱的な一日の中で、それでも瞳には、唯一心の拠り所となるものが残されている。
日本にいる幼い弟との電話だ。
しかしその唯一の安らぎさえ、無条件に与えられることはなかった。

「そう、あの怖い人達はもう来てないのね、良かった。
 ご飯はちゃんと食べられてる?お姉ちゃんが置いて行ったお金で、足りそう?
 …………そっか、寂しい、よね。……うん。
 そのうち、帰るから……。お母さん達も戻ってくるから。だから、いい子で待っててね」

瞳は憂いを帯びた表情で、出来るだけ優しく弟に語りかける。
椅子に腰掛けたその下半身には、陰核を中心としてローターが這い回っており、
さらに膣の浅い部分を寛子の指が刺激しているにも関わらず。

「全然やらしい声上げないなんて凄いじゃん、ブタ。」
通話を終えた瞳に、寛子が囁きかける。
「まぁ……」
そう言いながら寛子が繁みの中に指を割り入れると、瞳の身体がぴくりと反応する。
「さすがに、勃っちゃったみたいだけど」
探り出したクリトリスを弄びながら囁く寛子。
それを口惜しそうに睨みながらも、瞳の身体は敏感に反応する。
寛子は口端を吊り上げた。
「ふふ、こりっこり。今日はここを皮の上から責めただけだけど、
 明日からはクリキャップで完全に皮捲り上げて虐めてあげる。
 堪らず声出ちゃう方に、5000円ね」

88: 上海の片隅で    7/14 2012/09/02(日) 01:02:14.56 ID:ow6khVE2


2日目からは、本格的な調教が始められた。
まずは壁に設置された『日本人の平均サイズ』のディルドウを用いてのフェラチオ練習。
とはいえ、舌遣いなどのテクニックは知識として流す程度だ。
そもそも瞳は処女性や、『風俗嬢らしくなさ』を売りにするタイプであるため、
始めから高度なフェラチオテクニックは必要ない。
そうしたものは客を取るうちに仕込んで貰えばいい。
それよりも寛子が強いたのは、より瞳の惨めな部分が曝け出される『イラマチオ』だ。

「お゛っ、おぶっ、ごあっ…!!おぐ、ごぉおお゛っ、ごェッ!!!」
室内に凄まじいえづき声が響く。
瞳は予想以上にえづき声の大きなタイプらしい。
いつものよく通る凜とした声とはかけ離れた、胃臓の煮立ったような声を漏らす。
両の手首を後ろで縛られたまま、丸出しの豊かな乳房を揺らし、しとどな唾液を滴らせて。

「普段えらくクールぶってる割に、意外とえづき汁多いんだねぇ。ほぉら、顎から下ドロッドロ」
寛子は瞳の後頭部と顎に手を添え、巧みに角度を調節しながらディルドウを咥えさせていた。
それにより瞳は、常にその瞬間で最もつらい角度での喉責めを受けることとなる。
ゆえに、決壊は避けられない。

「っげ、ぉおあ゛っ!!」

短い叫びと共に、ディルドウの中腹から質量のある液が流れ落ちて行く。
床に響いた柔らかな音で、それが吐瀉物だと知れた。
寛子は一旦瞳の頭を引き、ディルドウを口から抜いて呼吸ができるようにする。
「はぁ、はあ、はっ、がはっっ、ああ゛ッ……!!」
瞳は寛子を見上げて訴えかける。
吐いてしまったのを見ただろう、もう終わりにしろと。
しかし、寛子はそれを意に介さない。
瞳の呼吸が落ち着いたのを見計らい、再び頭を固定してディルドウに押し付ける。
「がぉおごお゛お゛っ!?」
瞳の喉から信じがたいという非難めいた呻きが漏れた。

鼻が潰れるほど、根元の根元までディルドウを呑み込ませ、蛙の潰れたような呻きを堪能する寛子。
耐え切れずに瞳の喉が蠢いた瞬間、ゆっくりと頭を引き戻し、再びゆっくりと押し込んでいく。
「一度吐いて喉が弱っちゃうと、こういうゆーっくりの方がツラいんだよねぇ」
寛子は遠い目をしながら“作業”を繰り返す。
深く押し込み、ゆっくりと引き抜く。
深く押し込み、ゆっくりと引き抜く。
それを延々と受け続けては、イラマチオ経験の浅い瞳に耐え切れるはずもない。

「おお゛う゛ぇええ゛え゛っ!!!えお゛っ、うううんげごおあぁ゛!!
 あごぉっ、ごおお゛お゛お゛お゛う゛ぇえええ゛え゛っっ!!!」

瞳は幾度にも渡って眼を見開き、眉を顰め、嘔吐した。
後ろ手に縛った縄がギギと軋み、黄褐色の吐瀉物が白い乳房を汚していった。
半ば白目を剥いている時さえあった。
それを繰り返すうちに、少しずつ瞳に変化が表れ始める。
初めの頃こそ怒りに震えて寛子を睨んでいたものだが、
やがてその凛々しい眉と目尻が下がってくる。
気付いたのだ。
ディルドウを受け入れ、喉奥を開くコツを習得するまで、この地獄から逃れる術がないと。

「ふふ、いーい顔になった。女の子が置かれた状況を理解する瞬間って最高だねぇ」
寛子は瞳の横顔を覗き込みながら、恍惚の表情を浮かべた。

89: 上海の片隅で    8/14 2012/09/02(日) 01:02:44.39 ID:ow6khVE2

3日目は朝方から晩まで通して、薬に身体を馴染ませる調教が行われる。
X字の磔台に手足を拘束したまま、薄桃色のローション状のものを秘裂に塗り込めるのだ。

「ちょっと、何よそれ!おかしなクスリじゃないでしょうね!?」
不安からそう叫ぶ瞳に対し、寛子は淡々と薬を塗り込めていく。
「もしそうだったとして、だったらどうだっていうの、メスブタ?
 おまえが客を取る場所じゃ、必ずこれを使うんだよ。
 どうせ中毒になるんだから、意地張るより、早く慣れた方が楽だって」
片手で瞳の細い腰を抱え込み、もう片手で秘部に薬をすり込む寛子。
時おり目の前の乳房を口に含みながら、淡々と昂ぶらせていく。

指遣いそのものはゆったりとしたものだが、技巧は優れていた。
同性ならではの巧みさで、親指で陰核をなぞり、他の2本指で膣内の性感帯を舐りまわす。
それにより、瞳は幾度も幾度も、小さな絶頂へと持ち上げられていた。
薬そのものの効果も興奮剤として確かにあり、身体を芯から切なく火照らせる。
技巧と薬の効能がない交ぜになり、もはや数えるのも億劫なほど蜜を零している事を、
他ならぬ瞳自身がよく理解していた。

夜も更け、尻肉から太腿へかけての痙攣がどう力を込めても止まらなくなった頃、
ようやくにして長い嬲りは終わりを迎える。
最後に、寛子が満面の笑みで見せた秘部の撮影写真を見た時、瞳は顔を強張らせる。
初めのころとは別物のように紅く熟れ、捲りあがるようになった秘裂。
内腿のみならず足首にまで無数に滴り落ちる愛液。
股下の床に広がった、雑巾でも吸い取りきれないほどの蜜溜まり。
どう楽観的に見ても異常なほど、感じすぎている。

「すっごいねぇ。これからしばらくは、一日おきにしてあげるよ」

寛子のその言葉を、瞳は表情の上でこそ聞き流したが、心の内では震えていた。

90: 上海の片隅で    9/14 2012/09/02(日) 01:03:09.03 ID:ow6khVE2

4日目には、浣腸が施された。

「物好きな客には、浣腸して30分は我慢しろって言ってくる人が結構いるからね。
 そういうニーズに応えるために、今のうちから訓練しとかないと」

寛子はそう告げながら洗面器に牛乳を注ぎ入れ、エネマバルーンの端を浸す。
そして尻を掲げて這う瞳の尻穴へと、もう片方の栓を埋め込んでいく。
シミ一つない尻肉が栓を呑み込んだところで、いよいよ注入が始まった。
寛子は持ち前の嗜虐心でもって、シュコ、シュコとリズムよくバルーンを握りつぶす。
「くぅっ……!」
生涯初めての浣腸を受ける瞳は、冷えた牛乳が入りこむ度に伸びやかな脚を震えさせていた。
しかし手首を後ろで縛られているため、それ以上の反応はできない。

「どう、屈辱的でしょ。メスブタ」
「……別に」

寛子の意地の悪い問いを、瞳は冷たく撥ねつける。
だがそれを聞いても、寛子はただバルーンを握ってさらに追い詰めるだけ。
対する瞳は、いよいよ張り始めた腹を抱えながら耐えるしかない。
腹の鳴りは、ぐるる、ぎゅるるる、という異質なものになっている。
そしてその間隔もまた、刻一刻と短くなっている。

「お願いですからうんちさせて下さい、って惨めったらしく哀願したら、許してあげるよ」
空になった洗面器へ、また新たに瓶入りの牛乳を注ぎながら寛子が告げる。
「だ、誰が……!!全部あんたのせいで、私も、潤矢も……!!」
「へぇ、そう。あれぇ、ちょうどその可愛い潤矢くんから電話だよ。
 いつもより早いね、何かあったのかも。出てあげなよ」
寛子は傍らの机で鳴り始めた携帯を取り、通話ボタンを押して瞳の顔の横へと放り投げた。
瞳は一瞬動揺を露わにしたが、すぐに表情を入れ替える。

「……潤、どうかしたの?お姉ちゃんに電話する約束の時間より、ずっと早いよ?」
姉の顔を見せる瞳を見下ろしながら、寛子はさらにバルーンを握り込む。
もはや瞳の身体は尻といわず脚といわず細かに震え続けており、
呼吸も荒く、顔や背中に滲む脂汗も尋常ではない。
限界は容易に見て取れた。
それでもなお出来るだけ冷静に、弟の不安を受け止める瞳。
それを目にして、寛子の嗜虐心が燃え上がった。

91: 上海の片隅で   10/14 2012/09/02(日) 01:03:37.77 ID:ow6khVE2

「あれぇ瞳ちゃあん、こんなぶっといアナル栓嵌めてるのに、もう牛乳漏れてきてるよ?」
大声で状況を報告し始めた寛子に、瞳が驚愕の表情を向ける。
その顔が面白く、寛子はさらに声を張り上げる。
「お腹すんごい膨れちゃったねぇ、瞳ちゃん。腸の中に牛乳、どれくらい入ってんだろね、これ。
 最初の日にアナル拡げて確認した日から、大きい方は一回も許可してないからねぇ、お腹苦しいね」
寛子の言葉に、電話の向こうの少年も戸惑っている様子だ。
瞳は携帯を必死に見つめながら首を振った。
「あ、じゅ、潤、気にしなくていいよ、何でもないから!
 それよりさっきの話、もっと詳しく聞かせて?」
弟の悩み相談に話題を切り替える瞳の後ろで、寛子はなおも続ける。
「お腹の音がすごいねぇ、ぐるぐるぎゅるぎゅるって、これ下痢のときの音だよね。
 もう限界なんでしょ。お尻だけじゃなくておまんこまでヒクついてて、みっともないよ」

しばらくして電話が切れた後、瞳は獣のように吊り上がった目で寛子を見上げる。
「なぁにメスブタ? 調教する立場の人間として、何か間違ったことでもした?」
悪びれもせず答える寛子に、瞳は額の皺を深めた。
「最ッ低ね、あんた……」
「そうだね、最低だね。でもこれから部屋の中で糞ぶち撒けるあんたは、そのさらに下だけど」
寛子はそう言って瞳の腕を掴み、むりやりに立ち上がらせる。
そして柱に寄りかからせた後、その足元にバケツを置いた。
瞳の脚は痙攣するように震えている。
「さぁ、たっぷり出しなさいな」
そう言って寛子がエネマバルーンを引き抜いた次の瞬間、ついに決壊が始まる。
「く、うふううぅぅう゛っ!!!!」
どれほど瞳が口惜しがろうとも、限界を超えた状態での排便は止まらない。

大股を開いた蹲踞の姿勢で、瞳は恥辱を味わい続けた。
濁流のようにあふれ出す牛乳に、4日以上も溜め込まされた便が溶け出している。
その排泄の様子を、寛子は嬉々として撮影し続けていた。
遠目からの一枚、床に膝と片手をつきながら接写の一枚、側面に回っての一枚……。
瞳はそれを、俯きがちになりながら受け止めるしかなかった。

恥辱の排便がようやく止まった所で、寛子は携帯を一旦置いて薄いゴム手袋を嵌める。
そしてその先端にローションを小さくつけ、瞳の脚の間へと潜り込ませた。
「あ、やっ!」
一瞬の後、瞳の拒絶の声が響く。
原因は、排泄を終えたばかりの尻穴に入り込む指だ。
「や、やめてよ!」
「なぁにそれ、やめてください、でしょ」
「…………や、やめて、ください」
「ふふふ、いーや。出すもの出していい感じにユルんでるねぇ、次はココ開発しよっか」
尻穴を弄りながら囁かれたその言葉は、瞳の表情を不安で塗り潰した。

92: 上海の片隅で   11/14 2012/09/02(日) 01:04:01.47 ID:ow6khVE2

「ほぅーら、気持ちいいでしょ。お尻の穴が、しつこく指締め付けて来てるよ?」

瞳の肛門の中で2本指を蠢かし、寛子が囁く。
ゆっくりと指が引き抜かれると、小さく開いていた肛門は再び隙間なく窄まる。
未使用を印象付ける、桜色の窄まり。
その皺の一つ一つを寛子の指がしばし撫で回し、再び肛門内へと潜り込んでいく。
それが先ほどから延々と繰り返されていた。

瞳は、ソファに腰掛け、両脚を大きく開いて寛子へ肛門を晒す格好を取っていた。
その眼にはアイマスクが付けられており、否応なく感覚を研ぎ澄ませている。
肛門を指で弄くられながらも、瞳の引き結んだ唇からは声が漏れない。
ただ、尻穴から続くふっくらとした腿裏は、肛門から指が抜かれるたびに強張っていた。

寛子は言葉もなく、淡々と瞳の尻穴を指で刺激していく。
そして肛門の皺が疲れたように開き始めた頃、床から道具を拾い上げた。
アナルバルーン。
浣腸に用いたものとは違い、先端の風船を膨らませる事で肛門を拡張する為のものだ。
その先端を瞳の肛門へと潜り込ませた後、寛子の指が数度ポンプを握り込む。
瞳の腰がぞくりと震えた。
シュッ、シュッと空気が送り込まれる度に、明らかに瞳の動揺が増していく。
腰が苦しげに揺らめき、呼吸が荒くなり。

「反応しはじめてるねぇ。腸の中でバルーンが膨らむのって、堪んないよね。
 お腹が圧迫されて、実際の大きさの何倍にも思えちゃう。
 でもその苦しさが、段々と快感になってくるんだよ」

寛子はそう囁きかけながら、限界まで拡張しては弛緩させ、を何十度と繰り返した。
脚の間から覗く瞳の腹部が一面の脂汗にまみれた頃、瞳は別の道具も用い始める。
腸の中で弾けあう色とりどりのローター。
肛門用に作られたアナルバイブ。
真珠状の球が連なったアナルパール。
それらを少しずつ太さを増しながら、押し込んでは引き抜き、押し込んでは引き抜いた。
時には深くまで押し込んだまま、排便の要領で自ら“ひり出させる”事もあった。
肛門責めの最中に秘唇がひくつくと、そこを指で開いてわざとらしく匂いを嗅ぐ事もした。
尻穴からそれなりの太さのアナルビーズが垂れ下がっている瞬間を撮影もした。
特にこの撮影は、視界が遮られている事もあり、瞳の心をよく惑わす。
そして惑えば、瞳はその分だけ感じていくようだ。

恥辱の肛門調教は夜から始まり、カーテン越しの空が白んでもなお続いていた。
床にはローションと体液に塗れた多様な責め具が転がり、責めの執拗さを物語った。

朝日の差す中、寛子は瞳の肛門の下にガラスボウルを構え、腸一杯に詰め込んだ玉蒟蒻を受け止めている。
「にじゅうさん、にじゅう、よん、ご。にじゅう、ろく……」
瞳がひり出すのに合わせ、出た個数をカウントしながら。
ぶりゅ、ぶじゅっと音を立てながら吐き出されていく玉蒟蒻。
それは朝陽を受け、瞳自身が分泌した腸液に塗れて妖しく光る。
間近でボウルを構える寛子には、さぞやよく見えることだろう。

「さんじゅうきゅう、よんじゅう。これで全部か。
 あはは、まるでマラソン終えた後みたいな呼吸だねぇメスブタ。
 玉蒟蒻を40個も詰め込まれて、それをひり出すのは気持ちいいでしょ。
 それだけでイッちゃったんじゃない?」
寛子が茶化すと、瞳は荒い呼吸を必死に押し留めながら眉根を寄せる。
「は、排泄の穴で逝くわけないでしょ……」
そう強がりはするが、寛子にはそれが滑稽だった。
彼女には余さず見えているのだ。
何時間にも渡る丹念な肛門調教の末、涎を零すかのように愛蜜を滴らせる秘部が……。

93: 上海の片隅で   12/14 2012/09/02(日) 01:04:22.36 ID:ow6khVE2

膣口と肛門。その性感調教は、連日連夜、休みなく続けられた。
食事中も、入浴中も、睡眠の最中でさえ、常に快感を得続けている。
薬の効果で不快感はない。
それこそが、瞳にとっての最大の不安要素ではあったが。

瞳はしばしば、床に座ったまま、がに股の格好で大きく脚を開かされた。
そして数時間ばかり、クリトリスと陰唇の周辺をマッサージ器で刺激され続ける。
「んっ……んン、んっ……く、ふう……!!」
瞳の唇からはすぐに甘い声が漏れた。
黒髪から汗を垂らし、てらてらと濡れ光る秘部に視線を落としながら。

そうして充分に瞳を昂ぶらせた後、寛子は口元に笑みを浮かべながら張り型を手に取る。
かなりの太さを持つものだ。
それを秘裂に押し当て、僅かずつ押し進める。
「っつ……!!」
瞳の眉が顰められた。
寛子の指はさらに張り型を押し進め、ついに秘裂を割り開いて内部へと侵入させた。
しかし、深くは入れない。
極太の張り型を、あくまで浅い部分でのみ動かし続ける。
処女を奪わない事が大前提の調教であるからだ。
しかしその浅い動きはかえって残酷な焦らしとなり、瞳にもどかしさを与えているようだった。

「すごいねぇ。初めは1cm入れるのも無理だった太さなのに、大した進歩だよ」
寛子が張り型を動かしながら、しみじみとした口調で告げる。
張り型は、瞳のあふれさせる大量の愛液に抽迭を助けられていた。
指も、瞳の股座も、木の床も、全てがぬるぬるとした愛液に塗れている。

「中学の頃、何十人の男子がこの蜜を妄想してただろうね。
 このどんどん滲み出てくる蜜の一滴が、数千、数万で売れちゃったかも。
 ほんと馬鹿馬鹿しいよね。
 おまえだって所詮は只の女。バイブであそこ捏ねくり回されたら、普通に濡れる。
 何も特別じゃないし、何も特別視するような違いなんかない。
 皆それに気付いてなかったんだね」

寛子はそう語りながら、瞳の頬が染まるのを愉しんでいた。
美しい女の肉体を変革しながら、同時に精神をも劣化させる。
それが寛子の生き甲斐なのだ。

94: 上海の片隅で   13/14 2012/09/02(日) 01:04:49.38 ID:ow6khVE2

膣へ深く入れることができない分、直腸の方は連日奥の奥まで開発された。

極太のディルドウを床へ立て、瞳に自ら腰を下ろして肛門へ挿入させる。
入り込む始めの一瞬は苦戦するが、そこさえ抜ければスムーズに行くものだった。
「ちゃんと奥まで入った?じゃ、そのまま屈伸ね」
寛子は淡々とそう告げる。
瞳はその言葉に従って、肛門に極太のディルドウを受け入れたままで屈伸運動を始める。

肛門からは、すぐにじゅぶじゅぶと潤いのある音がしはじめた、
膝を屈伸させるたび、瞳の豊かな乳房が揺れる。
眼を細め、口を半開きにしている表情は一見つらそうに見えるが、
実の所は快感が勝っているのだろう。
そう感じるように、寛子が調教してきたのだから。

「そこでストップ。」

ディルドウが直腸の一番の奥まで入り込んだ瞬間、寛子が鋭く告げる。
すると瞳の腰がぴたりと止まった。
腸の最奥で極太を押し留める、これはかなりつらい。
瞳は息を詰まらせ、膝頭を細かに震えさせていた。
寛子はあえてゆっくりとその瞳の傍に寄り、両肩をぐいと押し下げる。
「んぅうっ!!!」
瞳の小さな呻きが聞こえ、直後、触れた肩がぶるりと震える。

「あれぇ、もしかして今、お尻の穴埋め尽くされて絶頂しちゃったの?
 排泄の穴で逝くわけない、とか強がってた人が。
 変態体質だよ、変態体質」
寛子の嘲りに、瞳はたちまち頬を紅潮させていく。
「あ、あなたがそういう身体にしたんでしょう」
気丈な瞳でそう返しはするものの、彼女が先ほど見せた反応は、
まず間違いなく絶頂のサインだ。
それが解っている寛子は、勝ち誇ったように笑う。
調教はすべて彼女の思惑通りに進んでいた。

95: 上海の片隅で   14/14 2012/09/02(日) 01:05:14.06 ID:ow6khVE2

ディルドウだけでなく、ペニスバンドを用いての生身でのアナルセックスも併せて行われた。

ベッドに手を突かせ、高く掲げさせた右脚を肩に担ぎながら、体を横に開く形でのアナル責め。
さらにその姿を、部屋の壁面に設えてある姿見で本人に直視させる。
やはり肌を触れ合わせながら生身で犯されるのは最も羞恥心を煽るのか、
この責め方の時が最も膣からの愛液が分泌されやすい。
それを知った上で、さらに寛子は駄目押しの薬を塗りこめる。
力強く貫きながら、空いた手で傍らの机にある秘薬を掬い取り、秘部へ。

「あっ、ああう、あうっ、ふぅああああう、あうっ!!!」

瞳の喘ぎが艶かしさを増していく。
肛門を犯される快感と薬の効果で、刻一刻と愛液も滲み出していく。
毎日繰り返している行為だ。

「おまえもずいぶん、お尻で気持ちの良さそうな顔ができるようになったもんねぇ」
寛子は耳元で囁きかけながら、極太のペニスバンドを一旦引き抜く。
そしてそこに、改めてたっぷりの媚薬ローションを垂らしかけた。
ディルドウに薄桃色のとろみが滴っていく様が、一片の曇りなく姿身に映りこんでいる。
さらに狂わされるのだと悟って、瞳の顔が青ざめていく。
「さすがに絶望的な顔になったじゃん。でも、まだまだこれから。
 ……っと、これぐらいでいいかな。じゃ、飛んじゃいましょ」
寛子は満面の笑みでローションの瓶を置き、両手でしっかりと瞳の腰を抱え込む。
そして再び、深々と貫き始めた。

「はぐううううっ!!!」

責められている尻穴と、薬で火照りきった秘裂の快感がない交ぜになる。
気高さで耐え切れる限界を振り切るのは、いつもこの辺りだ。

「あ、あはっ、ああ、あああ、はあああうあはぁ、……ぁあ”っ」

ゾクゾクッと瞳の背中が震え上がり、秘部から潮が噴き上がる。
一度そのスイッチが入ってしまえば、今の瞳はもう止まれない。
呂律も回らず、ただその柔らかな身体を震えさせながら腰を振りたくるばかりだ。
弟からの電話にも応えられない。

『おねえちゃん、おねえちゃん、どうしたのっ!?
 聴こえないの、ねぇおねえちゃん!!
 最近、変なメールが一杯くるんだ。おねえちゃんがいじめられてる写真がついてるんだ。
 あんな写真、ウソだよね?おねえちゃん、ぶじだよね。すぐにかえってくるよね。
 ねぇ、こたえてよぉ、へんな声ばっかりださないでよぉ、おねえちゃん……!!!!』

幼い少年の声が受話器の向こうに空しく響く。
しかし、もはや瞳にその声は届かない。

「あああ、しゅご、ひゅごひいいいぃっ……!
 うで、うでがおくまりぇ、しゅっごいおくにきてうううっっ……!!」

執拗なアナルセックスの果てに、緩みきった後孔へ腕さえも捻じ込まれ、
そのまま腰を持ち上げるような被虐を受けながら愛液を垂らし続ける。
苦しげな中で、幸せ一杯の表情を浮かべて……。


                               終わり

96: 名無しさん@ピンキー 2012/09/02(日) 09:35:08.24 ID:TZXeDc4o
>>95
gjエロいね

97: 名無しさん@ピンキー 2012/09/04(火) 09:45:03.05 ID:kncUvVpZ
gj!!!

98: 名無しさん@ピンキー 2012/09/06(木) 07:45:26.22 ID:JRZX6i2f
やっぱ女のいじめはいいね
同性ならではの容赦のなさと、ねっちこいいやらしさがエロのポイントだな
女同士の浣腸とフィストをやられる側の屈辱がよく伝わってくる
同性にやられるってものすごくキツそうで素晴らしい
強制的に体を洗われるシチュもなかなかよかった
このあとどうなってしまうのかとても気になる
マカオなんかより愛着の沸いた寛子が購入してもっといじめたり・・とかねぇかなw
なにはともあれGJと言わざるをえない

【エロ小説・SS】最愛の彼氏と結婚したいけど・・・姑と義妹の性的いじめに耐えられそうにない・・・

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えー、今日も今日とてレズいじめ。
今回は学校物ではなく、姑や義妹によるドロドロ系。
しかしお義母さんはなんでシャワカンなんて知ってるんすかね・・・
■10分 ■約5376文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】より


613: 若嫁無惨 2010/10/05(火) 02:41:10 ID:iymIM73e
黄色い光の照らす浴室の中、一人の女がタイルに這うようにしている。
若い女性だ。
大和撫子、という言葉の似合う、白い肌に艶やかな黒髪の女性。
彼女は這いながら苦しげにしていた。
原因は、彼女の後ろに座す老いた女だ。

女は執拗に若い女の股座に指を差し入れていた。
よく見れば、その指は秘裂ではなく、排泄の穴にくじり入れられている事が解る。
女性は尻の穴に指を抜き差しされ続けているのだ。
「うっ!……くンん、うんッ……!!!」
女性は明らかにそれを嫌がっている。
しかしながら、彼女がはっきりと拒絶することはできない。

責め手の女は、彼女の姑なのだ。
彼女は結婚を前にこの家に花嫁修業に来ている嫁なのだ。
ゆえに、何をされても抗う事は出来ない。
女性は本当に夫となる男を愛しており、結ばれたいからだ。


女性……葉月には親が居ない。
高校に入ってすぐに親をなくし、以来、喫茶店のアルバイトで食い扶持を稼いでいた。
喫茶店は後に夫となる男が通う大学のすぐ傍にあった。
毎日コーヒーを飲みに来る育ちの良い男と、純朴なウェイトレス。
その恋物語は美しいものだった。

しかし、男が葉月と結婚すると申し出た時、当然男の親は反対だった。
特に母親はヒステリックになって拒絶した。
父親も内心では反対だったが、一応息子の意を汲んで一つの条件を出す。

『1年の間外国に留学し、帰国してなお結婚の意志が変わらないならば認める』

と。
父親は若い頃の恋は火照りのようなものだと考えていた。
しばらく距離を置き、冷静になれば気持ちも変わるかもしれない。
もしも一年もの間会わず、それでも決心が変わらないのであれば、
その時は認めてやろう。
父親は母親をそう説得し、同時に葉月が外国へ追っていかぬよう、
花嫁修業と称して葉月を屋敷に軟禁する事を提案したのだ。


葉月の苦難の日々は、そうして始まった。

614: 若嫁無惨 2010/10/05(火) 02:41:45 ID:iymIM73e

四つん這いになった葉月の尻穴に、ぬとっぬとっと姑の指が抜き差しされる。
そうして散々に辱めた後、姑は指を引き抜いた。
粘ついた液が蕾と指の間で糸を垂らす。
姑は指先を大仰に嗅ぎ、わざとらしく顔を歪ませる。
「おおお、臭いくさい。どうやったら女がこんな匂いを出せるの?
 身体の中がこんな匂いのする女を、あの子にやらなきゃならないなんて!」
姑の言葉に、葉月は目を閉じて震える。
「ごめんなさい、お義母さん……」
そのお義母さんという言葉に、姑の眉間の皺が深くなる。

「全く、今日もこれが必要みたいだね」
姑はそう言ってシャワーのヘッドを外し、ホースを剥き出しにした。
その行為に葉月の顔色が変わる。
「いや、お、お義母さん!そうはもう、本当にいやなの……っ!!」
葉月は首を振って拒否するが、そんな願いが聞き入れられる筈もない。

姑は葉月を浴槽の縁へ覆い被さるようにさせ、その尻穴に無理矢理ホースを捻じ込んだ。
葉月の目がきゅっと閉じられる。
姑は強く蛇口を捻った。
「ん!」
キュー……という水が水道管を流れる音の後、葉月の腰が跳ね上がる。
相当な勢いで冷たい水が流れ込んできたのだ、当然の反応だ。
姑はホースの先を押さえたまま葉月の様子を窺う。

葉月は浴槽の淵を掴み、目を固く閉じて耐えていた。
細い括れがみるみる平坦になっていく。
やがて葉月の太腿がぶるぶると震え始めた。
「も、もうだめっ!!!!」
「まだよ、まだまだ入るでしょう」
葉月の必死の叫びにも、姑の表情は変わらない。

615: 若嫁無惨 2010/10/05(火) 02:42:10 ID:iymIM73e

さらに水が葉月の腸内に入り込み、腹が妊婦のように膨れ上がる。
歯を食いしばる葉月の顔はいよいよ苦しげになり、腕まで震えはじめる。
痙攣する太腿が浴槽をゴンゴンと叩いた。
「いたい、いたい!!もう本当に無理ぃっ!!!!!」
やがて尻の穴からホースをよけて水飛沫が噴き上がる段になると、ようやく姑がホースを抜いた。
たちまち超過分の水が尻穴から噴き出て行く。
「我慢なさい、お前のトイレはここよ。間違えたら承知しないからね!!」
姑は洗面器を葉月の足元に置いて告げた。
洗面器には「ハヅキ」の名前が書かれており、家族用の物とは分けられている事が窺える。
葉月は堪らない様子で洗面器に屈みこみ、排泄を始めた。
ぶじゃああああっ、という音がする。
それは初めこそ泡を立てる透明な水だったが、すぐに茶色い色がつき始める。
それどころか黒い固形物までもが浮いているではないか。
「おお、汚い。見たくもないわ!」
自分がそう仕向けたにも関わらず、姑は葉月の排泄を見下すように嘲った。

洗面器一杯に体温でぬるま湯となった汚液を噴出すと、葉月はそれを隣にあるトイレに運ばされる。
浴室を出て、トイレの引き戸を指先で開けて。
今にも洗面器から自らの汚液が零れ落ちそうな焦り、他の家人に見られるかもという恐怖。
その板ばさみで慎重に焦る、という矛盾した動きで洗面器を運び、トイレに流す。

風呂場へ戻れば、なおも姑がホースを握って待ち構えている。
さぁ、お尻を出しなさい」
姑は低い声で命じた。葉月が躊躇っていると、今度は厳しい声で叱る。
「あなたのお腹の中を綺麗にしてあげてるんでしょう!?何よその態度は、ええっ!?」
葉月は脅える。
ヒステリックじみた気迫もそうだが、義理の母の機嫌を損ねる事が何より恐ろしい。
葉月は先程と同じように浴槽に覆い被さり、片手で自ら尻穴を開く。

「お、お願いします……!!」

その惨めたらしい姿に姑は満足げに笑い、慎ましい蕾へホースの先を押し込んだ。

616: 若嫁無惨 2010/10/05(火) 02:42:39 ID:iymIM73e

ぶりいいぃぃぃっ!!!!

浴室に壮絶な音が響き渡る。5度目、葉月が洗面器一杯の排泄を行ったのだ。
すでに固形便はなく、何もかもが水に溶けた下痢便となっている。
匂いもそれはそれはきついものだ。
「ほら、呆けてないでさっさと捨てに行きなさいな。臭いんだから!!」
姑に急かされ、葉月は半泣きになりながらそれをトイレに流す。
「お……お願い、しま、す……!」
ホースを構える姑に、葉月は6度目の浣腸を涙ながらに乞う。
依然ならせいぜい2,3回で終わったこの責めが、今日はひどく執拗だ。
水を入れられる前から葉月の腸内は激しく鳴り、しくしくと痛む。
だが姑はそんな様子を知りながら、なおホースを葉月の後孔に突き立てた。
「くう、うんん……!!」
葉月は唇を噛み締めて痛みと冷たさに耐えた。

ただでさえ大量浣腸とは身体にいいものではない。
それを立て続けに6度、いくらなんでもやりすぎだ。
「おええっ……!!」
葉月は吐き気を覚えた。腹の底が水で腐ってしまうようだ。
体中が痙攣し、冷や汗に塗れる。
「何なの、しゃんとしなさい!」
浴槽に縋りつくように腰を崩す葉月を、姑が叱りつける。
その直後、ホースの刺さったままの葉月の尻穴から破裂音が響いた。
「あ、でっ、でるっ……!!」
ホースを伝うように流れるのは、茶色い下痢便。
余りに執拗な浣腸に、とうとう堪えきれなくなったのだろう。
姑が目を剥いた。
「……は、葉月さんっ!!!」
姑はいきり立ち、浴槽にもたれかかる葉月の頭を掴んで湯船に沈めた。
「があっ!!がぼがぼっ、がばっ!!!ごっ、ごべんばばい、ごべん……あぶ、ぶごぼっ……!!」
葉月は水責めの苦しさに喘ぎながら、何度も何度も姑に謝り続けた。
何度も、何度も。

617: 若嫁無惨 2010/10/05(火) 02:43:22 ID:iymIM73e

姑との恥辱の入浴が終わると、葉月は髪を乾かしに離れの自室に向かう。
外国へ行った男の部屋だ。
「うっ、ううっ……!!」
恥辱の記憶が甦り、葉月は髪を乾かしながら涙する。
髪を撫でる暖かさに、遠い日の男の温もりが重なった。
枕に残る彼の匂いを嗅ぐと涙が止まらない。

記憶の中で、彼はいつだって優しく微笑みかけてくれる。
心から愛した人。一緒に居たいと思える人。
彼に愛される為にこの命があったのだ、と信じられる存在。
あと9ヶ月、270日余りであえる。
そんな希望は、心の支えにはなり得ない。

最近は夜眠るたび、同じ夢を見る。
帰国した彼が、外国人の女性と幸せそうに現れる夢。
あっちにも、大事にしてやりたい子が居てさ。
彼はそう言って葉月を家から追い出すのだ。
手紙もメールも禁じられた葉月はただ、それが正夢でない事を祈るしかない。
いつまで正気が保てるだろう。
姑からの陵辱は日を追って酷くなっている。このままでは腸が壊れてしまう。
それに……

トントン、と部屋の戸がノックされる。
葉月はそれに表情を強張らせた。
部屋の戸が音を立てて開き、女子高生らしい少女が姿を現す。
「おねーぇちゃん。あっそっびっましょ♪」
彼女はそう言って扉を閉めた。
その手には、様々な道具の入ったビニール袋が提げられている。
彼女は夫となる男の妹。
葉月と同じく離れに部屋がある少女だ。

新妻が性的にいびられていることを目敏く察したらしく、
こうして夜になるたび意地悪く嬲りに来る。
「渚ちゃん、もう、やめよう?」
葉月は今でも一応、そう問うてみる。
子供ゆえの純真さに賭けてだ。
しかし根っからのいじめっ子気質である少女は、
「いーやっ♪」
満面の笑みでそう答える。

618: 若嫁無惨 2010/10/05(火) 02:44:04 ID:iymIM73e

「おーすっごい、ビンビンになってる。こんなになるんだね、女って。」
少女は葉月の陰核に強力なマッサージ器を当てながら呟いた。
ブゥゥーンとただ事ではない低い音を発するそのマッサージ器の先端では、
なるほど真っ赤になった陰核が小指の先程に勃ち上がっている。
時折りびくん、びくんっと震えているのも見て取れる。
陰毛がすべて反り上げられているので丸見えだ。
その下の秘裂には、少女が学校からくすねてきたビーカーの口が刺さっている。
ビーカーの中にはすでに割れ目の奥からあふれ出す愛液が溜まっている。
それがある目盛りを超えるまで、この陰核への嬲りは続くのだ。

「んんああああああ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!」

葉月は絶叫していた。
手足をベッドの四隅に括り付けられ、逃げられない。
そのままベッドを軋ませ、腰を跳ね上げて暴れ回る。
振動ではち切れんばかりに勃起し、愛液で幾層にもぬめった陰核にマッサージ器を当てられ続けるのだ。
何十回のクリトリス絶頂を迎えているのか、もう葉月にだってわからない。
腰が跳ねまくる。
脚が意思とは全く無関係にびんっ、びんっと硬く筋張る。
陰核もマッサージ器の圧力に負けじといきり勃ってしまう。恐らくそれ一回が一度の絶頂だ。

絶頂。絶頂。絶頂。絶頂絶頂、絶頂絶頂絶頂。

葉月の頭には白い火花が乱れ散っていた。
目は見開いたまま涙を零し、口からは犬のような息遣いと叫び、そして首筋を覆いつくすほどの涎。
花園の奥からもどぷどぷと蜜が溢れているのが見なくともわかる。
それはビーカーに溜まり、或いはガラスのそれを伝ってシーツをおねしょの後のように濡らしているだろう。
実際、愛液に混じっておしっこも相当出ているはずだ。
今どのぐらい溜まっているのだろうか。
そんな事を少女に聞くまともさはもう葉月にはなく、ただ叫びながら身体を跳ねさせるだけだ。
「すごぉい、まるでケダモノみたい。あーんなに純朴そうなひとだったのに。
 ほぅら、こうするとまたビクビクする♪」
少女は楽しそうに葉月の秘部を弄ぶ。

619: 若嫁無惨 2010/10/05(火) 02:44:37 ID:iymIM73e

膣に差し込まれたビーカーが白く濁った本気汁で重くなると、いよいよ少女も新たな責めに移る。
マッサージ器を止め、代わりにそのマッサージ器本体と同じぐらい長大なバイブを取り出した。
葉月の虚ろな目が揺らぐ。
「見えてる~?前から言ってたの、ついに今日届いたのよ。
 おねえちゃんが昨日までもうやめてよって泣いてたアレより、さらに2センチもぶっといの♪」
少女が楽しそうにビーカーを引き抜き、その本気汁をたっぷりとバイブに降りかけて笑う。
そして濡れそぼったアワビのような葉月の大切なところへ、思い切り挿しこんだ。
「んあッ!?」
潤みきった膣奥へ叩き込まれる、硬い亀頭の感覚。
葉月はそれだけで達してしまう。
「あははっ、突いただけでイっちゃったんだ。ポルチオがすっかり開発されてるみたい。
 いいよぉ、その調子でエロエロになったらぁ。兄貴も喜ぶって。一緒にガンバローね♪」
少女があっけらかんと笑い、極太のバイブを抜き差ししながら電源を入れ始める。
葉月の産道の中、長大な質量が激しく振動を始める。

「いやっ、いやああああっ!!いまっ、今はダメなの!!いっ、いきっ過ぎてて、頭がぁ!!
 いやあ、やめて渚ちゃん!渚ちゃんダメっ、やめてよ、わたしを殺す気なの!!
 渚ちゃん本当にもう、だめっだめえええええぇええええっっっっ!!!!!!!」

蕩けた子宮口をごんごんと突き上げてくる硬い質量。
捲れ上がる陰唇の気持ちよさ。風に揺らされるだけで表皮のそそけ立つ陰核。
膣の形を変えながら抜き差しされる快感。
それら濁流に呑み込まれて凄絶な顔を晒しながら、葉月は噴き散らす。
脳が真っ白に塗り潰される。

その雪原の彼方で、いつも笑っていた最愛の男が背を向けた。


                      終わり

620: 名無しさん@ピンキー 2010/10/05(火) 02:45:20 ID:iymIM73e
ムラムラして書いた。擬音があればなんでも良かった。
一度も推敲していない

621: 名無しさん@ピンキー 2010/10/05(火) 19:00:53 ID:BzE5SR1/
ぶっちゃけ・・・最高!

622: 名無しさん@ピンキー 2010/10/05(火) 20:29:22 ID:jhHV4V7F
……いい!

623: 名無しさん@ピンキー 2010/10/06(水) 05:18:00 ID:ov4OzGda
ベネ!

624: 名無しさん@ピンキー 2010/10/06(水) 13:51:51 ID:R3m+m+51
・・ッ! ・・・!? ・・・・おk

【エロ小説・SS】胸糞注意だけど、好きな人は好きなひたすら陰湿なイジメSSをどうぞ・・・

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ただひたすら陰湿なイジメが続く胸糞系なんで苦手な人は注意。
個人的にはやっぱりハッピー☆エンドが好きだけど、
たまーにこういうひたすら薄ら暗い話は読みたくなるw
■15分 ■約8031文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】より


727: 名無しさん@ピンキー 2012/01/20(金) 23:26:52.98 ID:M+sVk+HF
携帯から。便器の縁に無理矢理キスさせるのがメイン。誤字脱字めんご。

「……あ」
「くすくす…おはよう。今日も懲りずに登校なんてアンタいじめられるのが好きな変態なの?」
少女が教室に入った瞬間にいつものいじめリーダーが絡んできた。
「おはよーそのちゃん!今日も上履き無いんだぁ?かわいそうだねぇ!」
「なんだ、そのか今日も来たんだ?ミジメでウザイんだから死んじゃえばいいのに」
配下の二人もそのかに罵声を投げ付ける。
「そもそもアンタが学校にくるなんて生意気よ。私達が構ってあげてるんだから感謝しなさいよ」
学校生活が始まって一月程でそのかはいじめの対象になり、毎日変わらずにいじめに遭ってきた。
罵声、弁当のぶちまけ、服隠し等。数え切れない程のいじめに遭いながらも、そのかは負けずに登校する。その態度がさらにいじめを悪化させていった。
「そういえばアンタの上履きトイレにあったわよ。取ってくれば?」

ザックをロッカーに入れ、そのかは悔しさを耐えてトイレに向かう。硬く冷たい冬の廊下の感触が足に伝わる。
「私達も手伝ってあげる」「わたしも!」
そのかの後を三人が付いてくる。その間も悪口が飛び交っていく。
負けない。とそのかは唇を噛み締めた。

トイレの一番奥の部屋。バリアフリー云々で四人が入ってもまだ余裕がある。
便器の中にそのかの上履きは突っ込まれていた。完全に水に濡れた状態になり、これでは上履きとして機能しない。
「あちゃーこれじゃー履けないね!ざーんねーん!」
「んーでも汚いんならそのかにお似合いじゃない?」
そのかにとって何足目の上履きかわからない。ただ、今回は燃やされたわけではないから多少なりともマシだった。
そのかはため息をつき、便器に突っ込まれた上履きを悲しそうに見つめた。
「ちょっと!アンタの上履きで便器汚れたじゃない!綺麗にしてよ!」
「えっ…」
理不尽な要求にそのかは困惑する。本来掃除は毎日押し付けられているのので言われる筋合いは無い。
「き、綺麗にって…」
「雑巾ならあるじゃない」
配下の一人がそのかのスカートを引っ張った。
「あー紺色だし汚れ目立たないから大丈夫かもねー!ナイスアイデア!」
二人の言葉にそのかは青ざめた。今日は体操着が無いので、そんなことをしたら着る物が無くなってしまう。
「…っ!いやっ!」
さすがにそのかも抵抗する。
が、三人が相手ではどうしようもない。
「やっすい下着。恥ずかしくないの?」
「そのちゃんは白派だよねー」
「汚いんだから茶色でも穿けば?」
下着姿にされたそのかに罵声が飛ぶ。
「…お願いっ、返してっ…!」
涙声になりながら懇願するそのか。
「まずは便器から上履き出さなきゃね」
そのかを無視し、リーダーがスカートを折り畳む。そのスカートを使い手が汚れないように上履きを取り出した。便器に溜まる水によってスカートが汚れていく。
「あ、あぁぁっ…」
先程まで自分が穿いていたスカートを目にして、そのかはか弱く嘆いた。

728: 名無しさん@ピンキー 2012/01/20(金) 23:27:59.74 ID:M+sVk+HF
「これは後で使うとして…スカート汚れたから便器掃除できなくなったわね」
濡れた上履きとスカートを部屋の端に投げ捨てる。
「ブラウスも使っちゃおっかー?」
「もっといいのあるじゃん。ほら。」
配下の一人がそのかの顔を指差した。
「なるほどっ!みたいみたいー」
「あ、えっ…?」
いきなり指差され戸惑うそのか。だがすぐにその意味を理解した。
「…っ!!いやあぁっ!」
だが逃げる暇もなく組み伏せられ、便器の前に正座させられてしまう。
「やだぁっ!お願いっ…!」
「ちゃんと便器綺麗にしなさいよ。まずは舌で舐めてくれない?」
三人はそのかの懇願を無視して、便器の縁に顔を押し付ける。
「やあああっ!やだあああぁっ!」
「じゃあ無理矢理顔で掃除させよっかー?髪とかほっぺとか使っちゃおうかなー!そのちゃんの肌綺麗だから汚しがいあるもんね!」
配下が追い打ちをかける。
「いやぁっ、…やだっ…やだよぉ…」
便器を目の前に耐え切れなくなったそのかは一筋の涙を流す。
「あはははははっ!便器の前で泣くなんてアンタ本当に馬鹿ね!アンタなんか便器と同じよ!」
「そのちゃん便器だってー似合うー!」
「ちが、うっ…!わた、し、んぶうっ!」
そのかの唇が便器に触れた。その瞬間絶望と悲しみがそのかを包み込んだ。
「んむんんんーっ!!!」
始めてのキスは好きな人としたい。そんな乙女心を無惨に打ち砕かれ悲しみの涙が溢れる。
「んんっ、っぅううう……」
「そのちゃん便器とキスできてよかったね!汚い同士とってもお似合いだよー!」
配下の言葉がそのかを暗闇の渦に蹴落とす。
「ぷぁっ!んむーっ!」
そのかが暴れたために一瞬離れたがすぐに便器とのキスを再開させられる。
「んむぁっ!やああっ!んむぐぅーっ!」
「駄目よ。綺麗にしなきゃ。舌が嫌なら唇で綺麗にするのが礼儀でしょ?」
何度も繰り返される便器との強制キス。
「むぇえっ!やっ!ふぐっ!むーっ!」
時折歯がぶつかり心以外の痛みも加わる。
「やらっ…んっむぐぁっ!ひぐ、むぅ!」
口に広がる便器の味という絶望。
「たすけ…ぶぅむぅっ!たす、ぐむぁむっ!」
そのかの顔が涙と悲しみで更にぐちゃぐちゃに濡れていく。
「ふぶぁああっ!や、めってぇ…ああぅ…」
ようやく押さえられていた力が弱まる。
「そのかのわりにはなかなか情熱的なキスだったね」
「ぅ…あぁ…ひ、どい…わた、し…」
心も身体も汚されたそのかのか細い声が部屋に響く。
「まだ縁だけしか綺麗にしてないでしょ?」
リーダーの声にそのかの身体がびくりと跳ねる。
「中身も綺麗にしなさいよ」
冷酷な命令。
「次はほっぺでしようよ!」
無邪気な声。
「い、や…もう、やだ、よぉ…」
便器を前に三人に囲まれるそのか。
「それじゃあ本番いきましょうか」
「ひっ…!」
リーダーの威圧する声に恐怖を覚える。
三人の手がそのかを押さえ付け、顔を便器の中に近づけていく。そのかが暴れても三人に敵うわけがない。
「やめてぇぇっ!いやああああぁっ!」
絶望が再びそのかを襲い始めた。


つづく。

729: 名無しさん@ピンキー 2012/01/21(土) 01:14:43.04 ID:BwmhVwDK
>便器の前で泣くなんてアンタ本当に馬鹿ね!アンタなんか便器と同じよ!

名言だと思う

730: 名無しさん@ピンキー 2012/01/21(土) 03:43:00.46 ID:mSxLzB/C
おいおいナイスな野郎がいるじゃねえか
GJだぜぁコラ!

731: 名無しさん@ピンキー 2012/01/21(土) 11:07:18.99 ID:jnrsBLn0
GJ糞野郎。

732: 名無しさん@ピンキー 2012/01/21(土) 22:03:25.49 ID:O9ZaaP2g
つづき。携帯から。
上履き舐め顔面尻叩き、便器突っ込み。


「じゃー右ほっぺからね!」
頭、身体を押さえられ、そのかは身動きが取れず声をあげる。
「いやっ!やだぁっ!」
そのかの必死の抵抗も虚しく、頬が便器に触れてしまう。無理矢理押し付けられ歪む頬。便器の感触にそのかの心も身体も汚されていく。
「やぁぁ…っ!うぐぶぅっ!むぶああっ…」
悲鳴が便器にこだました。
「最愛の便器に頬擦りなんてそのちゃん幸せ『物』だねー!」
「ほんっと汚物同士お似合いよ」
そのかは鼓膜すらも汚される。一生分の便器と言う言葉を耳に詰め込まれ、悲しみの底に落ちていく。
「んぶっ…や、め…ぐっ…」
頬が擦れる苦痛に、悲鳴をあげられずに涙を流し続けるそのか。
「ちゃんと綺麗にしなよ。ほらっ!」
配下が髪を掴み力を込めた。雑巾のように容赦なくそのかの顔を擦り付ける。
「ふぶぐっ…!むあぁぐっ!ひゃ、ぐっ!」
純粋な痛みがそのかを襲う。
「髪短くしたら掴みづらいでしょ!勝手に切ってどういうつもり!?」
髪を掴む力が更に増す。以前伸ばしていた髪は、三人によって無惨に切られてしまった。そのかは乱れた髪を整えただけにすぎない。
「便器がオシャレなんかするなぁっ!」
怒声が部屋に響き渡り、そのかの顔が便器から引き離された。次の瞬間。
「ひっ…!!や、あ…ふぶぅ…ぶうぐぐっ!!」
便器の水にそのかの顔が沈められた。
そのかの手足が暴れるが、無理矢理押さえられた頭を動かすことはできない。
「便器女のくせに!便器と一緒に汚く死ねぇっ!」
押さえられていた力が弱まり、そのかが必死の思いで顔をあげる。
「ぶあっ!!かはっげほっぐっ…!た、すけ…んぶぅぅ!」
再び顔が便器に浸かる。
「便器が喋るなっ!」
引き離され、また便器へと戻されていく。
「ぷぁっ!たす、んんっ!」
目、鼻に水が入り髪も濡れていく。
「や、め、んぶっ!ぐぶぶっ…!」
「あーあそのちゃんかわいそーあははっ」
そのかの悲鳴と対象的な笑い声。その落差がそのかに絶望の色を塗り込んでいった。

733: 名無しさん@ピンキー 2012/01/21(土) 22:05:12.56 ID:O9ZaaP2g
「ちょっと便器の自覚が足りないのかしらね…」
リーダーが呟くと配下が動きを止めた。
「じゃあ…躾でもする?
「あ!久しぶりに見たいなー!」
三人が頷き、ぐったりと便器にうなだれているそのかを無理矢理立たせた。顔からは水が滴り、制服と足元を濡らしていく。
「う、ううっ…も、う…やめて…」
「便器に発言権は無いでしょ」
配下が先程の汚された上履きを手に取った。
「私にこんな汚いの持たせて…便器のくせにムカツクわね」
配下の鋭い目がそのかを萎縮させる。そして上履きがそのかの左頬に優しく触れた。
「や、あ…っ、やめ…てっ!」
これから何をされるのか理解すると、恐怖がそのかを包み込んでいった。
「まずは十回かな」
大袈裟な程に上履きを振りかぶる。
「や、やっ、め…」
迫り来る恐怖に、そのかの心と身体が震える。
「うるさいんだよ!便器風情が!」
瞬間、怒声と鈍い音がトイレ中に鳴り響いた。
「うぎいぃぃっ!!!」
「次っ!」
返す手でそのかの右頬に上履きがめり込む。
「ふぐっ!た、たすけ…」
懇願も虚しく再び頬に走る激痛。
「うるさい!便器がぁっ!」
鳴り響く恐怖音。
「たず、け…ぇぐぅう!」
「死ぬっ!便器女っ!気持ち悪いんだよっ!死ぬっ!死ねぇっ!」
あっという間に十回を越える頬の殴打。腫れ上がる頬と薄れる悲鳴。
「や、た、ひゅ…け」
「しつこいんだよおぉっ!!」
怒声とともに本気で振り下ろされる狂気、あまりの強さにそのかは壁まで吹き飛ばされた。激痛と絶望がそのかを蝕んでいく。
「やめ、へくだ…さ…たす、け…て…」
虚ろな目でそのかは懇願を繰り返す。激痛による絶望と恐怖が心を支配する。
「まだ、口答えする気…!?」
配下が再び上履きを振りかざした。が、
「次は趣向変えましょうか」
リーダーの言葉が配下を遮った。

734: 名無しさん@ピンキー 2012/01/21(土) 22:05:41.48 ID:O9ZaaP2g
「なになにー?なにするの!?」
リーダーがもう片方の上履きを手に取り、壁にもたれ掛かるそのかの口元に運ぶ。
「意味は分かるわよね?」
「い、やっ…」
自分の上履きとはいえ、便器に突っ込まれていたものだ。
「便器とキスしておいて上履きは駄目なんて言わないでしょうね?」
有無を言わさぬ威圧がそのかを押し潰す。
「や、だっ…いや、っ…」
そのかは顔を背け上履きから少しでも離れようとする。
「じゃあ殴られるのとどっちがいい?」
配下が追い打ちをかける。心を汚される悲しみか、頬の激痛による恐怖か。
「…っ!?やっ…」
「じゃあ舐めなさい」
先程の恐怖が浮かび、そのかは頬の激痛より心を汚れるほうを選んだ。
「は、い…」
「そうだ、舐める前にちゃんと宣言してから舐めなさい」
「えっ…?」
戸惑い可愛らしい声で応えるそのか。
「特別に便器に舐めさせてあげるんだから当然でしょ?私達が気に入るようにちゃんと考えなさいよ」
自らの意思と言葉で汚されていく未知の恐怖。
「あ…、わ、た、わたしっ…の…」
言葉が出ない。恐怖に身体が震える。
「殴ってもいいのよ?」
配下の脅し。
「…ひっ!いいま、すっ!!」
「早くしなさいよ」
悲しみと寒気が言葉を塞ぐ。
「わ、わた、わたし…み、たい、な…き、きた、な、きたな…い…に、に、んげんに…」
そのかの震えが大きくなる。
「く、くつ、を、なめ…させて、くださっ…て、あ、ありが、とう、ござい…ま…す」
大粒の涙がそのかの腫れ上がった頬を濡らす。
「ひっ…くっ…えくっ…」
「人間じゃなくて便器でしょ?」
そのかは俯き鳴咽する。
「ひっく…は、い…わた、ひっ…べ、べん、き、で、すっ…ひっぐっ」
そのかは自分自身の言葉で心を汚した。
「ひっ…や、だっ…やだ…よっ…うぅっ」
止まらない涙と震え。出来るなら消えてしまいたいと胸が締め付けられた。

735: 名無しさん@ピンキー 2012/01/21(土) 22:09:06.29 ID:O9ZaaP2g
「はい。お待ちかねのアンタの上履きよ。自分のだから綺麗にしなきゃね」
リーダーが笑顔で上履きを押し付けた。
「うっぐっ…」
唇に上履きが触れる。
「ほら、舌で舐めとりなさい」
そのかはおずおずと上履きに舌を触れた。口に広がるのは味ではなく悲しみ。
「ふっ、ん…くぅっ、は、ひぃっ」
「そのかにピッタリね。雌犬ってとこ?」
そのかのか細い息を掻き消す配下の罵声。
「うぅ…っ、ひっはっ…へうっ、れろ…っ」
早く終わってほしいという一心で、そのかは雌犬として上履きを舐め続ける。
「ふ、あ…っ、んむ…っちゅ、はぁっ…」
「そのちゃんきたなーい!変態便器ー!」
無邪気なゆえに罵声が深く突き刺さる。
「ひくっ…れろっ、ひっ、んぷぁ…っ」
「なかなか上手ね。さすがは雌犬便器だけあるわ」
涙と涎が頬を伝わり水溜まりを作る。
「んく、ちゅっ…ぷぁっ、へぁああっ」
今まで何度も味わってきた汚されていく感覚がそのかを苦しめていく。
「くすっ…初めてだし、これくらいで許してあげる」
リーダーの満足気な笑顔に、やっといじめから解放されると安堵した。
「あ、あぁああ…」
気が抜けへたり込むそのか。
「じゃあ次ね」
「……えっ…?」
そのかは履き違えていた。上履きを舐める行為が終わっただけ。ということに気付くまで数秒かかった。
「そんなっ…!」
再び組み伏せられ、便器に顔が近づいていく。
「やぁっ…」
か細い鳴き声が便器に吸い込まれ、便器に頬が密着した。
「う、あぁあっ…」
便器と自分の耳に響く悲鳴。その時。うなだれる身体に痛みが走った。
「くあああっ!?」
配下が下着を掴み、力ずくでそのかの下半身を持ち上げたからだ。
「やっ!?んぐっ!」
顔を便器に入れられ、立ち膝でお尻を突き出す体制になる。下着がそのかの秘部に食い込み、苦痛を与える。
「んんーっ!ぷぁっ…やぁっ…んぶぅっ」
「さっきの続きしてあげる」
配下の言葉に、先程の暴力行為が脳裏に浮かんだ。頬の痛みが恐怖を煽る。
「ぷぁっ!…やっ、あぶぅう…」
便器の汚水にそのかの言葉は掻き消された。
「せーのっ!」
言葉と同時に、そのかの涎に濡れた上履きが振り下ろされた。

736: 名無しさん@ピンキー 2012/01/21(土) 22:10:16.72 ID:O9ZaaP2g
「んぶっ、ああああっ!」
続けて響くそのかの悲鳴。頬を汚水で汚されながら、無防備なおしりを暴力のみで壊されていく。
「うるさいんだよっ!変態便器っ!」
配下が怒声を込め容赦無く上履きを振り下ろすと、鈍い音がそのかの身体に響いた。
「くああああっ!やめっ…んぶうっ!」
「そのちゃん掃除もちゃんとしなきゃだめだよーあははっ!」
言葉を発すれば、便器や汚水に頬を押し付けられ、叩かれる瞬間に少しだけ押さえられている力が弱まる。
悲鳴を聞き逃すまいと三人の息があった遊戯が続く。
「ひぐっうっ!も…うやめ、んんーっ!」
「便器は口答えしないものよ」
そのかがどんなに懇願しても、三人が満足するまで終わることはない。
「殴るのちょっと本気でやるよ」
三人の楽しそうな声がそのかを暗闇へと追い込んでいく。
「このっ!変態雌犬便器のくせにっ!いじめられる価値しかないくせに!このっっ!変態!汚物!雌豚っ!ゴミ女っ!死んじゃえっっ!」
配下は今日一番の怒声をあげ、全力でおしりを殴打していく。間髪入れずに鈍い音や乾いた音がトイレ中に鳴り響く。
「んぶうっ!ぶぐっ…んんーっ!」
だがそのかの悲鳴は汚水に消えていく。リーダーはそのかにわざと苦しみを与えていた。汚水の苦しみから解放される一瞬の喜びを、殴打の苦しみで掻き消すために。
「んんーっ!」
「それじゃあご褒美よ」
そのかの頭を押さえていた手が外れた。
「ぷぁっ!っんはああああああっ!!」
そのかが息を吸い込んだ瞬間、おしりに激痛が走り、とびきりの悲鳴があがった。
「ひっあ…あ、ぎぃぃ…ひっ…くっ…」
三人の遊戯がようやく終わると、そのかは便器を抱えたままへたり込み、鳴咽を吐き出した。
「なかなかよかったわよ。変態便器さん」
「そのちゃんの変態声さー淫らで可愛いかったよ!」
「はぁはぁっ…今日はここまでにしとく。後でいじめる楽しみ減るし」
目の前の便器にスカートが投げ込まれ、汚水を吸って汚れていく。
「あ、あっあぁ…」
うなだれるそのかをよそ目に三人は教室へ戻って行った。

737: 名無しさん@ピンキー 2012/01/21(土) 22:15:18.98 ID:O9ZaaP2g
誰もいなくなったトイレでそのかは自分に言い聞かせるように呟く。
「わた、しっ…人間、だ…よね…っ」
涙、鼻水、涎、汚水で顔をくしゃくしゃにしながらそのかは呟く。
「わ…た、しっ…ひぐっ…わ、たし…」
ぎゅっと手を握り悲しみをこらえる。
「ま、けな…いっ…もんっ…!」
か弱くとも強い決意。
「わた…しっ…まけな」
その時そのかの決意をぶち壊すかのようにチャイムが鳴り響いた。
「あ、あぁぁあっ…」
味方が誰もいないことは分かっているつもりだったのだが、そのかはチャイムにすら見放された。
それと同時にドアが開き、配下の一人がプリントを持ってやってきた。
「そのちゃんごめーん!これプレゼント!自習始まるから急いだほうがいいよっ!そんな格好じゃ無理だと思うけどねっ!あはははっ!!」
「えっ?」
プレゼントと言われそのかは戸惑う。
「裏も見てねっ!じゃーねー!」
そのかがまた一人になる。
プリントに写っているのは、
「!?」
そのかが涙を流し、便器の縁にキスをしている写真だった。しかも写真内のそのかはウエディングドレスを着ていた。
ハッピーウエディングと装飾された文字。キスの写真を中心に、いじめられている小さめな写真が周りにいくつも載っている。
「い…や…」
歯が噛み合わない音が脳内に響き身体が震えていく。
その拍子に、手からプリントがこぼれ落ち裏返った。そかには寄せ書きが書かれていた。
真ん中に「変態雌犬便器」と書かれ、周りには誹謗中傷が乱雑に書かれていた。
「便器と結婚おめでとう!」
「変態は死ね馬鹿クズ!」
「雌犬になれてよかったね!」
数々の言葉がそのかの心をえぐっていく。
心臓が締め付けられ大きく跳ねる。
「ひ、ひ…ひひ…っ!」
引き攣った笑い。涙と震えが止まらない。
その時誰もいないはずのトイレに声が響いた。
「そのかちゃんていじめられるのが好きな変態なんだってねー」
「聞いた聞いた!便器女なんだって!」
「うわーきしょいーマジありえないんだけど!」
「つーかなんで来んのかわけわかんない」
「便器とキスしたんだって!」
「私も便器の水飲んだって聞いた!」
実際は配下が仕掛けたボイスプレーヤーが再生されているだけだった。
「や、め…や、やめ…」
そのかの口が声を出そうともがく。うまく息が出来ない。目の前が虚ろになる。
「い、や、いや…あ、わ、たし、わ、たし、は…あ、あ、あああああああっ!!!」
壊れた少女の叫びがトイレに鳴り響いた。


おわり。

738: 名無しさん@ピンキー 2012/01/22(日) 00:44:00.44 ID:cM3uDCX/
GJ!
そのちゃんはもっともっといじめてもらえるといいねぇ

739: 名無しさん@ピンキー 2012/01/22(日) 02:48:26.37 ID:EYjAOlD6
GJっす。
テンション上がる俺は間違いなく非道。
できたらまた投稿してください。

740: 名無しさん@ピンキー 2012/01/22(日) 11:13:02.61 ID:nRj13pIR
GJ!!ナイス外道。

741: 名無しさん@ピンキー 2012/01/22(日) 12:48:40.18 ID:5ZNAPvYV
虐められっぱなしで終わりとか後味悪いな・・
そのかちゃんが虐めグループに復讐する話希望

【エロ小説・SS】超上流階級のお嬢様しかいない女子高に転入したら想像以上のイジメが待ってた・・・1発目

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個人的に超神スレ「レズいじめスレ」の超神作を。
このシリーズだけはSSを普段飛ばしてる人も読んで欲しい(切実)
いじめがテーマだけど「倍返しだ!」展開もあって爽快感があるんで、
胸糞系が苦手な人でも読める内容だと思う。
全部で6話!今週はこのシリーズを1日1話で連載!
■所要時間:25分 ■約17191文字

【陰湿】レズいじめ【ドロドロ】より


110: 女学院復讐SS 1/14 2009/05/31(日) 17:08:46 ID:X/OBiBnw
 靴箱の戸を持ち上げて、有瀬文月はため息をついた。
 空の靴箱を見ても特に思うところはない。ただ、またか、と無感情に冷えた心がつぶやいた
だけだ。ローファーの爪先を床に打ち付けて、文月はぐるりと視界を一巡させる。
 広い――広すぎるほど広い昇降口は、山ひとつまるまる学園という広大な敷地を持つ礼染
女学院の中でも二番目に大きい、中高共通のものだ。この昇降口だけでも、学園の大きさが
うかがえる。
「ふう……」
 かぶりを振って、文月は歩き出した。学校の昇降口とは思えない、荘厳な門をくぐって、一
度外に出る。くるりと振り返ると、宮殿か教会かと思うような建物が目の前に聳えていた。
 中世風の装飾と造形、中央に屹立する時計搭が一際目を引く、礼染女学院第二本校舎。
やはり、中高共通の校舎である。
 その校舎を見上げて、時計搭で時間を確認する。部活動を行う生徒はまだ早朝練習の最
中で、一般生は日直の業務などがあっても登校するには早い。そういう、隙間の時間帯であ
る。わざわざ誰もいないタイミングを狙って来たのだ。
 文月はもう一度ため息をついて、校舎の中に戻った。中身のない靴箱を素通りして、昇降
口の奥まで向かう。指定の通学鞄を下ろして、そこから上履きを一足取り出した。先日購入し
たばかりの新品である。
「まったく、面倒なことをしてくれるわ……」
 口の中でつぶやいて、その場で靴を履き替えると、ローファーを鞄にしまう。靴箱に入れてし
まうと、また面倒なことになりかねない。
 鞄を持ち直して、文月は教室に向かって歩き出した。三階吹き抜けの多目的ホールを横目
に階段を登り、本校舎の東側、高等部教室の並ぶ区画に移動する。絨毯の敷かれた廊下を
音を立てずに進み、目的の部屋に辿り着いた。
 言われなければ教室のものだとは思えない扉を押し開いて、文月は一年一組に踏み入った。  
廊下に赤絨毯の敷いてある礼染女学院でも、教室の中はそう他と変わらない。個別の机が
四十並び、上下可動式のホワイトボードが前面の壁一面に設置されている。文月の知る学校
と違うところと言えば、後方でもボードが見やすいよう、段差がついていることくらいだ。
 その最上段にまであがって、文月は大きく深いため息をついた。
 日本屈指の名門私立である礼染女学院でも、通う生徒はそう他と変わらない。所詮十代、
所詮女子高生である。子供じみた嫌がらせのひとつやふたつ、あってもおかしくないのだろう。
 礼染女学院に通いはじめて三ヶ月。文月の靴箱から上履きが消えるのは四回目。一年一
組から文月の机が消えるのは、これで二回目だった。
□□□
 小学校から大学院までをフォローする礼染女学院は高校以下全寮制の名門校で、教師も
生徒も、事務員すらも女性のみで構成されている。全国から淑女候補の集う、お嬢様御用達
の巨大学園である。
 有瀬文月も、この春から高等部に編入してきた。日本の家電三割を掌握するといわれるAL
ICEグループの一人娘として、名門出身というステータスを求めての入校である。それ自体は
珍しくないが、礼染は一種の隔離社会であるため、外来者はあまり歓迎されない。
 とはいえ、ここまでの酷遇を受けるとは、文月も思っていなかった。
 文月への嫌がらせがはじまったのは、編入から一月ほど経った五月、連休が明けてすぐの
頃だった。上履きを隠す、テキストに落書きをする、寮の個室にゴミを投げ入れる、なんてかわ
いい悪戯ばかりだが、わざわざ机を取りに倉庫まで来なければならないのは苦痛だ。
「エスカレートしてる……かな」
 対処するならばこのあたりだろうが、さてどうしたものか。下手な密告は逆効果にしかならない
だろうから、方法を考えなければならない。

111: 女学院復讐SS 2/14 2009/05/31(日) 17:09:32 ID:X/OBiBnw
 思案しながら、文月は薄暗い倉庫に踏み入った。手にした鍵を制服のポケットに落として、
自分の背丈にあった机を探す。さすがというべきか、倉庫といえどかなりの広さがあって、無駄
にきらびやかな装飾が施されている。建物に併設されている故か、扉も一見そうとはわからな
いほど豪華だ。
「ええと……ん?」
 適当な机を選んだところで、背後から足音がした。振り返ると、朝陽を背負って、逆光になっ
た影がこちらを向いて仁王立ちしている。
「おはようございます、有瀬さん」
 刺々しい声だった。そのくせ流麗で、透きとおるように美しい。ウェーブがかった金の髪が陽
の光を反射してきらめくのが、倉庫の中からよく見える。
「……おはよう、伊勢宮さん」
 苦笑交じりに、文月はそう応えた。それ自体が発光しているようにすら見える、輝かしいばか
りの『黄金』の髪を揺らして、人影が一歩進み出る。薄暗い倉庫の中でさえ、彼女の姿はきら
めいていた。
 伊勢宮アリス。ゆらめく黄金の髪に鋭い碧眼、日本人離れしたスタイルを誇る、英国系クォ
ーターの帰国子女である。成績も優秀ならスポーツも万能で、日常の所作すら優雅さで満ち
ている。非の打ち所のないお嬢様だ。
 残念なのは、つまらない同級生いじめなんてものに精を出していることで、特に文月にとって
は、それは他の長所を全て打ち消す最悪の欠点だった。
「こんなところで、一体何をしてるんですか?」
 碧眼がこちらを睨みつけてくる。まるで凍りついた炎のように、怒りに震えているようだった。よ
くよく見れば、細く長い足も肉付きのいい尻も、組んだ両腕も微妙に震えている。本当によほ
ど怒っているらしい。
「教室に机がなかったから、取りに来たのよ」
「……そうですか。上履きはどうしたんですか?」
「どうしたっていうのは? どういうことかしら」
「これ、たまたまそこで見つけたんですよ」
 そう言って、一足の上履きを取り出してみせる。この暗さこの距離ではわからないが、文月の
ものなのだろう。
「ああ、そうなんだ。上履きもなくなっていたから、新しいのを卸したのよ」
「有瀬さんの持ち物は、勝手にいなくなる癖があるんですね」
「らしいわね。誰かに魔法でもかけられたんじゃないかと思うんだけど」
「呪いの間違いでは?」
 つまらなそうに言って、アリスは手にした上履きを放り棄てた。わざわざ思い切り踏みつけて、
倉庫の中に歩を進める。
「そろそろ聞いておこうと思ってたんだけど、私に、何か恨みでもあるわけ?」
 積み重なった机からひとつを選んで床に下ろし、その上に椅子を逆さまに乗せる。それから
両脇を抱えて、よいしょ、と文月は机を持ち上げた。
 それらの行動が終わるまで碧眼を細めていたアリスは、小さく吐息をついてから、まだ震えて
いる腕を震えている手で押さえる。当然、それで震えがおさまるはずはない。
「あなた個人には、恨みというほどのものはありません……でしたね」
「過去形?」
「ええ。今となっては、あなたの全てが恨めしいですよ。あなたがそんなふうだから――面倒ば
かり起こる」
「面倒というか、問題を起こしてるのは伊勢宮さんじゃないの? 学校的には」
「そんなことはありえませんよ」

112: 女学院復讐SS 3/14 2009/05/31(日) 17:10:11 ID:X/OBiBnw
 不思議な言い回しだ。文月が目を細めると、アリスが更に一歩近づいてくる。至近と言って
いい距離にまで縮まった二人が、黒い瞳と碧い瞳を真正面から交差させる。
「いい加減、私もうっとうしいから、行動に出るけど」
「そうですか。残念です」
「何が?」
「あなたが悪いんですよ、有瀬さん。かわいい悪戯のうちに、大人しくなっておけば良かったの
に。上履きなんて買ってくるから、机なんて持ってこようとするから、こんなことになるんです」
「それはまた、随分自分勝手な言い草ね」
 言いながら、文月は一歩下がった。ゆっくりと、机を床に下ろす。嫌な予感が背を這い回っ
ている。そも、アリスは表立って行動することは殆どなかった。悪戯の主犯がアリスであることは
気がついていたが、今までのいじめは隠れてこそこそと行う類のものだった。正面きってアリス
と文月が対峙するようなことはなかったのだ。
「何、する気?」
「あなたが悪いんですよ。わたくしだって、こんなことはしたくないのだから」
 白く細く長い、芸術品のような指が、文月が下ろした机を押し出す。背後に積まれた机と自
分が下ろした机に挟まれて、文月は小さくうめき声をあげた。
「地味だねえ」
 言葉は、二人のものではない。倉庫の入り口から響いてきた。文月が目をやると、極端に小
さな影がひとつ、その隣に、極端に高い影がひとつ、逆光を背に立っていた。
「イセミヤ、もうちょっと派手にやんない? そんくらいじゃ参らないよ、そいつ」
 くすくすと笑いながら、背の低い影が倉庫に踏み入ってきた。ブラウンの癖っ毛を短くまとめ
た少女。まるで中学生か、下手をすれば小学生かという外見だが、制服は高等部のものだ。
 隣の影が無言で進み出る。黒く長いストレートヘアに、すらりとした肢体。アリスとは対照的
に、日本人的な美を思わせるスタイルだ。やや険の強い瞳が、アリスと文月を見つめている。
 三人。閉鎖された空間。これはまずい、と文月の頭の中で警鐘が鳴りはじめる。表情の変わ
った文月の顔を見て、背の低い影がまた笑い声をあげる。
「もう遅ェよ」
 扉の閉まる重々しい音が、暗い倉庫の中に響き渡った。
「人を呼ぶわよ」
 ――などという無駄な言葉を、文月は吐かなかった。叫んでもどうせ誰も来ない。倉庫はそう
いう場所に設置してあったし、壁も扉も厚すぎる。なにより、今は極端に人が少ない時間帯な
のだ。出来ることといえば、机と机に挟まれた状態から脇に逃げ出すのがせいぜいで、それに
したって袋小路には変わりない。
「こ、幸崎さん」
 背の小さい方に向かって、なぜかアリスが戸惑うような声をあげた。その名前は文月にも覚え
がある。幸崎幸。隣のクラスの女子生徒だ。合同体育の際に活躍していた記憶がある。
 してみると、もう一人も同学年だろうか。しかしこちらは、顔を見ても誰なのかわからない。こん
なに綺麗な黒髪ならば、一度見れば忘れなさそうなものだが。
「そらイセミヤ。お前がやらなくちゃ意味がないだろ。積年の恨みを晴らしてやれよ」
 けらけらと笑って幸崎が言う。個人的な恨みはないとアリスは言っていた。積年、というのもお
かしい。文月が学院に来たのはほんの三ヶ月ばかり前なのだ。自分の知らないところで話が
進んでいる。
「……」
 唇を引き結んで、アリスが身を乗り出す。引くに引けず、行くに行けず、文月は体を固くして
待つしかない。振りあがったアリスの細い右手が、風を切って振り下ろされる。
 パアン、と頬を張る音が響いた。

113: 女学院復讐SS 4/14 2009/05/31(日) 17:10:59 ID:X/OBiBnw
「……っ」
 肉体的な痛みを受けたのは久しぶりだ。じんじんと左頬がしびれている。痛みをおして視線
を向けると、張り手を打ったアリスの方が、痛そうな顔をしていた。
「ぶはっ、マジかよイセミヤ! それはショボすぎるだろ! 誰もマンゾクしねーよそれじゃ!」
 愉快そうに手を叩いて、幸崎が笑う。名門にあるまじき言葉遣いだ。文月が細めた目を小さ
な背に向けると、幸崎もすぐに気づいて笑うのをやめた。
「あのなあイセミヤ。優しいのはいいけどさ、あたしらはお前のためにわざわざこんなことしてん
だぜ? もっと頑張ろーや。憎いALICEグループの一人娘なんだぜ、こいつは」
「……」
「しょうがねえな、踏ん切りがつかないなら、お手本見せてやるよ」
 にやにやと笑って幸崎が進み出る。アリスを押しのけて文月の前に立つと、人懐っこい笑み
を浮かべた。
 幸崎は本当に小さい。百四十センチ半ばほどだろうか。文月も背が高い方ではないが、そ
れでも並ぶと同年代とは思えない。長身の女子生徒と比べると、頭ひとつ分は差がある。そん
な幸崎が無邪気に笑うと、本当に子供を相手にしているような錯覚に見舞われる。
 だが、そんなほのぼのとした幻想も、次の一瞬までだった。
「おらっ!」
 やや気の抜ける掛け声と共に、どぼっ、という妙に鈍くて重い音が、腹の奥から響いた。人
間の体内から聞こえる類の音ではない。
「ぐ――」
 息が詰まる。体の中心から背骨を伝って、衝撃が伝播する。ぐらりと視界が揺れるにいたっ
て、文月はようやく腹部を蹴られたのだと気がついた。
「お、意外と平気なツラしてんな!」
 笑って、幸崎が足を構えた。上履きの裏側が見える。あれをそのまま、おなかに向かって叩
きつけるつもりなのだ。避けなければ、と思ったが、そんなことが出来るはずもない。
 二発目は、腹部よりやや上、肺の下あたりを強打した。
「っは――か、っ、がはっ」
 呼吸が止まる。たまらず体を折ると、下から上へ、サッカーボールを高く飛ばすような蹴りが、
やはり肺の下、全く同じ箇所を狙って放たれた。つま先が肉にめり込む感触が、酸欠でふら
つく脳髄に嫌にリアルな映像を浮かび上がらせる。
 気がつくと、文月は膝をついていた。肺が酸素を求めて急激に動き出し、体がそれについて
いけずに咳を繰り返している。どこでおさえればいいのか熟知しているのだろう、幸崎は咳が
おさまるまで、にやにやと文月を見下ろしているだけで何もしようとはしない。
「く……」
 あまりの痛みに視界がぐるぐると揺れている。どうにか呼吸を整えて顔をあげると、待ち構え
ていたように、幸崎が体重をかけてその頭を踏みつけた。
「ほらっ、頭さげろ! ひざまずけ!」
「うぐ――」
 耐え切れるものではない。冷たい床に頬が押し付けられ、散らばった黒い髪を幸崎の左足
が踏みつける。頭蓋の形が変わるのではないかと思うほどの圧力をかけながら、幸崎はこらえ
きれないように笑った。
「ぶはっ、みじめだな、おい!」
「……っ」
 確かにみじめではあったが、文月は余計なことを言って狼藉者を喜ばせるようなことはしなか
った。ここは学校、今は早朝、ほんの十数分か数十分かを耐えれば、自然とこの凶行も終わ
るのだ。

114: 女学院復讐SS 5/14 2009/05/31(日) 17:11:32 ID:X/OBiBnw
 早すぎる時間に登校してきたことを後悔しないでもなかったが、ここまで直接的な暴力を振
るわれれば、事を表ざたにすることに躊躇もない。文月はこの時点で、解放されたらその足で
学長室まで出向くつもりでいた。
「幸、睨まれてる」
「あ?」
 そこで、黒髪の女生徒がはじめて口を開いた。クールな外見に相応しい、鋭く深い、闇色の
剣のような声だった。
「すげー本当に睨んでる。元気なお嬢様だな。月小路、あんたもやる?」
「いい。それより、アリスにやらせてあげないと」
「ああ、そうだったな」
 月小路。長身の女生徒はそんな名前らしい。文月は頭の名簿を参照したが、やはり記憶に
ない。礼染女学院の規模に、入学三ヶ月という期間を考えれば、同学年であっても知らない
生徒がいることは不思議ではないのだが。
「イセミヤ、ほら」
 頭に乗せた足はどかさないまま、幸崎が手招きする。踏みつけられている文月からはよく見
えなかったが、床に密着した耳元から頼りなげな足音が響いてくるのはよく聞こえた。
「こういうのは苦手なんだよな?」
「あ、あんまり……」
 ぐりっ、と足を捻りこみながら、幸崎が笑う。帰ったら頭を洗わなくては、と、文月はやや場違
いなことを考えた。
「なら、お前の得意なやり方でいいよ。あるだろ?」
 頭蓋を圧迫していた足が、ゆっくりと離れる。開放感から小さく吐息をついて、文月は上半
身を起こした。頭痛がひどい。暴虐に晒されたのは腹と頭だけのはずだが、全身を波のような
鈍い痛みが浸している。
「なあ、イセミヤ……」
 にやにやと笑いながら、幸崎がアリスに近寄る。耳元に唇を寄せて、何事かつぶやいた。
「……だろ?」
「……!」
 一体何を言ったのか、文月には聞き取れない。ただ、愕然と目を見開いたアリスの表情が―
―瞬く間に激情に彩られていく彼女の表情の変化が、鮮烈に脳に焼きついた。
「あなたが……悪いんです……!」
 つぶやいて、踏み出す。ゴム製の上履きが倉庫の床を打った音は、やけに高く重い響きの
ように感じられた。
「手伝うぜ。まずどうするよ?」
「剥いてしまいましょう」
 当然のように、アリスはそう言った。直接的な言葉に背筋が寒くなる。暴力ならば耐えられる。
精神的なものでも、折れない自信がある。だが、自分自身にとってすら未知の領域に踏み込
まれるとなると、恐れずにはいられない。
「いきなり裸にするのか?」
「有瀬さんは、そういうのに耐性がなさそうです。だからまず、一番わかりやすい方法で、これか
らどうなるのか知ってもらうのがいいと思うんです」
「なるほど。さすが慣れてる奴は違うね」
「……そういうことを言うのは、やめてください」
 文月は痛む体を無理に起こして、ふらふらと後ずさった。逃げなければいけない。だがどこ
に? 薄暗い倉庫の中、同年代の三人に囲まれて、唯一の出口は重い扉が口を閉ざしてい
る。始業時間まではまだ遠い。

115: 女学院復讐SS 6/14 2009/05/31(日) 17:12:07 ID:X/OBiBnw
「訴えるわ」
 文月にできるのは、舌を動かすことだけだった。
「あ?」
「法的な手段に訴える、と言ったのよ。先に言うけど、あらゆる種類の脅しは無意味だと思って
ちょうだい。私は、そんなに柔な神経していない」
 幸崎と月小路が顔を見合わせる。小さく吐息をついて、アリスがかぶりを振った。
「……有瀬さん。もう遅いんですよ」
 そうして、真正面から文月の目を見据えて、引き結んだ唇を噛み締め、一度視線を足元に
下ろし、それからまとわりつく余分なものを振り払うように勢いよく顔をあげ、
「幸崎さん、お願いします」
 伊勢宮アリスは凌辱の開始を告げた。
「――っ」
 誰より早く動いたのは文月だった。出口に向かって全力で疾駆する。無駄だとわかっていな
がらも、これが出来る唯一の抵抗だったのだ。
 幸崎が素早く反応したが、位置取りと体躯が悪かった。伸ばした腕は短すぎて文月の服を
つかめない。一直線に扉を目指す文月は、いっそ美しいまでのフォームで倉庫を駆ける。
「はっ、はっ、はぁ――っ!?」
 その視界が、がくんと揺れた。一瞬の浮遊感の後に、視野をいっぱいに埋めて倉庫の床が
迫ってくる。受身も取れず、文月はそのままうつぶせに倒れこんだ。
「元気な奴だ」
 肩越しに視線を向けると、月小路がつまらなそうにこちらを見ていた。足をかけられたのだ。
 すぐに幸崎が走りよってきて、わき腹を蹴り上げた。また呼吸が止まる。体の中心に細い足
が入り込んで、それがすぐさま勢いよく跳ね上がった。視界がぐるんと回って、うつ伏せから仰
向けに転がる。
「ナメた真似してんじゃねーよ!」
 どすっ、と今度は頭ではなく喉に、幸崎の足が降ってきた。
「ぁ――」
 目を見開いて、文月はビクンと背を仰け反らせた。一秒も持たず、手が床を叩く。苦しいな
んてものじゃない。目を見開いているにも関わらず何も見えない。首から上が体から切り離さ
れているようだ。脳が沸騰する。視界が白濁して、赤く明滅する。
「ふんっ」
「――がはっ、はっ、あっ、げほっ、」
 足が離れると同時に、文月は勢いよく咳き込んだ。喉が痛い。首の骨がギシギシと悲鳴をあ
げている。
「大人しくしてろよ。そうすりゃ、イセミヤが主体になれるんだ。少しは優しくしてくれるだろうよ」
 腹の上に座りこんで、幸崎が手を伸ばす。首を絞められると思ったが、その手はセーラー服
の方へと伸びていく。文月はここでやっと、先のアリスの言葉を思い出した。
「まっ……」
「聞こえねー!」
 指先が襟元に入り込み、引きちぎるようにスナップを外す。身を捩って逃げようとするが、幸
崎が太腿で体を挟み込んで来る。こんな小さい体のどこにそんな力があるのか、文月がどう力
をこめても幸崎を引き剥がせない。
「動くな!」
 左手が喉を締め付ける。先の一撃ほど強烈ではなかったが、息が詰まって視界が歪む。そ
の間に、幸崎は着々と作業を進めていく。左側の裾から脇にかけて走っているファスナーを器
用に片手で引き上げ、胸当てを外してしまうと、幸崎は左手を放して腰を浮かせた。

116: 女学院復讐SS 7/14 2009/05/31(日) 17:12:40 ID:X/OBiBnw
「月小路」
 指先をまげて月小路を呼ぶと、長い黒髪を揺らして長身の影が歩みよってくる。二度にわた
る呼吸責めで脱力している文月の手を取ると、月小路は無言のままそれを頭の上に持ってい
く。少しだけ力をこめて腕を持ち上げると、上半身がつられて浮いた。
「それっ」
 透け防止に着込んでいたインナーも一緒に、幸崎の手が勢いよく夏用の薄いセーラー服を
引き上げる。踏み躙られて汚れた髪を巻き込んだあたりで、裾を月小路が受け取り、一気に
引き剥いだ。
 一分とかからず、文月は半裸にされてしまった。後に残ったのはシンプルなハーフカップの
ブラのみだ。不健康でない程度に白い肌が薄汚れた倉庫の床に横たわっている様は、それ
だけでいやに淫猥な印象を受ける。
「下も、一気にお願いします」
 心得ていると言わんばかりに、幸崎がフックを外す。やはり片手でファスナーを下ろすと、そ
のままスカートを引き下げる。鮮やかとしか言いようのない手並みだった。
「かわいいパンツ穿いてるな、こいつ」
「……そうですね」
 ブラジャーとおそろいのショーツはやはり白いシンプルなものだが、両端にワンアクセントで水
色のフリルがついている。文月の印象からすれば、なるほどかわいらしい選択だ。
「でも、それも脱がしてしまいましょう」
「ぅ……!」
 腕の力だけで後退する文月を見て、いよいよ面倒そうに幸崎がため息をついた。それから何
かを思いついたように、制服からピンク色の携帯電話を取り出した。ファインダーを文月に向
けて、にやりと笑う。
「いい加減あきらめろよ。楽しいのはこれからなんだからさ」
 撮影音と共に、フラッシュが三度瞬いた。
 同年代の女性を裸にするという、一種異様で倒錯的な状況に興奮しているのか、幸崎は頬
を上気させて下着に手を伸ばした。丁寧に脱がすようなことはなく、引きちぎるような勢いで乱
暴に毟り取る。
「――っ」
 アリスのような豊満さはないが、小ぶりで形の良い乳がふるんと揺れて顔を出す。掌にほどよ
くおさまる程度の大きさと、中央で身を震わせる桜色の突起がかわいらしい。
「かわいいおっぱいだねえ。どうよイセミヤ?」
「どうと言われても、困ります……」
「ちぇっ、つまんない奴だぜ」
 そう幸崎がつぶやいて肩をすくめた、その一瞬に、文月は勢いよく立ち上がった。ほぼ全裸
なのにも構わず、扉に向かって走り出す――が、あっさりと月小路にその腕を取られた。
「幸、二回目だぞ」
「いまさら逃げるか? 元気すぎだろ」
「放しなさい!」
 身を捩り手を振って逃れようとするが、これまでに体力を奪われきっている。月小路が何をす
るまでもなく、抵抗は徐々に弱まっていった。背後に回った月小路が両腕を交差させて強く
掴みあげると、もう文月にはどうすることも出来なかった。
「押さえといてくれよ」
 そう言って、幸崎の指がやけにゆっくりとショーツの端にかかった。横に引いてゴムを伸ばす
と、少しずつ、少しずつ、指を押し下げていく。
「ほらほら、見えちゃうぜ」

117: 女学院復讐SS 8/14 2009/05/31(日) 17:18:36 ID:X/OBiBnw
「幸、親父くさい」
「うるせえな」
 文月はぎろりと幸崎を睨みつけたが、出来るのはそれだけだ。暴れるほどの体力は残ってい
ないし、制止の言葉に意味などない。フリルの飾る白いショーツが引き下ろされていくのを、黙
って見ているしかなかった。
 肌と布の間に出来た隙間から、風が吹き込んでくる。七月だというのに、とても冷たい。場所
の問題か、気候の問題か、それとも、気持ちの問題か。文月には判断がつかなかった。
「ごかいちょう!」
 下着をふくらはぎのあたりまで下ろして、幸崎は喜悦に満ちた声をあげた。
「……」
 ごくり、と唾液を飲み込むのを、アリスは自覚した。それほど、文月の体は美しかった。
 特別鍛えられているわけでも引き締まっているわけでもないが、過度な贅肉をつけず、女性
的な柔らかさと丸みを帯びた、『抱きたい』と思わせる体だ。
 健康的な色気をかもす鎖骨から、柔らかさと張りを兼ね備えるツンと上向いた乳房、その頂
点に顔を覗かせる小さめの乳輪と桜色の突起、見てわかるほどの筋肉はないがたるむほどの
贅肉もない腹筋、きゅ、と身を縮こまらせる臍、なだらかな曲線を描く下腹部、そして更にその
下方、淡い茂みへと視線を下ろしていく。
「毛、薄いなぁ」
 にやにやと陰部を見つめていた幸崎が、そうつぶやいた。普段人前に晒さない部分をあけ
すけに評されて、文月がかすかに目を細める。
「……わたくしにも、見せてください」
「おう」
 ゆっくりと歩み寄って、アリスは文月の足もとにしゃがみこんだ。月小路に手を掴まれて立た
されている文月は相変わらず視線を逸らさず、真っ向から二人を睨みつける。
「……」
 ほう、とため息をついて、アリスはまじまじと文月の体を見つめた。その指先が慈しむように下
腹部に置かれ、体の曲線を辿って陰部へと辿り着く。ちぢれた陰毛の毛先を指先で弄んで、
アリスはこらえきれないようにつぶやいた。
「足を開いてください」
「……っ」
「おい。開けよ」
 舌打ちまじりの催促に、文月はゆっくりと、肩幅まで足を開いた。幸崎の言うとおり、年齢の
わりに文月の陰毛は薄い。茂みは陰唇上部から放射状に広がっているが、その奥の肌がか
すかに見て取れる程度の、淡い翳りでしかない。幸崎の指がうちの一本をつまみ、軽い仕草
で引き抜く。
「――つっ、」
 小さな悲鳴に笑い声をあげて、薄がりに陰毛をかざす。細く短い、童女のような毛だった。
「んじゃ、記念撮影な」
 先ほどと同じように、ピンクの携帯電話が撮影音を響かせる。局部のアップを数枚、カメラを
引いて、局部と顔が写るようにしたものを更に数枚。
「笑えよ」
 という要求には、さしもの文月も応えることができなかった。
「幸崎さん、写真見せてあげてくださいよ。綺麗に撮れました?」
「おー。ほら」
 顔を寄せ合って、二人が液晶を覗き込む。それから、幸崎が手首を返して文月の眼前にそ
れをつきつけた。

118: 女学院復讐SS 9/14 2009/05/31(日) 17:19:07 ID:X/OBiBnw
 小さな画面の中には、物凄い目つきでファインダーを睨みつける文月の姿が映っている。自
ら足を開き、疎毛の性器も唇を噛んだ顔も、桜色の乳首も全てつまびらかに晒された、みじめ
な写真だ。
「どうよ」
「悪趣味ね」
 即答である。一瞬だけ呆気にとられたように目を見開いて、それから幸崎はけらけらと笑い
声をあげた。
「本当、元気なお嬢さまだよ」
「元気なほうが、色々と楽しいらしいですよ。わたくしはそう聞きました」
 言って、マニキュアも塗っていないのにつややかな光沢を放つ爪の先を、眼前の秘裂へと
近づける。生育は十分だがろくに触れられたことのない秘部は口を閉ざして、恐々とこちらを
伺うように襞が顔を覗かせている。
 つぷっ、
 と、いう擬音を幻聴する。爪の先が秘裂を割り開いて、人差し指の第一関節までが潜りこむ。
ぴくん、と尻を震えたのを見てアリスは上を見上げたが、文月は相変わらず鋭い視線をこちら
に向けるばかりで、羞恥の表情ひとつみせない。
「ほらほら、もっとかわいい顔しろよ」
 言いながら、幸崎の指がシャッター音を連続させる。瞬くフラッシュに目を細めて、それでも
文月は顔を逸らそうとはしなかった。
「有瀬さん、ここ、自分で触ります?」
 指の先を捻りながら、襞の内側を撫でていく。時折体を震わせ腰を浮かせながら、文月はつ
まらなそうに言い放った。
「自慰をするかということかしら? するわよ」
「本当ですか? いやらしい」
「生理現象の一種よ。恥じ入るほどのことじゃないわ」
 声も表情も平静そのものだ。こいつ本当に女子高生か、と幸崎は心中つぶやいた。
 そんな幸崎の、声に出さない賞賛に気づくはずもなく、文月はひたすらに耐えていた。言葉
の通り、自分で慰める程度のことは彼女もするが、それにしたって指で外縁を弄る程度のかわ
いいものだ。その先、その奥に関しては完全な未知である。
 見た目ほど落ち着いているわけではない。恐怖は確実に文月の心を蝕んでいた。
「……えいっ」
 それを見透かすように、アリスが両手を秘部に添える。左右の人差し指が秘裂にもぐりこみ、
くぱっ、と最奥への門を割り開いた。連続するフラッシュが暗い倉庫の中に文月の秘部を浮
かびあがらせる。
 文月のそこは、色素の沈殿もほとんどなく、ピンク色の襞が折り重なって、禍々しくも淫靡な
肉模様を描いていた。外気に晒された尿道と膣口がヒクヒクと震えているのが見て取れる。
「グロいねえ」
「そうですね。……なんて醜い」
 誰にも見せたことのない、まだ誰にも見せるつもりのなかった秘奥を暴かれ、あまつさえ同性
に醜いと評される。惨めで、情けない。文月は二人に気づかれないよう、唇を少しだけ強く噛
み締めた。
「お前、処女?」
「処女よ」
 幸崎のストレートな質問に、文月はやはり即答する。何が面白いのかけらけらと笑って、幸
崎は膣口の付近に指をぐりっ、と押し込んだ。
「へえ、処女かあ。かわいそうにねー」

119: 女学院復讐SS 10/14 2009/05/31(日) 17:19:30 ID:X/OBiBnw
「……」
 乱暴な指使いで膣を捏ねる幸崎に、文月は険の強い眼差しを送る。今ここで処女を破られ
るのかと思うと少しは悲しかったが、そも文月はそこまで処女性を重んじているわけではない。
単に苦痛で屈辱あるという以上の意味は、ないとは言わないが、薄い。
「で、どうするのさ、イセミヤ」
 興奮を隠そうともせずに、幸崎がアリスを振り返った。顔を並べて秘所を覗き込んでいたアリ
スが、少しだけ目を細める。
「有瀬さん、自分がなんでこんなことになってるのか、わかりますか」
「わからないわ」
「本当に?」
「本当に。正当な……少なくとも、理解できる理由が、存在するのかしら」
「……いえ、貴女にはきっとわからないでしょうね」
 つぶやくように言って、アリスは淫裂を広げていた指を放した。若い秘裂が元通りに口を閉
ざす。外気にさらされていた膣口が肉門に塞がれたのを感じて、文月は心中吐息をつき――
「いぎっ……!」
 ――その緩みを、アリスの指が貫いた。
 衝撃についで猛烈な熱が股間から沸きあがる。体の中心を炎が駆け上り、頭蓋を焼いて頭
頂部から突き抜けていく。体が一度大きく跳ねて、肺の中身が全て喉から迸る。にも関わらず、
言葉どころか音にもならない。
「痛いですか?」
 ぐらぐらと揺れる視界に、またぐらに指を突きこんだアリスが見える。少し後ろにさがった幸崎
が、また携帯電話を構えてシャッターを切っている。
「ぐ……!」
「答えてください。痛いですか?」
 聞きながら、アリスが手首をひねった。潜りこんだ指に膣がかき回される。体全部が手首にあ
わせて捻られるような錯覚に、文月は思わず眼を閉じた。
「さすがに効いてるな」
 笑いながら、幸崎がそんなことを言った。
「ねえ、痛いんですか?」
「あぎぁっ……ああっ」
 突きこまれた指が――二本か、三本か――膣の中でバラバラに蠢いた。これまでどんな存在
も触れたことのない未踏の肉道を、アリスの細い指が蹂躙していく。体の内側を引っ掻き回さ
れている未知の感覚に、文月は倒れそうになるほどの眩暈を覚えた。
「処女膜って」
 と、アリスがつぶやいた。
「指を入れる程度では、破けないこともあるんです。だから、ちょっと念入りにかき回しておきま
すね」
「……っ!」
 悲鳴をこらえて、文月は爪先に力を入れた。これ以上されたら本当に倒れてしまう。膣から
際限なく湧き上がる痛みと灼熱は、脳髄を焦がして思考回路を焼ききっていく。自分の状態
がほとんど認識できない。肺まで燃やされているのか、吐く息がやたらと熱い。
「ん……もうちょっとで、全部入りますよ」
「ぜん……!?」
 全部。ということは、今はまだ途中なのか。体の内側に感じているこの強烈な異物感。これで
まだ入りきっていないというのだろうか。女子高生の細指でこれほどの圧迫感があるのならば、
男性器など入るはずがないのではないか。

120: 女学院復讐SS 11/14 2009/05/31(日) 17:19:53 ID:X/OBiBnw
 自分の体はひょっとしておかしいのかと、文月は朦朧とする頭で半ば真剣に考えていた。
「それっ」
「はぐっ、あ、ぎ……!」
 びくん、と体が跳ねる。一際大きい衝撃。視界が真っ赤に染まって、開ききった口から乱れ
た呼気が漏れる。
「ちゃんと立て」
 背後の月小路がそう言って腕を引き上げた。そこで初めて、文月は自分が膝を折っている
ことに気がついた。
「全部入りましたよ。わかります?」
 言いながら、細い手首をくるくると回す。まるで濡れていないのに、肉と肉のこすれあう音が
脳内に響き渡った。ぐちぐち、ぐちぐち、というそれは、淫猥であると同時に酷烈でもある。
「はっ、はっ、は、ふっ、」
 視界が揺れている。呼吸が落ち着かない。文月は気づいていなかったが、全身が汗だくだ
った。
 ……そんな文月を見て、アリスは指を止めた。膣の中で曲げていた指をゆっくりと真っ直ぐに
戻し、被虐の対象が回復するのを待つ。背後でひたすら撮影音を響かせている幸崎に視線
を投げると、幼い瞳を一度携帯電話に落として、それから名残惜しそうに頷いた。
 そろそろ時間だ。生徒たちが登校してくる。
「今日は、このあたりですね」
 つぶやいて、アリスはゆっくりと指を引き抜いた。落ち着きはじめていた文月が、指を抜かれ
る感覚にまた背を反らせる。
「はい、あーん」
「はっ、はぁ……んぐっ!?」
 脱力して唇を閉じることもままならない文月の口内に、三本の指が突きこまれた。舌の上に
広がる鉄の味に、思わず眉をしかめて頭を仰け反らせる。
「ちゃんと味わってください」
 だが、指はそれを追って舌の上を這いずってきた。鉄……血液の味。考えるまでもない。こ
れは自分の膣から流れ出した、純潔の証――否、純潔を喪った証だ。
「おいしいですか?」
「――っ」
「痛っ」
 指先に走った強烈な痛みに、アリスはあわてて指を引き抜いた。血と唾液に濡れた指先に、
小さな歯型がついている。幸いにしてアリス自身の血は出ていないようだ。
「噛まれたの?」
「……はい」
「ははっ、お前ほんとすげーな」
 口にたまる血を吐き出す文月を見て、幸崎がまた笑い声をあげる。携帯電話をしまって歩
み寄ると、トン、と軽く地面を蹴ってから、体をひねりつつ大きく踏み込んだ。左足が鞭のよう
にしなり、風を切って飛ぶ。避けることも受けることも、身を捻ることすら出来ず、文月はその一
撃をわき腹に食らった。
「う、ぐ――」
「おしおきだ、おしおき」
 今度こそ、文月の膝が折れる。もう立ち上がる気力も残されていないようだった。
「限界、腕が疲れた」
 そういって、月小路も腕を放す。前のめりに倒れる文月を受け止める者は誰もいない。冷た
い倉庫の床に倒れ伏して、文月は小さくうめき声をあげた。

121: 女学院復讐SS 12/14 2009/05/31(日) 17:20:55 ID:X/OBiBnw
「イセミヤ、指大丈夫?」
「ええ、大丈夫です。……それじゃあ、行きましょうか」
 文月の体を避けて、アリスたちは倉庫の出口に向かって歩き出した。すぐ側に捨てられてい
る文月の制服を幸崎がわざわざ踏みつけて、それから下着だけを回収していく。
「下着は没収な」
 そう声をかけて、幸崎はいつものようにけらけらと笑った。
「ああ、そうだ。有瀬さん、法的手段に訴えるんでしたっけ?」
「……」
 その言葉に、文月はゆっくりと体を起こした。出口付近にいる三人を見据えて、薄く笑う。
「そうね」
「笑ってるよこいつ」
 ひきつった笑みで幸崎がつぶやいた。
「そうですか。……気を強くもってくださいね。この程度で折れられてしまっては、わたくしも困り
ますから」
「……どういうことかしら」
「どういうことでしょうね」
 頭を振って、アリスは外へと続く扉を開いた。陽が、まるで光の道のように倉庫に差し込む。
「それじゃあ有瀬さん。放課後、また遊びましょう」
 最後にそう残して、三人は倉庫を出て行った。
■■■
 有瀬文月は、三人が思う以上に精神的にタフな人間である。
 倉庫に独り残されて、三十秒だけ落ち着くための時間をとると、すぐさま制服を身につけ、
可能な限り外見を整え、股間の痛みなどないかのように大股で倉庫を後にし、堂々と廊下を
闊歩して一直線に学長室まで向かった。
 幸い在室していた学長に、一礼して挨拶を述べた後、
「レイプされました」
 と、端的に口にする。ここまで、わずかに三分弱である。
「……なんですって?」
 突然現れた生徒にそんなことを聞かされた学長は、眉をひそめて、そう無意味なセリフを返
すのが精一杯だった。文月は一度頷いて、同じ言葉を繰り返す。
「伊勢宮アリスさん、幸崎幸さん、それから、私は彼女をはじめて見ましたが、月小路さん。彼
女らに性的暴行を受けました」
「い、いつ?」
「五分ほど前です」
「……」
 不可解そうな顔が、ますます歪められていく。無理もない話だった。女子校で性的暴行とい
うだけでも戸惑うには十分だというのに、被害者が五分もしないうちに報告に来るなど冗談と
しか思えない。
「必要であれば証拠を――」
「ああ、いや」
 なおも言葉をつのろうとした文月を、学長は手をあげて制した。一度小さく咳払いをして、
「わかったわ。詳しいことは不明だけれど、概ね理解しました」
「今の説明で十分ですか」
「十分よ。事件の詳細はわからないけれど、そんなことはどうでもいいもの」
 革張りの豪華な椅子に背を預けて、学長は深い吐息をついた。その仕草に、今度は文月
が眉をひそめる。

122: 女学院復讐SS 13/14 2009/05/31(日) 17:21:18 ID:X/OBiBnw
「どういうことですか」
「伊勢宮さんも、幸崎さんも、それに月小路さんも、初等部からここに通っている、とてもいい
家のお嬢様たちよ」
「……それが?」
 意味がないので口にはしないが、お嬢様の度合いならば文月も負けてはいない。この学院
に通う生徒は、みな似たようなものだ。
「わからない? 初等部からここにいるということは、あなたの何倍もの時間をここで過ごしてい
るということ。それはつまり、」
 文月の背を、悪寒が走り抜けた。
「寄付金の額も、何倍にもなるということよ」
 当たり前のような顔をして、学長はそう言った。デスクの上の書類を取り上げて、つまらなそう
に眺める。それで話は終わりと言わんばかりだ。
「……警察に行きます」
「無駄よ」
 即答である。まるで切り捨てるような口調だった。
「あなたは少し、この学院を甘く見ているわね。意味がないからやめなさい、そんなこと」
「では、どうしろと」
「あきらめなさい。新参者は大人しくしているのが一番よ。ここに限らず、それは社会に出ても
同じことだわ」
「……ひどい学校ですね」
「私立学校っていうのはね、営利団体なのよ。学内でいじめなんて、困るわ」
 ひどく冷たい眼差しで、学長は文月を見据えた。手にした書類をデスクに放って、ため息を
漏らす。
「家の力に頼るならそれでもいいわよ。ALICEグループなら、まあ、なんとかなる範囲でしょう」
「……よく、わかりました」
「そう、それはよかったわ。警察はあきらめるの?」
「学校はどこも閉鎖社会ですが、ここは特にそうです。加えて権力もある。財政界への影響力
も強く、それはつまり警察機関への圧力もかけられるということです。この認識に誤りは?」
「ないわ」
「なら、私が何をしても無意味でしょう」
「その通りよ。賢くて助かるわ」
 小さくかぶりを振って、文月は重く、深く、長い息を吐いた。全身にたまった疲労を吐き出す
ようなため息だった。
「それでは、失礼します」
「ええ。適当に、がんばってちょうだい。エスカレートしすぎないようにはするわよ」
「……」
 応えず、文月は学長室を辞した。
 同時に、校内放送で重厚なクラシックが響きだす。ホームルームの開始だ。このままでは遅
刻になってしまう。……だが、文月は急ぐ気にはなれなかった。
「ありえませんよ、か……伊勢宮さんの行動が、問題になるはずがない、と……」
 ふらふらと赤い絨毯の上を歩き出す。ホームルームは既にはじまっている。廊下には誰もい
ない。学長室のあるこの廊下は、一般教室がひとつもないのだ。
「ふ……」
 歩みが遅くなる。どうせもう遅刻は確定だ。ホームルーム程度、出なくても構うまい。
 吐き気がする。文月はトイレを見つけると、個室に入って鍵をかけた。礼染女学院はトイレひ
とつとっても大きく豪華だ。完全個室で換気扇まで一室ずつについている。

123: 女学院復讐SS 14/14 2009/05/31(日) 17:21:46 ID:X/OBiBnw
「う……、ふ……」
 肩を震わせて、文月は掌で口を覆った。こらえきれずしゃがみこんで、漏れる声を必死で抑
える。
 だが、そんな抵抗も無意味だ。早朝からここまで、ほんの十数分の出来事が、頭の中をぐる
ぐると巡る。今日だけではない。これからも、ずっとこんなことが続くのだ。なんて馬鹿げたところ
だろう。
 本当は、家に訴えればどうとでも出来るかもしれない。甘く見ているのは学長のほうかもしれ
ない。だが文月にそのつもりはなかった。これは彼女個人の問題だ。有瀬の家に泣きつくよう
なところではないのだ。
 それに。
 仮に助けを求めたとして、あの家がそれに応じるとも限らない。あそこが欲しがっているのは
優秀な経歴の娘だけだ。学院を出さえすればいい――逆に言えば、学院を中途で辞めるよう
なことがあってはならないのだ。あるいは学長も、それをわかっているのかもしれない。
 最悪だ。信じられない。期待していたわけではないが、これはいくらなんでも酷すぎる。
「う……うう……ふ、う、……」
 とうとう我慢しきれなくなったように、両手をだらんと垂らした。感情をおさえていられない。無
様だと知りつつ、文月は体を丸めて、

「ふ……うふはははははははははは!」

 大声で笑い出した。
「は! はははは! そう! そうか! わかった! とてもよくわかった!」
 立ち上がる。優雅な仕草で顔にかかる髪をはじく。個室の扉に背をつけて、換気扇の回る
天井を見据える。
「ならいい! それならいい! それならそっちに合わせようじゃないか!」
 作った拳が、背後の扉を強く叩く。未だ体中で疼く痛みが、炎となって燃えている。爛々と
輝く眼をいずこともしれぬ宙に向けて、有瀬文月は誰にともなく宣言した。
「……潰してやるわ!」

 有瀬文月の復讐は、こうしてはじまった。

124: 名無しさん@ピンキー 2009/05/31(日) 17:23:36 ID:X/OBiBnw
以上です。
んじゃ続き書いてくる。

128: 名無しさん@ピンキー 2009/06/03(水) 19:47:05 ID:IA6F47cY
>>124
すごく上手いな!
続き期待してるぞ!!

相手が3人以上いるなら、1人ずつ各個に復讐していく展開だろうか?w
最初は最も気弱そうな女から、そいつを手なづけて次の女、
最後が気の強い女を今度がこっちで集団で、と。

129: 名無しさん@ピンキー 2009/06/07(日) 11:09:19 ID:3UX977JL
>>124
何気なく読み始めたけど予想以上に巧かった、GJ!
これから3人が絶望のズン底に叩き落されるのが楽しみだ
これだけ丁寧な文章だと時間掛かりそうだけど、続き待ってます

>>127
それくらいやり過ぎな方が面白そう

125: 名無しさん@ピンキー 2009/05/31(日) 18:57:51 ID:0Gxy2cQr
GJ!
続き期待してる

126: 名無しさん@ピンキー 2009/06/01(月) 18:33:19 ID:W5JrIcV4
なんとも重厚なSSだ…。GJ!

127: 名無しさん@ピンキー 2009/06/02(火) 22:44:20 ID:BTp/6owG
文月の復讐って、まさか相手を妊娠できないような身体にしてしまうのかな。
子供ができないんじゃ令嬢としての価値もかなり下がるし。

130: 名無しさん@ピンキー 2009/06/08(月) 00:52:11 ID:2mYscLsm
私、あなたのこと待ってるから!

【ふたなりエロ同人誌】強気受けな俺っ娘ふたなりちゃんが可愛すぎて生きてるのが辛いです。1発目

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辛いです。彼女が好きだから。
性別なんて(概念)なければよかったのに。
あまりにも可愛かったんで思わずホイッ!

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